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主に言い訳

雑感

こんなものを作っていったいどうしようというのでしょうかねえ?私は。
とりあえず今までちまちまとまとめてきていたものをなんとか見られる形にしただけなのではあります。ですので内容がかなり偏っていたり、あえて無視したりしてる部分も結構あります。内容面で言えばリファール系の半分以上がダンシングブレーヴになってるのは趣味以外の何物でもないです。本来日本に来るような種牡馬では無い馬が日本で種牡馬になったということだけでも十分です。日本で言えばダンシングブレーヴがシンボリルドルフで、コマンダーインチーフがトウカイテイオーという感じなのですが、何を間違ったか2頭とも日本で種牡馬活動を送ったわけですから。要するに全体的にそういう思い入れで構成されているということです。
更には内容的に間違ってる部分さえあるかも知れないので、あまり参考にはなさらないように。とくに直系が残っていないとか書いてあるのは、残っている事が確認できませんでした、という程度の意味でしかないです。日本の種牡馬でさえ完全に追いきれないのに海外、特に南米、の種牡馬事情なんかは大まかにしか把握できていません。日本でさえモスボロー系が残っていた事やハイセイコーの後継事情などあまり知らなかったわけですから、南米にいるといわれているピーターパン系の末裔までチェックできているはずがありませんね。
基本的になんとか系とわけて書いてはいますが、私自身はそんなに大きな意味があるとは思っていません。2代程度遡るくらいならまだ意味のあるものが見えてくるかもしれませんが、それでも父系直系だけ見ても意味がない事くらいはすぐに分かるかと思います。じゃあ、なぜなんとか系という分け方をするのかというと、感傷に浸るためです。少なくとも私にとってはその理由だけで十分ですし、それ以上の意味や価値はあえて求めない方が良いでしょう。たいてい父系でサラブレッドを分類していく事の理由は分かり易いとかサンプル数が多いということなのですから。父系ならまとめるのはそれほど手間はかかりませんが、牝系となると膨大なデータが必要です。
前提として遺伝的レベルから見れば性決定染色体上の遺伝子以外での影響力は変らないはずなのです。性決定染色体上の遺伝子が重要とか、母からのみ伝わるミトコンドリアDNAが重要という話はよく出てきますが、それが決定的な影響を与えているのかということになるとどうも疑わしいと思うわけです。ミトコンドリアDNAはまともにエネルギー代謝系に関わって来るため、スタミナは牝系から伝わるとも言われますが、明らかに父側の影響も受けています。そうでないと種牡馬側から見た産駒の距離適性に差が無くなりますが、実際には明らかに長距離戦向き、短距離戦向きというのが存在します。結局近年ステイヤー型の種牡馬が不振であるというのは競争体系的に下級条件で特に短距離向きに作られている事が原因なのでしょう。
なんとか系という風にまとめるのは良いとしてもその起点をどうするかも問題です。今となってはノーザンダンサー系をわざわざニアークティック系とかネアルコ系とは呼ばないですが、それでも間違いではありません。でノーザンダンサー系としてもニジンスキーとダンチヒが同じとは考えにくいので、ニジンスキー系やダンチヒ系という風に分けてしまうわけです。ダンチヒならデインヒルとそれ以外に分けられますし、どこまで細かくしていきましょうか?ある程度の基準で切りましたが、ノーザンダンサーとミスタープロスペクターがやっかいです。ノーザンダンサーの産駒としては1987年産が最後になるわけで、まだ現役の種牡馬として活躍している直仔も多くいます。種牡馬としてある程度の実績を挙げているものに限定するともう死んでしまいましたが、1985年産のアンフワインがいます。現存している中ではダンチヒやサドラーズウェルズが大物でしょうか。サドラーズウェルズ系はまあ言うにしてもフェアリーキング系はちょっと早まったかなとも思うわけで、フェアリーキングとしての紹介にとどめています。ミスタープロスペクターにいたってはまだ産駒に現役の競走馬がいる状況ですからもっとやっかいです。なんとか系の閾値をそこだけ低くしているような感じは避けられません。
世界的に見ると主流血統になっているのはアメリカがミスタープロスペクター、欧州がノーザンダンサー、日本がヘイルトゥリーズンという感じでしょうか。この3頭のうちではヘイルトゥリーズンが一番早く生まれてます。ノーザンダンサーとはあまり違いがありませんが、ミスタープロスペクターは10年以上遅いので、これからミスタープロスペクターはさらに勢力を伸ばすでしょうけど。日本でも下級条件ではミスタープロスペクターが幅を利かせていますが、OPクラスにまでなってくるとサンデーサイレンスを筆頭にヘイルトゥリーズンが猛威を振るってます。欧州のノーザンダンサーは英愛のサドラーズウェルズ、フランスのデインヒルという2強体勢でしたのでデインヒルの死亡でどういうふうに変化してくるか注目ですが、ダンチヒの血をひいた種牡馬が人気になってるんですかね。キーオブラックとかグランドロッジとか。あとはサドラーズウェルズの後継種牡馬もいるわけで、ノーザンダンサーの勢力は衰えないでしょう。アメリカはボールドルーラーが凋落してます。エーピーインディが孤軍奮闘してますが、それ以外はもう主流としての立場からは語ることができません。ミスタープロスペクター以外のレイズアネイティヴももう衰退の一途です。ノーザンダンサーもストームキャット以外は厳しい状況になっています。世界的に浸透しつつあるブラッシンググルームですが、今一つ主流に割ってはいるほどの力は無いですね。1974年産なのでこれからと言いたいですが、1989年に生殖能力喪失になったこともあって、種牡馬生活は10年程度で今いる2世種牡馬の後継に全てがかかっている状況なのがちょっとあれですね。

血統理論について

私の基本的なスタンスとしては血統理論は全て後付けから始まって、それを現実に適用することはオカルトの部類に入るというものです。どれだけ優れた血統理論でもそれが示しているのは可能性に過ぎません。どんな血統理論でも間違っているし、また正しいと言うことになるのです。だからあくまでも血統理論から導かれる結論は可能性を論じただけで、実際の競走馬に適用する場合はその可能性がどれだけ発現しているかが重要になるのです。いまやサラブレッドの血統的差異なんてわずかなものです。年度代表馬になるような馬とデビューさえできないままの馬の血統を比べてもたいした差なんてないのです。だから可能性の問題でいくらでも血統理論を覆してしまうような馬が出てくることになります。一頭だけを対象にして適用するとその一頭が例外である可能性を排除できない以上はそうなります。ただし、ある程度の集団としてしまえばばらつきが吸収されるので理論に従った結果が出てきてもおかしくはないです。
私自身はいくつかの血統理論の影響を受けていることは間違いなく、多分それらをごちゃ混ぜにしたような認識をしています。だから見る人が見ればかなり変なことを言ってるんだろうなあという自覚はあります。それで私の血統認識を革めるつもりはないですが。一番注意しているのは好き嫌いで判断しないということだけです。その種牡馬が好きだから注目するということはありますが、それで評価を変えるということはしていないつもりです。注目すればサンプルが必然的に多くなるので、正確さが増していると思いたいのですが、まあそこまで自惚れてもいませんしね。

そもそもサラブレッドとは何か

結論としては代々血統がジェネラルスタッドブックに登録され、サラブレッドであると証明されてきたものがサラブレッドなのです。
サラブレッドの定義というものは何度か変更されていて、最終的に現在のような形になったのがトウルビヨンの問題が起こったときです。それまでは全ての先祖をたどって一番最初のジェネラルスタッドブックに記載された馬に遡れなければならないとされていました。トウルビヨンの問題はアメリカンファミリーの取り扱いの問題で、オセアニアファミリーなどにも同様の問題が潜んでいました。ジェネラルスタッドブックができあがる前に海を渡ってイギリスから出ていってしまった馬は当然ジェネラルスタッドブックに載っていないので、その血を持っている馬はサラブレッドとして認められなかったわけです。ところがトウルビヨンは種牡馬として大成功を収め、イギリスもその能力と影響力を認めないわけにはいかなくなり、結果、8代に渡ってサラブレッドとの交配が行われ、サラブレッドと同等の競争能力を示していればサラブレッドとして認められます。
ということは理論上は今からでも純血アラブ(ドバイWCの日には純血アラブ馬のみのGIIドバイカハイラクラシックが行われている)を連れてきて、サラブレッドの新たな父系を作る事さえ可能になります。もちろん8代という事は少なく見積もっても50年はかかるわけですし、それなりの競争成績も要求されるので現実的ではありませんが。
サラブレッドは人工的にえりすぐられた種ですので、サラブレッドかそうでないかを区別するのも人間であるというわけです。結局その始まりは現在に繋がる三大始祖に限ればアラブ馬であるわけですが、直系として残らなかった分には他に北アフリカのバーブ馬やトルコのターク馬も含まれていますし。ただしバイアリータークはタークと称されていますが、実際にはアラブ馬でオスマントルコとの戦争中に奪取されたためタークと名付けられています。
そもそも輸入した馬の血統なんかはわかるはずが無いのだし、サラブレッドが成立していく課程の初期には確たるルールが存在していないため、血統をどこまで信頼できるかという問題があります。輸入された馬は所有者、馬の特徴、出身地で馬名が決められているため、一頭の馬が複数の名で呼ばれていたり、同じ馬名の馬が存在したりします。同名馬は父の名や生年が分かると区別できますが、輸入馬でこれをやられると判断に困ります。

始祖種牡馬と根幹種牡馬について

ECLIPSEの血統表を見ていると、まずDARCY'S WHITE TURKやDARCY'S YELLOW TURK、LISTER TURK、FAIRFAX MOROCCO BARBがよく目に付きます。母父はGODOLPHIN ARABIANの仔のREGULUSですし、BYERLEY TURKの仔JIGGのクロスも存在します。DARLEY ARABIANはたまたま父系直系であったに過ぎないのです。MATCHEMやHERODの血統表もだいたい同じです。根幹種牡馬に血統が塗り替えられていく前のイギリスの種牡馬事情を反映しているのでしょうけど。HERODにはDARLEY ARABIANも結構入っていますが。
だから注目すべきは三大始祖ではなくて根幹種牡馬なんでしょう。始祖種牡馬は遡れるだけ遡った到達点という意味はあります。また根幹種牡馬の血統外から出たクラシックレースの勝ち馬は三大始祖の血統に集中してはいます。時代が少し進んでいる事も影響はしているのでしょうが。唯一三大始祖以外から出たのはAIMWELLですが、そのAIMWELLが後継を残せなくておそらくALCOCK ARABIANの直系の最後になっているという事実もあります。
根幹種牡馬がサラブレッドの成立期において決定的な影響を与えているのは間違いありません。ではそれら根幹種牡馬に大きな影響を与えているのはどの種牡馬なのでしょうか。父系直系の影響力を特別視せず、血統表から分かる血量で判断するならDARCY'S WHITE TURKやDARCY'S YELLOW TURK、FAIRFAX MOROCCO BARBということになります。ただこの時代は平気で1×2というような近親配合をして優れた形質を固定化しているので、全体的に血が濃くなる傾向にはあるのですが。

とかいろいろ書いてますが

既に原型は止めていないとはいえ、昔ウイニングポストをやりながら自分が分からないところが多かったので作ったのが大元だったりします。流石にそのままな部分は無いかと思いますが、それでも随分古くなった内容もあるので、多少フォローしたりしましたが、根本的にダメなのはどうしようもありませんな。

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