ヘイローの最高傑作となったのがライバル・イージーゴーアー(EASY GOER)との激戦を制しアメリカ二冠、BCクラシックを制覇し年度代表馬にも選出されたサンデーサイレンスです。
サンデーサイレンスの母の血統は三流で、馬体的にも欠陥があるとみなされたサンデーサイレンスは競争成績が優れていたものの種牡馬としての人気が薄く、引退後すぐに日本の社台ファームによって輸入されました。
サンデーサイレンスは初年度産駒から朝日杯馬フジキセキを輩出し、その初年度産駒のエース、フジキセキがリタイアしたクラシックでもジェニュインが皐月賞、タヤスツヨシがダービー、ダンスパートナーがオークスを制し、トップサイアーに登りつめました。
初年度産駒にはこの他にも5歳になって宝塚記念を制するマーベラスサンデーがいました。
2年目の産駒もバブルガムフェローが朝日杯を制し、この他ロイヤルタッチ、ダンスインザダーク、イシノサンデーを合わせてサンデー四天王と称され、皐月賞ではエース格のダンスインザダーク、バブルガムフェローを欠きながらも、イシノサンデー、ロイヤルタッチが1・2フィニッシュを決めました。
秋にはバブルガムフェローが3歳にして天皇賞を制し、菊花賞もダンスインダークが、古馬になったジェニュインはマイルチャンピオンシップを制し、トップサイアーの座を不動のものにしました。
この年にはさらにエリザベス女王杯をダンスパートナーで制して4週連続で産駒がGIを制するという快挙を達成しています。
3年目の産駒はクラシックでは不振だったものの古馬になるとサイレンススズカが連勝街道を突き進み、ステイゴールドがGIで2着を連発していました。
4年目にはスペシャルウィークがダービーを制し古馬になってからもGIで安定感のある走りをみせました。
5年目に現れたのがデビューから29日でGI阪神3歳牝馬Sを制した天才スティンガー、後にドバイWCで2着となるトゥザヴィクトリー、そのライバルのフサイチエアデールと苦手にしていた牝馬に強力なメンバーが揃います。
牡馬でも世代3強の一角にアドマイヤベガを送り込んでいます。
さらにスティンガーは3歳の秋に天皇賞に出走し、スペシャルウィークがレコード勝ちを記録する中で4着にはいっています。
6年目はエアシャカールとアグネスフライトがクラシックを独占し、チアズグレイスが桜花賞を勝ったことによりクラシック完全制覇を達成。
7年目にはアグネスタキオン、マンハッタンカフェが現れ、マンハッタンカフェの有馬記念優勝で8大競争完全制覇を達成しています。またビリーヴが古馬になってからスプリンターズSを制して、短距離戦でもGIを制しました。
8年目の産駒にはゴールドアリュールが出て、これまで実績の薄かったダートでの活躍を見せています。古馬となってからはデュランダルが短距離で活躍し、母父ノーザンテースト(NORTHERN TASTE)との配合では初めてGIを制しています。
そして9年目になる産駒はスティルインラブが史上2頭目となる牝馬三冠を達成し、ネオユニヴァースが二冠を達成しました。
10年目も桜花賞をダンスインザムード、皐月賞をダイワメジャー、オークスをダイワエルシエーロで制して勢いは衰えません。
また2001年にはドバイでステイゴールドとトゥザヴィクトリーがサンデーサイレンスの名を世界に示しました。
サンデーサイレンス後継種牡馬の争いはまず早期引退のフジキセキが実績を残し、産駒のダイタクリーヴァがサンデーサイレンス三世の先陣を切って種牡馬入りしました。
これまでサンデーサイレンス後継種牡馬からはGIを制する馬が現われませんでしたが、2003年の菊花賞でダンスインザダーク産駒のザッツザプレンティがサンデーサイレンス産駒を抑えて初めてのGI制覇となりました。
種牡馬として結果を残しているのはフジキセキ、ダンスインザダーク、バブルガムフェロー、マーベラスサンデーなどがいて、急死したアドマイヤベガは好調なスタートを切りましたし、スペシャルウィークも2年目で巻き返しました。これから産駒がデビューしてくる種牡馬にはアグネスタキオン、ステイゴールド、ゴールドアリュールなどが控えています。また、オセアニアにシャトルされる種牡馬も多く、バブルガムフェローとタヤスツヨシがGI馬を出しています。
ダービーでサンデーサイレンス系が掲示板を独占したように途方もない影響を与えています。