個人的な趣味でBlood-Horseより。北米に英愛仏独伊とUAEの合算。日本が入らないのはパート1じゃないからというようなくだらない理由ではなくて単純に賞金の桁が違うから。Saint Balladoの賞金ですら日本だと14位相当ですので、同じ基準で比較するわけにはいかんのです。
これだけ見てると北米もHail to Reasonが強そうに見えてくるから不思議ではありますね。では上位を順に見ていきましょう。
Saint BalladoはSaint Liamが全体の3分の1強を稼ぎ出していますが、Ashadoとの2枚看板が強力ではありました。重賞級となるとこの2頭以外はパッとしませんでしたが、ステークスクラスではしっかり稼いでいたこともあって、最期に一華咲かせた形か。今更ながら若くして死んだのが惜しまれます。良血だけが売りで種牡馬入り当初は種付け料2,500ドルだったというところからここまで登りつめたわけだし。
Distorted Humorは正直こんなに稼いでいるとは思わなかったのですが、GI馬が4頭。この馬の場合もFlower Alleyの寄与が大きいと言えますが、非常に充実していたと言っても良いでしょう。ただしFunny Cideは除きますw。種付け料も大きく上げて150,000ドルとトップサイアーの一翼に並ぶ事になりました。ちょっと驚きだったり。
Dynaformerも気がつけばトップサイアーという感じではあります。芝牝馬という非常に得意としている路線でSand SpringsやRiskaverse、Film Makerという活躍馬を送り込んでいましたし、メインの牡馬戦線ではPerfect DriftがBC Classicで神がかり的な3着を決めたりしてますし、ドバイではDyneverが2着しましたし、相変わらず見ていて面白い種牡馬です。
A.P. IndyはチーフアーナーがSuaveで、GIを勝ったのもSweet Symphonyだけというのは少し不満はあるかな。上級条件でピリッとしなかったのが響いた気もするが、獲得賞金としては例年並。この順位もまあいつも通りにまとめてきたかなというところはあるわけですが、大物が1頭くらい出てきて欲しかったわけですよ。まあ良いか。
El Pradoはここ数年高いところで安定していて、これでもやや落ちたかという印象。それでもBorregoが出てるし、ダートでも芝でもGIを勝たせられる貴重な種牡馬です。今年はステークス20勝いかなかったぜというようなレベル。
Devil His Dueはドバイで勝ったRoses in Mayが全体の半分以上を稼ぐ。勝ち馬率は高いのですが、ステークス条件がダメで、クラスが上がるとまともに壁にぶつかるという結果に。
Giant's Causewayは2世代デビューでこの位置ですから、種付け料が高騰するのもむべなるかな。2歳リーディングを獲得しているので、ますます順調。怖いくらい。
Smart StrikeはEnglish ChannelがGIを勝った他、ステークスクラスで稼げるという数字。賞金額はちょっと減ったが、順位としてはあまり変わらず。
Wild Rushもちゃんと稼げる種牡馬だけに、アメリカに残ってたらどうだったろうという部分はありますが、これだけの成績を残せる種牡馬が日本でこけたら悲惨だよなとだけ…。
Seeking the Goldはトータルで見ればそんなに凄いわけではないのですが、ときどきオバケクラスを出せるのは強みか。2005年はPleasant HomeがBC Distaffを勝った分で底上げされた感もあり。これでも全盛期の半額にまで落ちたとはいえ、種付け料は高すぎるよなあ。
11位にようやくStorm Cat。GIを勝ったのはGrand RewardとSweet Catomineだけ。Sweet Catomineが無事だったらもっと行けただろうが。とにかく芝ダートの区別無く2歳で勝たせられるということと、最近では種牡馬の父としても存在感を増しているので高齢でも人気が落ちないというところだろう。ただ、Grand Rewardですらこの年の獲得賞金は父の種付け料金にも満たない額ではあります。まあ、どうせ競争生活だけで種付け料をペイできる産駒なんて極一部だし。
Unbridled's SongもFappiano直系の中核ということで人気の高い種牡馬ではあるものの、こういうリーディングになるとそれ程でもないというこれまでと同じ展開。
KingmamboはDivine Proportionsがそれなりに稼いでくれているのに18位という結果。毎年こんな感じと言えばそうですけどね。ほかにVirginia Waters、Alkaasedと欧州にGI馬を3頭出す一方で、北米での存在感の無さは変わらず。Ray de CafeでGIIIを2勝してる程度の実績です。日本で稼ぐという形ではあって、これまでの産駒の賞金上位10頭が順にKing Kamehameha、American Boss、El Condor Pasa、Star King Man、Lemon Drop Kid、Alkaased、Mambo Twist、Divine Proportions、Asakusa Kininaru、Voodoo Dancer。さすがにMambo TwistとかAsakusa Kininaruとか出てくるとJRAの賞金の高さを実感させられますが、それにしてもお前はどこの種牡馬よと言いたくもなるというものですw。おまけに母父としてもSuzuka Mamboを出していますとか言われるわけだしな。
その他の種付け料高い連中は、エースGhostzapperをあっさり失ったAwesome Againが23位、同期に圧倒的な差をつけられた感のあるFusaichi Pegasusが29位、Smarty Jonesは特別だったという結論になりそうなElusive Qualityが59位、父Storm Catで無ければ半額以下の種付け料になりそうなForestryが62位、Gone Westに至っては100位以内に入れないという悲劇的な結末です。
種付け料が下がってもまだ125,000ドルという高額なGone Westですが、2005年は重賞級でほとんど産駒を見かけませんでした。Motivatorの母父であるのが唯一の救いですかね。そろそろ年齢的な問題もあるでしょうからGone Westの動向は注目しておいた方が良いのではなかろうかなどと…。後継種牡馬には恵まれている方だと思っていたら、昨年はその後継のGrand Slam、Mr. Greeley、Elusive Qualityが揃いも揃ってパッとしない。Came Home産駒が競りで相変わらず好調なのだけが救いですよ。
Rank | Stallion | Sire | Dam | BMS | 2006 Fee | Total Prize |
1 | Saint Ballado | Halo | Ballade | Herbager | Died | 9,257,095 |
2 | Distorted Humor | Forty Niner | Danzig's Beauty | Danzig | 150,000 | 8,178,827 |
3 | Dynaformer | Roberto | Andover Way | His Majesty | 100,000 | 8,157,651 |
4 | A.P. Indy | Seattle Slew | Weekend Surprise | Secretariat | 300,000 | 8,000,904 |
5 | El Prado | Sadler's Wells | Lady Capulet | Sir Ivor | 125,000 | 7,655,509 |
6 | Devil His Due | Devil's Bag | Plenty O'Toole | Raise a Cup | 15,000 | 6,837,184 |
7 | Giant's Causeway | Storm Cat | Mariah's Storm | Rahy | 300,000 | 6,484,673 |
8 | Smart Strike | Mr. Prospector | Classy'n Smart | Smarten | 50,000 | 6,059,784 |
9 | Wild Rush | Wild Again | Rose Park | Plugged Nickle | In Japan | 5,632,565 |
10 | Seeking the Gold | Mr. Prospector | Con Game | Buckpasser | 125,000 | 5,559,799 |
11 | Storm Cat | Storm Bird | Terlingua | Secretariat | 500,000 | 5,373,816 |
12 | Langfuhr | Danzig | Sweet Briar Too | Briartic | 20,000 | 5,215,375 |
13 | Carson City | Mr. Prospector | Blushing Promise | Blushing Groom | Died | 4,902,195 |
14 | Holy Bull | Great Above | Sharon Brown | Al Hattab | 15,000 | 4,892,092 |
15 | Honour and Glory | Relaunch | Fair to All | Al Nasr | 12,500 | 4,799,286 |
16 | Unbridled's Song | Unbridled | Trolley Song | Caro | 150,000 | 4,709,439 |
17 | Tale of the Cat | Storm Cat | Yarn | Mr. Prospector | 50,000 | 4,675,404 |
18 | Kingmambo | Mr. Prospector | Miesque | Nureyev | 300,000 | 4,611,541 |
19 | Royal Academy | Nijinsky | Crimson Saint | Crimson Satan | 15,000 | 4,608,636 |
20 | Silver Deputy | Deputy Minister | Silver Valley | Mr. Prospector | 30,000 | 4,556,534 |
Saint BalladoはSaint Liamが全体の3分の1強を稼ぎ出していますが、Ashadoとの2枚看板が強力ではありました。重賞級となるとこの2頭以外はパッとしませんでしたが、ステークスクラスではしっかり稼いでいたこともあって、最期に一華咲かせた形か。今更ながら若くして死んだのが惜しまれます。良血だけが売りで種牡馬入り当初は種付け料2,500ドルだったというところからここまで登りつめたわけだし。
Distorted Humorは正直こんなに稼いでいるとは思わなかったのですが、GI馬が4頭。この馬の場合もFlower Alleyの寄与が大きいと言えますが、非常に充実していたと言っても良いでしょう。ただしFunny Cideは除きますw。種付け料も大きく上げて150,000ドルとトップサイアーの一翼に並ぶ事になりました。ちょっと驚きだったり。
Dynaformerも気がつけばトップサイアーという感じではあります。芝牝馬という非常に得意としている路線でSand SpringsやRiskaverse、Film Makerという活躍馬を送り込んでいましたし、メインの牡馬戦線ではPerfect DriftがBC Classicで神がかり的な3着を決めたりしてますし、ドバイではDyneverが2着しましたし、相変わらず見ていて面白い種牡馬です。
A.P. IndyはチーフアーナーがSuaveで、GIを勝ったのもSweet Symphonyだけというのは少し不満はあるかな。上級条件でピリッとしなかったのが響いた気もするが、獲得賞金としては例年並。この順位もまあいつも通りにまとめてきたかなというところはあるわけですが、大物が1頭くらい出てきて欲しかったわけですよ。まあ良いか。
El Pradoはここ数年高いところで安定していて、これでもやや落ちたかという印象。それでもBorregoが出てるし、ダートでも芝でもGIを勝たせられる貴重な種牡馬です。今年はステークス20勝いかなかったぜというようなレベル。
Devil His Dueはドバイで勝ったRoses in Mayが全体の半分以上を稼ぐ。勝ち馬率は高いのですが、ステークス条件がダメで、クラスが上がるとまともに壁にぶつかるという結果に。
Giant's Causewayは2世代デビューでこの位置ですから、種付け料が高騰するのもむべなるかな。2歳リーディングを獲得しているので、ますます順調。怖いくらい。
Smart StrikeはEnglish ChannelがGIを勝った他、ステークスクラスで稼げるという数字。賞金額はちょっと減ったが、順位としてはあまり変わらず。
Wild Rushもちゃんと稼げる種牡馬だけに、アメリカに残ってたらどうだったろうという部分はありますが、これだけの成績を残せる種牡馬が日本でこけたら悲惨だよなとだけ…。
Seeking the Goldはトータルで見ればそんなに凄いわけではないのですが、ときどきオバケクラスを出せるのは強みか。2005年はPleasant HomeがBC Distaffを勝った分で底上げされた感もあり。これでも全盛期の半額にまで落ちたとはいえ、種付け料は高すぎるよなあ。
11位にようやくStorm Cat。GIを勝ったのはGrand RewardとSweet Catomineだけ。Sweet Catomineが無事だったらもっと行けただろうが。とにかく芝ダートの区別無く2歳で勝たせられるということと、最近では種牡馬の父としても存在感を増しているので高齢でも人気が落ちないというところだろう。ただ、Grand Rewardですらこの年の獲得賞金は父の種付け料金にも満たない額ではあります。まあ、どうせ競争生活だけで種付け料をペイできる産駒なんて極一部だし。
Unbridled's SongもFappiano直系の中核ということで人気の高い種牡馬ではあるものの、こういうリーディングになるとそれ程でもないというこれまでと同じ展開。
KingmamboはDivine Proportionsがそれなりに稼いでくれているのに18位という結果。毎年こんな感じと言えばそうですけどね。ほかにVirginia Waters、Alkaasedと欧州にGI馬を3頭出す一方で、北米での存在感の無さは変わらず。Ray de CafeでGIIIを2勝してる程度の実績です。日本で稼ぐという形ではあって、これまでの産駒の賞金上位10頭が順にKing Kamehameha、American Boss、El Condor Pasa、Star King Man、Lemon Drop Kid、Alkaased、Mambo Twist、Divine Proportions、Asakusa Kininaru、Voodoo Dancer。さすがにMambo TwistとかAsakusa Kininaruとか出てくるとJRAの賞金の高さを実感させられますが、それにしてもお前はどこの種牡馬よと言いたくもなるというものですw。おまけに母父としてもSuzuka Mamboを出していますとか言われるわけだしな。
その他の種付け料高い連中は、エースGhostzapperをあっさり失ったAwesome Againが23位、同期に圧倒的な差をつけられた感のあるFusaichi Pegasusが29位、Smarty Jonesは特別だったという結論になりそうなElusive Qualityが59位、父Storm Catで無ければ半額以下の種付け料になりそうなForestryが62位、Gone Westに至っては100位以内に入れないという悲劇的な結末です。
種付け料が下がってもまだ125,000ドルという高額なGone Westですが、2005年は重賞級でほとんど産駒を見かけませんでした。Motivatorの母父であるのが唯一の救いですかね。そろそろ年齢的な問題もあるでしょうからGone Westの動向は注目しておいた方が良いのではなかろうかなどと…。後継種牡馬には恵まれている方だと思っていたら、昨年はその後継のGrand Slam、Mr. Greeley、Elusive Qualityが揃いも揃ってパッとしない。Came Home産駒が競りで相変わらず好調なのだけが救いですよ。