今年は香港から4騎が参戦。Champions Mileの上位3頭が揃っている。
ダイワメジャーの能力は認めつつ、ドバイから帰国後初戦であるというファクターを完全に無視する事は出来ない。ただ、追い切りでもちゃんと時計を出しているので、体調は問題無いのだろう。サンデーサイレンス産駒がこのレースに勝っていないことから東京マイルが苦手ということも言われるが、そうは思われない。ただ、直線が長いのでダイワメジャーとしては去年のように後ろから差されるパターンに陥りやすいのが問題なだけだろう。毎日王冠と天皇賞を勝っているので決定的にダメということは無いと思われる。
高松宮記念から直行になったスズカフェニックスは今年の東京新聞杯を勝っていて、下級条件では2000mまでこなしていたので、距離に不安は無いだろう。ダイワメジャーを差せる流れになったら、結局はこの馬という気がしないではない。
香港からの4頭はいずれも名のある馬であり、香港のマイル戦線の充実を如実に示している。昨年安田記念で3着に入ったJoyful Winnerは今シーズン序盤は精細を欠いていたが、春になってようやくQueen's Silver Jubelieeで復活勝利を挙げると、Champions Mileでも2着と調子を上げての遠征。東京コースの実績もあり、香港4頭の中でもエース格と言って良いのではないか。J. Moore厩舎は更にChampions Mileを勝ったAble Oneを出走させる。Champions MileはAble Oneがスローでペースを作っての上がり勝負に持ち込んだこともあって、勝ったとはいえAble Oneは恵まれたといって良い。その中で1頭だけ馬群を縫って差してきたJoyful Winnerの強さは際立っていた。
The Dukeも去年の安田記念を走ったが、Bullish Luck、Joyful Winnerの好走の陰で15着に終わった。しかし今シーズンの成績ならばそのBullish Luck、Joyful Winnerを凌ぎ、年末のHong Kong Mileを勝っている。その後もQueen's Silver Jubilee2着、Champions Mile3着と安定している。春に満足に使えず、遠征に間に合わせてきただけの去年とは状態が違うと見なければならないだろう。Good Babaは連勝して臨んだChampions Mileで5着に終わったが、上位がAble One、Joyful Winner、The Duke、Floral Pegesusならば仕方ないといったところもあるだろう。それだけ今の香港のマイルは実力馬が揃っている。血統ならばこの馬が一番面白いのだが、来シーズンに期待という馬ではあるか。
マイラーズCを逃げ切ったコンゴウリキシオーがペースを作る事になるとは思われる。香港勢で前目の位置取りをするのはThe DukeとAble One。前走逃げ切ったAble Oneは本来逃げ馬ではなく、中団あたりからレースを進めることが多く、ペースが上がるならわざわざ競りには来ないだろう。The Dukeにしても何が何でもという馬ではなく、中団からでもレースを進められるので、コンゴウリキシオーはスムーズにペースを握れるのではなかろうか。ただ、逃げたら逃げたで後ろからダイワメジャーに来られるわけで、レースとしては難しかろう。
京王杯を勝って臨むエイシンドーバーはマイルはこなせるし問題無いだろう。切れを活かせるかどうかではないか。マイネルスケルツィは最後甘くなるのでダメだろう。
1.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.コンゴウリキシオー: Stravinsky - Principium by Hansel
3.ジョリーダンス: ダンスインザダーク - ピーターホフズパティア by Peterhof
4.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
5.スズカフェニックス: サンデーサイレンス - ローズオブスズカ by Fairy King
6.エイシンドーバー: Victory Gallop - Eishin Georgia by Kris S.
7.グッドババ: Lear Fan - Elle Meme by Zilzal
8.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
9.ジョイフルウィナー: El Moxie - Northern Tycoon by Last Tycoon
10.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
11.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
12.エイブルワン: Cape Cross - Gardenia by Danehill
13.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
14.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
15.ザデューク: Danehill - Mer du Sud by Bluebird
16.エアシェイディ: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
17.シンボリエスケープ: サクラバクシンオー - スイートケンメア by Kemmare
18.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
ラップタイム: 12.3 - 10.7 - 11.1 - 11.8 - 11.6 - 11.3 - 11.5 - 12.0
外が伸びてこなかったのが誤算。
エイブルワンは競っても引いて、コンゴウリキシオーのペースになるというのは読みどおり。とはいえコンゴウリキシオーとしてはそこで10.7というラップを出させられてしまったのが、最後ダイワメジャーの逆転を許す事になったかなと。そしてダイワメジャーは直線に向くところでちょっと前に壁があるような形になっていて、外に出さなければならなかったために仕掛けが遅くなったというのはあるだろう。ただ、そこから切れてくるあたりが流石にサンデーサイレンスというところか。
今日の馬場とペースで上がり34秒を切れる馬がいないというのがちょっと理解に苦しむところで、綺麗に34.3で揃う最速上がりの馬たちは4コーナーの通過順のままになってしまったし、その中で前のダイワメジャーが34.4でまとめてるんだから勝負にならない。外の馬が一気に来るという展開を考えてたんだがなあ…
コンゴウリキシオーはマイラーズCなんかもそうで、速めのペースを刻んでも最後まで持つというのは分かってましたが、強くなっているという事で良いのだろう。Stravinsky産駒の走る馬を見てると、割と積極的にNorthern DancerかRaise a Native(Mr. Prospector)をクロスさせる方向性というのがあって、Serenade Roseなんかは極端にSadler's Wellsを使ってしまうわけですが、Northern Dancerとして多いのがNijinsky。これはNureyevとNijinskyという組み合わせもあるのだろうし、Stravinskyの母父がBlushing GroomということでRed GodとNijinskyを組ませる事ができるというのがあるのだろう。コンゴウリキシオーはHansel、Nijinskyということでその両方を使う。またBalmontと同じくCosmahというのも興味深い。宝塚記念となると200mほど長いかもしれないが、頑張って欲しいところ。
馬名 | 父 | 母 | 母父 | 騎手 | 調教師 | |
1 | サクラメガワンダー | グラスワンダー | サクラメガ | サンデーサイレンス | 鮫島良太 | 友道康夫 |
2 | ダイワメジャー | サンデーサイレンス | スカーレットブーケ | ノーザンテースト | 安藤勝己 | 上原博之 |
3 | アドマイヤキッス | サンデーサイレンス | キッスパシオン | ジェイドロバリー | 川田将雅 | 松田博資 |
4 | グッドババ | Lear Fan | Elle Meme | Zilzal | E. サンマルタン | A. シュッツ |
5 | コンゴウリキシオー | Stravinsky | Principium | Hansel | 藤田伸二 | 山内研二 |
6 | ザデューク | Danehill | Mer du Sud | Bluebird | R. フラッド | C. ファウンズ |
7 | オレハマッテルゼ | サンデーサイレンス | カーリーエンジェル | ジャッジアンジェルーチ | 後藤浩輝 | 音無秀孝 |
8 | スズカフェニックス | サンデーサイレンス | ローズオブスズカ | Fairy King | 武豊 | 橋田満 |
9 | ジョイフルウィナー | El Moxie | Northern Tycoon | Last Tycoon | G. モッセ | J. ムーア |
10 | エイシンドーバー | Victory Gallop | Eishin Georgia | Kris S. | 福永祐一 | 小崎憲 |
11 | マイネルスケルツィ | グラスワンダー | アラデヤ | Machiavellian | 柴田善臣 | 稲葉隆一 |
12 | キストゥヘヴン | アドマイヤベガ | ロングバージン | ノーザンテースト | 内田博幸 | 戸田博文 |
13 | エアシェイディ | サンデーサイレンス | エアデジャヴー | ノーザンテースト | 横山典弘 | 伊藤正徳 |
14 | ディアデラノビア | サンデーサイレンス | ポトリザリス | Potrillazo | 岩田康誠 | 角居勝彦 |
15 | スーパーホーネット | ロドリゴデトリアーノ | ユウサンポリッシュ | エルセニョール | 藤岡祐介 | 矢作芳人 |
16 | シンボリエスケープ | サクラバクシンオー | スイートケンメア | Kemmare | 蛯名正義 | 久保田貴士 |
17 | エイブルワン | Cape Cross | Gardenia | Danehill | N. キャロウ | J. ムーア |
18 | ジョリーダンス | ダンスインザダーク | ピーターホフズパティア | Peterhof | 秋山真一郎 | 堀宣行 |
高松宮記念から直行になったスズカフェニックスは今年の東京新聞杯を勝っていて、下級条件では2000mまでこなしていたので、距離に不安は無いだろう。ダイワメジャーを差せる流れになったら、結局はこの馬という気がしないではない。
香港からの4頭はいずれも名のある馬であり、香港のマイル戦線の充実を如実に示している。昨年安田記念で3着に入ったJoyful Winnerは今シーズン序盤は精細を欠いていたが、春になってようやくQueen's Silver Jubelieeで復活勝利を挙げると、Champions Mileでも2着と調子を上げての遠征。東京コースの実績もあり、香港4頭の中でもエース格と言って良いのではないか。J. Moore厩舎は更にChampions Mileを勝ったAble Oneを出走させる。Champions MileはAble Oneがスローでペースを作っての上がり勝負に持ち込んだこともあって、勝ったとはいえAble Oneは恵まれたといって良い。その中で1頭だけ馬群を縫って差してきたJoyful Winnerの強さは際立っていた。
The Dukeも去年の安田記念を走ったが、Bullish Luck、Joyful Winnerの好走の陰で15着に終わった。しかし今シーズンの成績ならばそのBullish Luck、Joyful Winnerを凌ぎ、年末のHong Kong Mileを勝っている。その後もQueen's Silver Jubilee2着、Champions Mile3着と安定している。春に満足に使えず、遠征に間に合わせてきただけの去年とは状態が違うと見なければならないだろう。Good Babaは連勝して臨んだChampions Mileで5着に終わったが、上位がAble One、Joyful Winner、The Duke、Floral Pegesusならば仕方ないといったところもあるだろう。それだけ今の香港のマイルは実力馬が揃っている。血統ならばこの馬が一番面白いのだが、来シーズンに期待という馬ではあるか。
マイラーズCを逃げ切ったコンゴウリキシオーがペースを作る事になるとは思われる。香港勢で前目の位置取りをするのはThe DukeとAble One。前走逃げ切ったAble Oneは本来逃げ馬ではなく、中団あたりからレースを進めることが多く、ペースが上がるならわざわざ競りには来ないだろう。The Dukeにしても何が何でもという馬ではなく、中団からでもレースを進められるので、コンゴウリキシオーはスムーズにペースを握れるのではなかろうか。ただ、逃げたら逃げたで後ろからダイワメジャーに来られるわけで、レースとしては難しかろう。
京王杯を勝って臨むエイシンドーバーはマイルはこなせるし問題無いだろう。切れを活かせるかどうかではないか。マイネルスケルツィは最後甘くなるのでダメだろう。
Result
展開はまあ予想通りだったんだが…1.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.コンゴウリキシオー: Stravinsky - Principium by Hansel
3.ジョリーダンス: ダンスインザダーク - ピーターホフズパティア by Peterhof
4.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
5.スズカフェニックス: サンデーサイレンス - ローズオブスズカ by Fairy King
6.エイシンドーバー: Victory Gallop - Eishin Georgia by Kris S.
7.グッドババ: Lear Fan - Elle Meme by Zilzal
8.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
9.ジョイフルウィナー: El Moxie - Northern Tycoon by Last Tycoon
10.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
11.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
12.エイブルワン: Cape Cross - Gardenia by Danehill
13.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
14.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
15.ザデューク: Danehill - Mer du Sud by Bluebird
16.エアシェイディ: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
17.シンボリエスケープ: サクラバクシンオー - スイートケンメア by Kemmare
18.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
ラップタイム: 12.3 - 10.7 - 11.1 - 11.8 - 11.6 - 11.3 - 11.5 - 12.0
外が伸びてこなかったのが誤算。
エイブルワンは競っても引いて、コンゴウリキシオーのペースになるというのは読みどおり。とはいえコンゴウリキシオーとしてはそこで10.7というラップを出させられてしまったのが、最後ダイワメジャーの逆転を許す事になったかなと。そしてダイワメジャーは直線に向くところでちょっと前に壁があるような形になっていて、外に出さなければならなかったために仕掛けが遅くなったというのはあるだろう。ただ、そこから切れてくるあたりが流石にサンデーサイレンスというところか。
今日の馬場とペースで上がり34秒を切れる馬がいないというのがちょっと理解に苦しむところで、綺麗に34.3で揃う最速上がりの馬たちは4コーナーの通過順のままになってしまったし、その中で前のダイワメジャーが34.4でまとめてるんだから勝負にならない。外の馬が一気に来るという展開を考えてたんだがなあ…
コンゴウリキシオーはマイラーズCなんかもそうで、速めのペースを刻んでも最後まで持つというのは分かってましたが、強くなっているという事で良いのだろう。Stravinsky産駒の走る馬を見てると、割と積極的にNorthern DancerかRaise a Native(Mr. Prospector)をクロスさせる方向性というのがあって、Serenade Roseなんかは極端にSadler's Wellsを使ってしまうわけですが、Northern Dancerとして多いのがNijinsky。これはNureyevとNijinskyという組み合わせもあるのだろうし、Stravinskyの母父がBlushing GroomということでRed GodとNijinskyを組ませる事ができるというのがあるのだろう。コンゴウリキシオーはHansel、Nijinskyということでその両方を使う。またBalmontと同じくCosmahというのも興味深い。宝塚記念となると200mほど長いかもしれないが、頑張って欲しいところ。