Del MarのメイントラックがあまりにもってことでPolytrackに対してバファート師がちと吼えたようですが、そのあたりはこれまでのダートトラックによる選抜と人工馬場による選抜で方向性に齟齬を来たしているというのが嫌なんだろうなと。Del MarではPolytrackへの適性が問われるというような事を言ってますが、それだったらこれまでもダートへの適性が問われていたのは間違いなく、そのダートでの強さを馬の強さとして認めてきたのが北米競馬ではあるわけです。
残る北米の主要なトラック(NYRA三場、CDIのChurchill Downs、MECのGulfstreamあたり)までオールウェザーになったら結局そのオールウェザーで強い馬こそが強いという事になっていくんではないかなと。そりゃ導入直後はDel Marみたいにいろいろと言われたりするんだろうし、Hollywoodとかで出たような初期不良的トラブルだって出るだろうけど、最終的にフェアな馬場と認められれば良いのではないかなくらいに思ってます。
何を言われようとメイントラックはダートで残すというのも一つの選択だし。
Spinaway S Saratoga 7F
1.Irish Smoke: Smoke Glacken - Added Time by Gilded Time2.A to the Croft: Menifee - Heart Warmer by Devil's Bag
3.Yonagucci: Yonaguska - Designer Label by Pentelicus
4.Morakami: Fusaichi Pegasus - Astrid by Concern
5.More Happy: Vindication - Apelia by Cool Victor
勝ったIrish Smokeはこれで2戦2勝。牝系はPretty Pollyのファミリーで、アルゼンチンを経由してアメリカに入った。北米に輸入されたVit Reinaは3歳にして芝3000m時代のCarlos Pellegriniを勝った名牝。Smoke GlackenにGilded Timeと使われている種牡馬は一流半程度という印象ですが、2歳のこの時期なら早く仕上がる利点はあるかねえ。
Hopeful S Saratoga 7F
1.Majestic Warrior: A.P. Indy - Dream Supreme by Seeking the Gold2.Ready's Image: More Than Ready - Clever Phrase by Clever Trick
3.Maimonides: Vindication - Silvery Swan by Silver Deputy
4.Georgetown: Storm Cat - McConnell Springs by Deputy Minister
笑える出走メンバーだよなあ。産まれた時点で将来種牡馬確定クラスの馬が2頭もいまっせ。
で、その片割れたるMajestic Warriorが実にA.P. Indy産駒らしい最後方追走からの直線追い込みで勝ちました。飛ばしたMaimonidesについていってしまったのがReady's Imageの失敗といえばそうなるのかもしれないが、2歳のこの時期だし、無理に控えるレースをしてもなあとは思われます。
さてMajestic Warriorは母がGI2勝のDream Supreme。全姉Crystal Currentもステークス馬です。A.P. IndyにとってはMr. ProspectorとLa Troienneを喰わせるのが一つの常道でありますが、この役はSeeking the Goldが担います(他にもWar Admiralが絡むCohoesのDeck Handなんかが見えますが)。これによってBuckpasserのクロスを獲得。更に累代にSecretariatを抱える豪華仕様はさすがに良血といったところ。その奥ではBold Ruler、Native Dancer、Hasty Roadの母父として入るDiscoveryやら、Sir Gallahad=Bull Dog、散在するNasrullahやBlue Larkspurとお約束を外さない構成は流石。そして、ワンポイント的に入るDixieland Bandによって北米志向にチューンされたHyperionを得ます。Hasty Road≒Traffic Judgeもあるし。来年のDerby戦線の主役を張れるポテンシャルはあるかと思うので、2歳で使い潰すというような事だけは止めてくれよと。
Del Mar Debutant Del Mar 7F
1.Set Play: Van Nistelrooy - Boldy's Reflection by Bold Rucks2.Spring Awakening: In Excess - Catchofthecentury by Carson City
3.Izarra: Distorted Humor - Arlucea by Broad Brush
4.Sunday Geisha: Sunday Break - Above the Table by Never Tabled
5.Wild Baby Girl: Misbah - Danny's Wild Lass by Wild Rush
Set Playの父Van Nistelrooyは北半球ではこの世代が初年度。現在ファーストクロップリーディングではPosseに次ぐ2位。ケガで急遽引退となったため、北半球で供用されるまえにニュージーランドにシャトルされています。当地のファーストクロップリーディング3位、2歳リーディング14位という結果です。NZの2歳リーディングなんて何の参考にもなりませんが。
Set Play自身はYour Hostessのファミリーながら使われている種牡馬は微妙。ま、Bold Rucksは悪くないが。というかGone Westが紛れ込んでいるのに驚くレベル。ただ、そのGone WestのおかげでStorm Catとの間でSecretariatをクロスさせる。
Del Mar Futurity Del Mar 7F
1.Georgie Boy: Tirbal Rule - Ippodamia by Peterhof2.Salute the Sarge: Forestwild Cat - Dixie Ghost by Silver Ghost
3.Drill Down: El Corredor - Who's Sony Now by Ogygian
4.Leonides: Richter Scale - North East Belle by Beau Genius
5.Dixie Chatter: Dixie Union - Mini Chat by Deputy Minister
6.Kanan Dume: Malibu Moon - Trishyde by Nureyev
6頭の混戦を抜け出したのはGeorgie Boyでした。父Tribal RuleはStorm Cat産駒でカリフォルニアの新進気鋭といった種牡馬。Tribal Ruleの母系にはHyperionがSon-in-Lawのサポートを受けた状態でやや強く入る。Georgie Boy自身の母系にはPrincequilloが入ってBold Rulerを支える形になる。構成としては悪くないのだろうなあと。