ずいぶん放置していましたが、なんとか凱旋門賞の直前には復帰できました。
とにかく何をおいてもPrix Nielということになるレースである。今年は勝ったSoldier of Fortune、2着Sagara、3着Zambezi Sunが出走。
Soldier of FortuneはIrish Derbyを渋った馬場で制しているが、Galileo産駒というのも手伝ってその時点では重巧者という印象だった。Nielの時のLongchampは速い馬場になっていて、それに対応できるスピードを示したことは十分に評価されてよい。ただ、このときの時計はちょっと速過ぎないかとも思える。勝ったSoldier of Fortuneに限らず、前哨戦でそれだけのレースをしてしまったというところがどう出るかではあるかなと。
Sagaraはフランスダービーでも3着に来ていたが、そのときはZambezi Sunに差をつけられた。これをNielでは交わしているのですから、夏の間の成長というのを認めなければいけないでしょう。Sadler's Wells X Kingmamboとお馴染みのKingmamboの得意パターンの逆になる組み合わせでバランスとしてはやや崩れるものの、Rivermanを確保していることでそれなりに纏め上げている配合です。Spinning Worldなんかが出るNiarchos家の良牝系ということも考えれば、凱旋門を勝っても何の不思議もありません。とはいえSagara自身が勝ち味に遠いのが気になります。
Zambezi Sunはローテーションとしてはベストの臨戦であり、Nielを3着に負けたのも特に勝負をかけるべきレースでもなかったということを考えれば問題にはならないかと思います。ただ、そこでちょっと迫力に欠けるという印象を持ったのが気になるところ。フランス調教でベストな臨戦から挑む3歳馬ならばDalakhani以降は全部それではあるわけで、結局こいつかという結果になりそうな気はしている。
さて、3歳馬となればもう一頭Authorizedがいる。この馬は父Montjeu、母父Saumarez、さらにその父Rainbow Questと凱旋門賞馬が血統表に並ぶことから、凱旋門賞向きの血統とも言われるわけだが、Longchamp向きということで考えるならばこの血統の肝はVal de Loirであるだろう。Saumarezなんておまけに過ぎない。Epsomのダービー後に与えられた高い評価にはInternational Sを勝つことで応えて見せたが、過去10年で最強クラスとの評価を受けている以上は凱旋門も勝って見せなければならない立場にはいると言えます。キングジョージを見送っていることもその理由に挙げられるか。とはいえ臨戦としては2400mから来ていないことと、国外に出るのが初めてとなるあたりに問題がありそうで、さらに今回大外に入ってしまったことで厳しいレースを強いられるのではないかな。これを勝てば流石に強いダービー馬という評価を得られるにしても。
古馬としてはManduroのリタイアで興が削がれることにはなってしまったが、Dylan Thomas、Mandesha、Saddexと揃うならばまず文句はない。
Dylan Thomasはキングジョージを勝ってしまったことや、連勝するタイプの馬ではないのに前走Irish Championを完勝していることなどが気になるが、やはりInternational SでAuthorizedに負けているというのが問題だろう。Irish Derbyとキングジョージを勝っているとはいえ、この馬の得意は10F程度の距離であって、そこでやられたことは大きい。しかもInternational Sは古馬に有利な条件のレースでもある。このあたりがDylan Thomasの限界を見せている様な気はして、崩れないとは思うもののどうか。
Mandeshaもデビュー戦と失格の1戦を除けば1着か2着しかないという安定っぷりを見せるが、今年になってからは2着が多くなった。といっても牡馬相手に走っての2着ならば何の問題もないと思えるし、Goodwoodは初の遠征というあたりでエクスキューズしてよいだろう。今年もかという感じでRoyar-Dupre師が送り込んできた牝馬ではあるが、去年のPrideと比較するとまだその域に達しているようには思えない。
SaddexはNiarchosの手からは離れたとはいえ、Sagaraの近親である。血統的には一世代古くKingmamboが入らない。その代わりにRivermanはIrish Riverに代を進めている。結局Kingmamboが入ることでSagaraが得ているSadler's Wells≒Nureyevがないというのをどう見るかであるのですが、別にSadler's Wellsに母父Irish RiverでAvienceなら文句付けられないよなあとは思うところ。
今年は12頭のレースで4歳馬と3歳馬が6頭ずつというレースですが、勝負に絡んでくるのはここに挙げたそれぞれ3頭かなと。それ以外ではYoumzainとかYellowstoneがいるんですが、Youmzainはどうも二枚ほど足らんのではないかと思いますし、Yellowstoneはアメリカから帰ってきて凱旋門ではきつ過ぎるだろうと。
2.Youmzain: Sinndar - Sadima by Sadler's Wells
3.Sagara: Sadler's Wells - Rangoon Ruby by Kingmambo
4.Getaway: Monsun - Guernica by Unfuwain
5.Soldier of Fortune: Galileo - Affianced by Erins Isle
6.Saddex: Sadler's Wells - Remote Romance by Irish River
7.Mandesha: Desert Style - Mandalara by Lahib
8.Zambezi Sun: Dansili - Imbabala by Zafonic
9.Dragon Dancer: Sadler's Wells - Alakananda by Hernando
10.Authorized: Montjeu - Funsie by Saumarez
11.Yellowstone: Rock of Gibraltar - Love and Affection by Exclusive Era
12.Song of Hiawatha: Sadler's Wells - Sabria by Miswaki
後から簡単に振り返ってしまえば、前がつぶれて差し決着という形ではある。Dylan ThomasはFallonと相性が良いのと、上手く乗ったというのもあるんだろう。それでも直線では大きく内側に斜行してZambezi Sunらに影響を与えてしまった。その時点でもうZambezi Sunに抵抗するだけの力が残っていなかったからお咎めなしではあったが。
Dylan ThomasはこれでIrish Derby、Irish Champion連覇、Ganey、King Georgeに続いて凱旋門賞まで勝ったことになる。今年だけでもKing George、Irish Champion、Arcと英愛仏のトップレースをもぎ取った近年稀に見るチャンピオンになった。しかしながら今年になってから3度負けている。いずれも2着には入っているが、Dylan Thomasがこれほどの勝ち鞍を持ちながらもその強さがいまいち判然としないのは、こういった取りこぼしに原因があるのではないかなとも思われる。とはいえNotnowcato、Manduro、Authorizedが今年Dylan Thomasを下した馬となったが、Notnowcato、Authorizedに対してはその後のレースで先着することができた。Manduroとの再戦は叶わないままに相手の引退で幕となってしまったのは惜しいことであった。
個人的にはDanehillでこの血統で距離が延びてはそうそう強くも無かろうという思い込みを最後まで拭えなかったなあというのが反省点。レース前のインタビューでFallonが言っていたように、この馬は馬場が渋ったほうが距離をこなすという感じではあるんですよね。ただ、2400mの戦績はEpsomで3着に敗れている以外は頂点のクラスのレースを勝って4戦3勝。一方得意と思われる2000mでは相手が強力だったという事を考えてもよく負けている。このあたりがDylan Thomasという馬の分からなさではあるのかな。
Youmzainも軽視していた馬で、最後に僅差の2着にまでこれるかというところではある。ただ、King Georgeの2着馬であったとなれば、本来これくらいやれても良い馬だったということになるのかもしれない。負けるときにははっきりと負けるし、今年期待を持っていたわりにはDylan Thomasに4馬身離されたKing George2着程度しか実績を積めなかったからというのはあるか。とはいえ、この馬がGetawayより人気を落としているというのはどうも分からんところであった。
Sagaraは流れに乗って上がってきたのは否定できないが、それでも3着に入ったことは評価されてもいいのではないかな。とにかくこの馬は来年だと思います。来年ちゃんと活躍してくれれば十分。
Getawayは単にManduroを諦めざるを得なかったオーナーの意地かなと思っていたし、ステイヤーとしての実績のある馬だったからなあという程度。2400mでやっていけるかどうかはもう一戦見てみないとといったところかな。
先行馬としては最後まで粘ったSoldier of Fortuneにはさすがと思わされた。Dylan Thomasに交わされるときにちょっととも思えて、5着まで落ちてしまったのはDylan Thomasと馬体を併せての競り合いにしなかったことではないかなと。まあそれをやってしまったらDylan Thomasは最後にYoumzainに差されたんじゃなかろうかとも思うし、Ballydoyle同士でそんなことをするわけにいかないというのはあったのかなと。来年がんばってくれればとも思われる。
Zambezi Sunは直線でへたれてしまった。人気はAuthorizedやSoldier of Fortuneに譲っていたが、地元フランスのエースとしてもう少し役割を果たして欲しかった。今年の凱旋門賞がややぱっとしないレースだったと記憶されるならば、それはこのZambezi Sunの凡走によるものかなあと。Nielのレースを見ていてこの馬にそれほど過大な期待をかけられないとは思っても。Sagaraは3着に来ていましたが、勝負に絡んでの3着ではないだけに、フランスの3歳馬がいまいちだったのが凱旋門賞というレースにおいてはやや減点とか。
Authorizedはフランスに初遠征の3歳馬には酷なほどの人気になってしまっていましたし、大外に入ってしまったのにこれかとは思わされた。結果的にスタートに失敗した後、リカバリーできず、逆にとっちらかったまま終わってしまったなあと。こういう舞台の経験が無かったといえばそれまでなんだが、Nielあたり使ってLongchampの2400mを走って滞在競馬にしておけばあるいはまったく違ったレースになったのではないかとも思えるのが残念。結局International Sを勝って格好こそつけたが、過去10年でも最強クラスとの評価を受けたDerby馬としては物足りないかな。
No. | Post | Horse | Sire | Dam | Broodmare Sire | Jockey | Trainer |
1 | 4 | Youmzain | Sinndar | Sadima | Sadler's Wells | Richard Hughes | M.R. Channon |
2 | 6 | Dylan Thomas | Danehill | Lagrion | Diesis | K. Fallon | A.P. O'Brien |
3 | 1 | Dragon Dancer | Sadler's Wells | Alakananda | Hernando | Darryll Holland | G. Wragg |
4 | 2 | Saddex | Sadler's Wells | Remote Romance | Irish River | T. Mundry | P. Rau |
5 | 10 | Getaway | Monsun | Guernica | Unfuwain | O. Peslier | A. Fabre |
6 | 3 | Mandesha | Desert Style | Mandalara | Lahib | C. Soumillon | A. de Royar-Dupre |
7 | 8 | Zambezi Sun | Dansili | Imbabala | Zafonic | S. Pasquier | P. Bary |
8 | 7 | Song of Hiawatha | Sadler's Wells | Sabria | Miswaki | David McCabe | A.P. O'Brien |
9 | 9 | Yellowstone | Rock of Gibraltar | Love and Affection | Exclusive Era | P.J. Smullen | A.P. O'Brien |
10 | 5 | Soldier of Fortune | Galileo | Affianced | Erins Isle | J. Murtagh | A.P. O'Brien |
11 | 11 | Sagara | Sadler's Wells | Rangoon Ruby | Kingmambo | T. Gillet | J.E. Pease |
12 | 12 | Authorized | Montjeu | Funsie | Saumarez | L. Dettori | P.W. Chapple-Hyam |
Soldier of FortuneはIrish Derbyを渋った馬場で制しているが、Galileo産駒というのも手伝ってその時点では重巧者という印象だった。Nielの時のLongchampは速い馬場になっていて、それに対応できるスピードを示したことは十分に評価されてよい。ただ、このときの時計はちょっと速過ぎないかとも思える。勝ったSoldier of Fortuneに限らず、前哨戦でそれだけのレースをしてしまったというところがどう出るかではあるかなと。
Sagaraはフランスダービーでも3着に来ていたが、そのときはZambezi Sunに差をつけられた。これをNielでは交わしているのですから、夏の間の成長というのを認めなければいけないでしょう。Sadler's Wells X Kingmamboとお馴染みのKingmamboの得意パターンの逆になる組み合わせでバランスとしてはやや崩れるものの、Rivermanを確保していることでそれなりに纏め上げている配合です。Spinning Worldなんかが出るNiarchos家の良牝系ということも考えれば、凱旋門を勝っても何の不思議もありません。とはいえSagara自身が勝ち味に遠いのが気になります。
Zambezi Sunはローテーションとしてはベストの臨戦であり、Nielを3着に負けたのも特に勝負をかけるべきレースでもなかったということを考えれば問題にはならないかと思います。ただ、そこでちょっと迫力に欠けるという印象を持ったのが気になるところ。フランス調教でベストな臨戦から挑む3歳馬ならばDalakhani以降は全部それではあるわけで、結局こいつかという結果になりそうな気はしている。
さて、3歳馬となればもう一頭Authorizedがいる。この馬は父Montjeu、母父Saumarez、さらにその父Rainbow Questと凱旋門賞馬が血統表に並ぶことから、凱旋門賞向きの血統とも言われるわけだが、Longchamp向きということで考えるならばこの血統の肝はVal de Loirであるだろう。Saumarezなんておまけに過ぎない。Epsomのダービー後に与えられた高い評価にはInternational Sを勝つことで応えて見せたが、過去10年で最強クラスとの評価を受けている以上は凱旋門も勝って見せなければならない立場にはいると言えます。キングジョージを見送っていることもその理由に挙げられるか。とはいえ臨戦としては2400mから来ていないことと、国外に出るのが初めてとなるあたりに問題がありそうで、さらに今回大外に入ってしまったことで厳しいレースを強いられるのではないかな。これを勝てば流石に強いダービー馬という評価を得られるにしても。
古馬としてはManduroのリタイアで興が削がれることにはなってしまったが、Dylan Thomas、Mandesha、Saddexと揃うならばまず文句はない。
Dylan Thomasはキングジョージを勝ってしまったことや、連勝するタイプの馬ではないのに前走Irish Championを完勝していることなどが気になるが、やはりInternational SでAuthorizedに負けているというのが問題だろう。Irish Derbyとキングジョージを勝っているとはいえ、この馬の得意は10F程度の距離であって、そこでやられたことは大きい。しかもInternational Sは古馬に有利な条件のレースでもある。このあたりがDylan Thomasの限界を見せている様な気はして、崩れないとは思うもののどうか。
Mandeshaもデビュー戦と失格の1戦を除けば1着か2着しかないという安定っぷりを見せるが、今年になってからは2着が多くなった。といっても牡馬相手に走っての2着ならば何の問題もないと思えるし、Goodwoodは初の遠征というあたりでエクスキューズしてよいだろう。今年もかという感じでRoyar-Dupre師が送り込んできた牝馬ではあるが、去年のPrideと比較するとまだその域に達しているようには思えない。
SaddexはNiarchosの手からは離れたとはいえ、Sagaraの近親である。血統的には一世代古くKingmamboが入らない。その代わりにRivermanはIrish Riverに代を進めている。結局Kingmamboが入ることでSagaraが得ているSadler's Wells≒Nureyevがないというのをどう見るかであるのですが、別にSadler's Wellsに母父Irish RiverでAvienceなら文句付けられないよなあとは思うところ。
今年は12頭のレースで4歳馬と3歳馬が6頭ずつというレースですが、勝負に絡んでくるのはここに挙げたそれぞれ3頭かなと。それ以外ではYoumzainとかYellowstoneがいるんですが、Youmzainはどうも二枚ほど足らんのではないかと思いますし、Yellowstoneはアメリカから帰ってきて凱旋門ではきつ過ぎるだろうと。
Result
1.Dylan Thomas: Danehill - Lagrion by Diesis2.Youmzain: Sinndar - Sadima by Sadler's Wells
3.Sagara: Sadler's Wells - Rangoon Ruby by Kingmambo
4.Getaway: Monsun - Guernica by Unfuwain
5.Soldier of Fortune: Galileo - Affianced by Erins Isle
6.Saddex: Sadler's Wells - Remote Romance by Irish River
7.Mandesha: Desert Style - Mandalara by Lahib
8.Zambezi Sun: Dansili - Imbabala by Zafonic
9.Dragon Dancer: Sadler's Wells - Alakananda by Hernando
10.Authorized: Montjeu - Funsie by Saumarez
11.Yellowstone: Rock of Gibraltar - Love and Affection by Exclusive Era
12.Song of Hiawatha: Sadler's Wells - Sabria by Miswaki
後から簡単に振り返ってしまえば、前がつぶれて差し決着という形ではある。Dylan ThomasはFallonと相性が良いのと、上手く乗ったというのもあるんだろう。それでも直線では大きく内側に斜行してZambezi Sunらに影響を与えてしまった。その時点でもうZambezi Sunに抵抗するだけの力が残っていなかったからお咎めなしではあったが。
Dylan ThomasはこれでIrish Derby、Irish Champion連覇、Ganey、King Georgeに続いて凱旋門賞まで勝ったことになる。今年だけでもKing George、Irish Champion、Arcと英愛仏のトップレースをもぎ取った近年稀に見るチャンピオンになった。しかしながら今年になってから3度負けている。いずれも2着には入っているが、Dylan Thomasがこれほどの勝ち鞍を持ちながらもその強さがいまいち判然としないのは、こういった取りこぼしに原因があるのではないかなとも思われる。とはいえNotnowcato、Manduro、Authorizedが今年Dylan Thomasを下した馬となったが、Notnowcato、Authorizedに対してはその後のレースで先着することができた。Manduroとの再戦は叶わないままに相手の引退で幕となってしまったのは惜しいことであった。
個人的にはDanehillでこの血統で距離が延びてはそうそう強くも無かろうという思い込みを最後まで拭えなかったなあというのが反省点。レース前のインタビューでFallonが言っていたように、この馬は馬場が渋ったほうが距離をこなすという感じではあるんですよね。ただ、2400mの戦績はEpsomで3着に敗れている以外は頂点のクラスのレースを勝って4戦3勝。一方得意と思われる2000mでは相手が強力だったという事を考えてもよく負けている。このあたりがDylan Thomasという馬の分からなさではあるのかな。
Youmzainも軽視していた馬で、最後に僅差の2着にまでこれるかというところではある。ただ、King Georgeの2着馬であったとなれば、本来これくらいやれても良い馬だったということになるのかもしれない。負けるときにははっきりと負けるし、今年期待を持っていたわりにはDylan Thomasに4馬身離されたKing George2着程度しか実績を積めなかったからというのはあるか。とはいえ、この馬がGetawayより人気を落としているというのはどうも分からんところであった。
Sagaraは流れに乗って上がってきたのは否定できないが、それでも3着に入ったことは評価されてもいいのではないかな。とにかくこの馬は来年だと思います。来年ちゃんと活躍してくれれば十分。
Getawayは単にManduroを諦めざるを得なかったオーナーの意地かなと思っていたし、ステイヤーとしての実績のある馬だったからなあという程度。2400mでやっていけるかどうかはもう一戦見てみないとといったところかな。
先行馬としては最後まで粘ったSoldier of Fortuneにはさすがと思わされた。Dylan Thomasに交わされるときにちょっととも思えて、5着まで落ちてしまったのはDylan Thomasと馬体を併せての競り合いにしなかったことではないかなと。まあそれをやってしまったらDylan Thomasは最後にYoumzainに差されたんじゃなかろうかとも思うし、Ballydoyle同士でそんなことをするわけにいかないというのはあったのかなと。来年がんばってくれればとも思われる。
Zambezi Sunは直線でへたれてしまった。人気はAuthorizedやSoldier of Fortuneに譲っていたが、地元フランスのエースとしてもう少し役割を果たして欲しかった。今年の凱旋門賞がややぱっとしないレースだったと記憶されるならば、それはこのZambezi Sunの凡走によるものかなあと。Nielのレースを見ていてこの馬にそれほど過大な期待をかけられないとは思っても。Sagaraは3着に来ていましたが、勝負に絡んでの3着ではないだけに、フランスの3歳馬がいまいちだったのが凱旋門賞というレースにおいてはやや減点とか。
Authorizedはフランスに初遠征の3歳馬には酷なほどの人気になってしまっていましたし、大外に入ってしまったのにこれかとは思わされた。結果的にスタートに失敗した後、リカバリーできず、逆にとっちらかったまま終わってしまったなあと。こういう舞台の経験が無かったといえばそれまでなんだが、Nielあたり使ってLongchampの2400mを走って滞在競馬にしておけばあるいはまったく違ったレースになったのではないかとも思えるのが残念。結局International Sを勝って格好こそつけたが、過去10年でも最強クラスとの評価を受けたDerby馬としては物足りないかな。