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October 22, 2005
10/23 菊花賞 GI 京都芝3000m
Pre-Rating
見ても仕方ないだろうという気もしているが、まあ一応。当然のトップレートはダービーで結局120ついたディープインパクト。2番手のシックスセンスが110しかありませんので(しかもIコラムの数値)、普通に負けるということは考えられない状況ではあります。今年の日本調教馬でこれ以上のパフォーマンスを出したのはゼンノロブロイ@International Sの121とシーザリオ@American Oaksの118しかありません。宝塚記念のスイープトウショウは115でセックスアローワンスを考慮しても届きません。国内のレースではサイレントウィットネスが122をつけましたが、これはサイレントウィットネスだから付いたという数字ではあるでしょう。
距離も問題ないだろうところで、何かのトラブルでもない限り負けるシーンというのは考え付きません。ここまで来たのだから無敗の三冠というのを見せてくれたらよいとは思います。
さて、2番手が110のシックスセンス。神戸新聞杯と皐月賞でこの数値を記録。ダービーでは106。ディープインパクトも神戸新聞杯と皐月賞はレートが同じで116。距離が延びると差が開く形になっていて、更に距離が延びる菊花賞ではやや不安な面はあるでしょう。ただ、菊花賞でもそんなにスタミナを問われないレースになれば十分というところはある。
ローゼンクロイツは神戸新聞杯で109をつけました。この馬も距離が延びての実績はありませんし、GIになると数字を落とすようなところもあるので対抗馬にはなり得ないでしょう。良くも悪くもバラの一族は重賞級であるということかなと。特に牡馬はGIで勝負するには足りないですね。
108なのがアドマイヤジャパン。春先にディープインパクトと接戦を演じましたが、それがこの馬のマックスパフォーマンスであったかなという印象。ダービーで力尽きたようになり、秋になっても神戸新聞杯で千切られる。ディープインパクト相手に4連敗で、着差が開いている事は言い訳できないでしょう。母父にCaerleonを持つサンデーサイレンス産駒といえばピースオブワールドがいて、早熟っぽい面がある感じなので今後も含めて巻き返して来れるとは思えないですかねえ。
続いて106のアドマイヤフジ。母アドマイヤラピスがステイヤーで、距離が持つとしたらこの馬という雰囲気もあるのですが、この馬の場合は距離ではなくて直線で追い込んで勝負になるかどうかだけではあろうかと。
105のフサイチアウステルはセントライト記念で2着した上がり馬的存在。中京の2500mという条件戦で勝ってるということもあるし、中山のセントライト記念から直線平坦な京都に変わって向いた条件にはなるでしょうが、Storm Catの孫がこの距離で来たら事故だろう。Stormin Feverの血統は好きだし、母父にGreen Dancer、その前がThe Axeとスタミナの抑えがある点は注意が必要とは思うが、それでも祖父はStorm Cat。3000mの力勝負が出来るとは思えず。
ピサノパテックが104。所詮は藤沢。
…もう見るだけ無駄な気がするので止め。
三冠が成るにせよ成らぬにせよその瞬間を現地で味わいたいなとは思ったので70%くらいの確率で当日は淀に行こうかなと。10%くらいの確率で京都まで出ておいて考え直して止める。雨が降ったら絶対行かないが、今のところは雨は降らないようなのでまあ安心ですな。
Post Position
馬名 | 父 | 母 | 母父 | 騎手 | 調教師 | |
1 | コンラッド | ダンスインザダーク | ダンシングアウンティ | Nureyev | 小牧太 | 手塚貴久 |
2 | ヤマトスプリンター | マヤノトップガン | ヤマトプリティ | アンバーシャダイ | 池添謙一 | 安達昭夫 |
3 | ミツワスカイハイ | ダンスインザダーク | ビンゴヒストリー | アレミロード | 渡辺薫彦 | 佐山優 |
4 | ローゼンクロイツ | サンデーサイレンス | ロゼカラー | Shirley Heights | 安藤勝己 | 橋口弘次郎 |
5 | アドマイヤフジ | アドマイヤベガ | アドマイヤラピス | Be My Guest | 福永祐一 | 橋田満 |
6 | アドマイヤジャパン | サンデーサイレンス | ビワハイジ | Caerleon | 横山典弘 | 松田博資 |
7 | ディープインパクト | サンデーサイレンス | ウインドインハーヘア | Alzao | 武豊 | 池江泰郎 |
8 | シャドウゲイト | ホワイトマズル | ファビラスターン | サンデーサイレンス | 佐藤哲三 | 加藤征弘 |
9 | エイシンサリヴァン | El Prado | Swimingly | Nashwan | 吉田豊 | 大久保洋吉 |
10 | レットバトラー | サンデーサイレンス | スカーレットブーケ | ノーザンテースト | 幸英明 | 瀬戸口勉 |
11 | シックスセンス | サンデーサイレンス | デインスカヤ | Danehill | 四位洋文 | 長浜博之 |
12 | ピサノパテック | サンデーサイレンス | ブレッシング | マルゼンスキー | 岩田康誠 | 藤沢和雄 |
13 | ディーエスハリアー | コマンダーインチーフ | エリモシューティング | テスコボーイ | 石橋脩 | 柴田政人 |
14 | フサイチアウステル | Stormin Fever | Gendar War | Green Dancer | 藤田伸二 | 池江泰寿 |
15 | マルブツライト | メジロライアン | クールラブ | ブレイヴェストローマン | 松岡正海 | 大久保正陽 |
16 | マルカジーク | サンデーサイレンス | エターナルビート | Pentelicus | 角田晃一 | 北橋修二 |
さて、出馬表は昨日出したしだらだらと。
ざっと見て相変わらずサンデーサイレンスってところはあるが、それ以上に外国産の2頭を除く14頭には遠くとも3代前までに社台の輸入種牡馬の血が入ってますね。良いとか悪いということではなくてこういう現実なんだということは知っておくべきか。
そのサンデーサイレンス後継種牡馬の中で菊花賞を2連勝中のダンスインザダーク産駒ですが、今年はコンラッドとミツワスカイハイの2頭が出走となり、やはり牡馬の長距離では他のサンデーサイレンス後継をリードする立場にはあるでしょう。今年一気に逆転しそうな勢いのあったスペシャルウィークでしたが、インティライミの次が出てこないのでまだまだか。牝馬が走るということを考えるとある意味ではダンスインザダーク以上のところに既に達しているかもしれないが、この秋シーズンになってさっぱりと言うところもあって、まだまだダンスインザダークが優位なところはあるかと。ただ、今年の2頭はマシな方のコンラッドも前走セントライト記念を大敗で期待はできませんねえ。
アドマイヤフジは距離が持つとあちこちで言われますし、父アドマイヤベガはダンスインザダークほどのスタミナは無いでしょうが母系のスタミナを邪魔しないとは思う。だからアドマイヤフジ単体を見れば距離は確かにもつかなとは思うよ。でもね、福永の長距離って時点でそういうものをチャラにされている気がしてなりません。
やはりディープインパクトを見るレースではあるかなと思う。彼の馬に関する事ならば何でも記事にしてしまうような現状は正直辟易している部分があるのも事実だがそれだけの馬だということで納得する事にした。まあ、ようやく正当に強い馬が話題になっているというところはあるしね。ハルウララなんて論外だが、コスモバルクにしてもその強さだけを評価されて話題になったわけではなかったわけで…。だから、JRAが競馬人気回復の救世主としての期待をかけたくなる気持ちは分からないでもないし、盛り上げようとする事自体は悪くないでしょうが、ダービーの時の像みたいにやりすぎるのはどうよというのはあるのでね。
無敗ということについては三冠さえ達成してしまったら、その後は負けてもいいかなと。もちろん最後まで無敗の記録を継続できるならそれも良いのですが、それに捕らわれて勝てるレースにしか出ないという形になる方が怖いし。
RESULT
まあ、皐月賞やダービーとは違った意味で凄いレースを見せていただきましたというところではある。1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.アドマイヤジャパン: サンデーサイレンス - ビワハイジ by Caerleon
3.ローゼンクロイツ: サンデーサイレンス - ロゼカラー by Shirley Heights
4.シックスセンス: サンデーサイレンス - デインスカヤ by Danehill
5.フサイチアウステル: Stormin Fever - Gendar War by Green Dancer
6.アドマイヤフジ: アドマイヤベガ - アドマイヤラピス by Be My Guest
7.コンラッド: ダンスインザダーク - ダンシングアウンティ by Nureyev
8.マルブツライト: メジロライアン - クールラブ by ブレイヴェストローマン
9.エイシンサリヴァン: El Prado - Swimmingly by Nashwan
10.ミツワスカイハイ: ダンスインザダーク - ビンゴヒストリー by アレミロード
11.ピサノパテック: サンデーサイレンス - ブレッシング by マルゼンスキー
12.ヤマトスプリンター: マヤノトップガン - ヤマトプリティ by アンバーシャダイ
13.マルカジーク: サンデーサイレンス - エターナルビート by Pentelicus
14.ディーエスハリアー: コマンダーインチーフ - エリモシューティング by テスコボーイ
15.シャドウゲイト: ホワイトマズル - ファビラスターン by サンデーサイレンス
16.レットバトラー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
ラップタイム: 13.0 - 11.6 - 11.7 - 12.2 - 12.7 - 13.0 - 13.5 - 12.6 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 12.0 - 12.1 - 11.6
今回はスタートを上手く出たと思ったら、隣のシャドウゲイトがふらつきながらのスタートになってぶつけられかけた影響もあったか掛かり気味で、1周目の直線に来たところではかなり頭を上げていましたし、あれで菊花賞を勝つんだからもうどーしよーも無いね。4コーナー出たところのスピードが違いすぎます。
スタートから行ったのがシャドウゲイトでレースを引っ張り、2番手の内にアドマイヤジャパンがつけて、この2頭が後続を引き離すレース展開になりました。スタートで普通に出たディープインパクトは中団で内埒よって馬群の中に入り、掛かり気味なのを必死に抑えられているという印象。11秒台を2回続けて刻んでくれたおかげで少しは楽だったかなというのはありますが、1コーナーに入るまでには落ち着いて中団追走の形で決まる。アドマイヤジャパンらは後続を引き付けるよりも残り7Fという位置からペースを上げてロングスパートを敢行して勝負に出ましたが、ここでディープインパクトが釣られて動けばというところではありましたが、動かずに溜められて目算が外れたところはあるか。周りの馬もディープインパクトが動かないのでそのままの大勢を維持したまま3コーナー。そしてそのまま4コーナーを出るところではディープインパクトは大外に出ていつも通りの勝ちパターン。弥生賞の時と同じく、内埒沿いを粘るアドマイヤジャパンでしたが、脚色が違いすぎてきっちり差しきられてました。
丁度4コーナーから直線に入るところで見ていたのですが、2周目ではフサイチアウステルやコンラッドが一気に置いていかれてるんですよね。その時点でのスピードが前の馬も含めて違いすぎてどうにもならないという感じがして、そこでもう間違いなく前は捕まったし、後ろから差せる馬なんていないだろと。目の前を一頭だけ違う速さで駆け抜けていったときに、ああこれで無敗の三冠馬になったなと思えて、良い位置で観戦できたなと。
アドマイヤジャパンは前走の様子もともかくとして、ダービーで崩れた事でもうダメだろうなと思っていたのでこの2着には驚いた。ローゼンクロイツに4馬身つけているわけですし、ダービーにおけるインティライミと同じ完全なレース運びをして敗れたということになるでしょう。ローゼンクロイツもこの馬なりにやっているし、シックスセンス、フサイチアウステルと人気上位がほぼ順当に入線して来ているところを見ても、後半に刻まれたラップからも、各馬の能力を出し尽くした良いレースになったのではないかなと。フサイチアウステルにはアドマイヤジャパンのやったようなレースをして欲しかったというところはありますが、コーナーから必死に鞭が入ってたしアレが限界だったかなと。
そして、ディープインパクトが中団からレースを進めることになったわけですが、その直後にアドマイヤフジがつけてたりすることを考えると、あの位置が実質的に最後方であったという気もいたします。シックスセンスとアドマイヤフジより後ろにいた馬は単純に力が足りないということでしょうね。
で、単勝はついに100円元返し。1.1倍付けば儲け物とばかりに突っ込んだ人が多かったんでしょうねえ。それとこういう記念馬券と。
淀に着くのが遅く記念入場券もレープロも手に入らなかったので買ってみた。本来あまり記念馬券という考え方はしないのですが、レースがレースだしね。
で、背景に何か写ってますが気のせいですよ。
ええ、気のせいですw
とっとと帰ろうかと思ったんですが、なんかやってたんすよ。で、500個の1限というどこぞかで聞いた事あるようなないようなことを言ってたのでつい列に並んでしまいました。
さて、ディープインパクトは日本においてはシンボリルドルフ以来2頭目の無敗での三冠達成となりました。シンボリルドルフはこの後JCに出て初の敗北を喫する事になりましたが、ディープインパクトの方はどうなるでしょうねえ。陣営がどういう予定でいるかは知りませんが、とりあえず年内に出走してくれるなら有馬よりJCかなって気はする。それで、来年は欧州遠征と…。まあその辺はなるようになればいいかなってとこではあったり。
Post Script
昨日の菊花賞はBlood-Horseが意外に分量のある記事で載せていたので驚いた。Blood-Horse: Deep Impact Wins Japan Triple Crown
時間が無いので全訳はしないが、ざっと見る。
まずスタートは"unusually clean start"(苦笑。海外メディアもあの馬のスタートの悪さは認定済みか。そして1周目のスタンドの歓声で勘違いしてしまって行ってしまいかけたことも出ていますが、その部分でこういうことが書いてある。
Jockey Yutaka Take said he was praying he would settle and wished the crowd would be quiet. "I just wanted them to shut up but, of course, I realized we were the reason for the noise," the loudest roar from the stands Take said he has ever heard in 18 years of riding.さて日本のメディアでこういう事を書いてるところはあったかねえ。もちろんそれが無理な事もわかっているのでしょうけど、とにかく必死ですね。
Blood-Horse
で、サンデーサイレンス産駒が上位4頭を占めて、その次がStormin Fever産駒という辺りまでしっかり触れてますね。さらにファンがディープインパクトグッズに群がった事まで書いてて苦笑w。Stuffed animal買ってしもうたので何も言えませんw
最後に記録面では、武豊が菊花賞4勝目、池江厩舎は3勝目。歴代の三冠馬の名前もしっかりフォローされていて、"Brian's Time-sired Narita Brian"と書くあたりがらしいといえばらしいですね。
Posted by Marius : October 22, 2005 03:39 AM
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