France
海外主要国の競馬情報ではフランスが一番手に入れにくいです。フランス語さえ読めればParis Turfで何とでもなるんですが。英愛はRacing Post、アメリカはBlood-Horse、オセアニアはStallionsで事足りてるのでフランスも英文サイト…無理ね。あの人たちプライド高いから。
ということでフランスのクラシック路線はさっぱりです。そろそろ動き出しているのでできる限り追いかけてみましょう。昨年から話題になっているAmerican Post。血統はBering - Wells Fargo by Sadler's Wells。2歳時に仏GI Grand Criteriumと英GI Racing Post Trophyを勝ちました。準重賞のオムニオムII賞を快勝して順調な始動となったようです。今後Prix de FontainebleauからPoule d'Essai des Poulains(仏2000ギニー)ですかね。Prix du Jocky Club(仏ダービー)はどうするんだろ。一方無敗で仏GI Criterium Internationalを勝ったBago、Nashwan - Moonlight's Box by Nureyev、はPrix de Fontainebleauで復帰予定でいきなりAmerican Postと激突。
England / Ireland
愛Phoenix S、愛National SとGIを連勝したOne Cool Catは2000 Guineasに直行。Storm Cat - Tacha by Mr. Prospector。この血統だとダービーはちょっときついかも知れませんね。陣営にはGiant's Causewayのようにマイル路線で連勝を刻むという野望もあるようです。一方英Champagne S勝ちのLacky Storyは脚に問題があるため今年前半戦は絶望とのこと。Kris S. - Spring Flight by Miswaki。こっちはダービーでも有力だっただけに残念。
牝馬の1000 Guineas路線は昨年5戦全勝の欧州最優秀2歳牝馬Attraction、3戦全勝でCheveley Park S勝ちのCarry on Katie、Filly's Mile勝ちのRed Bloomなど。Prix Marcel Boussacを勝ったDebonelaはPrix d'Essai des Pouliches(仏1000Guineas)と両睨み。一方Oaks戦線はサンデーサイレンス産駒Sundropが有力視されています。
欧州三歳有力馬
2歳GI勝ち馬を中心にまとめておく。
One Cool Cat: Storm Cat - Tacha by Mr. Prospector
Phoenix S (IRE GI 6F), National S (IRE GI 7F) 英2000 Guineasへ
Whipper: Miesque's Son - Myth to Reality by Sadler's Wells
Prix de Morny (FR GI 1200m) 英2000 Guineasから短距離路線
Necklace: Darshaan - Spinning the Yarn by Barathea
Moyglare Stud S (IRE GI 7F) 英1000 GuineasからOaks
Red Bloom: Selkirk - Red Camellia by Polar Falcon
Filly's Mile (GB GI 8F) 英1000 GuineasからOaks
Carry on Katie: Faslyiev - Dinka Raja by Woodman
Cheveley Park S (GB GI 6F) 英1000 Guineasへ
Three Valleys: Diesis - Skiable by Niniski
Middle Park S (GB GI 6F)を薬物使用で失格 英2000 Guineasへ
Debonela: Storm Cat - Coup de Genie by Mr. Prospector
Prix Marcel Boussac (FR GI 1600m) 英仏の1000 Guineas両睨み
American Post: Bering - Wells Fargo by Sadler's Wells
Grand Criterum (FR GI 1600m), Racing Post Trophy (GB GI 8F) 仏クラシックへ
Milk It Mick: Millkom - Lunar Music by Komaite
Dewhurst S (GB GI 7F) 英2000 Guineasへ
Pearl of Love: Peintre Celebre - Aunt Pearl by Seattle Slew
Gran Criterium (ITY GI 1600m) 裂蹄のため2000 Guineasは微妙
Bago: Nashwan - Moonlight's Box by Nureyev
Criterium International (FRA GI 1600m) Guineasか中距離か未定
Voix Du Nord: Valanour - Dame Edith by Top Ville
Criterium de Saint-Cloud (FR GI 2000m)
Attraction: Efisio - Flirtation by Pursuit of Love
5戦無敗欧州最優秀2歳牝馬 英1000 Guineas直行
All Too Beautiful: Sadler's Wells - Urban Sea by Miswaki
Galileoの全妹、デビュー戦を快勝し、Oaks目標
Sundrop: Sunday Silence - Oenothera by Night Shift
Oaks前売り一番人気
Balmont: Stravinsky - Aldebaran Light by Seattle Slew
Middle Park S繰り上がり、2000 Guineasは回避して短距離路線へ
Yeats: Sadler's Wells - Lyndonville by Top Ville
ツクバシンフォニーの半弟、ダービー目標
Grey Swallow: Deylami - Style of Life by The Minstrel
2000 Guineasへ
Pastral Pursuits: Bahamian Bounty - Star by Most Welcome
一頓挫あったが2000 Guineasへ向かう。
ざっとこんなものですか。疲れましたが。ダービーはこの時期にデビューして一気に駆け抜けていくような馬もいるのでまだわからない部分が大きいです。
血統を見てると結構楽しいと感じる時点で血統ヲタの自覚ありなんですが、WhipperはMiesque's Son - Sadler's wellsでエルコンドルパサーと同系で3/4が同じだけど一番重要な部分が欠けてるとか、その他いろいろ。
Baratheaはサド産駒、すでに母父に名が出るようになってしまいました。SelkirkはSharpen Up産駒、Polar FalconとKomaiteはNureyev産駒、MillkomはBold RulerからBold Lad IRE - Cyrano de Bergeracというライン、ValanourはNorthern Dancer直仔Lomondの産駒、EfisioはFormidableからForliに遡る、Pursuit of LoveはGroom DancerからBlushing Groom、Most WelcomeはBe My Guest産駒、Bahamian BountyはCadeaux Genereux産駒。ぱっと見た感じではこれからNureyev血脈がどかんときそうではあります。Fasliyev、Stravinskyと出だし好調。
それ以外の注目馬(JSEで3歳外国馬で検索して拾いました)
I Love Paris: El Condor Pasa - Young Mother by Youth (死亡。_| ̄|○
Angel's Nest: Storm Cat - Miesque by Nureyev (毎年注目の的Miesque仔。デビューしてないのかな?
Grand Reward: Storm Cat - Serena's Song by Rahy (Sophisticatの全弟、Serena's Songは殿堂馬
Cherubim: Sunday Silence - Carly Angel by Judge Angelucci (エガオヲミセテの半妹
Slient: Sunday Silence - Laiyl by Nureyev (未勝利ながら重賞で5着。引退までにぜひダートを。
Snow Ridge: Indian Ridge - Snow Princess by Ela Mana Mou (血統渋すぎ
Dubai Sunday: Sunday Silence - Lotta Lace by Nureyev (Godolphin所属のはずですが公式の検索に引っかからない…
Rock of Cashel: Danehill - Offshore Boom by Be My Guest (Rock of Gibraltarの半弟
サンデーサイレンス産駒が結構海外に渡るようになったのが2001年のドバイ以降。それがクラシック世代になったのが今年。母Lotta Laceはセレクトセールの高額馬として注目でしたが、結局どこ行ったのやら。Sundrop一頭で満足すべきですか?Cherubimはダイナカール一族の出身なので何とか繁殖入りできるくらいの結果は欲しいところ。
さて日本の競馬ですが、厩務員組合がストの構えを見せているためちょっと開催がどうなるかわかりません。GIを人質に取るようなやり方で交渉するのは止めてもらいたいが、最悪の形で決裂すれば開催できなくなります。今年はちょっともめる要素があるみたいなので気がかりですな。さすがにそれは回避されるとは思いますが、労使ともにそんなことしてる状況ではないことぐらい認識してるでしょうし。一番の被害者は競走馬。
War Emblem (1999 USA) Our Emblem - Sweetest Lady by Lord at War
昨年鳴り物入りで種牡馬入りしておきながら一時は種牡馬失格と判定されたWar Emblemが今年はすでに50頭に種付けをしたとのこと。詳しくはBlood-Horse
http://breeding.bloodhorse.com/viewstory.asp?id=21711
昨年うまくいかなかったのは彼が小柄な栗毛の牝馬にしか興味を示さないためだったのですが、それならばと社台の取った解決策はWar Emblemの好きな牝馬を連れてきて、War Emblemがやる気になった時点で目的の牝馬に入れ替えるというもの。牝馬の当て馬みたいなものです。無茶しますな。記事中でも触れられていますが、ResoucefulなShadaiだからこそできる技でしょう。
こういうニュースが海外のサイト経由でしか入ってこないのはどうかと思います。日本の競馬マスコミはまったく興味を示さないですか?
Netkeibaのコラム
合田直弘氏の
海外競馬コラムでケンタッキーダービーが取り上げられています。見るだけで混戦ということがなんとなく理解できるかと…
長岡一也氏の
競馬コラムはクラシックのドラマ性について。ひねくれた見方をすればどんな馬にだってドラマはあるのですが、ここはあえてクラシックに縁のなかったランフォザドリームの娘フィーユドゥレーヴで。山内厩舎は桜花賞に強いのでなんかやらかすとしたらこの馬だと思ってるんですが。
スターエルドラード (1999 USA) Danzig - Electric Society by Law Society
いつの間にか地方に転厩していたようです。大井所属で1戦だけ走って笠松へ。スプリング争覇(1900m)を勝ちました。なぜかこの馬和田騎手とのコンビで覚えてるんですけど、ひょっとしたらNHKマイルだけだったかも。中央ではもう無理なのが明らかだったので馬にとっても良いことでしょう。さすがに森厩舎は地方のレベルを熟知しています。