Unlimited SaGa
Minstrel Songが出る直前になりましたが、7人全部クリアしましたよ。世間の評価は散々ですが、2年と少々の間ずっとやっていたわけで妙にコストパフォーマンスの良いゲームでありましたよ。
とりあえず全員のシナリオを終わらせたわけですが途中でデータ引継ぎのミスをやっていて、継続データとしては6人クリアということになっているのです。グランドフィナーレを見るためにはもう一回クリアしないといけないわけで悩みどころなんですが、やり直すなら別のキャラでやり直そうかなとも思うので、グランドフィナーレを見ることがあるかというとちと困難か。
とりあえず、このゲーム全体の印象としては、妙に敷居の高いというところで、システム等がこういったゲームとしては斬新過ぎる割にマニュアル内でほとんど触れられておらず、このためちゃんとゲームをやる前に諦めてしまう人が多かったのではないかなと思われます。というあたりで今でも語り草になる値崩れを起こしてしまったわけです。あの頃のスクウェアがこれだけのゲームを造ることができたというのは十分評価に値する事ですが、それを十分プロモートできなかったあるいはサポートできなかったというのが、このゲームにとっての不運ではあったかと。ただ、もともとロマンシングサガだって一般的な評価はそれほど高くないわけで、万人受けを狙うよりコアなファンがつくというところであってそういった向きからするとロマサガの雰囲気を引き継いだゲームということで十分評価に値するんです。
とりあえず、最初にやったときはここまでやれるゲームとも思っていなかったし、満足するまで遊んだので私にとっては名作であるといえます。
クリア順はローラ→ルビィ→マイス→ジュディ→ヴェント→アーミック→キャッシュ。ヴェント→アーミックの流れはキャッシュ編を終わらせてしまうと気分的にそこで終了の可能性があったので無理矢理ねじ込んだのですが、全員クリアしても分からないところは分からないままで、いかにもロマサガチックでしたな。とりあえず振り返ってみる。
■ローラ編
ざっと7人の主人公候補を見るものの、野郎を除外して選択肢を半分以下に削り、ジュディも除外してローラとルビィの2択。最初はこっちの方が良さげと書いてあったので
シフローラ編からスタート。システムを把握しないままに始めてしまったので、どうやってゲームを進めたら良いかすらわからないという状況。こういうところでダメだと思った人から酷い評価を受けてるんだろうけど、確かにマニュアル読みながらやったのに、どうして良いのかさっぱり分からないというのは問題があって、基本的な操作方法すらネットで調べながらやらなければならないというのは勘弁して欲しかったですねえ。
シナリオ上はローラというより
アルベルトアンリが主人公でしたし、他に仲間になるキャラの話がほったらかしになっているところなんてまさにロマサガって気がしてワロタ記憶が残ってます。ローラとアンリの話はまずケリがついたといって良いんですが、ミシェルとかジュディは何も解決してないよねえ。フランシスはアレで良いと思うが、それ以外はメインシナリオの必要上加入したまでであってその後の話では全く関係がなくなってしまうというのはね。
システムが分からないままに進めていたので、術の使い方が分からず武器による力押しというスタイルが確定し、最後まで基本はそれになっちまいました。その割には武器選択というか武器の中でメインとして使う技の選択をミスっていてラスボス戦で苦労したという…。ロマサガ以来の伝統かラスボスの強さが異常なくらいなのですが、中でもこのローラ編は強かったようで最初にそんなシナリオをやってしまったので、次以降にかなり引きずってます。
最終決戦でも600超えたローラ以外は主戦のムゾル・ヤニーやフランシスでさえHPが500に届かないという始末。良くクリアできたもんです。独妙点穴と富岳八景のおかげ。とにかくバジル・ゲレイオスが強いのなんの。シャドーブレスの追加効果に泣かされました。おまけにアンデッド属性だったのでアンデットに対する不殺の誓いをもっていたムゾル・ヤニーが使えず、LPをかなり削られながらなんとか勝利。カオスルーラーは召喚者の特殊能力を受け継ぐのでシャドーブレスを連発してくる事もあります。追加効果で毒と気絶どちらをくらってもLPがあっという間になくなります。ローラを盾にしつつ、独妙点穴と富岳八景、無駄と知りながらもミシェルの銃。カオスルーラーのHPが減るまでは苦戦しますが、減ってしまえばLPはどんどん奪えるので第2形態と第3形態は問題なし。最後の第4形態はオーバーキルと異界の風が強力なので戦場に出るのは二人までにしてました。それでもLP6のミシェルはオーバーキル、滅殺剣×2の連携で一撃されました。ダグル・ボースを倒してしまったため最後が強くなってしまったという面はありますが、ロマサガ以来の伝統で強いラスボスでした。
ローラ:長剣使い
主人公ローラは長剣使いでしたが、メインが払い抜けLv4の竜尾返しと多段斬りLv4の三段斬りとよくもこれだけLP攻撃力に劣る技で勝負してたものだと思いましたよ。水のファミリアLv4を持っていて自力ピュリファイできるのが強みという情けない状態ながらも主戦力で、雑魚相手には銃を撃っておくという後から考えたら全くボス戦向きではない構成でした。魔道板をかなり解読しましたが、術はファミリアのみで使っていたので何の意味もなくなってしまいました。まあシステムを理解せずに進めてしまった報いですかね。アンリをヴァフトームまで送るついでによるとか言ってた故郷ガデイラには結局行かずに終わりましたが。アンリの旅を見届ける事がパウロへの追悼だったのでしょうか。
アンリ:短剣使い
アンリは中盤戦でエスカータの宝剣を手に大暴れしましたが、全然技をひらめいていなかった事もあり、最終的には術使いになりました。ショックとピュリファイ担当。短剣はカットインクロスしかない状態。このあたりでもシステムを理解していなかったことで割を食っています。打たれ弱かったような気もしますが、ローラが気絶食らったときなどは出てこないと戦線崩壊になるので防御面はそれなりに固めていました。
ムゾル・ヤニー:斧使い
主戦力でしたが何を間違ったか不殺の誓いを持ってしまったために非常に癖のあるキャラになってしまいました。しゃべるとシブイのでそれもよかろうかと思い納得しましたが。富岳八景で止めを刺しに行くのが仕事。術無しで斧だけを使ってましたが、技のヴァリエーションを増やそうとしなかったので、富岳八景くらいしかないという。誇り高きアヌビト族にして、独自の美学に生きる戦士。ヴェント編に出てきたときにあれこれ言ってますが、vsダグル・ボースってとこでこっちが彼にとってもメインとなるべきシナリオな気はしましたが、さっぱり。
ミシェル:銃使い
銃と長剣装備でしたが、銃がメインで長剣はたしなみ程度。術もなし。LP低かったのでライフ防御X3で固めていました。銃は敵のLPをよく削ってくれたので重宝していました。耐久力の回復のときも何も考えずに金属ぶち込めばよかったので楽でしたし。しかしそのため技を閃いていなかったということでボス戦であまり出番が無い悲しい存在。LP6だと下手したら1ターンもたないので怖くて出せないというのもありましたけどね。呪いのガントレットに何の意味もないのはストーリーとしてどうなのさ?とか思ってみたり。このあたりはキャッシュ編でガントレットの謎を解き明かしてくれるのですが、ミシェルがマイス編に登場した時にあっさり外されてしまってちとショック。マイス編のミシェルだけがガントレットを外して高いポテンシャルを全開に出来るんだよなあ。こっちではど真ん中にガントレットLv1が鎮座してくれたのでスキルパネル的な強化に著しい問題が生じて苦労しました。
フランシス:槍使い
槍は途中までいまいち使いづらい状態でしたが、双龍破と独妙点穴で化けました。終盤ではムゾルヤニーと双璧を成していましたが、LP防御力に難があり油断すると一瞬でLPを失いました。不殺の誓いのせいでムゾル・ヤニーが使えない状況では一人舞台。主君に忠誠を尽くす武人。主君がバジル・ゲレイオスからアンリに替わった様ではありますが。フランシスのせいで槍は使いにくいというイメージが出来てしまって、これ以降の主力武器を斧に固定w
ジュディ:術使い
攻撃系の術を担当していた術使い。炎の矢とショックで敵をなぎ倒していきました。魔道板解読も相当こなしましたが、一切役立てる事はありませんでした。システムを理解していなかった事の最大の被害者ですが、ファミリアだけでも十分強かったです。ミシェルよりは打たれ強いので戦闘開始直後のHP削りの段階でよく活躍していました。
プラティフラム:術使い
基本的に戦闘には参加しませんでしたが、時々ピュリファイを使いに出てくる事がありました。マップ上で必要な技能を集中的に持っていたので、戦闘時以外では最も使用頻度が高いキャラでした。術システムを把握していたら運命が変わったいたはず。ただ、戦闘面だけでなくマップ探索を主力としたこういったキャラを作れるという点でもこのゲームは十分評価していいと思うんですよね。マップのターン数をあっという間に消費してしまうのが難点でしたが、そういうところに拘ろうと思えばそれが可能になってはいるのです。
■ルビィ編
ローラ編で一通りやってみて、とてもじゃないが7人全員クリアするのは無理だろうと判断したのでルビィ編をやってしまったらもうお終いかなとすら思っていました。これを始めた時ですらシステムの理解が十分ではなく、ルビィ編を進めながらようやくゲームシステムに慣れたところはあります。
シナリオ的にも七大驚異を全て廻るので、世界の根幹に関わっているはずなんですけどね。最初からいる4人で最後まで戦い抜きました。結局七大驚異とは何なのかが一切明らかにされず、ただそこにいるボスを倒しに行っていたようなものでした。邪悪な龍とか怪しい存在を倒したり謎を解き明かしたりだそうですが、そうしなければならない理由がいまいち分かり難いかなと思いました。
テトラフォースの存在こそが七大驚異である所以か?英雄の名を名乗る謎のおっさんに言われて七大驚異を巡って答え自体は見つけた感じなんですけどね。だからこれはルビィ(本来イスカンダールの目的はサファイアの方だったようではあるんですけど、過去に七大驚異と関わったリース・トーレス、アリス・アンブローシアのような働きを期待したということでしょう)が七大驚異をめぐる間に力の使い方や意義に気づいたという話で良いのかなと。そのルビィに対置されるべき存在として出てくるのがジーン・ムーアであり。力にとりつかれてしまったジーン・ムーアと超然としていたルビィ。対照的な二人でした。
カオスルーラー前のジーン・ムーア戦は手下を片付けるためにバラージシュートとスーパーソニック。ジーン・ムーアにLv4で直接攻撃としていたらあっという間に倒してしまいました。カオスルーラーもジーン・ムーアの特殊攻撃は対した事がなかったのでそれほど苦戦するわけでもなく、ヒロユキが前衛で耐えながら、後ろからブラディマリーや高速ナブラを叩きこむ。ヒロユキ自身威力の増したピュリファイを使えるし、サファイアも聖印が使えたので連携を決めやすい利点がありました。カオスルーラーは第4形態のオーバーキルと滅殺剣に苦しんだ程度。ローラ編の時とはえらい変わりようでしたが、これはもともと難易度が高く設定されて高レベルパネルの出やすい七大驚異のシナリオを全てメインシナリオ扱いでクリアしていく内に自然と高レベルパネルが揃ったし、それに応じて技も揃い、術の使い方も理解できたという側面はあったかな。とにかくLv5パネルを一人で複数獲得しているのはこのシナリオくらいなものですし。
ルビィ:長剣・短剣使い
一回目で懲りずに主人公にまたしても長剣を持たせてしまいました。打たれ強く、LPも高いので前衛に出て削り担当。一通りの技を習得していたので長剣さえ持たせたらかなり強くなっていました。竜尾返し、変幻自在、マルチウェイを使いこなす。最終的には短剣のブラディマリーに落ち着いてしまいました。インチキ占い師とは言うものの見えるものの解釈ができていないだけな気がします。サファイアと同じ物をみてもそこから来る結論がずれているだけ。夢の中でアリス・アンブローシア、リース・トーレスというイスカンダールと並ぶ伝説の英雄として過去を見る力を持っていること=現時点でのルビィはアリス・アンブローシアやリース・トーレスが見た未来そのものというのが私の結論。では最後に出てきたのは未来となるわけですが、むしろイスカンダールという存在はこういった人物に対するサポートでしかないのだなと。そういう意味では最も世界の根幹に関わっていた主人公ではありますよねえ。
サファイア:術使い
ピュリファイ、ショック、岩石弾を使いこなす術マスター。ガルネリの魔道板を読破したわりには全然活用せず。マップ上では占いを多用して無駄にターン数を消費していました。結局物語りの起点となった彼女自身の死のビジョンあるいは世界の終わりの占いはどうなってしまったんでしょうか。ルビィと同じものを見ていたはずであり、そこから出された彼女の結論はなんだったのかが気になるところではあるでしょう。能力の高い占い師であったことが逆に自らの行動の制約になってしまったわけで、彼女もまた自分の占いを信じないルビィに対置されるべき存在だったのでしょう。
イスカンダール:武器マスター
初期状態に武器マスタリースキルを持っていたのでそういうキャラかと納得してそういう使い方。特に斧、槍を得意にしていて、HP・LPをコンスタントに削れる万能キャラ。使用武器の耐久力の減り方が異様に速かったので常にサブ武器を携行していました。最終的には高速ナブラと独妙点穴に集約されました。伝説の英雄にして他の世界に渡れば無敵の存在。しかし生まれ故郷ではただのおっさん。私を誰だと思っている?イスカンダールだぞ。テトラフォースなど一つあれば十分だ。って刺されるぞ、おっさん。彼はサファイアのもとを訪れて、そこでルビィにも遭いました。このときこの姉妹のどちらか、あるいは両方が過去のアリスのように七大驚異において成し遂げるべき事をもっていると考えたのでしょう。それを見極めるために七大驚異をめぐり、最後には空中庭園を崩壊に導きました。七大驚異そのものが何故存在していたのか、どのような働きをもっていたのかということは曖昧なままにされていますが、それぞれの驚異のシナリオを始める前のイベントなどでこの時代において七大驚異がどのように扱われているかの一端は垣間見えるので、その流れを危惧したイスカンダールによって導かれ、驚異を巡る争いにひとまずケリをつける、ようは七大驚異全てを機能停止させるということではなかったかなと。無論ルビィ自身にその自覚は無かったかと思いますけど。
ヒロユキ:弓使い
影矢、アローレインを習得してからはパーティーの切り札。雑魚相手でもボス相手でも欠かせないので如何にしてLPと弓の耐久力を温存するかが問題でした。合成術スキルを入手した関係で術も使う事になりましたがピュリファイ専門。とにかく打たれ強く良く粘る上にLP攻撃力は高かったので驚異のボス戦などでも欠かせませんでした。
■マイス編
この頃になるとだいぶ愉しいという感じでゲームができるようになりました。時間掛かりすぎですなあ。イスカンダールを除くそれぞれのキャラは2つのシナリオに登場するようになっていますので、結局芋蔓式にシナリオをこなしていく事になるのかと悟った瞬間でもあります。
とにかく全員揃うまでサブシナリオを無視して突っ走りました。そうしないとローラとミシェルが使えないからです。9人揃ったところで出撃メンバー選択・・・マイス要らん。といっても切るわけにはいかないのでメインはマイス、ローラ、ミシェル、マリー、サファイア、グレース、銀の少女。エルダードラゴンを相手にひらめいたLv4技と黒鋼製の武器のおかげでなんとかクリア。技は充実していましたが、サブシナリオをほとんどクリアしなかったため、後半に仲間に加わったミシェルやローラのパネルが寂しい状況でした。斧メインで使っていた事もあり斧Lv4がいっぱい来たので結局みんなで斧を使ってました。
ボス戦はナイトオブラウンドテーブル戦は何の問題もなく、次々と出てくるのをなぎ倒していけましたが、ファントム戦はトリプルゼロのLP攻撃力の高さに泣きました。しかも追加効果で石化まであったという凶悪ぶり。当然カオスルーラーもトリプルゼロを使ってきます。第4形態でローラが石化させられたときはそのまま全滅かとも思いましたが、ミシェルの高速ナブラでHPを削り取っていた事もあってなんとか全滅は免れました。
マイス:斧使い
完全にお荷物化。斧と槍を極める方向に持っていったのが効を奏して技をひらめきまくる。槍二段突きLv5の無双三段までひらめくもののメインは斧。最後は高速ナブラ。偶然見かけた銀の少女の写真に惹かれて、追いかけているうちに真人と呼ばれる七大驚異を作り上げた古代の超文明をになった存在やそれらとイスカンダールとの関わりなども少し明らかにされています。この古代の超越文明が遺跡化してわずかにその遺跡から得られる超文明の遺産を玩ぶ人類文明とか、細々と生き延びてその人類を監視する過去の文明の担い手の末裔ってのはロマサガでは常套である気がします。エンディングでその遺産に頼り切ることをやめたマイスとその師匠の手によってこの世界の技術はまた一段進むのでしょう。そして、マイスにその過去の七大驚異を初めとした黄金時代の遺産に対する疑惑を決定的に抱かせたのはミシェルのガントレットというところではあったか。シナリオとしてはこれが一番良く出来ていたんではないかなとも思います。
ローラ:斧使い
前衛に出てひたすら敵の攻撃を食い止める。技ひらめき道場と化したエルダードラゴン戦でLv4技をひらめきまくりました。斧の高速ナブラ、富岳八景、木端微塵、長剣の変幻自在、竜尾返しを一挙にマスターしていく様は圧巻。最後は富岳八景を使いながら攻撃を受けつづけてました。ピュリファイを持っていなかったので、回復は人任せ。サファイアとグレースのHPが低くなって出られなくなると一気にピンチです。とにかく最初にローラ編をやった関係上ローラとミシェルは主戦力にするつもりでいたので、逆に言えば後半でこの二人が仲間になるまで如何にして持っていくかに苦心したり。
ミシェル:斧・長剣使い
呪いのガントレットはあんなにあっさりはずれるものだったのかと。ローラ編ではガントレットのスキルパネルのせいで能力を発揮しきれていなかった事が明らかになりました。ラスボス相手に高速ナブラで800を超えるダメージを叩き出してくれました。マイスが500から600くらいだった事を考えると脅威的です。LP6なので1ターンで0まで持っていかれる事があるのは変わりませんが、それにしてもポテンシャルは高かったのだなと。LPを除けば本来主人公候補として扱われても良いくらいの能力ではあるし。
サファイア:斧・短剣使い
なぜか斧Lv4のスキルパネルを持ち高速ナブラを使いこなす占い師。ピュリファイ使うときはついでに高速ナブラとブラディマリーで攻撃していきました。
マリー:弓使い
術使いだったはずなのに後半は弓しか撃ってませんでした。影矢とバラージシュートで雑魚を一掃。
■ジュディ編
ジュディ一家のお話。最初はあまりつかえなかったゴージュが切り札になってたりと方向性はむちゃくちゃでしたが、ともかくキャッシュとゴージュで何とか耐え切った。いつもどおり高速ナブラと富岳八景という斧に頼りまくった戦術でしたが、ゴージュだけは長剣でした。術使いが多いわりにはあまり術を使いこなしていないのですが、それでもジュディは禁呪をほとんどつかえる状態にはなっていました。ただ、魔石が手に入らなかったため、実際には禁呪を使えなかったという悲しい事態に。
マイス編でミシェルのガントレットを解除したのがジョーゼフであるように黄金時代の遺産には術が大きく関わっていて、現代において、リースを超えんとしたジョーゼフ、クライド、ユンの3人はクライドとユンが七大驚異に引き寄せられて破滅する事になるのですが、ジョーゼフにはアリス・アンブローシアの再来とまで称された娘レベッカがいて、後継者を得る事が出来ていたのがこの二人との違いだったのかなと。クライドには焦りがあったのでしょう。その焦りはヴァンパイアと取引をする事になって不死の存在になることを決意させます。このシナリオでの敵役であるクライドは悲しいくらいに人間なのです。かつて文明を築き上げた真人たちに比してあまりにも短い寿命がクライドを追い込んでいきました。
ジュディ:術使い
初期所有の禁呪の魔道板に加えて、メインシナリオでもう一つ禁呪の魔道板が手に入るというのはこのシナリオが術の中でも禁呪が柱になっていることを示しています。とはいえ魔石が無いと禁呪が使えないのに魔石が手に入らないという狂しい展開で、禁呪無しにも十分強いのだとはいえ残念なところではありましたか。
キャッシュ:斧使い
キャッシュには主人公としてのシナリオもあるのですが、彼の場合は辺境を巡っているうちに騎士団の問題に気付くわけで、まあジュディの保護者をやるのもそういうところかねと。主戦力となることを期待されて当然の立場で、それだけの能力も持ち合わせているのですが、ガントレットLv1という制約があるのでリミッターが掛かった面はあるのですがそれでも十分強いですね。
トムス:斧使い
途中で一旦抜けるので復帰してからということになりますが、斧は富岳八景か高速ナブラを出せれば問題ないので楽です。
ゴージュ:長剣使い
一言で言ってしまえばチンピラですが、もともとの素質の高さがあるので気がつけば主力という変なキャラ。モーションの速さが気に入ったので長剣を使わせていましたが、強いので何でもありという気はします。弱点はHP回復能力の無さで、一度減らしてしまうと時間がかかるのでピュリファイを使わざるを得ないのです。それにしたって、LP防御をしっかりしてればHP0の影響を軽減できるのでどうでも良いといえばそうなんですけどね。
レベッカ:斧使い
加入が遅いといっても初期HPの高さと習得術の多さでカバーできる範囲ではあり、後は斧を持たせてLv4技だけ閃いておくという方針。魔道板は持っていないので術専門に振らなかったため気がつけば高速ナブラに頼るいつものパターンですよ。
■ヴェント編
トゥースやティフォンとの関わりを通じて世界の陰で暗躍するブラッディリーグが出てくる話で、それはすなわち七大驚異のひとつファロスを根拠地とするファントム。そしてドラゴンハートの謎という形で関わっていくわけですが、この主人公がいまいち気に食わないためかさっさと終わらせる方向でやって終わらせてしまいましたというところではあります。分かりにくかったなとかもオモタのですが、このシナリオに関しては深く入れ込まなかったというのも影響しているのかな。
とにかくトゥースのブリスに対する執着と自分の置かれている立場からの脱却というのが、ヴェントと出会ったことによって一気に動いたというシナリオではあるのかなと。このあたりから義務的にやってたような気もしますねえ。
ヴェント:槍使い
役に立たない主人公。どうも槍をメイン武器にして完全にそれに頼る展開にしてしまうと苦しくなるようです。主人公に持たせるなら後半息切れの可能性も出てくるが、低レベルから技がちゃんと揃っている長剣の方が良いのかもしれないなとか思いながらやっていました。とにかく嫌いだったのは勝手に突っ走るところであります。
オーベルベンド:斧使い
いまいち良く分からない人ですが、このシナリオの主戦力。あとはルビィの剣でなんとかしてました。死に場所を探しているとかいろいろ言う割にトラップではダメージは受けたくないとか言うしねえ。
■アーミック編
とにかくキャッシュ編をやってしまうとそこで満足してしまいそうだったので先にアーミック。アイテム集めはとにかくアイテムストックを圧迫しますし、もともと店に出てくるアイテムに偏りが見られるわけで、結構苦痛。それで、稀少素材を集めきる頃にはかなり強化されていました。
抜き出て強いキャラというのはいなくて、レベッカの斧、初期術で召雷もちという反則術師ノースあたりで乗り切ったようなところはありますか。エデルがいるにはいますが、主戦を張るには力不足なところもあるわけで。
通常の意味とは異なるとはいえ魔道板を解読した結果、気象に影響を与える事ができるというのはやはり遺産の力なのかなと思います。たとえそれをもたらしたのがイスカンダールであろうと、彼はどこからその魔道板を手に入れていたのか、まさか自分で作ったとも思えないんで。そして元来水をつかさどるチャパ族がその水が無いために困難に直面したところを救ったということにはなっているんですが、このゲームの世界は五行のバランスというものが重視されているような印象ではあって、水のチャパ、木のリラム、金のアヌビト、土のペトランということがローラ編で一応分かるので残りの火が人類というところではあるのかな。ただ、チャパ族の村があったり、アヌビトの国があったりする(ほとんどローラ編でしか関係ない存在ですけど)割にはリラム族とかペトラン族はプラティフラムとアンザンが出てくるだけなんですよね。無理矢理出したというわけでもないだろうけど、もう少し存在感があっても良さそうなものをとか思ったのですが、アーミック編でチャパ族の危機が語られて、ローラ編やヴェント編でアヌビトのダグル・ボースの野望というのが少し絡んでいる事からこれら種族のパワーバランスが決定的に崩れているということでしょう。エスカータ建国時はもっとバランスを保っていたと考えられるわけですし。イスカンダールはこのバランスが崩れる事を恐れたとも考えられますし。
そしてその魔道板は単なる雨乞いのものではなくて五行制御の秘術を記したもので、解読にあたったユンは優秀な魔道師であるがゆえにそのことに気付いてしまい、これだけの技術をたかが雨乞いのためにしか使わないことに対して不満を感じた結果があれなのでしょう。ジュディ編とあわせて考えると禁呪というのは五行制御を高度に行って、単一の属性だけではない、といっても術合成とはまた違った形で使ったものなのではないのかなと。そしてその最後の舞台として七大驚異が出てくるということはこれらの技術も根源はそこにあったのかなと。
アーミック:短剣使い
いまいち使い所に悩む主人公。LPも主人公キャラとしては高くないわけで主戦力にするには怖い存在でした。なので、防御面を固めた上でHPを上げることを重点においてシナリオを進めてましたかねえ。
ノース:召雷使い
初期所有の召雷だけで乗り切れるという無茶苦茶な人。魔道板がもっと出ていればというところはあったか。
レベッカ:斧使い
主戦力。エデルがいまいち頼りにならないのでレベッカの高速ナブラと富岳八景が全て。アリスの再来とまで称された魔道師ってな設定はどこに行ったものやら。初期所有の術はそこそこ使えますし、初期パネルにファミリアLv4が2つついているなどそういう扱いはあるのですが、どうにもそれが活かせず結局力押しキャラになるんですよね。早めに仲間に入れることが出来るのでHPも上がりますし。
■キャッシュ編
これで最後ということで、妙に気合が入りつつ構成メンバーを考えると結構楽に進められる印象を持ちながらでした。ガントレットバトルも適度にこなしつつ技を閃く必要がなくなった頃にはのガントレット戦も終わりにする事が出来ました。その時点でLv4クラスの技を連発できるキャッシュとLv3すら覚束無い他のキャラという格差が大きくなっていて、残りのキャラに技を閃かせる必要やスキルパネルを獲得する必要からシナリオをこなしていましたが、トータル25シナリオまで行かずにジーンムーアの挑戦にはならないままでした。あと一つくらいだろうと思いながら、ラストシナリオに突貫したわけで…。しかもあるはずのテトラフォースを見つけられなくてラスボス戦突入という間抜けな事態になりましたが、強くなりすぎていたらしくあっさりカオスルーラーまで倒れてしまいました。
キャッシュ:斧使い
ガントレットの謎自体は明らかにされますが、結局外れてくれないのでど真ん中にガントレットが存在する苦しいスキルパネル事情は変わらず。Lvは上がるのでステータス補正だけなら問題ないところまで行くんですけどね。長剣も使いこなすし、ガントレットバトルで技を先行して閃けた事で全てが決まっていったようなところはあります。
ゴージュ:弓使い
やっぱり強いところはあってヴェントが全く使い所の無いキャラに転落したのとは正反対に安定して強い。交渉系ラインを維持していたためスキル的には戦闘面では最小限に止めて、交渉系スキルで固める形になりました。
オーベルベンド:斧使い
このキャッシュ編で傭兵の取りまとめのような仕事をしている事が分かるわけですが、シナリオ終了後は何事も無くキャッシュに同行してるんですよね。このあたりのサブキャラの扱いをもう少し何とかしてやるだけでも分かりやすいゲームになったかと思うのですが、逆に言えば主人公格に関係の無い事はバッサリと無視してしまうので一つのものをいろいろな方向から見て自分で組み立てなさいよということなのかなとも。オーベルベンドの場合もその背景は一切出てこないですしね。
エデル:長剣使い
エデルの場合は多少キャッシュの先輩ということで出てきますが、やはりそれだけで仲間になりましたのあとはさっぱり出番が無いわけです。スキルパネルというシステムで戦闘時以外でもサブキャラにやることがあるのは良いのですが、キャラごとのイベントというのは多くなく、その辺が不満といえば不満なのですが、ロマサガだってそうだったしなと思うと対して気にならなくなるといえばそうかもしれませんな。
ノース:召雷使い
今回もまた召雷だけで切り抜けるという始末。魔道板の解読をしても召雷以外に使う術は無いもんねえ。
ジョーゼフ:術使い
初期パネルで魔道板トライアングルを完成する凄まじい術師で、最初から聖印という強力な単体術を習得済みの上、初期所有の魔道板を解読することで召雷も習得できるというまさにパーフェクト。太陽風での全体攻撃と聖印と召雷の単体攻撃の他サポート系の術も問題なし。
プラティフラム:弓使い
術も使えますが、すでに強力な術師が二人もいたので弓を使うことになりました。攻撃系の術は持ってないですがピュリファイを使える上、高いLPを持つので前衛にでられるという変なスタイルで闘ってました。まあ、キャッシュがガントレットバトルに突入したことに気づく事が出来るんならローラ編で一緒にいたミシェルにも気づいてやりましょうねと。
七大驚異自体はルビィ編で全てシナリオとしてこなしてしまうのですが、その場合とそれぞれのラストシナリオの場合ではやや異なる部分もあって、カオスルーラー召喚の条件を満たしているかどうかなども影響して変わっているのかなと思うところはあったり。で、カオスルーラーですが、七大驚異というのはカオスルーラーに限らずこの世界と他の世界を結ぶための装置という側面を持っていて、黄金時代の遺産とは結局、真人を衰退に追い込んだ存在に直結するものであって、それこそがカオスルーラーであったのだろうと。それは機械文明という側面も持っていて、この舞台の人類が手に入れていないのはそれなのでしょう。
ジーン・ムーア。キャッシュ編とルビィ編に深く関わる神殿騎士ですが、ルビィと戦うときに騎士団の未来のため、イスカンダールの夢のためになどと言っている辺り彼女にはその使命感しかなくて、大きな力に触れてしまい、その力で自らの信じる正義を成し遂げる事が出来ると考えてしまったところで逆にその力に飲み込まれていたのでしょう。騎士団を変革しなければならないと考えるところまではキャッシュと同じなのですが、騎士団の名門バーガンディ家の長男でありながら、型破りで辺境騎士である事を選んだキャッシュとエリート然とした神殿騎士であるジーン。ジーンにとっては騎士団こそ全てであったのです。だから騎士団のための正義に燃えていたジーンには、騎士団などなくて構わないと思えたキャッシュを超える事が出来ませんでした。キャッシュが七大驚異にたどり着いたのはガントレットに導かれただけのことですが、ジーンはその力を騎士団のために求めました。ジーンに限らずこの時代になってようやく人類は七大驚異に対してそれだけのアプローチをする事が可能になった。つまり、イスカンダールが現れて1000年の時が流れてようやく、このレベルにまで到達し、それはこれまで人知れず七大驚異を脅威にしないようにしてきたイスカンダールたちにとっても方針転換をすべき時に来たということを意味したのではないでしょうか。ルビィの前に現れたイスカンダールはルビィにとっては過去の英雄と同じ名前の怪しい人物に他なりません。イスカンダールはこれより先の未来のどこかでも七大驚異に直接影響力を及ぼす事がルビィ編で明らかにされていますが、その時点もまた一つの転換点なのでしょう。
ミシェル。数年前には名を馳せた冒険者だったのがガントレットを手にしてからは不幸続きという設定で、初期装備やスキルにその片鱗が窺えます。初期装備は全キャラを見てもトップクラスでシルバーソードと銃を武器として、出てこないときは徹底的に出てこない稀少素材の聖石と術使用可能な獣石の腕輪を装備。スキルを見てもLv1とはいえ魔道板を持っているという一見オールマイティ。ガントレットを手に入れていることからも元来は優秀な冒険者であって、キャッシュの代わりに主役をしてくれればいいのになとか思わんでも無いです。ガントレットは七大驚異のひとつに直結するような存在であったわけでその資格は十分に持っていたはずです。ただLPが低すぎてどうしようもないということで敬遠されはするでしょうが。キャッシュと同様に仲間の預かり知らぬところでガントレットバトルをこなしていたのでしょうね。マイス編でガントレットを外す時には魔道板と同じようなものということに言及される事からも七大驚異を作り上げた文明は機械と術を使いこなしたということでしょうか。カオスルーラーに対して私の三年間を返してというセリフをぶつけるあたり、七大驚異についてある程度知っていたんではないかとも思います。