Pre-Rating
114のトップレートは宝塚記念を勝ったスイープトウショウ。天皇賞では展開が向かないにも程がある流れで5着に来るのが精一杯というところでしたが、末脚は相変わらず安定してるものの、悪い癖も相変わらずで困りますねえ。以前ほど後ろからということではなくなってきてるようなので去年みたいな差し損ねってのはまあ無いとは思うが。続く112がエアメサイア。このレースの5連覇がかかる武豊というところでも注目か。3歳と古馬の力関係ですが、今年の3歳馬は牡馬も牝馬も春からずっとトップクラスでやりつづけた馬は古馬相手でもやれるだろうというくらいには思ってたり。
111はSummitville。Sun Chariotのときの数字なのでMileということになりますが、この馬は8Fから12Fまでなら同じようにこなすと思います。硬い馬場でも問題ないというコメントも出てますし、実際3勝目を挙げたレースはFirm。それ以外でもGood to Firmならちゃんと走って、馬場が柔らかくなってくるとちょっと落ちるというところもありますか。まあ、Sun ChariotはGood to Softで2着に来てるんですが。
その次が3連覇を狙うアドマイヤグルーヴの106。今年はこれまで牡馬相手に走って大阪杯と金鯱賞の4着が最高。まあ、もともと牡馬相手に重賞で戦うには力の足りない部分があることははっきりしていて、去年が大阪杯7着の金鯱賞5着ですから、特に成績が落ちているということではなくむしろ上がっているでしょう。ただ、今年は天皇賞で17着と大敗してしまったという点は少し気になるか。あまり速い上がりを出せないこの馬が、上がり3F勝負に巻き込まれての結果だからと言ってしまえばそれまでだが。3連覇は見たい気分もありつつ、見たくない気分もある。
オースミハルカが105。脚元をやってしまったということもあるが、去年ほど良くないという気がするし、ペースを落として前で粘るといっても速い上がりになるとまず勝ち目が無くなるのでかなり厳しいかと思う。去年のレースが展開として嵌まり過ぎていただけに2年連続でそうなるとも考えにくいし。
104でウイングレット、ヤマニンアラバスタ、レクレドール、エルノヴァ。ウイングレットは出てきても距離がやや長いかなという気もしますが、前でオースミハルカあたりに競る馬がいないとって気もするかな。ヤマニンアラバスタはとにかく右回り苦手か。ただ、今ならこなしてもという気がするし、直線に入って飛んでくることをどこかで期待していたりする。レクレドールはクイーンSを勝ちましたが、まだGIでは勝負にならないかな。で、エルノヴァは除外対象で出てこられたらいい所には来そうでしたが残念でしたというしかないか。とにかく後一歩のところで賞金を上積みできなかったのだから仕方ないですね。
JRAの出走順位の決定法については今更言っても仕方の無い事だし、どんな基準を作っても納得のいかない除外は起こるものだと思うしかないだろう。持ちレートで出走順位を決めても問題が起こるときは起こる。私はJRAのレーティングは信頼性が高いと思ってるからこそこういう形でプレレートを見るのですが、レーティングを出す基準がGIで6着以内、重賞で4着以内ですから持ちレートなしという馬も結構いるし、低い数値はあってないようなものだと思うからねえ。
大体レーティングで出走馬決めるとなると、この馬にこの数字はおかしいとか言う話が出てくるのは目に見えてることだし。そういう要素が入らない賞金ってのは基準としてそれなりの妥当性を持っているといえるだろう。毎年除外馬が出るKentucky Derbyも基準は賞金だし。
Post Position
馬名 | 父 | 母 | 母父 | 騎手 | 調教師 | |
1 | オースミハルカ | フサイチコンコルド | ホッコーオウカ | リンドシェーバー | 川島信二 | 安藤正敏 |
2 | ライラプス | フレンチデピュティ | フサイチエアデール | サンデーサイレンス | 松永幹夫 | 松田国英 |
3 | アドマイヤグルーヴ | サンデーサイレンス | エアグルーヴ | トニービン | 上村洋行 | 橋田満 |
4 | ショウナンパントル | サンデーサイレンス | バブルウイングス | In the Wings | 吉田豊 | 大久保洋吉 |
5 | オースミコスモ | フジキセキ | タイセイカグラ | モーニングフローリック | 岩田康誠 | 中尾正 |
6 | メモリーキアヌ | トニービン | バラワキ | Miswaki | 角田晃一 | 湯窪幸雄 |
7 | マイティーカラー | トニービン | ジョディーディア | Woodman | 内田浩一 | 宮徹 |
8 | スイープトウショウ | エンドスウィープ | タバサトウショウ | ダンシングブレーヴ | 池添謙一 | 鶴留明雄 |
9 | クロユリジョウ | サニーブライアン | プリンセスジョー | キンググローリアス | O.ペリエ | 岡田稲男 |
10 | ブライアンズレター | ナリタブライアン | パーソナルレター | Mr. Prospector | 福永祐一 | 大久保正陽 |
11 | エアメサイア | サンデーサイレンス | エアデジャヴー | ノーザンテースト | 武豊 | 伊藤雄二 |
12 | ヤマニンアラバスタ | ゴールデンフェザント | ヤマニンリコール | タマモクロス | 江田照男 | 星野忍 |
13 | サミットヴィル | Grand Lodge | Tina Heights | Shirley Heights | S.サンダース | J.ギヴン |
14 | ヤマニンシュクル | トウカイテイオー | ヤマニンジュエリー | Nijinsky | 四位洋文 | 浅見秀一 |
15 | ウイングレット | タイキシャトル | エアウイングス | サンデーサイレンス | 武幸四郎 | 宗像義忠 |
16 | マイネサマンサ | ディアブロ | アオエトウショウ | トウショウボーイ | C.ルメール | 中村均 |
17 | レクレドール | サンデーサイレンス | ゴールデンサッシュ | ディクタス | 蛯名正義 | 池江泰郎 |
18 | ベストアルバム | メジロライアン | ベストダンシング | トニービン | 渡辺薫彦 | 沖芳夫 |
まずは武兄の5連覇を取るか、アドマイヤグルーヴの3連覇を取るか。エアメサイアはローズS、秋華賞とラインクラフトを差しきって勝ちましたが、この2戦はともにラインクラフトを差せれば勝てるというのがはっきりしていたレースであり、ラインクラフトが距離に負けたとは言わないが、序盤で掛かり気味にいってくれたからこそああまで綺麗に決まったのではないかというところはあります。ということでこの馬はやはり最後の甘さに関しては払底しきったとは言えないのではないかと。ですので、今回強力な差し脚をもつ馬が揃ったメンバーでどういったレースをするのかやや難しいといえるでしょう。
一方のアドマイヤグルーヴは昨年と比較して悪い戦績でもないわけで、問題になるとしたら鞍上というところはあるか。今年の上村はまあ復活してきたというところではあるもののまだ重賞は勝ってないのですよね。そのあたりちょっとどうかなとは思う。アドマイヤグルーヴは牡馬相手の成績を無視すれば良いと思うので…。
ということでどちらかといえばアドマイヤグルーヴの3連覇の方がやや可能性は高くあるかな。ただし、相手はエアメサイアよりむしろスイープトウショウだったり、オースミハルカだったりという古馬ではないかと。
スイープトウショウは前2走でスローペースに泣いてますし、昨年のこのレースにしても位置取りが後ろ過ぎたというのが敗因で、前を見ながら届く位置に付けていられたらというレースかな。宝塚記念のようにある程度速いペースの流れを中団につけられた事があるんだから、問題ないとは思うけどねえ。
Sumittvilleにとって雨が降ったのは嫌なところではあるだろう。欧州馬ではあるが、硬い馬場を求めての遠征という面があるので雨が降らないままの良馬場がベストだったはず。尤も日本の馬場なら多少雨が降ってもこの馬が苦手とするような馬場にはならないかとは思うが。
ヤマニンアラバスタはいつまでも右回り苦手とか言ってたらGIなんて勝てないだろと思ったところで東京に牝限GI新設とか出てくるからなあ。直線だけで全部ひっくり返せるかとなると、エリ女でそれは難しいという他無いか。
オースミハルカがレースを引っ張る事になるかとは思いますが、この馬はあまりペースを落としてもあまり良くなさそうで、自分が潰れない程度の平均ペースくらいになるのではないかなと。その上で直線に入る段階で後続にどれだけ差がついているかで、馬群の中に飲み込まれるかどうかが決まる。となるとスイープトウショウがいるので早めに仕掛けてくる馬がいるはずなので、今回はオースミハルカにとっては厳しいのは間違いない。
週初めにナリタトップロードの訃報が舞い込んできて、そのせいか同じ陣営となるベストアルバムが注目されているようですねえ。凄く懐かしい名前ですが、ちょっと戦績見てみたらまだ準OPにいたので驚いた。いや萩Sを思い出します。テイエムリキサン、エイシンチャンプ、ベストアルバム、ウインクリューガー、サイレントディールと後から見ても凄いんだか凄くないんだかかなり微妙な馬が5頭揃って掲示板を占めたレースでしたねえと。
さて、実に秋華賞以来1年以上のブランクからの復帰となるヤマニンシュクルはスイープトウショウに次ぐ能力を示していて、それなりに安定感もあった馬だが、やはりいきなりではきついかな。まあ、また一線級に戻ってきて欲しい馬ではあるのでとにかく復帰したのはよかったと思う。
RESULT
君の父上がいけないのだよ…。1.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
2.オースミハルカ: フサイチコンコルド - ホッコーオウカ by リンドシェーバー
3.アドマイヤグルーヴ: サンデーサイレンス - エアグルーヴ by トニービン
4.ヤマニンシュクル: トウカイテイオー - ヤマニンジュエリー by Nijinsky
5.エアメサイア: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
6.ライラプス: フレンチデピュティ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
7.オースミコスモ: フジキセキ - タイセイカグラ by モーニングフローリック
8.ヤマニンアラバスタ: ゴールデンフェザント - ヤマニンリコール by タマモクロス
9.ベストアルバム: メジロライアン - ベストダンシング by トニービン
10.ウイングレット: タイキシャトル - エアウイングス by サンデーサイレンス
11.クロユリジョウ: サニーブライアン - プリンセスジョー by キンググローリアス
12.マイティーカラー: トニービン - ジョディーディア by Woodman
13.メモリーキアヌ: トニービン - バラワキ by Miswaki
14.マイネサマンサ: ディアブロ - アオエトウショウ by トウショウボーイ
15.ショウナンパントル: サンデーサイレンス - バブルウイングス by In the Wings
16.サミットヴィル: Grand Lodge - Tina Heights by Shirley Heights
17.レクレドール: サンデーサイレンス - ゴールデンサッシュ by ディクタス
18.ブライアンズレター: ナリタブライアン - パーソナルレター by Mr. Prospector
ラップタイム: 12.3 - 10.9 - 11.9 - 12.4 - 12.5 - 12.5 - 13.3 - 12.0 - 11.5 - 11.1 - 12.1
とまあ、今年もまたオースミハルカのレースであったというような気はしますね。1枠から先頭に立って2F目に10.9というラップを刻んで後続に差をつける。その後はペースを落としてますが、エリ女で13.3なんてラップを刻むとはねえ。この流れでも全く動けなかったのが大きく離れた2番手にいたショウナンパントルで、マイネサマンサが中団から一気に差を詰めにかかりますがこれもオースミハルカを脅かすところまではいかず。人気勢では前にいたアドマイヤグルーヴもそのまま脚を溜める。ウイングレットあたりも全然仕掛けていかなかった結果、直線に入ったオースミハルカは見るからにセーフティリードを確保して逃げ込み体勢になっていました。それを外から一気に差してきたスイープトウショウは確かに強かったです。中団から33.2秒の上がりを出されてはというところはあるものの、このあたりは中団からでも競馬ができるようになった分のプラスが大きいかと。でも最後オースミハルカが止まってる事を考えても、何だあの末脚ってところはあるか。確かに宝塚記念を勝った馬が簡単に負けていいレースではなかったのですが、ちょっと太刀打ちできないレベルにあるかもしれませんね。
オースミハルカは2年連続で会心の競馬をしてるんだと思いますが、どうしても最後の粘りが足りない。むしろ良く2着に粘っているというところがあるかもしれませんが、最後粘りきれないのがフサイチコンコルド産駒かなという気がしなくもなく。まあ、今年も上位の上がりが軒並み33秒台の中でよく粘ったということになるんだけどね。
アドマイヤグルーヴはエアメサイアに先着して最低限のことはやってのけたというところだろう。アドマイヤグルーヴ自身のレースの内容としては昨年とほぼ同じで、今年はオースミハルカに前に行かれ過ぎていたことと、スイープトウショウが中団でレースを進められるようになっていたことで逆転されてしまったという印象。
エアメサイアを抑えて4着のヤマニンシュクルに萌えた。
サミットヴィルはちょっとついて行けてなかったという感じだったか。