Post Position
馬名 | 父 | 母 | 母父 | 騎手 | 調教師 | |
1 | ストラタジェム | サンデーサイレンス | ミュンシー | Sadler's Wells | G. ボス | 平田修 |
2 | マッキーマックス | ダンスインザダーク | クリアーチャンス | ディクタス | 藤田伸二 | 藤原英明 |
3 | チャクラ | マヤノトップガン | カーロッサ | Caerleon | 小牧太 | 安達昭夫 |
4 | ローゼンクロイツ | サンデーサイレンス | ロゼカラー | Shirley Heights | 安藤勝己 | 橋口弘次郎 |
5 | トウカイトリック | エルコンドルパサー | ズーナクア | Silver Hawk | 芹沢純一 | 松元省一 |
6 | トウカイカムカム | トウカイテイオー | トウカイパステル | サンデーサイレンス | 幸英明 | 田所秀孝 |
7 | ディープインパクト | サンデーサイレンス | ウインドインハーヘア | Alzao | 武豊 | 池江泰郎 |
8 | ビッグゴールド | ブライアンズタイム | ビューティフルゴールド | Mr. Prospector | 和田竜二 | 中尾正 |
9 | デルタブルース | ダンスインザダーク | ディクシースプラッシュ | Dixieland Band | 岩田康誠 | 角居勝彦 |
10 | アドマイヤモナーク | ドリームウェル | スプリットザナイト | トニービン | 四位洋文 | 松田博資 |
11 | リンカーン | サンデーサイレンス | グレースアドマイヤ | トニービン | 横山典弘 | 音無秀孝 |
12 | ハイフレンドトライ | リアルシャダイ | ハイフレンドバード | シアトルダンサー | 小林淳一 | 根本康広 |
13 | ファストタテヤマ | ダンスインザダーク | メインゲスト | ターゴワイス | 武幸四郎 | 安田伊佐夫 |
14 | アイポッパー | サッカーボーイ | サンデーアイ | サンデーサイレンス | 福永祐一 | 清水出美 |
15 | シルクフェイマス | マーベラスサンデー | セイントセーラ | Caerleon | 柴田善臣 | 鮫島一歩 |
16 | ナリタセンチュリー | トニービン | プリンセスリーベ | ノーザンテースト | 田嶋裕和 | 藤沢則雄 |
17 | ブルートルネード | ジェイドロバリー | ブルーサヴァンナ | シンボリルドルフ | 池添謙一 | 池添兼雄 |
というところで上位は去年の数字を重点にプレレート。
トップレートはディープインパクトの124とちょっと抜けた数字。気がつけば去年のダービーが124とかいう結構驚きの数字になっていたと言うところでありましょう。
続いて119のリンカーン。有馬記念3着のJC4着というところで、今年は日経賞を勝ったときが110という数値。昔は全く当てになりませんでしたが、これだけ安定してくると良いかなというところにて今年こそはちゃんと走れよと。
112なのがアイポッパー。Caulfield C2着の数字です。オーストラリアから帰ってきてからは阪神大賞典に出走しましたが6着というところで、まあここに向けての一叩きではあったのでしょうが、それでも大負けされてると嫌ではあるよな。
111はデルタブルース。デルタブルースの今年は阪神大賞典で3着した106。
去年2着のビッグゴールドは110で、今年も大阪-ハンブルクCにステップとして出走しましたが4着で数字は101。
109はローゼンクロイツで菊花賞3着のときにこの数字だから距離はまあ何とかなるということでよいのかねえ。今年は中京記念で2着して106。
去年の数字を上回り今年108をもらっているのがシルクフェイマス、トウカイトリックとマッキーマックス。シルクフェイマスはAJCCを勝ち、京都記念、大阪杯と4着ながらもこの3レースすべてで108という数値を記録する安定ぶり。ま、これ以上の上がり目がありませんとか言うことだったら悲しいわけですが。トウカイトリックは阪神大賞典で2着したときのもの。ディープインパクトにはあっさりやられたものの、デルタブルース以下の有力馬に先着して見せたわけで、同じように逃げを打つことができたら今回も愉しいのではないかとは思います。マッキーマックスは久方ぶりに名前を見たわけですが、大阪杯2着でまあ復活してきたとはいえるのでしょう。
まあ、こんなもんでしょうかねえ。
やはりここではディープインパクトは出走するからには負けられないというレースでしょう。有馬記念とも訳が違います。それで、実際に阪神大賞典のレース振りからはもうデルタブルースらの巻き返しというのは考えにくいわけでして、あとはリンカーンとかの別路線ということになりましょうか。そのリンカーンにしてからがこれまで2年続けて1番人気を裏切るという実績を誇りますので、天皇賞の舞台で期待をかけるのははっきりと言ってどうかとは思われ、2着探しをしようにもそのイメージが全く無いのですよ。で、阪神大賞典のレースからステイヤーとして評価されるトウカイトリックなわけですが、それならダイヤモンドSでトウカイトリックを下したマッキーマックスも評価せねばならないなというところで、復活したステイヤーとしてのマッキーマックスにはちと期待したい面はあります。しかし、この馬昔サイレントディールと一緒に走ってたことを思い出しますなあw。アイポッパーあたりも復調していたら怖い存在か。とはいえ到底勝てるとは思えんが。最後にファストタテヤマがお約束でぶっ飛んできたら笑うことにします。
さて、ディープインパクトが天皇賞を走ることについて、それよりもとっとと海外遠征をしろという意見もあるようですが、去年の有馬記念を勝っていたのならともかく、いまのところディープインパクトには古馬GIでの勝ち鞍がありませんので、古馬GIを取りに来るという姿勢はあってよいと思います。三冠戦で相手に恵まれたというのならなおさら国内で古馬GIを取っておかないととは思うわけで、ディープインパクトの天皇賞参戦を批判する人が、一方ではクラシックは相手が弱かったとか言ってるのを見ると結局どうしたらあなた方は満足するのですかねとは思うわけです。
で、海外遠征の方はどうやら1レースだけで帰ってくるという予定のようで、その1レースがキングジョージになるのか凱旋門賞になるのかなどは未定と。ハーツクライはキングジョージを走り、その結果如何によっては欧州に居残って凱旋門賞とまで言っていますねえ。
このあたりはハーツクライとディープインパクトの立場が違うというのはあるはずです。ハーツクライは去年の秋になってついに本格化というか安定化したわけで(ルメールがハーツクライの強さに自信を持って乗れるってのも大きいのだとは思いますが)、JCでは惜しくも2着とはいえ日本馬としては最先着を果たしましたし、有馬記念でディープインパクトにも土をつけ、もう日本で走る事に関してはやり尽くしたという感じではあるのです。それでしっかりドバイに遠征してSheema Classicに勝って見せたので、じゃあ次は欧州本土に乗り込んでこなければならなくなりました。ハーツクライというのはそういうストーリーの上でのキングジョージであり凱旋門賞ということになるでしょう。
じゃあ、ディープインパクトはとなれば、去年の最後にJCであれ有馬記念であれ、勝っていたならば天皇賞に出走せずとも海外遠征ということになったのではないかなと思われます。ただ、どうであれSheema Classicとなると、Sheema Classicというレースはハーツクライにとっては丁度良いレースであったとしても、ディープインパクトにとってはどうか。
今年のメンバーで見るならばOuija BoardとAlexander Goldrunという香港で牡馬相手にGIを勝ったことのある牝馬2頭が出走してきましたが、それ以外のメンバーでは然程見るべきものも無く、ディープインパクトがこのレースに出走し勝ったところで評価が上がるかと問われれば疑問であります。Sheema Classicというのは結構こういった微妙なメンバーのレースではあるでしょう。Ouija Boardにしても去年があまり納得のいくシーズンではなくて、チャンピオンでなくなったからこその出走だと思いますしね。それでもあれほどの馬がドバイから香港さらにシンガポールまで走るかもしれないというドサ回りをしてるのはどうなのよってか、3歳の実績からすると考えにくいレース選択をしているような気がしてなりませんねえ。GII時代にならFantastic Lightがステイゴールドに差されてましたが、あれは殿下の持ち馬でしたし、その前年のワールドチャンピオンにしても結構苦労して手に入れていたという印象で、その時点ではKalanisiとかもいましたしそれほど抜けた存在では無かったよなと。
ですので、ディープインパクトがSheema Classicよりも天皇賞という選択をしたのは至極妥当な判断でしょう。
このあとに予定されている海外遠征は、陣営が放牧にすら出したくないというくらいにこの馬を手元で管理しようとするのであれば、欧州で長期間の滞在というプランがまず排除されたのだと思います。その上で2回遠征を敢行するのも馬への負担を考えるとやりたくないでしょうから、海外では1レースとなったものだと思います。凱旋門賞だったらそれでも良いかなと思うところではありますが、キングジョージだったらどんな結果であれ、もう一つ走ってくれないとなという気になるのではないでしょうか。キングジョージはそれ自体で決着するのではなくて、その後の成績も問われることになります。勝ったら当然、その後凱旋門賞でその欧州最強としての地位を確固たる物にすることが求められます。負けた場合はその後の英インターナショナルS、愛チャンピオンS、独バーデン大賞などのレースを挟みつつ凱旋門賞で巻き返しを狙うのが常道。
まあ、キングジョージでも勝てば十分な価値と意味はあるかとは思いますが、最終的には凱旋門賞に出てこそってところはどっかにあると思われ。
陣営の目論見としては欧州遠征をして、帰国後JCという形なんじゃないかとは思いますが、可能なら三極制して欲しいなと思う部分もあるのでBCとか行かんかね。
で、Prince of Wales's Sに登録という話が出ていますが、オーナーサイドの要請で登録しただけで、実際に出走を検討していると言う事ではなさそうね。ただ、キングジョージに出るにしても天皇賞から間隔が結構ありますので、現実的な選択肢としてステップを踏むってのはあってよかろうと思います。天皇賞から凱旋門賞に直行とか言われたらそれは余裕ぶっこき過ぎではあろうとも思うので、どっかでレースを使うということになるんでねえのかなとかも思ったりはしますが。というか、陣営がローテ考えてやっぱり向こうで使いますとか言ってくれればという願望。
Result
レース全体の感想としては唯々、お前とんでもないレースしやがりますねという事に尽きる。1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
3.ストラタジェム: サンデーサイレンス - ミュンシー by Sadler's Wells
4.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
5.トウカイカムカム: トウカイテイオー - トウカイパステル by サンデーサイレンス
6.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
7.マッキーマックス: ダンスインザダーク - クリアーチャンス by ディクタス
8.ローゼンクロイツ: サンデーサイレンス - ロゼカラー by Shirley Heights
9.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
10.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
11.シルクフェイマス: マーベラスサンデー - セイントセーラ by Caerleon
12.ナリタセンチュリー: トニービン - プリンセスリーベ by ノーザンテースト
13.ビッグゴールド: ブライアンズタイム - ビューティフルゴールド by Mr. Prospector
14.アドマイヤモナーク: ドリームウェル - スプリットザナイト by トニービン
15.ハイフレンドトライ: リアルシャダイ - ハイフレンドバード by シアトルダンサー
16.チャクラ: マヤノトップガン - カーロッサ by Caerleon
17.ブルートルネード: ジェイドロバリー - ブルーサヴァンナ by シンボリルドルフ
ラップタイム: 13.0 - 11.7 - 11.5 - 11.9 - 12.2 - 12.2 - 12.0 - 13.2 - 12.6 - 12.7 - 12.9 - 12.7 - 11.3 - 11.0 - 11.2 - 11.3
このラップで3:13.4というマヤノトップガンの持っていたレコードを1秒短縮しました。確かに今日の京都の芝は速かったのですが、マヤノトップガンがレコードを出した時だって速い芝でしたので同じことです(例えば烏丸Sのタイムならマヤノトップガンのときの方が上)。その上で前半から11秒台のラップを刻み、最初の1000mを60.3で入るというこのところの淀の天皇賞としては例外的ともいえるハイラップ。さすがにその後はラップも緩みましたが、ディープインパクトが動いてからのラスト4Fは圧巻の11秒台前半を4つ並べるという恐ろしい数字でした。マンハッタンカフェのときが後半同じように11秒台を並べていましたが、あの時は前半のペースがあまりにも遅く、その上最後は止まりかけるというものでとてもこれと比較できるものではありません。やはりディープインパクトの最大の強みはこのロングスパートでしょう。この後の海外遠征なんかも考えると出遅れた方がスムーズなレースになるってのはちょっとどうよとか思わなくも無いんですけど、ああいったロングスパートを仕掛けたらさすがについてこれる馬ってのはいないのではないかな。つーことはやっぱりハーツクライのように逃げきってみせるという姿勢で臨む馬が一番怖いのかなとも。
そして、今回も最高の騎乗をしたと思われるのはやはり横山典弘で、過去2年の不振を払底するかのようなリンカーンのレースではありましたが、菊花賞のアドマイヤジャパンと同じく、勝ち馬が規格外に強すぎるという事で納得するほかないのでしょう。今年のリンカーンは強いレースをしたと思います。ディープインパクトの仕掛けが思っても無く早かったというあたりで、最後はちょっとリンカーンにとっては早仕掛けを強いられた感じもありましたが、あれで3着以下にはきっちり差をつけたままゴールに辿り着いている事からも十分なレース。リンカーン自身も従来のレコードを上回る時計で走ってるんですからどう見てもディープインパクトが強すぎたっつーところで、横山典弘の「産まれた時代が時代が悪かった」というコメントはそりゃ無いでと思うもののこれだけやられてれば仕方なしということかねえ。音無師の宝塚記念には出てこないでしょうってのも半ば願望入りな感じですし。
さて、最終的にはデルタブルースを上回り三番人気にまで支持されたマッキーマックスであったり、まあそのデルタブルース自身とかもそうなんですが、この舞台でダンスインザダーク産駒の不振というのが決定的に目立った結果かなという気はします。ステイヤータイプでサンデーサイレンス後継種牡馬として一番手とも目されたダンスインザダークではありますが、なぜかこういった舞台に弱い。ここ数年続けて有力馬を送り込んだにも関わらず、勝負に絡んだと言えるのは2003年のダイタクバートラム程度というのは物足りません。どうにもクラシックをとったザッツザプレンティ、デルタブルースの2頭がその後振るっていないのがその印象を強めているのではないかとは思いますが。その一方で長く活躍する馬も多いですし、ステイヤーズSだ万葉SだダイヤモンドSだとなると強いわけでよく分からんw。ファストタテヤマは掲示板に届くかどうかのところだろうと思ってたら、その通りに来て、それがダンスインザダーク産駒最先着なんだからどうしたものやら。
しかしこのサンデーサイレンスの存在感ってのは何かと。元々、サンデーサイレンスの血を持たない馬が17頭中7頭というところも凄まじいと思われますが、上位は軒並みサンデーサイレンスの血が入っていて、サンデーサイレンスを持たない馬としての最先着は9着のトウカイトリック。そして残りの6頭は12着からズラリという体たらく。産まれたのがほんの20年前。種牡馬として活動したのは12年。凄まじい種牡馬でしたねえ。