Efficientとか普通に出てこようとしているあたりはさすがかなとも思いますが。
Racing and Sportsのところで出てくるDelta Bluesの戦歴のところが、3016m Hanshin Dishoten(G2)とか2524m Arima Kinen(GI)とかなってて謎。その割りには2200m Kyoto Kinen(G2)だし…。Pop Rockの方は問題ないんだよなあ。ちなみにStayers Sは文字化けして読めませんでした。つーか、コースを入れたから変になってるのか?距離がまともなのは全部Japan, JPNになってやがる。
さて、取り敢えずトップハンデを頂戴しているYeatsは次点のDelta Bluesと比べてさえ3kgの差があるということで、これはいくらなんでも見込まれすぎているのではないかな。前走Irish St. Legerで不覚を取っている事もあるし、どうにもこれを克服してというほどのイメージはない。
Racing and SportsがTOP FIVEとしてあげたのがActivation、Pop Rock、Tawqeet、Georgieland、Maybe Better。
ActivationはMetropolitan H2着のCaulfield C4着と連続してTawqeetに負けているわけですが、その結果ハンデが重くなったTawqeetに対して53kで出走出来るというのは大きいかなと思われます。Pop Rockはハンデの関係もあってDelta Bluesより人気しています。Caulfield Cは直線での不利で終わってしまったというところもあるので、実力的にDelta Bluesとそう変わんないのであれば、あとは3k分軽いということを考えればまあそうなるかと言ったところ。Tawqeetに関してはGIを連勝してきたということが評価されたとはいえるかな。しかし、ここまで斤量が重くなってしまったのはなあ。遠征馬Georgielandは戦歴を考えるといかにも見込まれすぎた斤量ではあると思う。Maybe BetterについてはGIIIを連勝してきて、距離が延びて良いというところを評価されたか。ハンデにも魅力があると思うし、軽ハンデでくるとしたらこの馬ということになるだろう。
Delta Bluesも悪くはないし、Pop Rockとともに勝てる可能性はそこそこあるんではないかなというところ。しかし、向こうでの騎乗経験がない岩田騎手というあたりでも若干嫌われたという印象はある。Efficientはこれを勝てば確かに歴史に残るような勝利になるだろうが、この時期での古馬挑戦は斤量の恩恵を得てしてもやはり厳しいと言う事は、Cox PlateでのMiss Finlandを持ち出すまでもなく言えることではあるだろう。そもそも土曜に走って、火曜も走るというあたりで、さすがに連闘当たり前の豪州でもどうかなという気はしているんですが。Moonee Valleyの2500mを勝ってきたZippingですが、その前のCaulfield Cを12着というあたりがどうかなとも。ただ、穴っぽいところでと言う事になるとこれくらいではなかろうか。
同じく土曜のFlemington組はRailings、Headturner、Ice Chariot、Zabeatですが、揃って人気なし。Railingsは今シーズンは不調と言って良く、前走はともかくとしてもCaulfield Cで全く良さを見せていないので、今年は厳しいでしょう。その他は言うに及ばずではあるかなと。
1.Delta Blues: Dance in the Dark - Dixie Splash by Dixieland Band
2.Pop Rock: Helissio - Pops by Sunday Silence
3.Maybe Better: Intergaze - Amarula by Rubiton
4.Zipping: Danehill - Social Scene by Grand Lodge
5.Land'n Stars: Mtoto - Uncharted Waters by Celestial Storm
6.Mahtoum: Suave Dancer - Egyptian Secret by Sir Tristram
7.Yeats: Sadler's Wells - Lyndonville by Top Ville
8.Activation: Zabeel - Cogee Walk by Success Express
9.Mandela: Ebony Grosve - Wairongoa Belle by Sea Anchor
10.Glistening: Sadler's Wells - Shinning Water by Kalaglow
11.Kerry O'Reilly: O'Reilly - Pegarah by Grosvenor
12.Railings: Zabeel - La Suffragette by Palace Music
13.Headturner: Anabaa - Monroe Magic by Zabeel
14.Short Pause: Sadler's Wells - Interval by Habitat
15.Dolphin Jo: Dolphin Street - High Rent by Belligerent
16.Art Success: Pentire - Zabelette by Zabeel
17.Dizelle: Zabeel - Danelagh by Danehill
18.Geordieland: Johann Quartz - Aerdee by Highest Honor
19.Tawqeet: Kingmambo - Caerless by Caerleon
20.On a Jeune: Jeune - Chandada Rose by King's High
21.Demerger: Saithor - Triattica by Centaine
22.Ice Chariot: Semipalatinsk - Snow Chariot by Chariot
23.Zabeat: Rhythm - Zabest by Zabeel
Non Runner: Efficient
残り200mを過ぎてDelta Bluesが抜け出し、後ろから来たPop Rockと100mの叩き合いとなって、Delta BluesがHalf Headの差で歴史的な勝利を刻み、僚馬Pop Rockがそれに華を添える形となった。3着Maybe Betterは前の2頭から4馬身半差をつけられた。
Melbourne Cupをオセアニア調教以外の馬が勝ったのはこれが3度目であり、Vintage Crop、Media Puzzleを擁したDarmot Weld師の2勝に続くものである。Eye Popperで昨年初めて日本馬としてこのレースに遠征した角居師が2年目の挑戦でまさに完勝となった。
しかしMelbourne Cである。言うまでもなくMelbourne Cはハンデ戦であり、これを勝ったと言って種牡馬になれるレースではない。それでもこのレースこそが南半球最大のレースであり、500万オーストラリアドルの総賞金は芝のレースとしてはドバイの2戦には劣るものの、BC TurfやJCをはるかに凌ぐ賞金である。Melbourneを擁するVictoria州はこのレースのために休日になる。この開催のこのレースのために。アンダーカードにGIを連ねる必要もなく、フェスティバルの主役を単独で担いきるのである。そして歴史と伝統を言うならば高々20世紀に入ってからの歴史しか持たない凱旋門賞、レース創設から50年余りのキングジョージ、そのキングジョージの半分にしかならないJCとそれより更に短いBCなど比べ物にならない。歴代の勝ち馬としてCarbineがPhar Lapが名を連ねるのがMelbourne Cである。その歴史を距離の単位こそファロンからメートルに変われどもFlemingtonのこの距離で刻んできたレースなのである。そこに積み上げられてきたものはいかほどか。既にレース体系が短距離にシフトしたオーストラリアで変わらない人気を誇るだけのものを持っているのではある。
このFlemingtonの舞台はホットシークレットが、イングランディーレが望んで叶わなかった舞台であり、昨年のEye Popperによってようやく扉が開かれた。そして今年挑んだDelta Bluesはこのハンデ戦で、2番目のハンデを背負って勝ちきったということは今年の日本調教馬のハイライトになるべきではあるだろう。
この勝利はまた、クラシックな三冠路線に今なおプレステージを与える日本競馬の勝利であるとも言えるのだろう。
No. | Post | Horse | Sire | Dam | Broodmare Sire | Jockey | Trainer |
1 | 4 | Yeats | Sadler's Wells | Lyndonville | Top Ville | K. Fallon(59.0) | A. O'Brien |
2 | 11 | Delta Blues | Dance in the Dark | Dixie Splash | Dixieland Band | Y. Iwata(56.0) | K. Sumii |
3 | 2 | Railings | Zabeel | La Suffragette | Palace Music | D. Beadman(55.5) | J.R. Hawkes |
4 | 9 | Tawqeet | Kingmambo | Caerless | Caerleon | D. Dunn(55.5) | D. Hayes |
5 | 10 | Geordieland | Johann Quartz | Aerdee | Highest Honor | L. Dettori(54.0) | J. Osbourne |
6 | 19 | Headturner | Anabaa | Monroe Magic | Zabeel | G. Childs(54.0) | J.R. Hawkes |
7 | 17 | Short Pause | Sadler's Wells | Interval | Habitat | N. Callow(53.5) | D. Hayes |
8 | 22 | Activation | Zabeel | Cogee Walk | Success Express | M. Rodd(53.0) | G.A. Rogerson |
9 | 6 | Land'n Stars | Mtoto | Uncharted Waters | Celestial Storm | J.F. Egan(53.0) | J. Poulton |
10 | 7 | Mahtoum | Suave Dancer | Egyptian Secret | Sir Tristram | C. Brown(53.0) | K. Waugh |
11 | 15 | On a Jeune | Jeune | Chandada Rose | King's High | D. Gauci(53.0) | P.J. Montgomerie |
12 | 12 | Pop Rock | Helissio | Pops | Sunday Silence | D. Oliver(53.0) | K. Sumii |
13 | 20 | Zipping | Danehill | Social Scene | Grand Lodge | G. Boss(52.5) | G.A. Rogerson |
14 | 21 | Dizelle | Zabeel | Danelagh | Danehill | B. Shinn(52.0) | J.R. Hawkes |
15 | 1 | Ice Chariot | Semipalatinsk | Snow Chariot | Chariot | J. Byrne(52.0) | R.E. Maund |
16 | 5 | Kerry O'Reilly | O'Reilly | Pegarah | Grosvenor | C.E. Lammas(52.0) | J. Gibbs |
17 | 16 | Zabeat | Rhythm | Zabest | Zabeel | O. Dleuze(52.0) | D. Logan |
18 | 13 | Art Success | Pentire | Zabelette | Zabeel | T. Pattillo(51.5) | J.W. Collins |
19 | 23 | Demerger | Saithor | Triattica | Centaine | S. Baster(51.0) | D.T. O'Brien |
20 | 24 | Glistening | Sadler's Wells | Shinning Water | Kalaglow | S. Seamer(51.0) | L. Cumani |
21 | 14 | Mandela | Ebony Grosve | Wairongoa Belle | Sea Anchor | C. Williams(50.0) | R. Yuill |
22 | 18 | Dolphin Jo | Dolphin Street | High Rent | Belligerent | A. Spiteri(50.0) | T&K O'Sul |
23 | 3 | Maybe Better | Intergaze | Amarula | Rubiton | C. Munce(50.0 | B. Mayfield-Smith |
24 | 8 | Efficient | Zabeel | Refused the Dance | Defensive Play | C. Newitt(49.0) | G.A. Rogerson |
さて、取り敢えずトップハンデを頂戴しているYeatsは次点のDelta Bluesと比べてさえ3kgの差があるということで、これはいくらなんでも見込まれすぎているのではないかな。前走Irish St. Legerで不覚を取っている事もあるし、どうにもこれを克服してというほどのイメージはない。
Racing and SportsがTOP FIVEとしてあげたのがActivation、Pop Rock、Tawqeet、Georgieland、Maybe Better。
ActivationはMetropolitan H2着のCaulfield C4着と連続してTawqeetに負けているわけですが、その結果ハンデが重くなったTawqeetに対して53kで出走出来るというのは大きいかなと思われます。Pop Rockはハンデの関係もあってDelta Bluesより人気しています。Caulfield Cは直線での不利で終わってしまったというところもあるので、実力的にDelta Bluesとそう変わんないのであれば、あとは3k分軽いということを考えればまあそうなるかと言ったところ。Tawqeetに関してはGIを連勝してきたということが評価されたとはいえるかな。しかし、ここまで斤量が重くなってしまったのはなあ。遠征馬Georgielandは戦歴を考えるといかにも見込まれすぎた斤量ではあると思う。Maybe BetterについてはGIIIを連勝してきて、距離が延びて良いというところを評価されたか。ハンデにも魅力があると思うし、軽ハンデでくるとしたらこの馬ということになるだろう。
Delta Bluesも悪くはないし、Pop Rockとともに勝てる可能性はそこそこあるんではないかなというところ。しかし、向こうでの騎乗経験がない岩田騎手というあたりでも若干嫌われたという印象はある。Efficientはこれを勝てば確かに歴史に残るような勝利になるだろうが、この時期での古馬挑戦は斤量の恩恵を得てしてもやはり厳しいと言う事は、Cox PlateでのMiss Finlandを持ち出すまでもなく言えることではあるだろう。そもそも土曜に走って、火曜も走るというあたりで、さすがに連闘当たり前の豪州でもどうかなという気はしているんですが。Moonee Valleyの2500mを勝ってきたZippingですが、その前のCaulfield Cを12着というあたりがどうかなとも。ただ、穴っぽいところでと言う事になるとこれくらいではなかろうか。
同じく土曜のFlemington組はRailings、Headturner、Ice Chariot、Zabeatですが、揃って人気なし。Railingsは今シーズンは不調と言って良く、前走はともかくとしてもCaulfield Cで全く良さを見せていないので、今年は厳しいでしょう。その他は言うに及ばずではあるかなと。
Result
またしても角居師によって刻まれる歴史。1.Delta Blues: Dance in the Dark - Dixie Splash by Dixieland Band
2.Pop Rock: Helissio - Pops by Sunday Silence
3.Maybe Better: Intergaze - Amarula by Rubiton
4.Zipping: Danehill - Social Scene by Grand Lodge
5.Land'n Stars: Mtoto - Uncharted Waters by Celestial Storm
6.Mahtoum: Suave Dancer - Egyptian Secret by Sir Tristram
7.Yeats: Sadler's Wells - Lyndonville by Top Ville
8.Activation: Zabeel - Cogee Walk by Success Express
9.Mandela: Ebony Grosve - Wairongoa Belle by Sea Anchor
10.Glistening: Sadler's Wells - Shinning Water by Kalaglow
11.Kerry O'Reilly: O'Reilly - Pegarah by Grosvenor
12.Railings: Zabeel - La Suffragette by Palace Music
13.Headturner: Anabaa - Monroe Magic by Zabeel
14.Short Pause: Sadler's Wells - Interval by Habitat
15.Dolphin Jo: Dolphin Street - High Rent by Belligerent
16.Art Success: Pentire - Zabelette by Zabeel
17.Dizelle: Zabeel - Danelagh by Danehill
18.Geordieland: Johann Quartz - Aerdee by Highest Honor
19.Tawqeet: Kingmambo - Caerless by Caerleon
20.On a Jeune: Jeune - Chandada Rose by King's High
21.Demerger: Saithor - Triattica by Centaine
22.Ice Chariot: Semipalatinsk - Snow Chariot by Chariot
23.Zabeat: Rhythm - Zabest by Zabeel
Non Runner: Efficient
残り200mを過ぎてDelta Bluesが抜け出し、後ろから来たPop Rockと100mの叩き合いとなって、Delta BluesがHalf Headの差で歴史的な勝利を刻み、僚馬Pop Rockがそれに華を添える形となった。3着Maybe Betterは前の2頭から4馬身半差をつけられた。
Melbourne Cupをオセアニア調教以外の馬が勝ったのはこれが3度目であり、Vintage Crop、Media Puzzleを擁したDarmot Weld師の2勝に続くものである。Eye Popperで昨年初めて日本馬としてこのレースに遠征した角居師が2年目の挑戦でまさに完勝となった。
しかしMelbourne Cである。言うまでもなくMelbourne Cはハンデ戦であり、これを勝ったと言って種牡馬になれるレースではない。それでもこのレースこそが南半球最大のレースであり、500万オーストラリアドルの総賞金は芝のレースとしてはドバイの2戦には劣るものの、BC TurfやJCをはるかに凌ぐ賞金である。Melbourneを擁するVictoria州はこのレースのために休日になる。この開催のこのレースのために。アンダーカードにGIを連ねる必要もなく、フェスティバルの主役を単独で担いきるのである。そして歴史と伝統を言うならば高々20世紀に入ってからの歴史しか持たない凱旋門賞、レース創設から50年余りのキングジョージ、そのキングジョージの半分にしかならないJCとそれより更に短いBCなど比べ物にならない。歴代の勝ち馬としてCarbineがPhar Lapが名を連ねるのがMelbourne Cである。その歴史を距離の単位こそファロンからメートルに変われどもFlemingtonのこの距離で刻んできたレースなのである。そこに積み上げられてきたものはいかほどか。既にレース体系が短距離にシフトしたオーストラリアで変わらない人気を誇るだけのものを持っているのではある。
このFlemingtonの舞台はホットシークレットが、イングランディーレが望んで叶わなかった舞台であり、昨年のEye Popperによってようやく扉が開かれた。そして今年挑んだDelta Bluesはこのハンデ戦で、2番目のハンデを背負って勝ちきったということは今年の日本調教馬のハイライトになるべきではあるだろう。
この勝利はまた、クラシックな三冠路線に今なおプレステージを与える日本競馬の勝利であるとも言えるのだろう。