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世界の種牡馬情勢2006

欧州の平地シーズンは閉じたし、そろそろリーディングも見ていこうかなという時期ではあるんだが、今年のGIの結果を追いかけていて思ったことあたりを書き連ねてみる。
NORTHERN DANCERS
Danehillがオセアニアで強いという事もあってとにかく目立つのがDanzigの凄さ。既にDanzigの分枝だけでMr. Prospectorに匹敵しつつあるというのがえげつない。2歳世代がラストクロップのDanehillはその最後まで強力な布陣を有して欧州を制圧したとも言える。またDanehillの後継種牡馬陣では、Danehillが最初にトップサイアーとしての地位を獲得したオーストラリアで先行してDanzeroなどがGI馬を出していたが、昨年から欧州でもDanehill Dancerを皮切りに本格的にDanehill後継種牡馬の時代が訪れたとは言えそうで、今年はDansiliがRail Linkを出してクラシックディスタンスまでは問題なくDanehill後継が進出するという形になっている。一方父Danzigも今もってなお現役に産駒が残っている状態で、Ad Valorem、LibrettistなどがGIを勝つなど最後まで活躍馬を出し続けたということにはなるだろう。欧州ではこのDanehill以外のDanzig後継も代を進めて影響力を維持しており、Green DesertのラインからCape CrossやDesert StyleがGI馬を出している。Chief's CrownからのラインはSinndarがまずまずといったあたりで、この状況ではAlamsharが向こうに残されていてもどの程度のチャンスを得られたかってのは微妙なところではないかなとも思われる。Polish Precedentも今年はCourt MasterpieceとDarsiがGIを勝っているが、Court Masterpieceは日本で種牡馬入りになるし、Darsiに至っては急遽National Hunt Stallionになることが決定したというあたり、なかなかこのあたりでGIを勝っていても、欧州には種牡馬としての居所がないというのはあるのかなと。このように欧州の芝に蔓延しつつあるDanzigだが、北米圏でもBelong to MeやLangfuhrという種牡馬が中堅クラスとして踏ん張っていて、LangfuhrからはLawyer Ronなんかが出ている。南半球ではオセアニアでDanehillが圧倒的な存在感を誇り、またDanehill以外のDanzig系も短距離王国オセアニアで強いところを見せるのだが、ダートではあまり目立たないという北米の事情を反映してかアルゼンチンではあまり見かけないし、芝が整備されているブラジルもDanzigの浸透というのはまだ成っていない。ブラジルはNijinskyやらRainbow Quest、Shirley Heightsが目立つのでそこそこスタミナを持ってるのが好きというのはあるのだろう。
NureyevはいろいろなラインからGI馬を出しているがそのほとんどがセン馬か牝馬という状況で、今年牡馬でGIを勝ったのはCosmo BulkとチリのKossimoだけである。特に牝馬の活躍が目立ち、Spinning Worldから出たGI馬は3頭とも牝馬だし、Peintre Celebreも今年はPrideだけといった状況。Pivotalは変わらず距離をこなせるのは牝馬だけだし、StravinskyもSerenade Roseの次が出ない。初年度産駒が2歳で大活躍したFasliyevは3歳になってからがさっぱりで、2年目以降の産駒は2歳戦ですらなかなか見かけなくなってしまった。しかしマイナーな後継からよくこれだけという感じも受けるが。King's SignetだのJoyeux Danseurだのことごとくセン馬ってのはなあ。希望は日本を離れたSoviet Starが昨年のStarcraftに続いて今年もRussian PearlでGI勝ったというあたりか。それにしてもオセアニアが得意という感じは受けるが。あと、AshkalaniがついにAshkal WayでGIを勝ったというのもあるが、このAshkal Wayもセン馬。ブラックホークという事になるのかなあ。日本では2年目の産駒になって萩Sとか福島2歳OPを勝って、上向いてきてはいるのかなと。
Nijinskyはブラジルを中心にRoyal Academyが強いところはあるのだが、それ以外となると寂しい限り。今後Sulamaniが成功するか、ドイツからLomitasがもう一度というあたりに期待をかけるしかないのかなとも。フサイチコンコルドだって悪くはないと思うが。
Sadler's Wellsはほぼ世代交代を果たしてしまったとも言えそうで、初期産駒としては現役時最強クラスだったOld Vicが種牡馬として不発に終わっているものの、In the WingsからSingspielというラインがあるし、Baratheaだって結果を残しているといっても良いだろう。日本にきたOpera Houseだって悪くないとは思えるし、北米にはEl Pradoもいる。南アフリカではFort Woodがトップサイアーとして存在感を示している。これだけの布陣でも不満が出たのはつまるところ自身の真の後継者として、欧州クラシックディスタンスで軸となれる種牡馬に恵まれなかったということに尽きるのではないか。そしてそれは、後年産駒では最強クラスであるMontjeuとGalileoによってなされつつあるといったところではあるだろう。Galileoはやや長距離に向きすぎているかとも思えたが、まだちょっと分からないか。古馬になった産駒がどれくらいやれるかということになりそう。Montjeuは今年の3歳は目立たずで、4歳が踏ん張った部分というのはあるか。今後産駒デビューを控えるHigh Chaparralなんかもいるわけで父系の発展段階という感じはあるかなと。
そのSadler's Wellsの全弟Fairy KingはオーストラリアでEncosta de Lagoがトップクラスのサイアーとして活躍中。日本ではせいぜいヘルスウォールというレベルに留まったHelissioもオーストラリアだとGI馬を出せるので、向こうのレースが合っているということになるのではないかな。今後北半球にEncosta de Lagoが導入されれば面白いかとも思います。そうでなければFalbrav頼みか。血統構成がHelissioに似ているのが不安と言えば不安なんですが、既に欧州にリースもされてるしというところに希望を持っておきたいかなと。そういやOathなんてのもいましたな。インドに行ってしまった模様。
Storm Catはその特徴を見事に受け継いで2歳戦を席巻する役割ではHennessyからJohannesburgへという方向になりつつあると言ったところか。少なくともAshfordはその意図を持っているとは思われ、一時期話題に上ったトレード話もまあないでしょということで落ち着いたかなと。また3歳や古馬で活躍となるとGiant's Causewayは今年GIを勝っているのはAragornだけだが、ステークスクラスの勝ち馬が多く、Blood-Horseの北米供用種牡馬対象のリーディングで3位につけている。一気に30万ドルまで上げた種付け料は来年Privateに変更されている。Discreet Catを出したForestryだが、それ以外ではせいぜいがSmokey GlackenやDiplomat Ladyというレベルなのはちょっとどうかなと思うところもあり。これ以外でも良血の後継種牡馬が人気を集めている。GIを勝てるほどとなると、なかなか厳しく、ニュージーランドの2歳戦でBlach Minnaloushe産駒のJokers Wildが勝ったり、アルゼンチンあたりでBernstein産駒が勝つ程度か。
Storm Cat以外のラインのStorm BirdとなるとほとんどSummer Squallとなった印象。Dolphin Streetがオセアニアで割りと踏ん張っているくらいか。Summer Squallも最良の後継になりえたCharismaticが日本に輸入されてしまっているので、北米に残っている後継はちょっと見劣りがする。
Deputy Ministerは後継種牡馬の時代に入ったとは言えて、Awesome Again、Touch Gold、Silver Deputy、Deputy CommanderなんかがGI馬を出していて、Awesome Againには後継者として大物Ghostzapperがいる。日本にいるFrench Deputyも恵まれた環境で活躍馬を出しているし、こっちの後継にもすでにクロフネが存在するというあたりでしばらくどうということもないかなと。
LyphardはDancing Braveの仔らではキングヘイローが結構面白い種牡馬になってはいる一方でCommander in ChiefとWhite MuzzleはGIに産駒を送り込めなくなっている。フランスでは相変わらずLinamixというところではあるのだが、重用してくれたLagardereは既に亡くなって、自身もそろそろ高齢と言われる段階に差し掛かったあたり、今後はどうなるかなと。Linamixはフランスのリーディング級だったわりに後継種牡馬に恵まれてないので。Fair Mixは障害兼用だったかと思いますし、Sagamixもこの状況ではなあと。Cherry MixがGodolphinの元で種牡馬にさせてもらえたらまだ何とかなりそうかなとは思ったり。Manilaで失敗した北米は壊滅。Bien Bienなんかもそうだけど、結局欧州に渡ってしまったのがほとんど。若くして死んだBien Bien唯一の後継になれそうなBienamadoもアイルランドだし。
その他のNorthern DancerとなるとオーストラリアでGI馬を出しているPentireとか、割と頑張るMarjuとLouis Quatorzeとかになってくるかなと。
NATIVE DANCERS
ほとんどミスプロ。それ以外だとしぶといMajestic Lightのラインともう終わるかと思ったらBrother Derekなんか出してきたAlydarのラインがもう少し粘れそうではある。Affirmedは完全に行き詰まったのでExclusive Nativeのラインは終了しそう。HallingやSelkirkがいるSharpen Upも欧州地盤ということで、しばらく存続できるか。Sea-BirdはBeringの後継が一応American Post、Pennekamp、Urban Oceanあたりでいると言えばそうなるんだが、American Post次第なんだろうなあ。
Mr. Prospector直系の中で現在トップの種付け料なのがKingmambo。コンスタントに活躍馬を出してリーディング上位に入るタイプではなくて、とにかく当たりが出ればとてつもないというのが特徴。しかもとにかく良血牝系に相性が良いということもあって、アベレージを考えてしまうと高額すぎる種付け料でも何とかやってこれたというのはあったんだろうと思われる。来年の種付け料はPrivateと発表されましたが、これは良い方向でのPrivateではないだろう。獲得賞金上位の産駒を見れば、King Kamehameha、American Boss、Star King Man、El Condor Pasa、Lemon Drop Kid、Alkaased、Mambo Twist、Tawqeet、Divine Proportions、Asakusa Kininaruとなり、お前どこの種牡馬だよと言いたくなるのも事実。この形で上位10頭の賞金を比較すればStorm Cat以上であり、北米の現役種牡馬ではトップだろう。まあ、Storm Catは10頭で日本で走った産駒がシーキングザダイヤ、ゲイリーイグレットしか出ないと言えばそうなりますが。A.P. Indyならシンボリインディとアラタマインディな。良駒が次々に流出するとはいえKingmamboの北米での不振はかなり深刻化していて、今年は北米重賞は勝つどころか上位入賞すらままなりません。後継種牡馬も北米より日本、欧州という状況で、エルコンドルパサーを亡くしているもののキングカメハメハを持つ社台、Alkaasedに続いてRule of Lawまで日本に持ってくるDarleyが突出しています。欧州はDubai DestinationとKing's Bestあたりが上位で、北米だと今のところはLemon Drop Kidということになるか。Tawqeetはあの血統なら北米以外ならどこでも種牡馬になれるだろう。
全弟Miesque's SonもWhipperに続いて、Miesque's ApprovalがGIを勝つのだから、マイルくらいに限定されてKingmamboほどの無茶苦茶さは無いとはいえ、血統的なポテンシャルの高さは言うまでも無いところか。そんなあたりでMythic Tribeもなんとかなりませんかね。
Mr. Prospectorの分枝中で最大の繁栄を誇るのがFappiano。UnbridledからUnbridled's Songへのラインが強力なのですが、Quiet AmericanやRubianoのラインも健在。とはいえUnbridled's Songの後継種牡馬が人気を集めていると言うことが大きいと思わされる部分はあります。南米に行けばRoyがおります。Fappioanoの分布としては北米と南米と言ったところで、欧州も日本もさっぱり見かけないし、それはオセアニアも同じ。世代の更新が速く、バリエーションもあるのだが、ダートに特化しすぎているきらいはあるか。
Forty Ninerは日本に輸入される前に北米に残してきた産駒が種牡馬として成功したために評価を高めたというところが大きく、その後End Sweep、Coronado's Questと成功した種牡馬も日本に輸入された。現在北米でのForty Ninerの後継種牡馬としてはDistorted Humorが来期の種付け料が22.5万ドルに達したが、その他となるとちょっと頼りなくて、Ecton Park、Roar、Sunday Breakあたりとなってくる。で、End Sweepなんかもよく考えたら北米に残ってるまともな種牡馬はTrippi位なものか。あとはRich Man's Goldの仔のLido Palaceあたり。まあ、Roarあたりが特にそうだが、シャトルサイアーとして人気になるタイプが多いんで、まあそっちで頑張れってのもあるわけで、これから先北米だとDistorted Humorがどこまで伸びるかということになって来るんでは無いかな。
Gone Westは最近はあまり北米で強い馬が出ていないような感じも受けるが、Mr. GreeleyからEl Corredorという直系の人気は相変わらず高い。Smarty Jonesを出したElusive Qualityもいるわけで、陣容としてはかなり大きいか。Zafonicは欧州の芝でも走れる産駒を出していて、Xaarが出ている。南半球では南アフリカ集中し、Winter SolsticeなどをだしたWestern Winterが強力。またCount DuboisなどZafonicの仔も南アフリカで人気。Came Homeは初年度産駒がデビューしたがいまいちぱっとしない。
Machiavellianは北米ではほぼStreet Cryだけ。欧州で人気のある系統でAlmtawakelやMediceanなどがいる。Almutawakelは今期限りでの種牡馬引退となってしまったようだが、Mediceanは初年度から産駒が好調。中距離くらいまででスピードのある産駒を出している。北米のStreet Cryは今年初年度産駒がデビューしたところだが、その中からBC Juvenileを勝ったStreet Senseが出て上々のスタートである。種付け料も5万ドルに上昇した。
GulchはSpainとPoint Given以降さっぱりだったThunder GulchがBalance、Circular Quayと2年連続で2歳から活躍する馬を出して評価が持ち直してきていることと、Point Givenも初年度産駒のPoint Determine、Go Between、2年目の産駒のPoint Ashleyと出ていて、セカンドクロップリーディングで2位とまずまず。ただし、種付け料は来期は2万ドル減額されて3万ドルになってしまった。
Seeking the Goldは相変わらず安定感が無いが、今年はBob and John、Jazilと2頭のGI馬を出したし、その後継種牡馬になっているMutakddimもまずまず。シャトル先で結果を出している。
Fusaichi Pegasusは自身の人気はまあ落ち着いたと言えるようなところではあるが、血統の良さを背景に初年度産駒からでたRoman Rulerが種牡馬として早くも人気を集める存在となっている。これが産駒でビューまでにどうなるかというのは若干気にかかるところながら、Mr. Prospectorの最後の大物としてのFusaichi Pegasusの立場というのはかなりのものかなと思われるところ。
English Channelを出したSmart Strikeも人気を高めている。それと同時に種付け料も上昇中ではある。
この他マイナーな後継種牡馬が特に南米で暴れてるというのはある。
HAIL TO REASON
大きくはRobertoとHaloの二つに分けられる。このうちRobertoは北米と欧州、Haloは北米、南米、日本を中心とするのが特徴で、Robertoはわりと融通が利くが、Haloは欧州ではさっぱり走らない。
Roberto系の最大勢力はKris S.で、既に結果を出しつつある後継種牡馬がArch。更に晩年に出したRock Hard Tenとシンボリクリスエスがそれぞれ北米と日本で人気を集める種牡馬となり順調。北米芝で存在感を見せるDynaformerは活躍馬に牝馬が多いこともあって、まだ後継種牡馬を得ていない。現在は闘病中のBarbaroが種牡馬として活動できるかどうかにかかっている状況。また、欧州に向いたRobertoとしてはRed Ransomが挙げられ、Sri Pekanなどが後継種牡馬として活躍中。ただし、Electrocutionistを失ったのが痛手なのは間違いないところか。Silver HawkやLear Fanは長く活躍馬を出してきたが、これといった後継種牡馬に恵まれなかった。Silver Hawkからはグラスワンダーが出ているが、ほぼこのグラスワンダーにかかる状況。Lear Fanには期待の持てるクラスの後継が存在しない。ブライアンズタイムはDynaformerと酷似した血統構成で、長く日本でトップサイアーの一翼を占めていたが、その後継者はサンデーサイレンスの猛威の中で存在感を失いつつある。マヤノトップガンが気を吐くくらいでしょうか。あとはタニノギムレットということになってくるかな。まだこれから先に良い馬が出てくる可能性もありますが。
Haloはとにかく日本のサンデーサイレンスの存在が大きい。後継種牡馬からもGI馬が出ているし、オセアニアへのシャトルでも結果を出しつつある。今後は北米や欧州への浸透が待たれるところで、欧州ではフランスに導入されたローゼンカバリーらの存在があるし、Laymanも種牡馬入りした。北米にも既に後継種牡馬がいるが、今後ということになればSilent Nameに掛かってくるところではあるだろう。日本では既にGI級ですら種牡馬としては余ってきているので、適当に見繕って売り渡すなりリースするなりしてやるべきではあるかなとも。北米ではSaint BalladoとDevil's Bagの兄弟の遺産があるのだが、Saint Balladoの方はSaint Liamを失ってちょっと苦しいといった風ではある。Devil's Bagの方もDevil His Dueが頼りになるわけで、Roses in Mayをあっさり日本に売ってるあたりがどうにも。他にはSouthern Halo、More Than Readyの親仔が頑張っている。
Hail to Reasonを通らないところではオセアニアのZabeelということになろうか。随分Danehillとその後継及びEncosta de Lagoに圧されてきているというのはあるんだけど。
NASRULLAH
北米で主流にあるのはSeattle SlewとCaroのライン。Seattle SlewはA.P. Indyがいて安泰。Capoteも頑張ってるとは言えるか。あとはVindicationが今後どうなるかというのもあるし、しばらくは問題ないかなと。
A.P. Indyは北米のトップサイアーの一角として大物をコンスタントに出している。今年はBernardiniの活躍で北米リーディングを獲得するだろう。後継種牡馬はまだこれからといった感じではあるが、初期産駒ではPulpitが成功を収めているし、Stephen Got Even、Golden Missile、Apptitudeも悪くないスタートではあるだろう。そして今後は大物のMineshaftも控えている。
Caroの方もCozzeneとSiberian Expressに分かれて、それぞれAlphabet SoupとIndian Charlieがいる。また、アルゼンチンで頑張ったParade Marshalもいた。
フランスのZeddaan系Highest Honorもしぶとく活躍馬を送り出すラインで、今年はStormy Riverを出している。これと同系のトニービンは後継者ジャングルポケットに期待がかかる状況。また、名種牡馬を続出させたファミリーに連なるテレグノシスもその血統を活かす機会を得れば良いんですけどね。
その他Blushing Groomもその枝が世界に広がっている系統であり、北米の中堅以下に蔓延しているのがMt. LivermoreとRunaway Groom。上位クラスにはRahyがいるが、Rahyは後継にやや難があり、期待出来るのはFantastic Lightということになろうか。また、南米にも強く、アルゼンチンの雄Candy Stripesがいる他、Rainbow Questの後継が南米で活躍している。
Never BendからはMill ReefとRivermanが出てそれぞれに繁栄したが、現在ではShirley Heightsを除いて斜陽。RivermanはIrish Riverの後継がわずかに残るものの、既に北米ではマイナー種牡馬に転落し、スプリント戦などを賑やかす存在になってしまった。一方Shirley Heightsを筆頭とするMill Reefの系統は欧州でAga Khan殿下に重用され、DarshaanからDalakhaniが出た。また、短い距離にはMark of Esteemがいて、Sir PercyやReverenceを出した。一方でDoyounの流れを汲むラインは、先日Daylamiは南アフリカに売られたし、その仔Grey Swallowはオーストラリアと欧州を追われてしまった。あとはKalanisiがいるがどんなものだろ。初年度産駒の活躍はさっぱり聞かない。Aga Khanの庇護がある間は生き残るかとは思われるが。
MINORS
Tom Foolの直系はBuckpasserのラインが北米でマイナー化して残っているのとブラジルでSpend a Buckが頑張っていたという程度。Silly Seasonの方はオセアニアに土着してSnippetsからPinsと出て健在。
Ribotの直系は北米にはHis MajestyからPleasant Colonyと行くのが主流。微妙な種牡馬だったPleasant TapもGI馬が割と出るし、父系としたらタップダンスシチーやDavid Juniorが日本で種牡馬だし、北米にはPremium Tapが残って将来的には種牡馬入りするだろう。Pleasant Colonyの直仔としてPleasantly Perfectもいる。
北米のNearcticの傍流もしぶとい。Northern Dancer以外でもIcecapadeという後継を得ていた事が大きいか。Clever Trickの方はPhone TrickからFavorite Trickと受け継がれていたもののFavorite Trickは十分な後継を残せないまま今年火事で死亡。一方Wild Againの方はWild Rushを日本に輸出してしまったものの、Offlee Wild、Milwaukee Brewなどこのクラスとしては後継に恵まれたと言える。
PrincequilloはMeadowlake次第という状況ではあるが、これが後継に恵まれない。
Hyperionも直系としてはオセアニアでわずかに残るという形になりつつある。Efisioが死んだ時点で欧州でもほぼ終了となってしまったのではないかな。残るはStar Kingdomという事になりそう。
BlandfordはドイツのMonsunと南米で少し残るのみ。
DjebelはオセアニアでRubitonの後継が上手くいくかというあたりで、なかなか良い種牡馬はいない。トウカイテイオーもまだ牝馬を集められてはいるので、何とか後継ができるといいがなあとは思う。一方欧州ではAhonooraの後継が一定の勢力を残している。Inchinorに続いてIndian Ridgeを失ってしまったが、Dr. Deviousが直仔として残る。またIndian Ridge後継としてはNamidがいるし、これからDome DriverやIndian Creek、Indian Heavenの産駒もデビューしてくるのでなんとかなりそうという感じはある。北米のRelaxed Gestureはちょっと微妙か。北米に縁の無い父系だけになあ。InchinorもNotnowcatoが何とか成ればというところか。
ドイツのMonsunへの注目が世界的に高まっているというのはこういった状況に行き詰まりを感じてという部分もあるんだろうなあとは思う。もちろんマイナーで稀少な血統だから注目されていると言ってしまうのはMonsunを馬鹿にし過ぎではあるし、Monsunが注目されるに足る種牡馬としての実績を有しているからではあるんですけどね。

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December 1, 2006 12:29 AMに投稿されたエントリのページです。

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