ロートルか若僧か。
昨年の二冠馬メイショウサムソンは今年初戦が大阪杯というあたりが引っ掛かる。昨年秋の不振から立て直してきっちり勝ったのは良いと思うが、距離が持つのかどうかという部分に対しての証明はなされなかった。オペラハウスにダンシングブレーヴで何が不満かと言われそうではあるが、大阪杯から天皇賞ってのはテイエムオペラオーの2度目とヒシミラクルくらいしか記憶に無い。で、ヒシミラクルは阪神大賞典、大阪杯と叩いての本番というパターンだったし、テイエムオペラオーなんて参考になりません。菊花賞のラストが距離のせいなのか不調だったのかの判断になるかなというところ。
ダンスインザダークという種牡馬は菊花賞には強い反面、この春の天皇賞は苦手ではないかと思える。ここ数年このレースにも有力馬をそれなりに出走させているが、掲示板に入ったのはダイタクバートラムとツルマルボーイのみであり、この2頭も連対するところまでは行けなかった。今年は4頭がエントリーしているが、人気になるのはデルタブルース。Melbourne Cを勝つ偉業を達成したが、昨年の天皇賞春では10着と大敗している。古馬になってからは国内のGIではアテにならないという馬だけに、今年もどうだかと思われる。ファストタテヤマは前走でスローの大阪-ハンブルクCの上がり勝負を制した。これまで阪神競馬場ではお話にならなかった馬が今更何をするかというところではあるのだが、外回りコースの恩恵であろうか。内回りの阪神大賞典ではこれまで通りではあった。この年齢になっても末脚の鋭さが健在であるというだけで京都のレースで何らかの期待を持っておきたいなと思うところ。幸四郎が何をしでかすか分からないという部分での楽しさもあります。ダークメッセージは大阪-ハンブルクCでファストタテヤマに差し負けました。2k重い馬に後ろから行かれてはと思います。距離も微妙なところです。ウイングランツは長期休養明けを一叩きしてのGI。休養前にダイヤモンドSなんかを勝ってますが、ちょっとどうにもならないかなと。
トウカイトリックは近走がステイヤーズS、万葉S、ダイヤモンドS、阪神大賞典と3000m超のレースばかりを使って2,2,1,3という着順。スタミナは文句無く、後はそれがGIで通用するのかということになるのだとは思います。昨年よりはましだろうが…
3連勝で日経賞を勝った上がり馬ネヴァブション。菊花賞を10着に負けた後、今年になってから3連勝。父がマーベラスサンデーで母父Mill Reefという血統で古馬になって本格化しつつあるといったところでしょう。三代母Pistol Packerは凱旋門賞でMill Reefの2着に入った馬。
トウショウナイトはWoodmanの直孫で、祖母はStorm Birdの全姉という血統ながら長距離の常連。2年前に4着に入っているし、最近調子が良いのかなと思うところもあるので期待できないことも無いと思うが。
マツリダゴッホはナリタトップロードの甥。AJCCが強かったけど、距離が延びてどうなるかということでしょう。でもまあ勝ったらさすがはサンデーサイレンスですねとしか言えなそうです。
今年の阪神大賞典を勝ったのはアイポッパー。過去の天皇賞は3着と4着。阪神大賞典もかなりスローなレースだったのでちょっと微妙なところですが、3つのGIIを比較すれば最もメンバーが揃っていたレースでもあるわけですし、それを勝ったアイポッパーはもうちょっと高く評価されて良いかなと。
2.エリモエクスパイア: スキャターザゴールド - エリモブラウニー by コマンダーインチーフ
3.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
4.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
5.トウショウナイト: ティンバーカントリー - ミッドナイトオアシス by Java Gold
6.トウカイエリート: サンデーサイレンス - トウカイナチュラル by ナイスダンサー
7.アドマイヤタイトル: アドマイヤベガ - アドマイヤモンロー by Caerleon
8.ダークメッセージ: ダンスインザダーク - エヴリウィスパー by ノーザンテースト
9.アドマイヤモナーク: ドリームウェル - スプリットザナイト by トニービン
10.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
11.マツリダゴッホ: サンデーサイレンス - ペイパーレイン by Bel Bolide
12.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
13.ネヴァブション: マーベラスサンデー - パールネックレース by Mill Reef
14.ウイングランツ: ダンスインザダーク - アリシーナ by Alysheba
15.ユメノシルシ: フジキセキ - ユメシバイ by トニービン
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 13.2 - 11.9 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 13.0 - 12.9 - 12.4 - 13.0 - 12.5 - 11.8 - 11.2 - 11.3 - 12.3
今年も京都の芝は速かったとはいえ、マヤノトップガンを上回る3:14.1ならメイショウサムソンは相当よいレースをしているとは思う。ハナ差でよりにもよってスキャターザゴールド、福永という組み合わせのエリモエクスパイアなあたりが困ってしまうが。
メイショウサムソンはむしろ距離がどうかなと思っていたくらいだが、オペラハウスにダンシングブレーヴならこれくらいは当然といったところか。むしろこの高速決着をこなしたことに驚いてみたり。エリモエクスパイアに関しては、戦績とかほとんどチェックせずにこういうなめたことをすると痛い目にあうのだなという感じですよ。
さて、トウカイトリックですが、3,4コーナーでペースが上がるあたりでやや置いていかれていたようには見えた。この辺のズブさというのは仕方のない面もあるように思うが課題か。阪神大賞典なんかもそんな感じであったし。
アイポッパーはいくらなんでも下げすぎといった印象。とはいえ、中団で外外を回してもどうにもならんかったろうし。改めてトウカイトリックの位置取りは良かったと思わされる。スタートはトウカイトリックのせいでゲートに時間がかかったのも影響したのかなあ。
で、終了してるダンスインザダーク産駒の体たらくは…。デルタブルースは早仕掛けで直線ぱったり。強引に行き過ぎたんじゃないかなと。
馬名 | 父 | 母 | 母父 | 騎手 | 調教師 | |
1 | マツリダゴッホ | サンデーサイレンス | ペイパーレイン | Bel Bolide | 横山典弘 | 国枝栄 |
2 | ファストタテヤマ | ダンスインザダーク | メインゲスト | ターゴワイス | 武幸四郎 | 安田伊佐夫 |
3 | ユメノシルシ | フジキセキ | ユメシバイ | トニービン | 吉田豊 | 大久保洋吉 |
4 | アドマイヤモナーク | ドリームウェル | スプリットザナイト | トニービン | 村田一誠 | 松田博資 |
5 | アドマイヤタイトル | アドマイヤベガ | アドマイヤモンロー | Caerleon | 四位洋文 | 河野通文 |
6 | メイショウサムソン | オペラハウス | マイヴィヴィアン | ダンシングブレーヴ | 石橋守 | 高橋成忠 |
7 | トウカイエリート | サンデーサイレンス | トウカイナチュラル | ナイスダンサー | 川田将雅 | 松元省一 |
8 | アイポッパー | サッカーボーイ | サンデーアイ | サンデーサイレンス | 安藤勝巳 | 清水出美 |
9 | ウイングランツ | ダンスインザダーク | アリシーナ | Alysheba | 秋山真一郎 | 高市圭二 |
10 | トウショウナイト | ティンバーカントリー | ミッドナイトオアシス | Java Gold | 武士沢友治 | 保田一隆 |
11 | マイソールサウンド | タマモクロス | チアズスミレ | サンデーサイレンス | 角田晃一 | 西浦勝一 |
12 | トウカイトリック | エルコンドルパサー | ズーナクア | Silver Hawk | 池添謙一 | 松元省一 |
13 | ダークメッセージ | ダンスインザダーク | エヴリウィスパー | ノーザンテースト | 佐藤哲三 | 佐々木晶三 |
14 | ネヴァブション | マーベラスサンデー | パールネックレース | Mill Reef | 北村宏司 | 伊藤正徳 |
15 | デルタブルース | ダンスインザダーク | ディクシースプラッシュ | Dixieland Band | 岩田康誠 | 角居勝彦 |
16 | エリモエクスパイア | スキャターザゴールド | エリモブラウニー | コマンダーインチーフ | 福永祐一 | 大久保龍志 |
ダンスインザダークという種牡馬は菊花賞には強い反面、この春の天皇賞は苦手ではないかと思える。ここ数年このレースにも有力馬をそれなりに出走させているが、掲示板に入ったのはダイタクバートラムとツルマルボーイのみであり、この2頭も連対するところまでは行けなかった。今年は4頭がエントリーしているが、人気になるのはデルタブルース。Melbourne Cを勝つ偉業を達成したが、昨年の天皇賞春では10着と大敗している。古馬になってからは国内のGIではアテにならないという馬だけに、今年もどうだかと思われる。ファストタテヤマは前走でスローの大阪-ハンブルクCの上がり勝負を制した。これまで阪神競馬場ではお話にならなかった馬が今更何をするかというところではあるのだが、外回りコースの恩恵であろうか。内回りの阪神大賞典ではこれまで通りではあった。この年齢になっても末脚の鋭さが健在であるというだけで京都のレースで何らかの期待を持っておきたいなと思うところ。幸四郎が何をしでかすか分からないという部分での楽しさもあります。ダークメッセージは大阪-ハンブルクCでファストタテヤマに差し負けました。2k重い馬に後ろから行かれてはと思います。距離も微妙なところです。ウイングランツは長期休養明けを一叩きしてのGI。休養前にダイヤモンドSなんかを勝ってますが、ちょっとどうにもならないかなと。
トウカイトリックは近走がステイヤーズS、万葉S、ダイヤモンドS、阪神大賞典と3000m超のレースばかりを使って2,2,1,3という着順。スタミナは文句無く、後はそれがGIで通用するのかということになるのだとは思います。昨年よりはましだろうが…
3連勝で日経賞を勝った上がり馬ネヴァブション。菊花賞を10着に負けた後、今年になってから3連勝。父がマーベラスサンデーで母父Mill Reefという血統で古馬になって本格化しつつあるといったところでしょう。三代母Pistol Packerは凱旋門賞でMill Reefの2着に入った馬。
トウショウナイトはWoodmanの直孫で、祖母はStorm Birdの全姉という血統ながら長距離の常連。2年前に4着に入っているし、最近調子が良いのかなと思うところもあるので期待できないことも無いと思うが。
マツリダゴッホはナリタトップロードの甥。AJCCが強かったけど、距離が延びてどうなるかということでしょう。でもまあ勝ったらさすがはサンデーサイレンスですねとしか言えなそうです。
今年の阪神大賞典を勝ったのはアイポッパー。過去の天皇賞は3着と4着。阪神大賞典もかなりスローなレースだったのでちょっと微妙なところですが、3つのGIIを比較すれば最もメンバーが揃っていたレースでもあるわけですし、それを勝ったアイポッパーはもうちょっと高く評価されて良いかなと。
Result
1.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ2.エリモエクスパイア: スキャターザゴールド - エリモブラウニー by コマンダーインチーフ
3.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
4.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
5.トウショウナイト: ティンバーカントリー - ミッドナイトオアシス by Java Gold
6.トウカイエリート: サンデーサイレンス - トウカイナチュラル by ナイスダンサー
7.アドマイヤタイトル: アドマイヤベガ - アドマイヤモンロー by Caerleon
8.ダークメッセージ: ダンスインザダーク - エヴリウィスパー by ノーザンテースト
9.アドマイヤモナーク: ドリームウェル - スプリットザナイト by トニービン
10.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
11.マツリダゴッホ: サンデーサイレンス - ペイパーレイン by Bel Bolide
12.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
13.ネヴァブション: マーベラスサンデー - パールネックレース by Mill Reef
14.ウイングランツ: ダンスインザダーク - アリシーナ by Alysheba
15.ユメノシルシ: フジキセキ - ユメシバイ by トニービン
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 13.2 - 11.9 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 13.0 - 12.9 - 12.4 - 13.0 - 12.5 - 11.8 - 11.2 - 11.3 - 12.3
今年も京都の芝は速かったとはいえ、マヤノトップガンを上回る3:14.1ならメイショウサムソンは相当よいレースをしているとは思う。ハナ差でよりにもよってスキャターザゴールド、福永という組み合わせのエリモエクスパイアなあたりが困ってしまうが。
メイショウサムソンはむしろ距離がどうかなと思っていたくらいだが、オペラハウスにダンシングブレーヴならこれくらいは当然といったところか。むしろこの高速決着をこなしたことに驚いてみたり。エリモエクスパイアに関しては、戦績とかほとんどチェックせずにこういうなめたことをすると痛い目にあうのだなという感じですよ。
さて、トウカイトリックですが、3,4コーナーでペースが上がるあたりでやや置いていかれていたようには見えた。この辺のズブさというのは仕方のない面もあるように思うが課題か。阪神大賞典なんかもそんな感じであったし。
アイポッパーはいくらなんでも下げすぎといった印象。とはいえ、中団で外外を回してもどうにもならんかったろうし。改めてトウカイトリックの位置取りは良かったと思わされる。スタートはトウカイトリックのせいでゲートに時間がかかったのも影響したのかなあ。
で、終了してるダンスインザダーク産駒の体たらくは…。デルタブルースは早仕掛けで直線ぱったり。強引に行き過ぎたんじゃないかなと。