Anton Chekhovとかいるし…
Prinzは出走回避っぽい。
Bavarian Classicを3馬身差で勝ったPersian Stormがレートトップ。2歳のデビュー戦を勝つもののその後のGIII Winterfavoritenが4着、今年初戦のリステッドが6着とちょっとどうかと思うところはある。母系はドイツに無縁で、敢えて言えばフランス的。英仏のオークスを制し、更にはKing Georgeまで勝った名牝Pawneeseの牝系。ということはWildensteinが持つ名門牝系に連なるわけで、WildensteinのイニシャルPとなればPeitre Celebreという話。最近だとPolicy Makerを出していますが、Pawneeseに関してはその時点であまりにもフランス色に固めすぎたのか、やや行き詰まってるかなと言う印象。これだけの良牝系にSadler's Wells 2x2のような実験的な配合が出てくるあたり悩み深しといったところなのかな。
2番手がUnion-Rennenを勝ったAxxos。Union-Rennenも2着に謎にノルウェイ調教馬とか入ってくるのでどうなんだろうってのはありますが、Frankfurtでも2着と4着だったりするので、Appel Au Maitreも軽視するわけにはいかんのでしょうな。で、Axxosの方ですが、母父にRainbow Questがアクセント的に入りますが、この母系はドイツで1世紀近くの歴史を刻む9-h族Aライン。Schlenderhanに行かなかった現代では傍流のファミリーではありますが、Nearcoが直接入ってるあたり、上級の血統ではあり、その子孫に重賞馬が多数出るということになっています。Starkeが乗るということもあってPersian Stormよりこっちの方が良いかなという気はします。
Bavarian Classicで2着のDavidoffは、Dr. Busch-Memorialを勝っていて、その時の高い評価がここまでなんとか繋がっているといった風ではあります。Dianaで2着のDominanteの従兄で母は全姉妹ですから、MontjeuとMonsunの違いだけということになります。殊に舞台がここですから、MontjeuよりはMonsunが良かったという気もしますし、近親の活躍馬が短距離に向くというのも気になるところ。
Appel Au Maitreはノルウェイ調教ということになるけど、全姉にエリザベス女王杯を走ったWhortleberryがいるフランス産馬。地元のデビュー戦を圧勝すると、スウェーデンに出向いてAll Weatherに出走してまたも圧勝。3歳になった今年はドイツに遠征して、FrankfurtでShrekの4着に入るとUnion-Rennenでは2着にまで来ているのだから、侮れない存在ということになるのでしょう。
ConillonはDortmundで勝ってUnion-Rennen3着。WöhlerのエースとしてPedrozaが乗ります。見るからにスタミナの重い血統なんですが、母はスプリンターというあたりでバランスを取っているのかなという印象。PedrozaがShrekと天秤にかけてこっちを選んだってのはあるわけで、そのあたりは買っておきたいと思える部分。
ShrekはFrankfurtでAxxosらを下した後イタリアに出向いてDerby2着。全兄にSenexが出ていて、軽い馬場の方が向くのかなという印象。ルーマニア産馬なんかが出る牝系はさっぱり分からん。
SommerstrumはSchlenderhanのSライン。Union-Rennenでは4着に終わっていますが、このレースは5着のAntekまで大きな差はついていないので逆転の望みが無いわけでもないといったあたり。Hollandを連れて来ているということはそこそこ気合を入れてるっぽいのですが、Tiger Hillかあ、と思ってしまう部分もあります。
敢えてHamburgに持ってきた意図が不明なのがAnton Chekhov。重馬場は得意なんだろうけど、Epsomは12着に大敗してて、まあCurraghに持っていってもEagle MountainとかSoldier of Fortuneとかいるしという感じなのですかねえ。狙ってここに来たとは思えないです。
そして、何故にかDurcanを手配してきた19番馬Eiswindが何か不気味。血統が綺麗で、近親にもそこそこ活躍馬が見えるので悪くはなさそうというところ。
2.Antek: Kallisto - Anna of Cashel by Bishop of Cashel
3.Anton Chekhov: Montjeu - By Charter by Shirley Heights
4.Appel Au Maitre: Starborogh - Rotina by Crystal Glitters
5.Davidoff: Montjeu - Dapprima by Shareef Dancer
6.Persian Storm: Monsun - Private Life by Bering
6.Shrek: Pelder - Septima by Touching Wood
8.Eiswind: Windwurf - Elisabeth by Orsini
9.Sommersturm: Tiger Hill - Sommernacht by Monsun
10.Byron: Monsun - Bandera by Sure Blade
11.Monreale: Silvano - Maratea by Fast Play
12.Lovely Tiger: Tiger Hill - Lupita by Niniski
13.Waldvogel: Polish Precedent - Wurftaube by Acatenango
14.Invincible Hero: Lomitas - Indiaca by Sanglamore
15.Global Dream: Seattle Dancer - Goonda by Darshaan
Non Runner: Axxos, Conillon, First Stream, Prinz
有力視されていたAxxosやConillonの回避などレース前からごたついていました。レース当日の馬場状態はRacing PostによるとHeavyという扱いになる5.6でした。
Persian Stormが後続をやや離し気味に逃げていましたが、このリードは直線に入るころには無くなり、AntekやAdlerflugに並ばれました。そこで真ん中に出していたAdlerflugが真っ直ぐ伸びてAntekに7馬身差をつけた。
Adlerflugは9-h族のAライン出身で、Schlenderhanが持つ名門の一つ。三代母がAnatevkaであり、これはSchlenderhanが手放したAllegrettaからUrban Sea、GalileoまたはAnabaa BlueやKing's Bestが出るというのは有名な話。In the Wings、Last Tycoonと国外の種牡馬を続けていますが、ここでNorthern DancerとMill Reefを組み合わせています。
一方2着のAntekはRöttgen自慢の7号族。遡ればAnna Paolaというこちらは近親にAnnus MirabilisやAnna Mondaが出ます。Anna Paolaの子孫は外来種牡馬との配合が目立ちますしAntekにしてもその例に漏れないのですが、そうやって外来の種牡馬で代を重ねた後にPrince Ippiのクロスを狙って仕上げるというあたり、Röttgenの矜持を見る想いです。
No. | Post | Horse | Sire | Dam | Broodmare Sire | Jockey | Trainer |
1 | 4 | Persian Storm | Monsun | Private Life | Bering | T. Hellier | J. Hirschberger |
2 | 18 | Axxos | Monsun | Acerbis | Rainbow Quest | A. Starke | P. Schiergen |
3 | 5 | Davidoff | Montjeu | Dapprima | Shareef Dancer | M.J. Dwyer | P. Schiergen |
4 | 8 | Appel Au Maitre | Starborogh | Rotina | Crystal Glitters | T.R. Quinn | W. Neuroth |
5 | 3 | Conillon | Acatenango | Castilla | Spectrum | E. Pedroza | A. Wöhler |
6 | 9 | Shrek | Pelder | Septima | Touching Wood | J. Victoire | A. Wöhler |
7 | 1 | Sommersturm | Tiger Hill | Sommernacht | Monsun | D. Holland | J. Hirschberger |
8 | 17 | Anton Chekhov | Montjeu | By Charter | Shirley Heights | C. O'Donoghue | A.P. O'Brien |
9 | 7 | Global Dream | Seattle Dancer | Goonda | Darshaan | G. Bocskai | U. Ostmann |
10 | 12 | Antek | Kallisto | Anna of Cashel | Bishop of Cashel | A. de Vries | H. Blume |
11 | 11 | First Stream | Lomitas | First Class | Bustino | A. Suborics | Mario Hofer |
12 | 15 | Adlerflug | In the Wings | Aiyana | Last Tycoon | F. Johansson | J. Hirschberger |
13 | 14 | Lovely Tiger | Tiger Hill | Lupita | Niniski | D. Bonilla | P. Schiergen |
14 | 6 | Invincible Hero | Lomitas | Indiaca | Sanglamore | A. Helfenbein | A. Wöhler |
15 | 10 | Prinz | Lando | Prairie Darling | Stanford | A. Wöhler | |
16 | 16 | Byron | Monsun | Bandera | Sure Blade | V. Schulepov | W. Hefter |
17 | 19 | Waldvogel | Polish Precedent | Wurftaube | Acatenango | J. Bojko | A. Wöhler |
18 | 2 | Monreale | Silvano | Maratea | Fast Play | A. Best | T. Horwart |
19 | 13 | Eiswind | Windwurf | Elisabeth | Orsini | T. Durcan | P. Schiergen |
Bavarian Classicを3馬身差で勝ったPersian Stormがレートトップ。2歳のデビュー戦を勝つもののその後のGIII Winterfavoritenが4着、今年初戦のリステッドが6着とちょっとどうかと思うところはある。母系はドイツに無縁で、敢えて言えばフランス的。英仏のオークスを制し、更にはKing Georgeまで勝った名牝Pawneeseの牝系。ということはWildensteinが持つ名門牝系に連なるわけで、WildensteinのイニシャルPとなればPeitre Celebreという話。最近だとPolicy Makerを出していますが、Pawneeseに関してはその時点であまりにもフランス色に固めすぎたのか、やや行き詰まってるかなと言う印象。これだけの良牝系にSadler's Wells 2x2のような実験的な配合が出てくるあたり悩み深しといったところなのかな。
2番手がUnion-Rennenを勝ったAxxos。Union-Rennenも2着に謎にノルウェイ調教馬とか入ってくるのでどうなんだろうってのはありますが、Frankfurtでも2着と4着だったりするので、Appel Au Maitreも軽視するわけにはいかんのでしょうな。で、Axxosの方ですが、母父にRainbow Questがアクセント的に入りますが、この母系はドイツで1世紀近くの歴史を刻む9-h族Aライン。Schlenderhanに行かなかった現代では傍流のファミリーではありますが、Nearcoが直接入ってるあたり、上級の血統ではあり、その子孫に重賞馬が多数出るということになっています。Starkeが乗るということもあってPersian Stormよりこっちの方が良いかなという気はします。
Bavarian Classicで2着のDavidoffは、Dr. Busch-Memorialを勝っていて、その時の高い評価がここまでなんとか繋がっているといった風ではあります。Dianaで2着のDominanteの従兄で母は全姉妹ですから、MontjeuとMonsunの違いだけということになります。殊に舞台がここですから、MontjeuよりはMonsunが良かったという気もしますし、近親の活躍馬が短距離に向くというのも気になるところ。
Appel Au Maitreはノルウェイ調教ということになるけど、全姉にエリザベス女王杯を走ったWhortleberryがいるフランス産馬。地元のデビュー戦を圧勝すると、スウェーデンに出向いてAll Weatherに出走してまたも圧勝。3歳になった今年はドイツに遠征して、FrankfurtでShrekの4着に入るとUnion-Rennenでは2着にまで来ているのだから、侮れない存在ということになるのでしょう。
ConillonはDortmundで勝ってUnion-Rennen3着。WöhlerのエースとしてPedrozaが乗ります。見るからにスタミナの重い血統なんですが、母はスプリンターというあたりでバランスを取っているのかなという印象。PedrozaがShrekと天秤にかけてこっちを選んだってのはあるわけで、そのあたりは買っておきたいと思える部分。
ShrekはFrankfurtでAxxosらを下した後イタリアに出向いてDerby2着。全兄にSenexが出ていて、軽い馬場の方が向くのかなという印象。ルーマニア産馬なんかが出る牝系はさっぱり分からん。
SommerstrumはSchlenderhanのSライン。Union-Rennenでは4着に終わっていますが、このレースは5着のAntekまで大きな差はついていないので逆転の望みが無いわけでもないといったあたり。Hollandを連れて来ているということはそこそこ気合を入れてるっぽいのですが、Tiger Hillかあ、と思ってしまう部分もあります。
敢えてHamburgに持ってきた意図が不明なのがAnton Chekhov。重馬場は得意なんだろうけど、Epsomは12着に大敗してて、まあCurraghに持っていってもEagle MountainとかSoldier of Fortuneとかいるしという感じなのですかねえ。狙ってここに来たとは思えないです。
そして、何故にかDurcanを手配してきた19番馬Eiswindが何か不気味。血統が綺麗で、近親にもそこそこ活躍馬が見えるので悪くはなさそうというところ。
Result
1.Adlerflug: In the Wings - Aiyana by Last Tycoon2.Antek: Kallisto - Anna of Cashel by Bishop of Cashel
3.Anton Chekhov: Montjeu - By Charter by Shirley Heights
4.Appel Au Maitre: Starborogh - Rotina by Crystal Glitters
5.Davidoff: Montjeu - Dapprima by Shareef Dancer
6.Persian Storm: Monsun - Private Life by Bering
6.Shrek: Pelder - Septima by Touching Wood
8.Eiswind: Windwurf - Elisabeth by Orsini
9.Sommersturm: Tiger Hill - Sommernacht by Monsun
10.Byron: Monsun - Bandera by Sure Blade
11.Monreale: Silvano - Maratea by Fast Play
12.Lovely Tiger: Tiger Hill - Lupita by Niniski
13.Waldvogel: Polish Precedent - Wurftaube by Acatenango
14.Invincible Hero: Lomitas - Indiaca by Sanglamore
15.Global Dream: Seattle Dancer - Goonda by Darshaan
Non Runner: Axxos, Conillon, First Stream, Prinz
有力視されていたAxxosやConillonの回避などレース前からごたついていました。レース当日の馬場状態はRacing PostによるとHeavyという扱いになる5.6でした。
Persian Stormが後続をやや離し気味に逃げていましたが、このリードは直線に入るころには無くなり、AntekやAdlerflugに並ばれました。そこで真ん中に出していたAdlerflugが真っ直ぐ伸びてAntekに7馬身差をつけた。
Adlerflugは9-h族のAライン出身で、Schlenderhanが持つ名門の一つ。三代母がAnatevkaであり、これはSchlenderhanが手放したAllegrettaからUrban Sea、GalileoまたはAnabaa BlueやKing's Bestが出るというのは有名な話。In the Wings、Last Tycoonと国外の種牡馬を続けていますが、ここでNorthern DancerとMill Reefを組み合わせています。
一方2着のAntekはRöttgen自慢の7号族。遡ればAnna Paolaというこちらは近親にAnnus MirabilisやAnna Mondaが出ます。Anna Paolaの子孫は外来種牡馬との配合が目立ちますしAntekにしてもその例に漏れないのですが、そうやって外来の種牡馬で代を重ねた後にPrince Ippiのクロスを狙って仕上げるというあたり、Röttgenの矜持を見る想いです。