なんだ結局Duke of Marmaladeも出走するのか。Soldier of Fortuneに任せてしまうという選択も有るかなと少し思っていましたが。
人気は6戦無敗のZarkavaと今年GIを連勝しているDuke of Marmaladeが分ける形になっているが、Zarkavaが一番人気を背負うことになりそうだ。プレミア世代であることは間違いないであろう今年の3歳牝馬の中でもZarkavaが飛び抜けた存在であることは疑う余地もなく、前走でLongchampの2400mを軽くクリアしてきた。そうしたことを考えると人気になるのは無理もないが、Duke of MarmaladeとSoldier of Fortuneを相手に回して3歳牝馬が一番人気は見込まれすぎではないかとも思う。地元びいきな分もあるようには思うけれども。Longchampの多頭数で最内枠と最悪の目を引いてしまった。場合によってはスタート直後にレースが終了しかねないだけに、難しいレースになりそう。
Duke of Marmaladeは馬場がどの程度柔らかくなるかでも嫌がられているかな。今年はGIを5連勝しているが、相手に強さを見せつけるようなレースは少なく、どちらかというと負けないという方面に強さを見せている。どちらかというと10Fを得意とする馬で、今年のKing Georgeが唯一の12Fのレース。その辺りで距離に対する不安も持たれているかも知れない。しかし一番人気こそZarkavaに譲る形になるが、レースの中心にいるのはこの馬だろう。
一方同厩のSoldier of Fortuneは12Fのスペシャリストであり、本来Duke of Marmaladeより人気を集めても良い馬だった。しかしながら、Grand Prix de Saint-Cloud以来のレースになり、そのSaint-CloudのレースでYoumzainに負けてしまったというのは印象を悪くしているだろう。硬い馬場が好みのDuke of Marmaladeに対してSoldier of Fortuneは柔らかい馬場が好みであり、Ballydoyleとしては最悪どちらか一方は勝負になるというところはあるかも。
Vision d'EtatはZarkavaと同じく6戦無敗の3歳馬であるが、人気で水を空けられた。Zarkavaと比較するとプロフィール、レースキャリアに華が無い事が原因だと思われる。無敗ではあるが、2着以下に決定的な差をつけるレースは無く、ぎりぎり前にいるというパターンが多いし、大きなレースはPrix du Jockey ClubとPrix Nielだけであり、古馬戦を経験していないことも嫌われる原因か。Nielも勝ったものの内容的に強調できるものはなく、今回も馬場がSoft程度になってくれれば何か出来るかも知れない程度で見ておくのが良いのではないか。
昨年ノーマークの存在ながら4着と好走したGetawayだが、今年はGIをCoronation C、Grand Prix de Saint-Cloudと2戦してどちらもレベルは高くないにもかかわらず5着に終わっている。GIでは壁があると見るべきだろう。前走は2500mのGrand Prix de Dauville勝ってきたが、苦し紛れの出走という印象を否定できない。
Youmzainはどんなレースでも好走するし、それでGIも勝てるのだが、強い馬というイメージを全く持てない。力はあるのだろうが、ビッグタイトルに縁が無い。今年もSaint-CloudでSoldier of Fortuneを葬って意気揚々と臨んだKing GeorgeでDuke of Marmaladeにぶっちぎられるという失態を演じてしまった。ただ、昨年も似たような状況でDylan Thomasとの接戦を演じているあたり、Longchampのコースが得意であると思い込む事は可能かも知れない。
結局1年越しのチャレンジとなったMeisho Samsonは宝塚記念以来のぶっつけのレースとなった。休み明けが特に苦手という事でもなさそうなので、陣営がそれでベストと判断しているなら良いのではないかな。今年はかなりメンバーが揃ったので、Meisho Samsonがどこまで通用するかを見たいレース。内にYoumzain、外にPapal Bullが入る4番枠はまずまずか。この辺りの馬の動きがレースの展開を左右するのではないか。Zarkavaをつぶしに行くのかも含めて。
Papal BullはKing Georgeで2着に入った。今年になってGIで通用するようになって本格化したのだとは言える。前走はKoelnに遠征してKamsinに千切られたが、ドイツのレースだしさほど問題とは思わない。ただ、2頭出しとなったStoute厩舎の主戦Ryan MooreはAskに乗るのが気になる。オーナーの都合なのだろうか。Ryan Mooreならどちらか選べたのではないかと思うだけに。
Kamsinは一つでもフランスで走っていたらもうちょっとわかりやすかったのだが、これがドイツ国外では初めてのレースではちょっと判断しづらい。馬場が柔らかくなりそうなのは良いのだろうが。
Schiaparelliは何とかPrix Foyを2着で間に合ったというところか。今年もGodolphinはこの路線に駒が無いということではあるな。
Zambezi SunはPrix Foyを勝つには勝ったが、勝ち時計は3戦中最も遅いわけで、今年も期待するのは酷ではないかと思う。
最終的にZarkavaとBallydoyleの2頭の勝負にはなるだろう。そうした中で、Duke of MarmaladeかSoldier of Fortuneのどちらかが馬場に対応出来るであろうこと、Red Rock Canyonもエントリーしているのでレースを作るだろうことを考えれば、彼らが有利なレースであると言える。不利な枠も含めてこれを乗り越えて勝てるならZarkavaの凄さたるやという話になるのではと。これらに絡む第三勢力はこれまでDuke of MarmaladeやSoldier of Fortuneとやり合ってきた面々より未知の可能性を持つ馬に期待を掛けるべきだろう。Papal BullやZambezi Sunに期待をするのは難しいと考える。そうなればVision d'Etatがその筆頭。もう少し強さがあればと思わないでもないが、勝っていること自体を評価しても良いだろう。ということで、
◎Soldier of Fortune
○Zarkava
▲Vision d'Etat
△Kamsin
芸がないがこの辺りかと。Soldier of FortuneとDuke of Marmaladeはどちらか一方とは思われ、条件的に向いている方を取った。Soldier of Fortuneに3歳の争いっぽくなってるが、もともと3歳が強いレースであるし、そんなものではないかな。
No. | Post | Horse | Sire | Dam | Broodmare Sire | Jockey | Trainer |
1 | 3 | Youmzain | Sinndar | Sadima | Sadler's Wells | R. Hills | M.R. Channon |
2 | 11 | Zambezi Sun | Dansili | Imbabala | Zafonic | S. Pasquier | P. Bary |
3 | 15 | Ask | Sadler's Wells | Request | Rainbow Quest | Ryan Moore | Sir Michael Stoute |
4 | 10 | Schiaparelli | Monsun | Sacarina | Old Vic | L. Dettori | Saeed bin Suroor |
5 | 4 | Meisho Samson | Opera House | My Vivien | Dancing Brave | Y. Take | S. Takahashi |
6 | 9 | Soldier of Fortune | Galileo | Affianced | Erins Isle | J.A. Heffernan | A.P. O'Brien |
7 | 14 | Duke of Marmalade | Danehill | Love Me True | Kingmambo | J. Murtagh | A.P. O'Brien |
8 | 5 | Papal Bull | Montjeu | Mialuna | Zafonic | Jimmy Fortune | Sir Michael Stoute |
9 | 2 | It's Gino | Perugino | Imelda | Lomitas | T. Thulliez | P. Vovcenko |
10 | 13 | Red Rock Canyon | Rock of Gibraltar | Imagine | Sadler's Wells | C. O'Donoghue | A.P. O'Brien |
11 | 7 | Getaway | Monsun | Guernica | Unfuwain | O. Peslier | A. Fabre |
12 | 8 | Vision d'Etat | Chichicastenango | Uberaba | Garde Royale | I. Mendizabal | E. Libaud |
13 | 12 | Kamsin | Samum | Kapitol | Winged Love | J. Victoire | P. Schiergen |
14 | 6 | Blue Bresil | Smadoun | Miss Recif | Exit to Nowhere | W. Mongil | L. Larrigade |
15 | 16 | Cima de Triomphe | Galileo | Sopran Londa | Danehill | D. Vargiu | B. Grizzetti |
16 | 1 | Zarkava | Zamindar | Zarkasha | Kahyasi | C. Soumillon | A. de Royer-Dupre |
Duke of Marmaladeは馬場がどの程度柔らかくなるかでも嫌がられているかな。今年はGIを5連勝しているが、相手に強さを見せつけるようなレースは少なく、どちらかというと負けないという方面に強さを見せている。どちらかというと10Fを得意とする馬で、今年のKing Georgeが唯一の12Fのレース。その辺りで距離に対する不安も持たれているかも知れない。しかし一番人気こそZarkavaに譲る形になるが、レースの中心にいるのはこの馬だろう。
一方同厩のSoldier of Fortuneは12Fのスペシャリストであり、本来Duke of Marmaladeより人気を集めても良い馬だった。しかしながら、Grand Prix de Saint-Cloud以来のレースになり、そのSaint-CloudのレースでYoumzainに負けてしまったというのは印象を悪くしているだろう。硬い馬場が好みのDuke of Marmaladeに対してSoldier of Fortuneは柔らかい馬場が好みであり、Ballydoyleとしては最悪どちらか一方は勝負になるというところはあるかも。
Vision d'EtatはZarkavaと同じく6戦無敗の3歳馬であるが、人気で水を空けられた。Zarkavaと比較するとプロフィール、レースキャリアに華が無い事が原因だと思われる。無敗ではあるが、2着以下に決定的な差をつけるレースは無く、ぎりぎり前にいるというパターンが多いし、大きなレースはPrix du Jockey ClubとPrix Nielだけであり、古馬戦を経験していないことも嫌われる原因か。Nielも勝ったものの内容的に強調できるものはなく、今回も馬場がSoft程度になってくれれば何か出来るかも知れない程度で見ておくのが良いのではないか。
昨年ノーマークの存在ながら4着と好走したGetawayだが、今年はGIをCoronation C、Grand Prix de Saint-Cloudと2戦してどちらもレベルは高くないにもかかわらず5着に終わっている。GIでは壁があると見るべきだろう。前走は2500mのGrand Prix de Dauville勝ってきたが、苦し紛れの出走という印象を否定できない。
Youmzainはどんなレースでも好走するし、それでGIも勝てるのだが、強い馬というイメージを全く持てない。力はあるのだろうが、ビッグタイトルに縁が無い。今年もSaint-CloudでSoldier of Fortuneを葬って意気揚々と臨んだKing GeorgeでDuke of Marmaladeにぶっちぎられるという失態を演じてしまった。ただ、昨年も似たような状況でDylan Thomasとの接戦を演じているあたり、Longchampのコースが得意であると思い込む事は可能かも知れない。
結局1年越しのチャレンジとなったMeisho Samsonは宝塚記念以来のぶっつけのレースとなった。休み明けが特に苦手という事でもなさそうなので、陣営がそれでベストと判断しているなら良いのではないかな。今年はかなりメンバーが揃ったので、Meisho Samsonがどこまで通用するかを見たいレース。内にYoumzain、外にPapal Bullが入る4番枠はまずまずか。この辺りの馬の動きがレースの展開を左右するのではないか。Zarkavaをつぶしに行くのかも含めて。
Papal BullはKing Georgeで2着に入った。今年になってGIで通用するようになって本格化したのだとは言える。前走はKoelnに遠征してKamsinに千切られたが、ドイツのレースだしさほど問題とは思わない。ただ、2頭出しとなったStoute厩舎の主戦Ryan MooreはAskに乗るのが気になる。オーナーの都合なのだろうか。Ryan Mooreならどちらか選べたのではないかと思うだけに。
Kamsinは一つでもフランスで走っていたらもうちょっとわかりやすかったのだが、これがドイツ国外では初めてのレースではちょっと判断しづらい。馬場が柔らかくなりそうなのは良いのだろうが。
Schiaparelliは何とかPrix Foyを2着で間に合ったというところか。今年もGodolphinはこの路線に駒が無いということではあるな。
Zambezi SunはPrix Foyを勝つには勝ったが、勝ち時計は3戦中最も遅いわけで、今年も期待するのは酷ではないかと思う。
最終的にZarkavaとBallydoyleの2頭の勝負にはなるだろう。そうした中で、Duke of MarmaladeかSoldier of Fortuneのどちらかが馬場に対応出来るであろうこと、Red Rock Canyonもエントリーしているのでレースを作るだろうことを考えれば、彼らが有利なレースであると言える。不利な枠も含めてこれを乗り越えて勝てるならZarkavaの凄さたるやという話になるのではと。これらに絡む第三勢力はこれまでDuke of MarmaladeやSoldier of Fortuneとやり合ってきた面々より未知の可能性を持つ馬に期待を掛けるべきだろう。Papal BullやZambezi Sunに期待をするのは難しいと考える。そうなればVision d'Etatがその筆頭。もう少し強さがあればと思わないでもないが、勝っていること自体を評価しても良いだろう。ということで、
◎Soldier of Fortune
○Zarkava
▲Vision d'Etat
△Kamsin
芸がないがこの辺りかと。Soldier of FortuneとDuke of Marmaladeはどちらか一方とは思われ、条件的に向いている方を取った。Soldier of Fortuneに3歳の争いっぽくなってるが、もともと3歳が強いレースであるし、そんなものではないかな。