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宝塚記念 GI 京都 芝2200m

Pre-Rating

もちろんディープインパクトが123でぶっちぎり。現在Extendedでコレだけの数字を出せるのは他にいないでしょう。欧州遠征前にここを使うことになったわけではありますが、この馬は菊花賞以来、有馬記念、阪神大賞典、天皇賞春と世界的に見れば斜陽となる3000m級のレースを連戦してきたわけです。欧州の芝は日本のものよりパワーを要求し、スタミナを削るとも言いますが、それを克服するスタミナと、3000mを走りきるスタミナが同質かというとそうは言い切れないでしょう。その上で本来欧州クラシックに対して特化したようなところのある母の血統を見れば、ディープインパクトは本来クラシックディスタンスこそを主戦場とするはずであります。となれば長距離に慣れさせすぎたかもしれない3歳秋からのローテを考えれば、ここで宝塚記念を使うという選択肢は悪くない。天皇賞で古馬GIも取って、もう国内では走る意味が無いという意見もありますが、春の古馬王道路線というのは天皇賞を勝った馬が宝塚記念でもというのが軸のようにはなっていて、近年の春の天皇賞馬を見る場合にこの宝塚記念でのレース振りというのは欠かせない要素にはなっていたはずです。そういうステップをディープインパクトも踏むのだということは、この三冠馬が真に日本の古馬のトップであるということの証明には必要な部分ではあるのかなという気もします。天皇賞は距離が長いというような馬をまとめて葬り去るのがこの宝塚記念ではあるのかなと。
リンカーンとコスモバルクが117で並びます。
リンカーンは天皇賞が終わったあと、ハーツクライもディープインパクトもいないこのレースを勝つつもりだったというのは、その直後の音無師の発言などから伺えるところです。しかし現実にはディープインパクトが出走ということになって、アレだけはっきりと差を見せられた相手に三度向かっていかないといけないというのは少し滅入るところではあるでしょう。ディープインパクトを直接対決の元に下す機会が、相手が欧州遠征の途に就く前に与えられたのは意義がある部分なんですが、それを現実にやろうとする困難はその鞍上が最もよく知るところ。それでも打倒ディープインパクトという使命の元で何らかの抵抗を見せなければならないという苦しい立場ではあって、その上で彼には国内居残り組のトップとして、少なくともディープインパクト以外の馬に先着を許すようなことはあってはならないという側面もやや存在するわけであり、レースのやり方としては難しいか。トニービンの特徴はNasrullahより前面に出るHyperionであり、サンデーサイレンスはそこそこにはHyperionが欲しい種牡馬ではあります。しかしトニービンが持つ3本のHyperionというのはサンデーサイレンスが好む性質から外れているのも事実であり、サンデーサイレンスXトニービンというのは成功の部類に入る組み合わせではあるものの、今ひとつ突き抜けない原因もそのあたりに帰着できるのではないかなと思います。そしてこれはノーザンテーストが抱えていたのと同種の問題ではありましょう。リンカーンはそこに欧州のクラシック血脈を湛えた母系ということもあってやはり、距離としては2400m近辺を好むという印象はあり、結局のところ真っ向からディープインパクトにぶつかっていかざるを得ないという部分はあるのかなと。
コスモバルクはシンガポールで国際GIのタイトルを手に入れ、陣営の執念がようやく実ったとは言えます。その後検疫の問題でシンガポールに足止めを喰らい宝塚記念参戦への予定が多少ずれたことは否定できないファクターではあるでしょう。しかし、それ以上にそこに至るまでの過程で陣営がコスモバルクに強いてきた無理がどの程度影響してくるか。外厩を利用するために道営所属であるということの足枷は国際GIを制しても取れないのですから、JRAが出てきても良いと言ったこのレースに出走することも理解できないわけではありません。父ザグレブは北米供用ながら芝のステイヤーを量産するTheatricalの産駒であり、愛ダービーを勝ちました。種牡馬として日本にやってきましたが、鳴かず飛ばずのまま再輸出され、現在ではナショナルハント用の種牡馬となっていると言う状況であり、日本を離れて後に最後の意地のようにコスモバルク、コスモサンビームと活躍馬が出はしましたが、この2頭を除いてはさっぱりではありました。日本が種牡馬の墓場になるという批判はどうしてもあるのですが、日本で失敗した種牡馬を後に送り返されても処置に困るというのも事実としてはあるのではないですかね。一方コスモバルクの母は快速Princely Giftが濃く重なった血統ではありますが、その陰でHyperionも十分な形としてテスコボーイの母父としてだけでなくYour HostやRockefellaを経由させて持ちます。その辺りの微妙な均衡によるものか、そういうスピードの中でセントライト記念のレコードやJC2着のようなパフォーマンスを見せるのは頭が下がるところです。ここでディープインパクトに挑戦し、更には叶うなら凱旋門という夢を抱く陣営ではありますが、ようやく手にしたあのタイトルがコスモバルクの終着点にならないことを切に願う。
安田記念4着のダイワメジャーが114。古馬になってからのダイワメジャーはマイラーというイメージであって、喉の手術をしたことも原因になるのかと思いますが、とにかくこの距離は持たないとは思われます。中山記念でバランスオブゲームに突き放されたのを見ても、今ではマイルまでということになるでしょう。距離に問題を抱えるというこの馬自身の問題に加えて、コーナーで外から一気にディープインパクトにこられる危険性もあり、ここでは脆さが際立ってしまうのではないか。
バランスオブゲームは113で中山記念勝ち。しかしやはりこの馬はGIを取れるだけの能力までは無かったということになりそうなところではあって、一度は香港あたりを走っておくべきではあったと思うが、おそらくその機会はもう訪れないだろうというのは残念ですな。雨の予報であり、登録13頭と落ち着いた事もあって、中山記念の再現を狙ってのハナというところに唯一の可能性をかけることになるだろう。その場合もダイワメジャーにとって最悪の展開になるだけで、上位馬がバランスオブゲームのペースに捕まるということはまず無かろう。というかペースを落とすとディープインパクトが持ったまま上がってくるのでどうしようもないか。
アイポッパーは天皇賞4着、目黒記念2着と復調の兆しはあったか。天皇賞で111を得ています。京都が得意な馬ではあり、重賞勝ちこそ無いが、阪神大賞典やCaulfield Cで2着に入るなど実力は十分。
カンパニーなんかはGIIくらいまでなら十分勝てるものの、GIとなるとダメという典型のような印象を持っていたり。今年は110で大阪杯を勝っています。以外に距離経験がないんだよなこの馬。
トウカイカムカムは3連勝の上がり馬として天皇賞に出走して、5着とまずまずの成績を残しました。これがレート109。後ろから行くのでちょっとそういう馬が揃ったここでどうするかは難しいかなと。
舞台が京都である以上、いつどんな形でファストタテヤマが飛んでくるのかは分からないし、ディープインパクトが前を掃除してくれた後から飛んでくるというのはありえるパターンではあるか。今更成績が微妙に安定してるのが笑えるところ。天皇賞で108です。
シルクフェイマスはいずれGIという期待をもたれながらもそれに応えられずしぼんでいった馬の1頭として数えなければならなくなったか。とにかく去年が酷かったなという結果で、今年は復帰2戦目のAJC杯を勝てたのでそこまで酷い状態ではないのだろうが、少し相手の落ちるGIIがやっとという状況になっているのは否定できないところではあるかなと。AJCCのレートは108。
京都無敗でこここそ得意な舞台であるハットトリックはダイワメジャーと同様マイル路線からの参戦となるが、東京と違って外を回しての追い込みが絶望的ではない京都ならばまだしも期待を抱かせられる部分というのはある。今年になってからの3戦が大きく期待を裏切った結果に終わっているので、得意の京都で復活してくればというところか。問題なのは距離で、これだけはもう走ってみないと分からない部分もある。去年の天皇賞秋が7着だったが、かなり特殊な展開のレースだっただけに参考にはならないか。京都だと差してこられるんだし。
ナリタセンチュリーも京都を得意としていて、京都大賞典、京都記念を勝っています。天皇賞は長期休養からの復帰初戦で、3200mなんて得意とはいえない条件ではあったので、大敗していることは気にしなくてもよいかなと思います。一つ叩いて調子が上がってくればそこそこというところか。
ステイヤーとしての活路を見出してきたチャクラではあるものの、去年のダイヤモンドS3着以降は見るべきものは無し。もう馬群の後をついて走るだけといった感じでもあるわけで、どうにもならんでしょう。
ざっと登録13頭を見るに、まずまずのレベルとは言えるし、ディープインパクトが仮にいなかったとしても十分なメンバーではある。しかし、ディープインパクトがいなかった場合はこの宝塚記念はGI惜敗馬のためのレースとなり、リンカーンが勝つにしてもいまいち興の殺がれるレースになったのではないかなと思わなくも無い。所詮ディープインパクトもハーツクライもいなかったレースだと言われれば勝ち馬の評価はほとんど上がらないのではないか。そういった意味で、レースそのものはディープインパクトの出走によって救われた部分というのはあるのではないかな。
そして、改めて登録馬を見るにスイープトウショウの不在が惜しまれる。

Post Position

京都競馬場というのは芝の2000mは確かにある種の酷評を受けても仕方の無いヘッポココースではあるものの、その2000mの犠牲があってかそれ以外の距離が非常に素晴らしいとは常々思うところ。エリザベス女王杯を開催するこの2200mはかなり好きなコースではあるので、現地観戦予定。雨が降ったら諦めますがどうもそこまでは崩れないという予報だしなあ。
いや、阪神の2200mも良いコースだとは思うけど。
馬名母父騎手調教師
1リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン横山典弘音無秀孝
2トウカイカムカムトウカイテイオートウカイパステルサンデーサイレンス池添謙一田所秀孝
3アイポッパーサッカーボーイサンデーアイサンデーサイレンス藤田伸二清水出美
4ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト四位洋文上原博之
5ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost Code岩田康誠角居勝彦
6コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
7ナリタセンチュリートニービンプリンセスリーベノーザンテースト田島裕和藤沢則雄
8ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
9カンパニーミラクルアドマイヤブリリアントベリーノーザンテースト福永祐一音無秀孝
10シルクフェイマスマーベラスサンデーセイントセーラCaerleon柴田善臣鮫島一歩
11ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス武幸四郎安田伊佐夫
12チャクラマヤノトップガンカーロッサCaerleon小林徹弥安達昭夫
13バランスオブゲームフサイチコンコルドホールオブフェームアレミロード田中勝春宗像義忠
プレレートを見たときにある程度書いてしまったので、もう改めてどうこうと言うほどのものは無いんですけどね。
その上で宝塚記念自体がそんなに波瀾を起こすようなレースではないし、ディープインパクトも勝つときはきっちり相手を連れてくるというところがあるので、このレースも実力が問われるレースにはなるでしょう。そうなるとやはりリンカーンがその筆頭ではある。大きく崩れたのは天皇賞秋だけで、極端な瞬発力勝負になってしまうと対応しきれないところはあるのでしょう。それ以外では結構安定した戦績を残しているし、スローペースになったらあっさりディープインパクトにいかれるのでバランスオブゲームあたりが頑張ってもスローにはならないとは思われ。尤もバランスオブゲームは調教が酷いのでレースを引っ張るどころではなさそうな気もするが。
ということでシルクフェイマスやダイワメジャーあたりを無難に処理できればコスモバルクにも希望はある。ディープインパクトを下すには有馬記念でハーツクライが見せたように前目から逃げ切るというのが最も可能性のあるやり方ではあり、大レコードを叩きだしたセントライト記念を上回るパフォーマンスを見せればなと。
さて、ハットトリックはこれまでの最長距離が天皇賞秋の2000mで、2200mとなると全く経験がありません。しかし天皇賞ではスローペースに巻き込まれて最速で上がってくるものの届ききらずの7着で、距離が長くてダメだったという形では無いように思います。マイルCSなんかのレース振りから末脚が長く使えるという印象も受けますのでそれを活かせれば上位に来れるのではないかなと。馬場が渋ったらアウトかとは思いますが、なんとか良馬場でいけそうですし。

Result

1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.ナリタセンチュリー: トニービン - プリンセスリーベ by ノーザンテースト
3.バランスオブゲーム: フサイチコンコルド - ホールオブフェーム by アレミロード
4.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
5.カンパニー: ミラクルアドマイヤ - ブリリアントベリー by ノーザンテースト
6.トウカイカムカム: トウカイテイオー - トウカイパステル by サンデーサイレンス
7.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
8.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
9.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
10.チャクラ: マヤノトップガン - カーロッサ by Caerleon
11.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
12.シルクフェイマス: マーベラスサンデー - セイントセーラ by Caerleon
13.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 12.8 - 11.3 - 12.1 - 11.9 - 12.1 - 12.7 - 12.4 - 11.9 - 11.3 - 12.3 - 12.2
稍重発表だしこんなものかなという気がせんでもないか。
ディープインパクトについてはもういつも通りという事ではあって、今回の撹乱要因としては前目の競馬を企図したハットトリックではあったのでしょうが、4コーナーでほとんど並ばれていてはどうにもならん。バランスオブゲームが意外に抵抗していたが、抜け出してしまってからは問題無しではあろ。
ナリタセンチュリーは完璧な競馬ではあって、この馬はやはり京都大得意ではあると再確認。2着なら胸を張ってよい結果だろう。バランスオブゲームは追いきりで馬場入りを拒否したという話があったし、実際調教の時計も酷いものだったので、まずその部分でダメだろうと思っていたので完全ハズレ。展開としては大外枠からだったが、誰も競ってこずに引っ張れたのと、馬場状態の恩恵を最大限に受けたとは思います。だからダイワメジャーは中山記念のときと同じで交わせなかったと。
リンカーンは期待を大きく裏切ってくれてますね。秋のGIシリーズがちょっと問題だよなとは思う。コスモバルクは遠征などが影響していないとはいえないか。天皇賞出るにはまたGII勝てと言われるんだったら、この馬もまた海外に連れて行くという選択はありでしょう。多分出るだけならJRAのレースより適当な海外のレースの方が簡単。
ハットトリックに関しては雨が降った時点で望みは消えたと思ってたし、何故か前につけていたしちょっと無理ではあったか。まあ、前につけた選択自体はそう悪くないかも知れんのですが。
さて、ディープインパクトにとっては通過して当然のレースを通過したに過ぎないというような結果ではありました。リンカーンやコスモバルク(何で今更このレースで掛かるのさw)の凡走で収穫はあまりないと言えるかもしれません。こういう馬場でもそつなくこなせるというくらいかなとは思いました。後はこの馬をここまで至らしめた陣営に惜しみない拍手を送り、更に渡欧その他もろもろを無難にこなしてLongchampの一番長い日を迎えられればと思います。というところで、JRA的にはJC出走という芽を残しておくために滞在期間をっつー部分があるわけで、そういう人間の期待を背負い、応えてきたディープインパクトはおそらくそれを踏まえた日程を組むことにはなるのかなという気はしています。理想はPrix FoyでLongchampのあのコースを試走しておく事ではあるだろうし、そこで本番でも古馬の頭として立ちはだかりそうなShiroccoと手合わせしておくのも悪くなかろう。ついさっきHurricane Runを撃墜したPrideだって出てくる可能性があるしな。その上でもし本番で禁じ手とされるフォルスストレートからの捲りで勝ったら非常に愉しかろうということで、期待したいのだがw。

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ここしか見ない人もいるので一応。

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June 24, 2006 11:26 PMに投稿されたエントリのページです。

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