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在りし日々のガンガン 9話

夢幻街 / 水沢勇介 全7巻

TWIN SIGNALに触れたらこっちにも触れないわけには行かない。夢幻街も同じくマンガ賞出身で、フレッシュガンガンに掲載された作品である。こちらはその当初はTWIN SIGNALほどの支持を集める事は出来なかったのか、ガンガンには読みきりという形で載る事が多かったのだが、気がついたら連載化され、毎回載るようになっていた。
オカルト伝奇物というか簡単に言ってしまえば退魔師か。牧豹介という狗法使いの青年が主人公で悪霊退治をするというストーリーではあったが、豹介に代わって符術師の白神仁が主役を張る話もあった。基本的にはハッピーエンドで終わることが多いとはいえ、安易なハッピーエンドにしてしまうのではなく、むしろ因果応報的ダークサイドな面の描写もしっかり行われる質の高い作品であった。扱う題材がメジャーでないのだが、作品中でしっかりと解説を載せており、そういったバックグラウンドがしっかりしていた事も作品の質を高めていた。
派手な絵柄と言うわけではなかったがアクションシーンなども非常に丁寧に書かれており、万人受けする設定やストーリーではなかったにもかかわらず一定の人気を獲得しつづけ、コミックスで7巻という分量の連載となった。そこには読みきり時代のものも含まれてはいるが、ガンガンの古き良き時代を代表しているかのような作品でもある。
ガンガンが隔週化するにあたってGファンタジーに移るものの、さすがに周りから浮くことは避けがたく敢え無く終了。今の阿佐ヶ谷Zippyはこういった下地の上にあると考えると感慨の深いものがある。なんだ、結局のところ婦女子に受けるかどうかかよ、チクショウめ。といっても阿佐ヶ谷はそれで好きですが。
現在ガンガンパワードで連載休止中の妖幻の血の引き合いに出される事も多いが、ひたすらダークで妖艶とすら言える雰囲気を醸し出している妖幻の血に比べて、夢幻街は豹介が子ども受けするという設定が成されていたためかまだしも明るい話も作れた事は特記しておく。絵の雰囲気もまた似ているとは言い難い。
夢幻街終了後はガンガンWINGあたりで一度だけ読みきりを発表したが、その後は不明である。今回の記事を書くにあたり検索をかけてみたらいくつか引っかかったのだが、あえて触れるものでもないので触れないでおく。


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