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December 2005 Archive

December 3, 2005

12/4 阪神ジュベナイルフィリーズ GI 阪神 芝1600m

Past Performance

2歳なのでプレレートは発表されませんが、Past Performanceでも見ておく。
抽選になる1勝馬は除いて2勝以上のOP馬だけですが。
■アイスドール: キャプテンスティーヴ - ビスクドール by サンデーサイレンス
3戦2勝で東京マイルの出世レース赤松賞を勝っての参戦。本来芝向きではないと思われるCaptain Steveの産駒なのでいつまで芝で通用するかは問題ですが、前走では上がり3Fが他馬より1秒速いという段違いの末脚を見せました。その上がりはアルーリングボイスに匹敵します。マイル経験があるということでも十分有力といえる存在でしょう。阪神コースは芝1400m未勝利戦を勝っています。9-f族で近親にはトゥザヴィクトリー、サイレントディール、Clear Mandate、Dream Schemeなどなど最近はちょっと勢いが無くなってる感もあるが問題ないだろう。
■アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
3戦2勝。東京の500万下サフラン賞勝ち。逃げて連勝してきたので、本番でも前に行こうとするでしょう。父の母系からスターロッチ、母父からはフラストレートとビューティフルドリーマーの血が入る。
■アルーリングボイス: フレンチデピュティ - アルーリングアクト by エンドスウィープ
デビュー戦こそ2着に敗れるものの小倉で勝ちあがり重賞を勝ってきて現在5戦4勝で小倉2歳とファンタジーSを勝っています。阪神コースはOPのききょうSを勝って問題なし。とにかく切れる脚を持ち前走のファンタジーSでは上がり3Fが34.1。傍流だがOne I Loveを経由してくる9-f族。ここ2年スイープトウショウ、ラインクラフトとファンタジーSを勝った馬が一番人気で勝てないのは少し気になるか。アルーリングボイスの場合はマイル経験は無いが、阪神で勝ち星があるというのがその2頭に対する強みではあるかな。
■エイシンアモーレ: エイシンワシントン - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
3戦2勝。デビュー戦、フェニックス賞と連勝したが、小倉2歳Sでアルーリングボイスに敗北。それ以来のレースとなります。奇しくもDamascus系種牡馬に母父サンデーサイレンスという形はアイスドールと同じだが、こちらはDamascus3x4となる。祖母エイシンララミーでエイシンテンダーの姪。前走で減った馬体重が戻ってどれだけ上積みがあるかというところだろう。距離も少し気になる。
■クリノスペシャル: スペシャルウィーク - ペパーミントグラス by ヘクタープロテクター
5戦2勝。りんどう賞勝ち。ファンタジーSは14着と大敗。流れに付いていけないし、直線は切れないしファンタジーSのレースを見る限りでは厳しいだろう。Zaribaに遡る事のできる9-e族でアズマサンダースの近親。
■グレイスティアラ: フジキセキ - ロイヤルティアラ by ノーザンテースト
3戦2勝。エーデルワイス賞勝ち。2勝はともにダートの1200mで、新潟2歳Sでは大きく離された4着と芝ではちょっと足りないか。祖母はロイヤルコスマー。
■コイウタ: フジキセキ - ヴァイオレットラブ by ドクターデヴィアス
4戦2勝。カンナS勝ち、京王杯2歳S3着。京王杯では差の無い3着でしたが、今年の京王杯はメンバー的にいまいちでしたし、スローでレベルもどうかと。叔母にビハインドザマスク。
■コスモミール: ヘクタープロテクター - トリプルタイム by リアルシャダイ
5戦3勝。デビュー戦からマリーゴールド賞、ダリア賞と3連勝しましたが、新潟2歳Sは3着で続くファンタジーSは5着。2戦とも強い相手でしたが、それでも差をつけられたのは間違いないか。
■セントルイスガール: Silver Hawk - エイシンシンシアナ by Storm Cat
4戦1勝。フェニックス賞と小倉2歳Sで2着。ファンタジーSでは6着と敗れてアルーリングボイスに差をつけられたが、小柄な馬が多頭数の競馬で揉まれたことも原因になりそう。スムーズに前につけることが出来たら面白いかもしれない。
■テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェリアード by ステートリードン
2戦2勝。かえで賞は勝ってしまったよという内容ではあったが弱いわけではない。それでもGI勝ったら祭りになるのは間違いないだろうw。直線で坂のある阪神でも粘り強さを発揮できれば良いよねという感じ。叔父にエムアイブランがいる。
■プラチナローズ: クロフネ - スギノキューティー by Majestic Light
5戦2勝。前走福島2歳Sを勝つ。と言っても福島まで行ってようやく勝ってきたという印象はある。
■ラッシュライフ: サクラバクシンオー - フレンドレイ by デインヒル
3戦1勝。函館2歳SとファンタジーSで2着。善戦屋でそれなりに走れるだろうが、距離が持つかどうかが問題だろう。クリノスペシャルと同牝系。
後は6/11で抽選となる1勝馬。てきとーに見るとゴールドディアラの娘ブラックチーターはファンタジーSがちょっと負けすぎではあるかな。ロッタレースの娘フサイチパンドラは新馬戦を快勝して出てきたら面白いのかもしれないが、レースが終わった後に所詮はロッタレースとか行ってしまいそうな予感w。ファンタジーS3着で賞金が積めなかったニシノタカラヅカはニシノフラワーの半妹で久し振りに期待の掛かる馬。勝ち上がるまでに時間がかかりましたが惜しいレースもあったので、何とか抽選を突破して欲しいところ。この馬のために賞金のあるニシノフジムスメを回避させているという話もあるくらいですし。新馬戦快勝のシークレットコードはFusaichi Pegasus産駒の持込馬。出てきて欲しいのはこのあたりか。
今年は2歳戦をそれほど追いかけているわけでもないので、いまいち分かりにくいのだが、アレだけ勝ち上がりがすごいと言われてたアグネスタキオン産駒が1頭もいない事に驚いてみたり。2勝目が遠いってのは分かってましたが、ちょっと期待ハズレというかスタートダッシュに比してこの頃よろしくないのではないかと。クロフネは1頭は確定であと1頭ほど抽選待ち。今年の新種牡馬ってことで言えば後はアイスドールがいるだけ。
ということでこれだけ書いて何が言いたいかというとアイスドールは伏兵ではないですよってところだったり。WSJSで騎手がどうなるか分かりませんが、藤岡のままでもいいとは思うよ。若手だと今一番だろうし、近いうちにトップジョッキーの仲間入りをしてくれたらいいなあと思うので、GIにもどんどん乗ればと。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1コイウタフジキセキバイオレットラヴドクターデヴィアス横山典弘奥平雅士
2キーレターリンドシェーバーアグネスフェルティノーザンテースト太宰啓介太宰義人
3ブラックチーターサンデーサイレンスゴールドティアラSeeking the Gold安藤勝己松田国英
4エイシンアモーレエイシンワシントンエイシンアイノウタサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
5シークレットコードFusaichi PegasusマジックコードLost Code藤田伸二森秀行
6クリノスペシャルスペシャルウィークペパーミントグラスヘクタープロテクター上村洋行橋口弘次郎
7コスモミールヘクタープロテクタートリプルタイムリアルシャダイ木幡初広根本康広
8シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケット松永幹夫松田国英
9アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ小林淳一加藤修甫
10サチノスイーティーカリスタグローリペルファヴォーレアフリート中舘英二平井雄二
11セントルイスガールSilver HawkエイシンシンシアナStorm Cat小牧太坂口正則
12テイエムプリキュアパラダイスクリークフェアリードステートリードン熊沢重文五十嵐忠男
13グレイスティアラフジキセキロイヤルティアラノーザンテースト田中勝春手塚貴久
14アルーリングボイスフレンチデピュティアルーリングアクトEnd Sweep武豊野村彰彦
15プラチナローズクロフネスギノキューティーMajestic Light岩田康誠浅見秀一
16フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev角田晃一白井寿昭
17ベストストーリーフサイチソニックベストダンシングトニービン渡辺薫彦沖芳夫
18アイスドールキャプテンスティーヴビスクドールサンデーサイレンス藤岡祐介池江泰寿
大外引きよった。まあ、外枠は不利と言われる阪神マイルですが、そんなこと言ってたらヤマニンシュクルが一気に飛んできたこともありますし、レースのやり方次第ではあろうということで気にしないことにする。というか阪神JFに関して言えば、特に外枠がこないということもなく、何故にそうまで外枠を嫌がるのかなってのはある。ちゃんとした差し脚を持っているか、器用に中団につけられれば問題ないわけで、逃げ馬が外枠から無理矢理前に行くのだけはちょっとダメってところではなかろうか。で、アイスドールは何が何でも前にという馬ではないので、大丈夫と思う事にする。泰寿センセイが何か言ってるが気にしない方向で。2年目の調教師と2年目の騎手でどちらも更なる飛躍のためにGIタイトル手に入れていらっしゃいって感じではあるかな。繁殖初年度同士の父と母でもあるし、いろいろ期待するところは大きいわけですよ。キャプテンスティーヴの日本での栄光のためには母父サンデーサイレンスの活躍馬が出るのと出ないのでは全く違った事になりそうだし、ホントに。
さて、一番人気は間違いなかろうアルーリングボイスは前も書いたように、スイープトウショウ、ラインクラフトとオーバーラップするところが多々あって悩む。マイル戦未経験ってのもありますし、エンドスウィープの血も入ることになりますし。ただ、京都コースしか経験のなかったその2頭に比べると阪神コースでもきっちり勝っているアルーリングボイスの方がやや良いかなってところではありますが、母アルーリングアクトも飛んだしなってところでどうだろ。さらに追いきりが最後1Fを流したような時計になってるのも気になるし。
フサイチパンドラが人気になるってのはまあ、新馬戦を圧勝してるからってのと人気のある血統だからってところだろうけど、アレの母はロッタレースですよ。そんなの信用していいのかと。
テイエムプリキュアは平坦コースのみでマイル経験なしなので、飛びやすいパターンではあるでしょう。2戦2勝ながら、血統や馬名で人気になりにくいわけですが、そうでなくてもちょっと厳しいか。

RESULT

真逆でした。
1.テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェアリード by ステートリードン
2.シークレットコード: Fusaichi Pegasus - マジックコード by Lost Code
3.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
4.エイシンアモーレ: エイシンワシントン - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
5.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
6.コイウタ: フジキセキ - バイオレットラヴ by ドクターデヴィアス
7.アイスドール: キャプテンスティーヴ - ビスクドール by サンデーサイレンス
8.コスモミール: ヘクタープロテクター - トリプルタイム by リアルシャダイ
9.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
10.ベストストーリー: フサイチソニック - ベストダンシング by トニービン
11.ブラックチーター: サンデーサイレンス - ゴールドティアラ by Seeking the Gold
12.クリノスペシャル: スペシャルウィーク - ペパーミントグラス by ヘクタープロテクター
13.サチノスイーティー: カリスタグローリ - ペルファヴォーレ by アフリート
14.アルーリングボイス: フレンチデピュティ - アルーリングアクト by End Sweep
15.セントルイスガール: Silver Hawk - エイシンシンシアナ by Storm Cat
16.グレイスティアラ: フジキセキ - ロイヤルティアラ by ノーザンテースト
17.プラチナローズ: クロフネ - スギノキューティー by Majestic Light
18.キーレター: リンドシェーバー - アグネスフェルティ by ノーザンテースト
ラップタイム: 12.5 - 11.2 - 11.8 - 12.6 - 12.5 - 12.0 - 11.9 - 12.8
パドックの途中から雨がきつくなり、良馬場といっても馬場には影響があったかなとは思う。
テイエムプリキュアは今回は控えて中団後方からの競馬になり、馬群を縫って上がり最速の伸びを見せて抜け出しました。時計的にはちょっと物足りないという部分もありますが、こういう馬場になったら強さを見せる事ができるという事でしょう。これまで小倉と京都で2戦2勝ということで、過去2年で一番人気で飛んだラインクラフト、スイープトウショウとほぼ同じような形でしたが、こちらの血統はパラダイスクリークにエムアイブランの半妹とパワーがあり距離も持つという点でこなしてしまったかなというところ。まあ、かえで賞のレースもかなりしぶといというところを見せていたわけで、来年以降も軸になってくれれば良いよねとは思う。
それにしても2着にFusaichi Pegasus産駒が来て、その後もサンデーヌレイエフだったり、Damascusクロスだったり、母父ミナガワマンナとかかなり力のいる馬場状態だったんではないかな。
ということで、アルーリングボイスは全くダメの14着。4コーナーを回るときにアイスドールが同じサンデーRの馬とぶつかったのが見えたんですが、あれ位置的にベストストーリーだと思ったのね。どうやらアルーリングボイスでしたか。というかなぜアルーリングボイスがあんなところにいたのかってことにはなると思うので、やはり使いすぎていたというところはあるのかな。阪神のOPとファンタジーSとどっちかにしておけばまだましだったのかもしれないですけどね。
で、アイスドール。大外枠でも来るときは来ると言ってまし、馬体重も減って無かったのですが、パドックに出てきてみるとちょっと入れ込み気味。スタート後は内に入れよういうつもりだったのか向こう正面でも少しフラフラするような競馬になって、諦めて外から行ったところでアルーリングボイスに被せる形になってしまいました。同じサンデーRの馬の邪魔になってしまったのはちょっとダメではありますが、どっちにしろアルーリングボイスが勝てるような展開でもなかったしあまり関係ないか。とにかく、最後方を進む形になってしまい、そこから大外を回して2番目に速い上がりを記録しているのですから、悪くは無いというところか。道中でもうちょっと前にいけていればというレースでしたかね。そのあたりの判断がまだ藤岡では難しいところか。ま、最後までちゃんと伸びてるし悪いレースではなかったと思いますけどね。

December 10, 2005

12/11 朝日杯FS GI 中山 芝 1600m

Past Performance

■フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
4戦3勝。東京スポーツ杯勝ち。新馬戦で負けたときはさすがにフサイチエアデールも2年連続でそういい馬は出せないかなと安心したものですが、その後3連勝してきました。上のライラプスがフレンチデピュティ産駒ならこっちはクロフネときたよ。いや、フサイチエアデールは繁殖としてかなり良いという事であるかな。どうもスタートからポンと逃げる展開に持ち込めれば強いという感じではあるのですが、マイル経験なしってところがちと気にはなるかな。まあ、こなせるとは思うが、逃げられずという展開になったらどうなるか分からないし。
■デンシャミチ: サクラバクシンオー - バーンダンス by マルゼンスキー
5戦2勝。京王杯2歳S勝ち。今年の京王杯はあまりレベルの高いレースには思いませんでしたし、短い距離の方がいいというところではあるかな。中山マイルは芙蓉Sで2着。
■ショウナンタキオン: アグネスタキオン - ショウナンマイラヴ by トニービン
2戦2勝。圧勝した新潟2歳S以来の出走。あの頃はアグネスタキオンは前途洋洋たるという感じでしたが、その後ちと暗雲立ち込めるってな感じに、勝ち上がった次が遠い。この馬は簡単にクリアしてるから違うかもしれませんが、後ろから直線で一気にという勝ち方だったからなあ。中山だとさすがにそれでは届ききらないような気もするので、どうするかってところだろう。でも勝春の久々のGIの可能性はそれなりにあると思いますけどね。そりゃ善臣以上には。
■ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
5戦2勝。札幌2歳で2着以来のレース。この辺の2歳馬が間隔を空けてきたらさっぱり分かりませんが。
■フェイクフェイス: スターオブコジーン - マヤノクリオネ by サクラユタカオー
道営でデビューしてJRA2勝を含む5戦3勝。前走はすずらん賞を勝って、その後中央移籍。とにかくいきなりマイル戦で距離が持つのかどうかだろう。ダートよりは芝が向いているといってもやはりスプリンターだろうって所はあるわけで。
■ジャリスコライト: ファンタスティックライト - Chancey Squaw by Chief's Crown
2戦2勝。東京のマイルOPいちょうSの勝ち馬でアグネスデジタルの半弟。2戦ともスローペースのレースでやや抜けた上がりを繰り出して差しきっています。本番がそんなにスローで進むことはなさそうなので、付いていけないことはないでしょうけど、ちゃんと差す脚を残せているかどうかではあるでしょう。この血統の完成はもっと後から活躍って感じもしますけど…。
■ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - ダンジグウィズウルヴス by Danzig
2戦1勝。デイリー杯2歳Sで2着。やっとサンデーが出て来た。血統の更新が速くてHaloの2x5とか出てきてます。距離が延びて良さそうな血統ではないので、ずっとマイル専念でも良いかなと。この馬の存在価値は2年目の池江泰寿調教師が阪神JFに続いてそこそこの馬を送り込んできたという事に尽きるような気もします。
■アポロノサトリ: Cozzene - Mississippi Queen by Dixieland Band
3戦2勝。500万下まで。2勝とも吉田隼人が乗ったので52kと軽斤量。そのあたりの評価が微妙なところながら、まあ上がりも速いしなんとかなりそうですけど。遡っていくとAuroraに辿りつく牝系ではありますが、米血でカチカチに固められてる印象も受けて微妙。まあDixieland Bandなんて入ってるしので薄っぺらではなかろうが、Great AboveにDr. Fager絡めてきたりしてるしなあ。まあ、Dixieland BandのおかげもあってHyperionだって目立つから気にしないか。
■エムエスワールド: ステイゴールド - トップワールド by マルゼンスキー
4戦2勝。何とか自己条件で2勝目を挙げてこの舞台を踏む資格を得たステイゴールド産駒。フラストレートから続く日本土着牝系で累代がインターグリオー、シアンモア、アスフォード、ライジングフレーム、ハロウェー、ノーレアセ、マダング、マルゼンスキー。なかなか濃ゆいね。小倉と京都しか走ってないので坂はどうだろう。
■スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
4戦2勝。デイリー杯は3着。
■フィールドカイザー: クロコルージュ - シンモーション by ロドリゴデトリアーノ
5戦2勝。先日欧州に送り返されたクロコルージュの産駒。四代遡るとDavona Dale。
■ユーワハリケーン: Mt. Livermore - Two Punch Lil by Two Punch
5戦2勝。プラタナス賞勝ち。兵庫JGPで3着。全日本2歳優駿で補欠に回されたのでこっちに登録してきました。ということで芝経験なし。Mt. Livermoreだし全くこなせないということではなかろうが、いきなりでは。
■レソナル: グラスワンダー - ポニーガール by Seattle Slew
3戦2勝。でかい馬になりそうな血統ですが、普通でした。これもダートしか走っておらず、芝でも走れそうに見えますが、きびしいかなと。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ダイアモンドヘッドサンデーサイレンスダンジグウィズウルヴスDanzig武豊池江泰寿
2ショウナンタキオンアグネスタキオンショウナンマイラヴトニービン田中勝春上原博之
3フェイクフェイススターオブコジーンマヤノクリオネサクラユタカオー和田竜二南井克巳
4アポロノサトリCozzeneMississippi QueenDixieland Band蛯名正義堀井雅広
5スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール内田博幸矢作芳人
6ダノンブリエMister BaileysSilver PureInterrex江田照男小島太
7ジャリスコライトFantastic LightChancey SquawChief's CrownK.デザーモ藤沢和雄
8デンシャミチサクラバクシンオーバーンダンスマルゼンスキー柴田善臣田中章博
9ディープエアータイキシャトルハイパスチャーEl Gran Senor池添謙一池添兼雄
10スロクハイネスハイライズスロクフルラードニッポーテイオー丹内祐次矢野照正
11レソナルグラスワンダーポニーガールSeattle Slew北村宏司大久保正陽
12フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンス福永祐一松田国英
13タニオブゴールドバブルガムフェロークラクエンレディートニービン松岡正海栗田博憲
14フィールドカイザークロコルージュシンモーションロドリゴデトリアーノD.ボニヤ山内研二
15エムエスワールドステイゴールドトップワールドマルゼンスキー松永幹夫湯窪幸雄
16コマノルカンボストンハーバーリンデンジョオーリアルシャダイ木幡初広鮫島一歩
やはり牡馬はいまいち萌えませんね。
とりあえず先週のアイスドールは大外枠にぶち込まれたわけですが、今週はダイアモンドヘッドが最内枠にぶち込まれました。池江泰寿センセのこの極端な枠の引き方はなんじゃそれとか思いつつ、とりあえず等価交換ってやつか。先週と今週逆にして欲しかった気分。
とりあえずフサイチリシャールに勝たれると何か悔しいので、かといってショウナンタキオンもなあってところはあって、後ジャリスコライトもせめて3歳になるまで待てと言いたいし、最後の世代は1頭しかこの舞台に送れなかったが、それをしっかりまとめてこそサンデーサイレンスだろうと思い込む事にしてダイアモンドヘッドを本命にしてもよろしいでしょうか(回りくどく弱気。
まあ、今年は前哨戦になる重賞があまりアテにならないかという風には思ってるし、まだマシと思った東京スポーツ杯ははっきりと前残りなんだよね。
敢えて牡馬にぶつける形になったスロクハイネスはいまいちやりたい事が分かりません。輸送が嫌だと言っても他にいくらでもあるだろ、1勝馬なんだし…。こんな形でハイライズが2年目の産駒にして初めてGIに登場でございます。

RESULT

1.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
2.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
3.ジャリスコライト: Fantastic Light - Chancey Squaw by Chief's Crown
4.ショウナンタキオン: アグネスタキオン - ショウナンマイラヴ by トニービン
5.ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - ダンジグウィズウルヴス by Danzig
6.ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
7.ダノンブリエ: Mister Baileys - Silver Pure by Interrex
8.アポロノサトリ: Cozzene - Mississippi Queen by Dixieland Band
9.エムエスワールド: ステイゴールド - トップワールド by マルゼンスキー
10.レソナル: グラスワンダー - ポニーガール by Seattle Slew
11.コマノルカン: ボストンハーバー - リンデンジョオー by リアルシャダイ
12.デンシャミチ: サクラバクシンオー - バーンダンス by マルゼンスキー
13.フィールドカイザー: クロコルージュ - シンモーション by ロドリゴデトリアーノ
14.タニオブゴールド: バブルガムフェロー - クラクエンレディー by トニービン
ラップタイム: 12.8 - 11.5 - 11.6 - 11.5 - 11.6 - 11.8 - 11.1 - 11.8
スロクハイネスとフェイクフェイスが出走を取り消しました。
あー、フサイチエアデールの仔にGI勝たれてしまったよって感じですね。クロフネすげーということでもあるかも知れんが…。現役時代にはついにGIに手が届かなかったフサイチエアデールは嫌いではないが、トゥザヴィクトリーの生涯のライバルとして先を越されると当然悔しくあるわけですよ。ま、トゥザヴィクトリーの方が現役を一年長く続けたわけだし、その一年があってこそのトゥザヴィクトリーではあるので、ある程度先にフサイチエアデールの仔が活躍するのは当然なわけですが、GIまで勝たれちゃうとね…ハードル高いなと思うわけで。
さて、スーパーホーネット以外上位は人気馬が占めたということで、順当も順当というレースではありますが、1枠2頭のあの控え方にはちと納得がいかないかも知れず。ダイアモンドヘッドは直線でジャリスコライトに一気に置いていかれているように末脚勝負な馬ではなかったわけですし、レソナルに前にいかれて、外からフサイチリシャールとかも来ていたとはいえちょっと下げすぎたのではないかななどと。ショウナンタキオンもあれでは後ろ過ぎたといえるでしょう。
問題のスーパーホーネットですが、もともと良く分からないような種牡馬だったロドリゴデトリアーノが更に訳分かんなくなったというところですかね。エリモエクセル以来久々の大物ということになるか。なかなか見所のある末脚だと思いましたし、そういうところでエリモエクセルに似るってのも好みではありますよ。デイリー杯では3着でしたし、まま良い感じ。

12/11 Hong Kong Cup GI Sha-Tin HK Turf 2000m

Post Position

No.PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
15MaraahelAlzaoNasaniceNashwanR. HillsSir M. Stoute
24Vengence of RainZabeelDanelaghDanehillA. DelpechD.E. Ferraris
32River DancerSadler's WellsDararaTop VilleD. WhyteJ. Size
410EpaloLandoEvening KissKrisA. StarkeA. Shutz
56Touch of LandLandoTouch of ClassBe My GuestC. LemaireH-A Pantall
67Russian PearlSoviet StarVelindaVelosoF. CoetzeeA.S. Cruz
79Green TreasureDanehillSitellaShirley HeightsO. DoleuzeD. Cruz
88Willow O WispMisnomerWillow WoodmanWoodmanK. FallonV. Cerin
91Alexander GoldrunGold AwayRenashaanDarshaanK. ManningJ.S. Bolger
103PridePeintre CelebreSpecificityAllegedC. SoumillonA. de Royar-Dupre
日本馬のいないレースになってしまいましたが、メンバーを見るにAlexander Goldrunの連覇の可能性はかなりあると言えるでしょう。アドマイヤグルーヴあたり引退するんならこのレース走りに行っても良かったんでないかなと思わなくもないんだが。
地元馬では昨シーズンのダービー馬であり2000mのGIを2勝しているVengence of Rainが地元のトライアルを快勝して順調です。
Prideは未だにGIには届いていないがその力は十分。ただ、距離的にはここよりVaseの方が向いているとは思うので、今年は凄いVaseの方に回って欲しかった気もする。

RESULT

1.Vengence of Rain: Zabeel - Danelagh by Danehill
2.Pride: Peintre Celebre - Specificity by Alleged
3.Maraahel: Alzao - Nasanice by Nashwan
4.Russian Pearl: Soviet Star - Velinda by Veloso
5.Touch of Land: Lando - Touch of Class by Be My Guest
6.Epalo: Lando - Evening by Kiss Kris
7.Green Treasure: Danehill - Sitella by Shirley Heights
8.Alexander Goldrun: Gold Away - Renashaan by Darshaan
9.Willow O Wisp: Misnomer - Willow Woodman by Woodman
10.River Dancer: Sadler's Wells - Darara by Top Ville
スローな競馬で地元のVengence of Rainが勝ちました。
Prideはまずまずの競馬でPeintre Celebre産駒として来年のキャンペーンを頑張っていただきたいというところでしょうか。Alexander Goldrunは今日のこの展開では直線の不利で全部終わってしまったということだろう。この馬、今年の後半は徹底的に勝ち運から見放されてたなというところはあるわけで、これに懲りずに来年は予定通りに牡馬相手に走ってくださいねという感じか。ま、ドバイに行けとはいわないからリフレッシュした方がよいだろう。
ところでJRAは来年こそPrideなりAlexander Goldrunなりを日本に呼んで頂きたく。とにかくエリ女だろうがマイチャンだろうがJCだろうがどこでも良いのでお願いします。

12/11 Hong Kong Sprint GI Sha-Tin HK Turf 1000m

Post Position

No.PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
13ChineurFaslievWardaraSharpoC. LemaireM. Delzangles
24Admire MaxSunday SilenceDyna ShootNorthern TasteH. UemuraM. Hashida
36Cape of Good HopeInchinorCape MerinoClantimeM. KinaneD. Oughton
511BenbaunStravinskyEscape to VictorySalseK. FallonM. Wallace
69Country MusicDanzeroParis NightsLe Grand SeigneurF. CoetzeeA.S. Cruz
71Planet RulerDanehillSequenzaLyciusG. MosseA. Lee
810Able PrinceHurricane SkyQueens ChoirPalace MusicD. WhyteJ. Moore
92Natural BlitzMaroofMiiharoBletchinglyG. SchofieldD. Cruz
108War CatFelix the CatTara's JoyWar HawkW.L. HoY.Y. Choy
117Absolute ChampionMaraudingBeauty BelleIdeal PlanetR. FraddA. Lee
125NippingNight ShiftZeldaCaerleonC. SouillonR. Collet
1312Nicole's DreamNorthern TrendFlying TwosieMajor ArtE. BairdL. Rivelli
Silent Witnessはいない。Cape of Good Hopeは香港ではいまいちなところを見せる。他の地元馬は揃いも揃って安定を欠く。こんなHK Sprintもなかなかなかろうという気はするが、Admire Maxとしては逆に引退を飾る願ってもないチャンスがそこにあるというのは間違いのないところかな。直線競馬も1000mのレースも経験がありませんが、昔マイルで4着に突っ込んできた事もあって馬場とかは問題なかろうし。
地元はオーストラリアから帰ってきたCape of Good Hopeが頑張るしかないかな。ある程度安定はしていますが、突き抜けるタイプでもないだけにどうだろ。
遠征馬では一応フランスからChineurが来てます。連勝してたときはそこそこ凄みもあったが、GIで壁に当たってしまいました。で、Fasliyev産駒ということもあるので、もう余力も何もないというところではないかと。

RESULT

1.Natural Blitz: Maroof - Miiharo by Bletchingly
2.Planet Ruler: Danehill - Sequenza by Lycius
3.Able Prince: Hurricane Sky - Queens Choir by Palace Music
4.Country Music: Danzero - Paris Nights by Le Grand Seigneur
5.Cape of Good Hope: Inchinor - Cape Merino by Clantime
6.Benbaun: Stravinsky - Escape to Victory by Salse
7.Absolute Champion: Marauding - Beauty Belle by Ideal Planet
8.Chineur: Fasliev - Wardara by Sharpo
9.War Cat: Felix the Cat - Tara's Joy by War Hawk
10.Nipping: Night Shift - Zelda by Caerleon
11.Admire Max: Sunday Silence - Dyna Shoot by Northern Taste
12.Nicole's Dream: Northern Trend - Flying Twosie by Major Art
香港勢が上位独占で、Silent Witnessがいなかろうが層は厚いんだということを示しましたか。Admire Maxに限らずスタートが全てという気はして、直線1000mのレースってのはいかにスタートから押していけるかってところがあるのかなと。だからコーナーを回るコースとは根本的に違う適性を要求されているってのはあるかもしれない。このレースに勝とうと思ったら新潟の直千でもっと厳しいレースをやんないとダメですかね。

12/11 Hong Kong Mile GI Sha-Tin HK Turf 1600m

Post Position

No.PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
13RaktiPolish PrecedentRageraRainbow QuestP. RobinsonM.A. Jarvis
213Asakusa Den'enSingspielWhitewater AffairMachiavellianS. FujitaM. Kono
35Bullish LuckRoyal AcademyWild VintageAlyshebaG. MosseA.S. Cruz
410Hat TrickSunday SilenceTricky CodeLost CodeO. PeslierK. Sumii
58Super KidGaiusPompeii PridePompeii CourtS. DyeJ. Moore
611Court MasterpiecePolish PrecedentEasy OptionPrince SaboK. FallonE. Dun;op
86Perfect PartnerQuest For FameStockingsWhiskey RoadF. CoetzeeA.S. Cruz
94Dave's BestBishop of CashelBrightsideLast TycoonC. SoumillonC.H. Yip
1011High IntelligentAnabaaParty DancerParty LeaderD. WhyteJ. Size
111ScintillationDanehillSubterfugeMachiavellianE. Saint-MartinC.S. Shum
1212The DukeDanehillMer du SudBluebirdD. BeadmanC. Fownes
139Town of FionnSnippetsBallyfinTwig MossG. SchofieldC.S. Shum
147WealthyDanehillAlpine SpiritKenmareO. DoluezeC.H. Yip
地元のエースは春にはSilent Witnessの連勝記録をストップさせたBullish Luck。安田記念に遠征してきて4着なら十分で、この秋はこのレースが最大目標というところもあるので最有力。一方でその安田記念を勝ったAsakusa Den'enは天皇賞秋が4着という結果に終わっているが、あれはあまり当てにはならない結果ではあるかなとは思う。まあ有力は有力という事で香港の馬場に対応できたらと。一方秋のマイル王Hat Trickはちょっと直線で追い込む競馬ではこのレースは厳しいだろうというところはあるので前走後ここ一本に絞っていたということもあるしAsakusa Den'enを上に見るのが妥当か。Hat Trickの場合京都以外でもちゃんと強いのかってのもあるわけで…。地元のマイルトライアルでBullish Luckを下したDave's Bestですが、さすがに本気で来るBullish Luck相手にもう一度それができるかというと微妙。という事でこのレースは昨シーズンの香港マイルチャンプに春と秋の日本のマイル王者によるアジアチャンピオンの座を賭けたレースと見ればよいか。
で、問題はレースが始まるまで分からないRaktiですよ。Raktiが能力全開で走れたら、非常に面白いレースになるかと思われるが、その可能性はあまり高くないような気はする。

RESULT

1.Hat Trick: Sunday Silence - Tricky Code by Lost Code
2.The Duke: Danehill - Mer du Sud by Bluebird
3.Dave's Best: Bishop of Cashel - Brightside by Last Tycoon
4.Bullish Luck: Royal Academy - Wild Vintage by Alysheba
5.Court Masterpiece: Polish Precedent - Easy Option by Prince Sabo
6.Asakusa Den'en: Singspiel - Whitewater Affair by Machiavellian
7.Perfect Partner: Quest For Fame - Stockings by Whiskey Road
8.High Intelligent: Anabaa - Party Dancer by Party Leader
9.Wealthy: Danehill - Alpine Spirit by Kenmare
10.Scintillation: Danehill - Subterfuge by Machiavellian
11.Rakti: Polish Precedent - Ragera by Rainbow Quest
12.Super Kid: Gaius - Pompeii Pride by Pompeii Court
13.Town of Fionn: Snippets - Ballyfin by Twig Moss
今年は外からでもちゃんと伸びる馬場だったのは確かですが、Hat Trickはこれを勝てるのだから充実しているということにはなるでしょう。後は坂をこなすかどうかというところくらいですかね。来年以降もマイル戦線は熱いということになりそうなので良しとする。
RaktiはやっぱりRaktiでしたねとしか言い様がありません。

12/11 Hong Kong Vase GI Sha-Tin HK Turf 2400m

Post Position

No.PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
16WesternerDanehillWalenseeTroyO. PeslierE. Lellouche
21Norse DancerHallingRiver PatrolRousillonM. DwyerD.R.C. Elsworth
310WarrsanCaerleonLucayan PrincessHigh LineJ. SpencerC.E. Brittain
412Cherry MixLinamixCherry MoonQuiet AmericanL. DettoriS. bin Suroor
52ReefscapeLinamixCoralineSadler's WellsR. HughesA. Fabre
68Best GiftBahhareShock AttackInvitingD. WhyteJ. Moore
75SaturnMarjuDelphinusSoviet StarR. FraddC. Fownes
87Ouija BoardCape CrossSelection BoardWelsh PageantK. FallonE. Dunlop
93Sweet StreamShantouSnug DinnerJareerT. GilletJ.E. Hammond
109SamandoHernandoSamshuNashwanE. LegrixF. Doumen
1111Six SenseSunday SilenceDaneskayaDanehillH. ShiiH. Nagahama
124ShamdalaGrand LodgeShamadaraKahyasiC. SoumillonA. de Royar-Dupre
今年は例年になくメンバーが揃ったというレースではありますが、主役を務めるのはOuija Board。JCは直線で軽く前をカットされても5着。復帰後まだ3戦ということもあり、イギリスからアメリカに渡って、更に日本から香港という旅行中だがまだ余力もあるだろう。そして凱旋門賞2着のWesterner。とにかくズブいのである程度スタミナの効くレースが望みという事になりますか。とはいえこのパターンはBadenで勝ってるWarrsanでもいけるんでねえのと思ったりもするんですけどね。Norse DancerはこのレースにはAzamourはいませんがってことで終了にしておく。ゴドルフィンの大ハズレであるCherry Mixと同じく古馬でGIを勝つというらしくないことをやったReefscapeのLinamix2騎ですが、ReefscapeはWesterner以上のステイヤー、Cherry Mixは前走イタリアで空き巣してくるのがやっとではあり軽視して構わないだろう。Sweet Streamは昨年の4着馬で今年は順調に使えなかったらしいが、10FのGIIIを勝ち、15FのGIIも勝ってしまいました。そんな2戦2勝、よく分かりません。そんな中Six Senseということになりますが、上位に食い込んでこられたら良いかなというところかな。勝ち目がないとまでは言わないが、今年はちょっと相手が強い。だが、ディープインパクトに5回挑んだアドマイヤジャパンには負けるとはいえ、シックスセンスも4回挑みしっかりまとめて来ているというあたりで世代の2番手であるのは間違いのないところではあり、下手なレースはできないだろう。ディープインパクトより先に海外GIを手に入れる結果になればそれこそ感激ものではある。

RESULT

1.Ouija Board: Cape Cross - Selection Board by Welsh Pageant
2.Six Sense: Sunday Silence - Daneskaya by Danehill
3.Best Gift: Bahhare - Shock Attack by Inviting
4.Shamdala: Grand Lodge - Shamadara by Kahyasi
5.Westerner: Danehill - Walensee by Troy
6.Reefscape: Linamix - Coraline by Sadler's Wells
7.Samando: Hernando - Samshu by Nashwan
8.Sweet Stream: Shantou - Snug Dinner by Jareer
9.Cherry Mix: Linamix - Cherry Moon by Quiet American
10.Saturn: Marju - Delphinus by Soviet Star
11.Norse Dancer: Halling - River Patrol by Rousillon
12.Warrsan: Caerleon - Lucayan Princess by High Line
ここではちょっとOuija Boardが抜けて強かったということになりますかね。来年どうするのかは知りませんが、現役に残って牡馬相手に一年間12F路線で戦いつづけて欲しいというのはあったり。そしてどこかでAlexander Goldrunと決戦するのですよ(妄想。
で、ネタ馬確定の2着をもぎ取ったSix Senseはこのメンバーで2着なら十分威張れる成績かなと思います。上がりが速いのでジリな馬の出番はあまりなかったかな。Westernerはもうちょっと前から伸びる競馬をしないと2400mでは無理があるかなと。
Warrsanは最下位に終わりちょっと今年後半は燃え尽きてたかなという感じではあるか。今年一年現役を続行したのは微妙なところながらBadenで勝ったわけだし、まるきり失敗ではなかっただろう。でも種牡馬価値という点ではいまいちアレかなというところ。ま、来年からは種牡馬でガンガレ。欧州にはCaerleon後継種牡馬がいない感じにはなってるのでそれなりに需要があると信じさせてください。将来の母父候補には良かろうかなと思われるわけで。

December 15, 2005

アイスドールをきっかけに泥縄的に血統の話 1

本当はアイスドールの話を阪神JFの前にやろうと思ってたのですが、気が付いたらこんな時期ですよ。
アイスドール: キャプテンスティーヴ - ビスクドール by サンデーサイレンス
キャプテンスティーヴはドバイWCの勝ち馬。そのとき2着に下したのがトゥザヴィクトリー。そしてビスクドールはトゥザヴィクトリーの全妹。
ビスクドール自身は未勝利のまま繁殖入りとなっていますが、血統的背景から期待を受ける繁殖牝馬であったのは間違いないでしょう。当時の社台グループはサンデーサイレンスの次を担う種牡馬を試行錯誤している段階であり、ノーザンファームにおいてはフレンチデピュティとクロフネの親仔がその期待を集める存在でした。
事実ビスクドールの母フェアリードールには後にフレンチデピュティが、姉トゥザヴィクトリーにはオーナーの期待のもとクロフネが配されてましたし、後にはフォーティナイナーという選択もありました。そしてこのアイスドールの半妹はクロフネ産駒です。
こういった血統でありながらビスクドールの初年度の相手にそういった種牡馬よりもその年が種付け初年度であったキャプテンスティーヴが選ばれたことにはドバイWCの結果を考慮された部分が少なからず存在するでしょう。そして産まれたアイスドールはキャプテンスティーヴにとっても最良の血統背景を有し、キャプテンスティーヴが種牡馬として成功するかどうかの鍵を握ることになってもおかしくない存在となりました。

Captain Steve: Fly So Free - Sparking Delite by Vice Regent
Captain Steveは2歳から重賞に顔を出していた存在でBC Juvenileは11着に敗れますが、その後Hollywood Futurity Sを勝っています。しかし、3歳になってからは今ひとつ足りない結果が続き、Kentuckey DerbyではFusaichi Pegasusの8着に終わりました。その後のPreakness Sでは4着に終わってBelmont Sはスキップ。相手関係の楽なIowa Derbyを選んで出走して勝つと、そこから本格化してSwaps Sも勝って連勝。その後は安定した結果を残せるようになり、BC前哨戦のGoodwood BCHではTiznowを相手に好勝負をして見せて、BC Classicでは人気薄ながら3着に食い込みました。明け4歳初戦のDonn Hを快勝して北米のエースとしてドバイに参戦。一番人気を背負い、直線でTo the Victoryを軽くかわしたこのレースこそが彼の競争生活におけるハイライトとなりました。その後はドバイ遠征馬の不振の例に洩れず、復帰戦のStephen Foster Hこそ2着に入りますが、Pacific Classicを最後に引退しました。その後JRAによって購入され、JBBA供用種牡馬となり、結果初年度産駒として53頭の産駒を誕生させることになりました。
Damascusによって再興されたTeddyのラインであり、このDamascus系の種牡馬をサンデーサイレンスと組み合わせるという配合はエイシンワシントンを有するエイシンの手によって幾度か試みられエイシンヘーベという馬を出しました。その絶対数を考慮するとまず悪くないというレベルの配合にはなるでしょうか。
Captain Steveは祖父Time For a ChangeGrey Flight一門の出身であるという程度にしか目立つところの無い血統で、牝系も祖母が5勝を挙げる活躍馬だったのが目立つ程度。それでもその活躍でVice Regentを捕まえることができたのだから十分か。
5代内のクロスはNative Dancer4x5、Bold Ruler5x4、Nasrullah5x5、My Babu5x5。Native Dancerは父Fly So Freeの牝系とNorthern Dancer経由。Bold RulerはReviewerJacinto。NasrullahはBold RulerのものとNashuaの仔Stevward。My BabuはDamascusの母父とCrozier。北米の馬としてはMy Babuをクロスしているのが珍しいが、Crozier経由ならそこそこ見かけるかなという入れ方でしょう。 牝系は少し遠いところでAffiliateProud DeltaIndy Five Hundredなどが出ており、フサイチエアデールもその近親にあたります。しかしCaptain Steve自身の累代はEight Thirty、Crozier、Jacinto、Vice Regent、Fly So Freeと一流とは言い切れないレベルです。
父Fly So FreeはBC JuvenileとFlorida Derbyを勝ち、5歳まで活躍しました。Sun AgainとNasrullahをそれぞれ5x4で持ちます。だが、Captain Steveを出したもののそれ以外では上級産駒はほとんど出せず、種牡馬としては失敗といわれても仕方ないレベルでしょう。

Teddyと9号族
20世紀に入って急速に発展した9号族は主に9-c族と9-e族の諸系統に分けられ、9-eから派生したのが9-f、9-g、9-hとなります。とは言うものの、最近のミトコンドリアDNAの研究によって本当の9号族はMaid of Nashamから派生する9-e族諸流であって、9-cの方は12号族と共通しているという結果が出ているようではあります(参照: Who's Your Momma III: Some Lines Misplaced by Thoroughbred Heritageの300 Year Old Mysteries)。追試されたという話は聞かないのでどこまで信頼してよいか分かりませんが、General Stud Boolの成立過程やその当時の命名則を考えれば、当然そういうことは起こりえるでしょうという感じであって、所詮ファミリーナンバーってのはインデックスですからね言っておけば良いかなと。いくらデンパな私でも9-fと9-cを同じように扱いやしないわけですし。それに9-cの方だって面白いことは面白いわけで、ラベリングと考えておけば問題なかろうねと。
そのMaid of Mashamを始祖とするのが9-e族で、そのMaid of Mashamの娘Toxophilite Mareが9-f、同じく娘Young Melbourne Mareが9-g、孫娘Adelaideが9-hの祖となります。Maid of Mashamが1845年産で、19世紀後半にこういった展開を見せ、20世紀に入る頃には9-e族からCylleneFair PlayFriar Rockといった種牡馬を出しています。またZaribaSaint Astraなどが次々と現れて大きく発展しました。
Teddy系の主な種牡馬でこの9-e族系統に所属するのはAsterusAbjerBull LeaSun Again。Asterusは9-f族のAstrellaを母に持ちます。Abjerの母は9-e族の名牝Zariba。Bull Leaは9-f族のRose Leaves、Sun Againも同じく9-f族のHug Againを母に持っています。その辺の牝系図を2つばかし。
Maid of Masham (1845 by Don John) 9-e
|Teddington Mare (1855 by Teddington)
||Adelaide (1866 by Young Melbourne) 9-h
|Young Melbourne Mare (1857 by Young Melbourne) 9-g
|Toxophilite Mare (1861 by Toxophilite) 9-f
|Faraway (1866 by Young Melbourne)
||Lands End (1873 by Trumpeter)
|||Distant Shore (1880 by Hermit)
||||Arcadia (1887 by Isonomy)
|||||Cyllene (1895 by Bona Vista)
|Lady Masham (1867 by Brother to Stafford)
||Pauline (1883 by Hermit)
|||Dame Masham (1889 by Galliard)
||||Fairy Gold (1896 by Bend Or)
|||||Fair Play (1905 by Hastings)
|||||Frair Rock (1913 by Rock Sand)
|||||St. Lucre (1901 by St. Serf)
||||||Zariba (1919 by Sardanapale)
|||||||Abjer (1933 by Asterus)

Toxophilite Mare (1861 by Toxophilite) 9-f
|Stella (1879 Brother to Stafford)
||Astrology (1887 by Hermit)
|||Saint Celestra (1897 by St. Angelo)
||||Saint Astra (1904 by Ladas)
|||||Diavolezza (1911 by Le Sagittaire)
||||||Farizade (1921 by Sardanapale)
|||||||Kassala (1926 by Cylgad)
||||||||Chevelerie (1933 by Abot's Speed)
|||||||||Prince Chavelier (1943 by Prince Rose)
|||||Astrella (1912 by Verdun)
||||||Asterus (1923 by Teddy)
|||Star Shoot (1898 by Isinglass)
|Black Star (1880 by Forerunner)
||The Apple (1886 by Hermit)
|||Thankful Blossom (1891 by Paradox)
||||Colonial (1897 by Trenton)
|||||La Venganza (1902 by Abercorn)
||||||Nellie Morse (1921 by Luke McLuke)
|||||Rose Leaves (1916 by Ballot)
||||||Bull Lea (1935 by Bull Dog)
|||One I Love (1893 by Minting)
||||Affection (1914 by Isidor)
|||||Escutcheon (1927 by Sir Gallahad)
||||||Strange Device (1938 by Stimulus)
||||||Demoliton (1940 by Foray)
||||||Bourtai (1942 by Stimulus)
|||||||Delta (1952 by Nasrullah)
|||||||Levee (1953 by Hill Prince)
|||||||Bayou (1954 by Hill Prince)
|||||Hug Again (1931 by Stimulus)
||||||Sun Again (1939 by Sun Teddy)
これだけでも十分いろいろな馬の名が出てくるんですが、アイスドールはStrange Device直系のファミリーです。その従弟のSun Againという種牡馬が現代に残るおそらく唯一のTeddyのメールラインで、3世孫Damascusによって枝葉が広げられる事になりました。
その話は次回として、ここはまず、Strange DeviceとSun Again双方に入っているStimulusの血統はかなり面白い。父Ultimusは19世紀後半に発展したアメリカンスピードの体現者Dominoが2x2で入る近親交配馬。母HurakanにもLeamingtonStockwellのクロスがあり、米血として見るならばこのLeamingtonもDominoとの関係もあって注目に値します。また、母父Uncleの父であるStar Shootは9-f族出身で、最初のアメリカ三冠馬Sir Bartonの父として知られています。なお、Sir Bartonは9-g族です。
Strange Deviceの母父はSir Gallahadということになりますので、Strange DeviceとSun AgainはともにStimulusとTeddy系の種牡馬の組み合わせということになります。Strange Deviceの全妹であるBourtaiLeveeを筆頭にDeltaBayouを出した超級の名牝で、LeveeとDeltaがBroodmare of the Yearを獲得し、直仔の成績は振るわなかったBayouは3歳女王でした。これに彼女らの半姉Bantaを合わせてそれぞれが牝系を大きく発展させています。
Strange Deviceの方は代が進みLikely Exchangeに及んで再び表舞台に現れています。この牝系はHyperionを継続的にクロスさせているのですが、父HaloBlue Larkspurのクロスを持ち、母父のUnderstandingはSun Againの傍流で、母系にはBull Leaを持つ血統のサンデーサイレンスによって血統の奥深くに眠っていたこのTeddyやDominoを刺激されたと言えるでしょう。サンデーサイレンスの場合は祖母Montain FlowerがHyperionを持つ事もあり、Fairy Dollに対して相性が良いのも当然といえるでしょう。そしてCaptain SteveはSun Againの直系としてその流れを受け継ぐ格好です。累代のEight Thirtyも強力な血統背景を持っています。

こんなところで次回はDamascusを取り上げる予定。

December 18, 2005

アイスドールをきっかけに泥縄的に血統の話 2

すでにアイスドールとの関係はないといえば無いわけだが。

Damascus: Sword Dancer - Kerala by My Babu
DamascusはKentuckey DerbyこそProud Clarionの前に3着と敗れますが、Preakness SとBelmont Sの二冠を達成。その後も勝ちまくり、3歳だけで16戦して12勝、2着3回という抜群の安定感とタフネスを披露して年度代表馬となりました。Woodward Sで10馬身千切り捨ててBuckpasserに引導を渡したのもこのDamascusです。4歳も現役を続け、重いハンデもあり3歳時ほどの凄みはありませんでしたが、Brooklyn Hではレコード勝ちするなど6勝を挙げています。2マイルのJockey Club Gold Cupで生涯唯一となる大敗を喫して引退しました。引退後の1974年に殿堂入りしています。
Sword Dancerも3歳で年度代表馬となり、後に殿堂入り。祖父Sun Glowもブラックタイプ。Captain Steveにとっては祖父にあたるTime For a ChangeもGI馬です。
Damascusの血統面での特徴は祖母Blade of Timeと父Sword Dancerの母父By Jimminyの血統的相似から来るPharamond=Sickleの4x3とBlue Larkspurの5x4となるでしょう。By Jimminyはその母BuginarugがBlack Toney3x2というやや強引な形で米血の特徴付けを受けているのに対し、Blade of Timeの母Bar Nothingは2代をかけてDominoの血を集めそれをBen Brushで支えるという米血の清華とも言うべきニックスを持ちます。Black ToneyにしてもこのDominoとBen Brushのニックスを踏んでいます。Blue LarkspurはPeter Pan父系の最後の繁栄を担った名種牡馬です。ボトムラインにPaduaを3x4でクロスさせ、更にMacaroniGalopinをそれぞれ5x5で持っています。すなわちBlue Larkspurはその血統中Black Toneyに由来する部分こそ米血を集めた形になりますが、他の部分はイギリスの血で構成されています。
Damascusは739頭の産駒から72頭のステークス馬を出しました。一流牝系の繁殖を集め、後継種牡馬にもLa Troienne系のPrivate Account、Grey Flight系のTime For a Change、Cequillo系のOgygianなど良血馬揃いでした。

Private Account: Damascus - Numbered Account by Buckpasser
Private Accountは現役時にはGIを勝つ活躍を見せ、種牡馬入りしてからも活躍馬を送り出しましたが、その良血牝系の影響力に頼ったためか活躍馬が牝馬に偏るフィリーサイアーでした。Inside InformationEast of the MoonPersonal EnsignClassy Cathyという名牝を次々に送り出し、牡馬の産駒では最強であろうPrivate Termsですらこれらに較べると見劣りのする凄まじさです。
Inside InformationはGrey Flightのファミリーで通算17戦14勝。GIを6勝しましたが、そのハイライトは引退戦のBC Distaffで、同期でステープルメイトの同じくPhipps家の送り出した名牝にして前年の3歳女王Heavenly Prizeやその年のKentuckey Derbyにも出走した名牝Serena's Songといった相手を13馬身半ぶっ千切るという恐ろしいまでのパフォーマンスを見せて現役を去りました。引退してからもSmugglerを出しています。
East of the Moonは名牝Miesqueの娘でフランス牝馬二冠を達成して、母の繁殖牝馬としての名声を高めるのに一役買いました。自身は繁殖牝馬としての実績はまだGIIIを勝たせた程度ではありますが、これからというところはあるかな。Mr. ProspectorとかStorm Catばかりで面白くないなとかは思ったりするので、どうせLane's EndにいるんだったらA.P. Indyくらいいっとけと…。
Personal Ensignはアルゼンチンの名牝Doriaに連なるファミリー。最早説明不要な13戦全勝というパーフェクトな戦績を残して引退し、娘My Flagも孫娘Storm Flag FlyngもBCを勝つという名牝系を築いています。
Classy Cathyは9-e族Fairy Goldに遡る事ができる牝系でRomanitaを経由します。GI3勝をして引退、繁殖としては振るいませんでしたが、孫にNoble Causewayが出ました。
欧州でGIを2勝したChimes of FreedomもPrivate Accountの産駒です。8-f族Best in Showの末裔で、Niarchos家の手によってGood JourneyAldebaranという活躍馬を出しています。
Private Termsも祖母にShenanigansを持つ良血馬であり、後継種牡馬としての意地を見せAfternoon DeelitesSoul of the Matterを出して、Damascus後継の主流を成す存在でした。Soul of the Matterは日本で種牡馬入りしたものの成績は振るわず現在ではアメリカに戻って種牡馬生活を送っています。Afternoon Deelitesは初年度産駒から重賞馬が出ましたが、トータルとしては不振で現在はルイジアナで繋養されています。このようにPrivate Termsの後継2頭が成功をつかめなかった結果、現在の北米での影響力をほとんど失ってPrivate Accountの父系は傍流へと転落しました。

Time For a Change: Damascus - Resolver by Reviewer
Time For a Changeは母ResolverがGrey Flightの孫という良血馬で、AdjudicatingやDisputeの半兄にあたります。自身もGIを制しており、Private Accountと並ぶDamascusの良血後継種牡馬でした。種牡馬としてはFly So FreeやTechnologyを出していますが、後継種牡馬には恵まれず、Fly So FreeがCaptain Steveを出している程度です。

Ogygian: Damascus - Gonfalon by Francis S.
OgygianはCequilloのファミリーで従兄にFappianoらが出ています。当初北米で供用されるも産駒成績は良くなく、エイシンワシントンの活躍もあって日本に輸入されました。エイシンワシントンはGIこそ勝てませんでしたが、短距離戦でのスピードに優れた能力を持っていました。種牡馬となってからはほぼエイシンの繁殖牝馬を相手に産駒を送り、エイシンヘーベなどが出ています。他にThunder Gulchの半弟になるバトルラインも日本で種牡馬入りしていますが、目立った産駒は出せていません。

Timeless Moment: Damascus - Hour of Parting by Native Dancer
Timeless MomentはDamascusが初期に送り出した活躍馬で、種牡馬入りしてからGilded Timeを出しました。Gilded Timeは2歳時は4戦4勝でBC Juvenileを勝ちましたが、3歳になるとほとんどレースに使えずわずかに2戦して勝てずに引退しました。しかしBC Sprintに出走して3着に入っています。Gilded Timeは種牡馬入り後、初年度産駒から複数の重賞馬を送り評価を高めました、オーストラリアにもシャトルされるようになり、当地でも好調な産駒成績を収めています。

Cutlass: Damascus - Aphonia by Dunce
CutlassはGambettaの孫であり、テレグノシスと同系統に属するRough Shod系です。現役時は7勝を挙げるものの大きなタイトルは無く、良血に助けられての種牡馬入りとなり、期待に違わず種牡馬としてはそれなりの成功を手にしました。Friendly Loverが後継種牡馬となりファーストシーズンリーディング3位に入りましたが、未だGI馬は出ず、現在はIowaで供用されています。同じく後継種牡馬となったCutlass Realityも活躍馬を出せていません。

Eastern Echo: Damascus - Wild Applause by Northern Dancer
Eastern EchoはDamascus晩年の産駒でPrivate Accountと同じくLa Troienne系です。こちらはSearchingを経由するファミリーで半弟にはRoarが出ています。Swiss Yodelerが2歳に活躍し、種牡馬入りしました。Swiss Yodelerは自身の成績を反映させるかのように2歳戦で強みを見せましたが、まだ大物は出せていません。

Bailjumper: Damascus - Court Circuit by Royal Vale
BailjumperはHonorable Missの全弟で、GIは勝てませんでしたが種牡馬入りしてSkip Trialを出しました。Skip TrialはHuskell Invitational Hなどを勝ちましたが、種牡馬としては人気を集める存在ではなく、毎年数少ない産駒を堅実に勝ち上がらせるタイプの種牡馬でした。その少ない産駒からでたSkip Awayは3歳最後のレースだったJockey Club Gold Cupで倒したCigarの後を継いで北米に君臨した古馬王者で、ぱっとしないレースが続いた明け4歳はJockey Club GCの連覇で立ち直ると、BC Classicを圧勝して見せました。その翌年はWoodward Sまで連勝を続けますが、三連覇のかかるJockey Club GCで敗れ、BC Classicの連覇もなりませんでした。その後引退して種牡馬入りしましたが、これまでのところ大物は出ていません。

このように現在ではPrivate Accountが象徴的であるように母系に埋没する傾向が強くなり、直系の種牡馬としてはGilded Timeが一頭気を吐くという状況であり、期待のSkip Awayもいまいちパッとしないという有様。日本にいるエイシンワシントンにしても相手が限られているわけで今後どこまでやれるかは疑問であるわけで、Captain Steveはガンバレと思うもののJBBA供用種牡馬の例に漏れず種付け頭数を大きく減らしてしまってるのが残念。

December 24, 2005

12/25 有馬記念 GI 中山 芝2500m

Post Position

馬名母父騎手調教師
1マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス本田優西浦勝一
2サンライズペガサスサンデーサイレンスヒダカブライアンブライアンズタイム蛯名正義石坂正
3ゼンノロブロイサンデーサイレンスローミンレイチェルMiningK.デザーモ藤沢和雄
4コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
5スズカマンボサンデーサイレンススプリングマンボKingmambo安藤勝己橋田満
6ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
7ヘヴンリーロマンスサンデーサイレンスファーストアクトSadler's Wells松永幹夫山本正司
8グラスボンバーMachiavellianブルーラスターNureyev勝浦正樹尾形充弘
9タップダンスシチーPleasant TapAll DanceNorthern Dancer佐藤哲三佐々木昌三
10ハーツクライサンデーサイレンスアイリッシュダンストニービンC.ルメール橋口弘次郎
11オペラシチーオペラハウスシャルムマイヤーブレイヴェストローマン中舘英二佐々木昌三
12ビッグゴールドブライアンズタイムビューティフルゴールドMr. Prospector柴田善臣中尾正
13コイントスサンデーサイレンスレトスEgg Toss北村宏司藤沢和雄
14リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン横山典弘音無秀孝
15デルタブルースダンスインザダークディクシースプラッシュDixieland BandO.ペリエ角居勝彦
16オースミハルカフサイチコンコルドホッコーオウカリンドシェーバー川島信二安藤正敏
プレレートをみるのも忘れてたが、順番に見ていこうか。
マイソールサウンドは阪神大賞典を勝って109を得ています。冬から春先にかけて走る馬で、GIIを3勝という実績もありますが、GIではきっちり惨敗してくれます。こういうタイプの馬はアメリカンボスを思い出しますが、まだマイソールサウンドよりアメリカンボスの方が強かったという印象もあるし、今回はあんな恵まれたペースになりようも無いので無理でしょう。
サンライズペガサスはJC6着で117という数字。毎日王冠から天皇賞、JCを経て有馬記念という王道ローテではありますが、屈腱炎などで長期休養までしたこの馬にこれだけのローテを歩ませて大丈夫なのかなというところはやや気になるか。ある程度前目の位置から競馬ができるようになったのは収穫だろうが、ちょっとそれも遅すぎた印象。
ゼンノロブロイは英国際の121が持ちレート。このレースもそうだし、秋のGI2戦もそうなんですが、とにかく勝ちきれない昨年春までのいまいちなロブロイに戻ってしまいました。昨年の秋シーズンは直線で抜け出して差をつけるという文句のつけにくい勝ち方をしてくれましたが、とにかくいろいろなものがうまく行っていたという事だけは間違いなく、今年はそこまでの状態に無いということかなという気はする。そういう意味でこの有馬記念に向かってきたわけですが、さすがに余力は無いのではなかろうか。天皇賞が33秒を切る上がり勝負だったし、JCはレコード決着。どちらも勝てなかったとはいえ2着と3着に入って勝負に絡んできました。このあたりはゼンノロブロイという馬の非凡な安定性ということで惨敗は無かろうが、勝ちきるのもまた同じくらいに薄いかなと。
コスモバルクは昨年のJCが117で今年もある程度出走していたにも関らず、これを持ってきてしまうところにこの馬の一年が象徴されているのではないかなと思います。昨年はJCまでしっかりとレースをして余力の無い状態で挑んで惨敗しましたが、今年は余力云々をいうところにすら来てません。
スズカマンボは春の天皇賞が113とやや低めの数字。この秋はいまいち調子に乗り切れていません。この2戦は天皇賞は展開が向かなかったということで度外視できるでしょうがJCではもうちょっと見せ場くらい欲しかったかなというところか。
ディープインパクトはダービーが120です。今年の3歳牡馬のレベルがどうであれ、アレだけ物が違うという勝ち方をされているので、結局のところ、この馬は自分自身でその強さを証明するしかないということになるでしょう。古馬とは初対戦というところで、力関係をつかみにくいというのはあるかな。
ヘヴンリーロマンスは天皇賞を勝って112です。セックスアローワンスが4あるとしても低いのは仕方ないかな。かなり恵まれて勝った印象のある天皇賞でしたが、その後のJCでも崩れず7着に来ているので悪くなく、今年充実しているということだろう。
グラスボンバーは107でこのメンバーにあっては最も低い数値。実績を考えればそれ相応というところ。ごまかせる中山2500mとはいえ距離もやや疑問。
タップダンスシチーは金鯱賞が115。天皇賞はいまいちやりたいことが見えず、仕掛けるべきところを失った結果、レース全体を凡戦にしてしまったとも言えますが、JCはレースを引っ張りレコードが出る流れを作り出しました。自身も直線で捕まったもののずるずると後退したわけではなく、改めてこの馬の地力を示したといえるでしょう。今回も積極的にレースに関るならば厳しいレースを演出できそうで、前に行く馬はどうしてもこのタップダンスシチーを相手にしなければならないというところがあって、まともに行くと撃ち落とされる結果になるのですが、そのときにタップダンスシチー自身がちゃんと粘れるかどうかは分からないのがちと難点。
ハーツクライはJC2着が123でここのトップレート。こちらも力をつけてきたというところはあるものの前走は見事にはまったという気もして、連続して好走できるのかというのは疑問ではありますね。
オペラシチーは目黒記念勝ちで108。ここを狙い済ましてきたという臨戦ではあるが、未だに一線級相手の実績というのは無く、タップダンスシチーの露払い役か。
ビッグゴールドは天皇賞が111。あの春の天皇賞はスズカマンボとこのビッグゴールドのその後のレースがあまりよろしくないのが評価を下げる要因になってはいるので、せめてどちらかには頑張ってもらいたいのですが、ビッグゴールドにそれを期待するのは酷なのでしょうか。
コイントスは110という数字を持ちますが、これは京都大賞典で2着したときのもので、好走するものの7歳のこの年になっても重賞を勝てないコイントスというのを改めて印象付けられます。有馬記念だってそう合わない舞台ではないとは思うが、昨年みたいに時計が速くなるとどうしようもないか。
リンカーンはJC4着で119。あのレースで4着に来てるのだからリンカーンも強くなったというか、明らかに昨年の人気先行気味な状態から見放された今になって来るのだから何とも言えません。
デルタブルースはステイヤーズSを勝って111。ダンスインザダーク産駒が中山で厳しい流れのレースになって勝負になるとは思えなかったり。
オースミハルカはエリ女の2着で109。あのレースは最後には止まりかけていたとはいえ、アレを差しきったスイープトウショウをほめるべきであって、さすがに宝塚記念を勝っただけはありますなと言っておけば良いんじゃないかなとは思う。それほどまでにオースミハルカも強かった。しかしこのレースではタップダンスシチーがいるため、自身のペースの逃げを打つことはまずできないでしょうし、この大外枠もあって難しいレースでしょう。
注目点はいろいろあるかと思うが、まずディープインパクト。今年の3歳馬は古馬相手にかなり分が悪いのは事実で、世代のレベルに対して疑問をもたれるのは現状では止むを得ないとは思う。ただ、現5歳世代は3歳で古馬相手にいろいろな条件で重賞を勝つくらいのものがありましたが、いつの間にか近年最弱とまで言われる惨状ではあったり、そうかと思ったらリンカーンがJCでいいところを見せてみたりもしているので、あまり当てにならんという気もしてたり。トップクラスの牡馬という事ならばクラシックでディープインパクトに次いだ3頭、シックスセンス、インティライミ、アドマイヤジャパンはその後、香港Vase2着、骨折して戦線離脱、JC惨敗と三者三様。一応アドマイヤジャパンを擁護するならば、この馬はダービーでも惨敗しているので東京の2400mが苦手と考えるか、ダービーならその前に弥生賞、皐月賞とディープインパクト相手の厳しいレースで、JCもその前に菊花賞で一世一代のレースをやっているわけで、そもそも臨戦過程上で厳しすぎたと見てやることもできるかなと。一方でそういう影響をあまり受けないようにみえるシックスセンスが香港で2着という結果を得ているだけに、3歳牡馬の少なくともトップクラスはそう弱いわけではないだろう。ただ、クラシックでもそうだったが、全体的な層の薄さというのは確かに気になるところで、古馬相手にあまり勝てないのはそのあたりの中堅どころになるべき馬がいまいちダメだからということになるのではなかろうかな。
さて、このレース終了後にタップダンスシチーが引退式をやるということで、一瞬ゼンノロブロイの間違いではなかろうかとも思ったが、そうではないらしい。確かに勝とうが負けようがタップダンスシチーにとってこれ以上無い舞台での引退式になるのは間違いないですな。今回と同じく無敗の3歳馬を迎えた有馬記念。その馬はファインモーション。勝てばいろいろな歴史を変えることになったかもしれないその牝馬は歴戦の古馬に翻弄されて散りました。襲い掛かったのは当時はまだ一部のステイヤー愛好家以外には然程注目をされる存在ではなかったタップダンスシチー。最後はシンボリクリスエスの前に2着に敗れましたが、このレースを端緒に彼はスターダムになりました。その翌年、その前走でJCを逃げ切ってみせたタップダンスシチーでしたが、ザッツザプレンティやアクティブバイオに絡まれて直線で失速、遥か前方でシンボリクリスエスがレコードを記録するのを見るだけのレースになってしまいました。昨年は凱旋門賞から帰還後のレースでありましたが、一度もラップを12秒台の後半に落とさないという厳しいペースを刻み、ゼンノロブロイのレコードを演出し、自身もそのペースで後続を寄せ付けず2着に入っていてその衰えない地力を見せた格好。4度目の挑戦で悲願を達成するも良し、ゼンノロブロイともどもディープインパクトに道を譲っての引退でも良し、ディープインパクトを道連れに沈むも良し、何をやっても厳しいレースを演出するタップダンスシチーの最後のレースという形で納得の行く形が見られそうかなと。秋の天皇賞のような消極的なレースだけはしなければ良かろうと思います。
牝馬2頭はそれぞれに面白いところはあるかなと思います。レース展開などを考えるとヘヴンリーロマンスの方が有利でしょうが、オースミコスモだって十分強いです。結果的に今年はあまりレースに使えなかったオースミハルカですが、その分このレースを迎えるにあたっての状態は良さそうで、トゥザヴィクトリーのようにペースを作ることができれば面白いとは思いますが、それは無理そうなので2番手以降で折り合って直線に入ってどこまでやれるかなというレースになるかなと。何とかして直線で粘る展開になればとは思うもののそれをやるチャンスがあるかどうかだろう。このところ牡馬相手のレースを走っているヘヴンリーロマンスはそれで札幌記念と天皇賞を勝ちました。1年前の阪神牝馬Sで重賞初制覇となったもののその後の成績はよろしくなく、夏の札幌で復活してクイーンS2着後、雨の札幌記念を勝ちました。パワーの必要なレースになればそこそこ来るのかなと。

RESULT

無敗を続けると言う事は困難で、だからこそ負け方は重要なのだなと思う。
1.ハーツクライ: サンデーサイレンス - アイリッシュダンス by トニービン
2.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
3.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
4.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
5.コイントス: サンデーサイレンス - レトス by Egg Toss
6.ヘヴンリーロマンス: サンデーサイレンス - ファーストアクト by Sadler's Wells
7.サンライズペガサス: サンデーサイレンス - ヒダカブライアン by ブライアンズタイム
8.ゼンノロブロイ: サンデーサイレンス - ローミンレイチェル by Mining
9.グラスボンバー: Machiavellian - ブルーラスター by Nureyev
10.スズカマンボ: サンデーサイレンス - スプリングマンボ by Kingmambo
11.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
12.タップダンスシチー: Pleasant Tap - All Dance by Northern Dancer
13.ビッグゴールド: ブライアンズタイム - ビューティフルゴールド by Mr. Prospector
14.オペラシチー: オペラハウス - シャルムマイヤー by ブレイヴェストローマン
15.オースミハルカ: フサイチコンコルド - ホッコーオウカ by リンドシェーバー
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム:7.0 - 11.4 - 11.7 - 12.1 - 12.9 - 13.0 - 12.2 - 11.8 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.4 - 12.1
タップダンスシチーが引っ張ってた割には時計がとか思ったが、それはある程度今回も厳しいペースを刻んでいた道中でいきなり12.9-13.0を踏んでいたからか。この後また一気に12秒台前半ということで、乱ペースと言えばそうなるのではないかなと言うレース。
ディープインパクトはスタート自体はそんなに悪くなかったでしょうが、後ろに下げました。向こう正面で中団にまで押し上げていたのは、後ろ過ぎるとダメという判断ではあるのだろうし、それはまあ間違ってないとは思いますが、直線でこれまでのようには伸びてこなかったのが武豊の誤算と言えば誤算ではなかったかな。
スタート直後に驚かされたのはハーツクライで、事前のインタビューでルメールがミドルポジションとか言ってて、ハーツクライにそれは無理だろとか思ってたら、前に行きやがりました。このレースはこのルメールとハーツクライを褒めるべきではあり、ディープインパクトはある程度はいつも通りとはいえ外外を回して最後届かないという結果に終わったと言えますかね。頭抜けて速いわけではなかったですが、外に振って上がり最速だしそう悲観する事もないという結果だと思います。少なくともこの結果を以って弱いという評価はありえないわけで。
JC2着はある種激走と言えるものでもあって、そもそも府中が得意と考えられる脚質でもあるという点で今回はハーツクライは無いだろうと考えていたのですが、あの位置から最後まで脚が衰えないのですから、相当強くなっているということではあるのでしょう。今年はちょっと距離が長そうな春の天皇賞と極端な上がり勝負になった天皇賞秋こそ勝負になりませんでした、と言っても大きく負けたわけではないのですが、宝塚記念とJCで2着に入り、有馬記念を勝ったわけですから振り返ってみれば充実していた一年であったなと。
3着にはリンカーンが来ているわけで、JCの結果を踏襲していると言うあたり、タップダンスシチーはそこそこのレースを作り上げたということにはなるのではないかと。その上でゼンノロブロイはここまで頑張りすぎたというのもあるんでしょうが、馬体重発表の時点でシンボリクリスエスよりタイキシャトルを思わせたあたりダメな感じは漂っていたか。リンカーンもこの馬は安定感というものがきっぱりと無い割に来るときはちゃんと来るのな。春の天皇賞で2年連続で一番人気でぶっ飛んだ印象が強すぎてアレではあるのですが…。しかしサンデーサイレンスXトニービンってのは母の能力が高い馬が多いのは確かながら、強いよなと。
コスモバルクはもう付いていくことすら無理だろうという気はしていたのだが、今日は掛からずいい位置で進み、直線でも結構粘りましたね。五十嵐が乗ればという事なのだろうかねえ。この馬はホントに分からないというところはあるし、この結果でまた来年のローテが迷走しそうな予感もあったり。つか最早、外厩に拘る意味は無くなったかとも思われ、自由にレースを選べるようにJRAに移籍した方がこの馬にとってはプラスになると思うんだけどなあ。そうしたら今度は五十嵐を乗せるためにいろいろしないといけないのがネックかも知れんが、今年のローテを見ているに、ちゃんとしたローテで予定組んで出てこられたらとは思う。
ハーツクライに関しては橋口師がディープを差せないけど差されもしないというコメントを出していて、後はペリエも同じようなことを言ってましたが、ディープインパクトに勝とうと思うなら後ろから行ってはダメであり、ディープインパクトより前でそこそこの脚を必要とするってことではあるのでしょう。それをいきなりやれるのは凄いと思うけどね。逆にディープインパクトより後ろだったスズカマンボとかビッグゴールドとかアンカツとか大先生とか大先生は何を考えてるのやらというレースかな。
ディープインパクトは無敗でなくなった事で、妙な重圧が無くなって自由にレースを選べるようになったと思えば良いかなと。一つ負けたからと言って海外遠征を諦めるような陣営でもないわけで、とにかくJCを走らなかった分は来年向こうに乗り込むというのはある程度この馬の果たさなければならない義務ではあるかな。悲観するような負け方では無い。
しかし、スーパークリーク、メジロマックイーン、マーベラスサンデーX2、スペシャルウィーク、リンカーンと来てディープインパクトで7度目の2着か>武豊
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