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Imaginations from the Other Side

Japan Archive

October 1, 2005

10/2 スプリンターズS GI 中山 芝1200m

Pre-Rating

とりあえずいつも通りプレレート。
120でトップに並んでいるのが、Silent Witnessとデュランダル。とはいえデュランダルは今年まだ出走してなくて、去年のマイルCSでの数字。デュランダルは脚の不安があったので、ここまでレースに使えなかったというのがどのくらい影響として出るかというのと、中山で最後に追い込んで届くのかというところだけでしょう。このうちレースに使えないというのは去年でも高松宮記念からの直行になっていたということもあるのでさほど気にしなくても良いのかなとは思いますが。一方のSilent Witnessは安田記念であれだけやれるのだから本来の距離に戻って来たら何処まで強いのかなという興味はある。とにかく数字としてはこの2頭が抜けているのでそれに相応しいレースになってくれると良いかな。
で、その2頭に対抗するのは当然Cape of Good Hopeとアドマイヤマックスで共に115。とにかくSilent Witnessに先着できないCape of Good Hopeはまあ、そこそこには来るのではないかという程度かな。アドマイヤマックスは左回りの方が良いのか武兄が乗るから強いのかよく分かりません。昔3着に来てるしねえ。ただ、33秒台を安定して出せるデュランダルとの末脚勝負では分が悪いので仕掛け方も問題になるのかなと。
また、少し差があって111がカルストンライトオ。Silent Witnessとハナの奪い合いになると苦しいかな。110ではアイルラヴァゲイン、キーンランドスワン、プレシャスカフェの3頭。アイルラヴァゲインの数字はNHKマイルで記録されたもの。にも関わらず前走京王杯AHで飛んだのは気に入らんなとか思ってたら回避決定ですか。キーンランドスワンはイギリス遠征が散々な結果に終わりました。馬場の違いによるものが大きいのでしょうけど、もともと安定感は無いしGIというイメージも無い。プレシャスカフェは高松宮記念の3着はともかく、その後の2戦が悪すぎてその後ちゃんと立て直されてるのかということに尽きるか。この厩舎にそれを期待していいのかどうか…。
108がギャラントアロー。Silent Witnessとカルストンライトオを相手に回して逃げられるとは思えないので、その後ろにつける競馬になりそうではある。今年になってからは何が何でも逃げるという馬ではなくなったが、そうなるとやはり力不足か。107がシーイズトウショウとゴールデンキャスト。シーイズトウショウは実質カルストンライトオに匹敵する数字なのでここでも有力なのは有力なのですが、この馬も前に行きたいということで激しい先行争いをどう凌ぐかということになるかな。ゴールデンキャストは良く分かりません。でも、去年と同じローテを踏んできて大した違いがあるようには思えないしなあ。
あとはまあ良いかな。テイエムチュラサンもいるので先行馬が何処まで粘れるかってのはポイントになるだろう。Silent Witnessと言えど楽には行かせてもらえないだろうし。

Post Position

PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1ゴールデンキャストタイキシャトルリターンバンダムNiniski小牧太橋口弘次郎
2テイエムチュラサンタイキシャトルフルフリングスノーザンテースト田嶋翔小島貞博
3リキアイタイカンアフリートノーノーネヴァーNijinsky武幸四郎松田正弘
4デュランダルサンデーサイレンスサワヤカプリンセスノーザンテースト池添謙一坂口正大
5ケープオブグッドホープInchinorCape MerinoClantimeB.プレブルD.オートン
6シーイズトウショウサクラバクシンオージェーントウショウトウショウフリート安藤勝己鶴留明雄
7シルキーラグーンブライアンズタイムシーヴィーナスDayjur田中勝春池上昌弘
8プレシャスカフェハートレイクエアインセンスサンデーサイレンス蛯名正義小島太
9カルストンライトオウォーニングオオシマルチアクリスタルグリッターズ大西直弘大根田裕之
10キーンランドスワンDistant ViewTo ActRoberto四位洋文森秀行
11ゴールデンロドリゴロドリゴデトリアーノヤマノタンポポトウショウボーイ赤木高太郎飯田雄三
12アドマイヤマックスサンデーサイレンスダイナシュートノーザンテースト武豊橋田満
13サイレントウィットネスEl MoxieJade TiaraBureaucracyF.コーツィーA.クルーズ
14マルカキセキフジキセキフライングカラーズジェイドロバリー福永祐一瀬戸口勉
15タマモホットプレイフジキセキホットプレイノーザンテースト和田竜二南井克巳
16ギャラントアローリンドシェーバーコーラスジョオーロングリート横山典弘崎山博樹
テイエムチュラサンが願っても無い枠を引いてくれたので先行争いが激化しそうですね。一方ギャラントアローはある意味覚悟を決めるしかない大外枠。適当な位置で折り合えればいいんですけどね。
デュランダルは内の方の枠なのでちょっと難しいレースか。

RESULT

1.サイレントウィットネス: El Moxie - Jade Tiara by Bureaucracy
2.デュランダル: サンデーサイレンス - サワヤカプリンセス by ノーザンテースト
3.アドマイヤマックス: サンデーサイレンス - ダイナシュート by ノーザンテースト
4.マルカキセキ: フジキセキ - フライングカラーズ by ジェイドロバリー
5.キーンランドスワン: Distant View - To Act by Roberto
6.タマモホットプレイ: フジキセキ - ホットプレイ by ノーザンテースト
7.ゴールデンキャスト: タイキシャトル by リターンバンダム by Niniski
8.リキアイタイカン: アフリート - ノーノーネヴァー by Nijinsky
9.プレシャスカフェ: ハートレイク - エアインセンス by サンデーサイレンス
10.カルストンライトオ: ウォーニング - オオシマルチア by クリスタルグリッターズ
11.ケープオブグッドホープ: Inchinor - Cape Merino by Clantime
12.シーイズトウショウ: サクラバクシンオー - ジェーントウショウ by トウショウフリート
13.ギャラントアロー: リンドシェーバー - コーラスジョオー by ロングリート
14.シルキーラグーン: ブライアンズタイム - シーヴィーナス by Dayjur
15.テイエムチュラサン: タイキシャトル - フルフリングス by ノーザンテースト
16.ゴールデンロドリゴ: ロドリゴデトリアーノ - ヤマノタンポポ by トウショウボーイ
スタートを決めたギャラントアローとカルストンライトオが競る形でレースを引っ張る。サイレントウィットネスはそれを見ながらだったし、テイエムチュラサンも無理に行かなかったのですが、それでも2F目が10.1というレース。直線に入ったところでカルストンライトオが後続との差を広げに掛かりましたが、すぐに捕まり一瞬でサイレントウィットネスに置いていかれました。後はいつも通り実質最後方からコーナーで加速して追い込むデュランダルとコーナーで負けている気がするアドマイヤマックスが追い込んできました。アドマイヤマックスは左回り得意ってのは確かにあるんだろうけど、このレースで右でも問題ないことは示したかな。今更ですが、結局この馬は武豊が乗ってくれるかどうかなんだなと再確認した次第。とはいえマイルCSに行ってもデュランダル相手でどうするかと言うのは問題になるのかな。

October 15, 2005

10/16 秋華賞 GI 京都 芝2000m

Pre-Rating

春から勢力図が変わったわけでもないので今年は荒れないと思うが。
トップレートはもちろんラインクラフトの111。NHKマイルでの数字。ローズSでエアメサイアと接戦の2着で2000mという距離はよほど変なことをしない限りは問題ないだろう。母がサンデーXテーストのファンシミン系で、叔父アドマイヤマックスが短距離で活躍といってもこの血統はスタミナが無いから短距離しか走れないわけではなく、アドマイヤマックスにしてもセントライト記念2着があったりと中距離いけた馬ですし。
エアメサイアとデアリングハートが107。どうもローズSを勝った事でエアメサイアの方が評価が高くなっているのですが、トライアルを勝って本番はしっかり負けるというパターンではあるかなと。大崩れするということはなさそうだが、何となくGIを勝つイメージではないんだよな。デアリングハートは距離がどうなるかというところだけでしょう。こなせるならエアメサイアを逆転しても驚きません。それでもこっちもラインクラフトに勝てるイメージではないのですけどね。
エイシンテンダーは上手く乗られたなというオークスの4着で106。逃げ粘りができればそれなりに来るんだろうけど要するに桜花賞でラインクラフトに完敗している連中ばっかりなんですよね。
そして少し開いて103が紫苑Sの勝ち馬コスモマーベラス。ショウナンパントルに勝ったといってもショウナンパントルは春が悲惨の一言に尽きるので、あまり評価できませんね。102なのがジェダイト、ライラプスとそのショウナンパントル。ジェダイトは休み明けとはいえ調教で十分な時計を出しているんだから問題ないところでしょう。春の実績からトップクラスと比べると見劣りするのは仕方ないと思う。ライラプスはローズS3着とはいえ前の2頭には離されていて、力の差があるのは否定できないでしょう。ショウナンパントルはあのメンバーで紫苑Sを取りこぼすのかというのがあるのでこれもダメかなと。
100のエリモファイナルまでの全馬が春のクラシックに出走しているわけで、如何にその後が出てきていないかが分かろうものです。オリエントチャームその他の99組も春に実績を挙げている馬ですし、レーティングというものの性質上、重賞・OPでの実績がダイレクトに反映されるので当然という面もあるかもしれませんが、ローズS、紫苑Sが完全に春の力関係そのままな結果になったということは、ラインクラフトが万全の大勢ではあるかなと。

Post Positon

オリエントチャームが走るんなら見に行っても良いかとかは思ったり。
馬名母父騎手調教師
1エイシンテンダーエイシンサンディエイシンララミーTime For a Change武幸四郎武邦彦
2ジェダイトサンデーサイレンスグリーンポーラNijinsky池添謙一池江泰郎
3モンローブロンドアドマイヤベガソニンクMachiavellian秋山真一安田隆行
4テイエムメダリストフレンチデピュティレディージーニアスエブロス橋本美純木原一良
5ラインクラフトエンドスウィープマストビーラヴドサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
6オリエントチャームサンデーサイレンスニキーヤNureyev赤木高太郎池江泰郎
7レースパイロットサンデーサイレンスマンファスLast Tycoon安藤勝己松田国英
8デアリングハートサンデーサイレンスデアリングダンジグDanehill後藤浩輝藤原英明
9フェリシアグラスワンダーフェルモイIrish River小牧太上原博之
10エアメサイアサンデーサイレンスエアデジャヴーノーザンテースト武豊伊藤雄二
11ニシノナースコールブライアンズタイムノーブルドノールノーザンテースト横山典弘尾形充弘
12ショウナンパントルサンデーサイレンスバブルウイングスIn the Wings吉田豊大久保洋吉
13シールビーバックフジキセキマロンシェーバーリンドシェーバー松岡正海飯田雄三
14コスモマーベラスフジキセキロモーラNijinsky柴田善臣中村均
15スルーレートフレンチデピュティスルーオールSeattle Slew渡辺薫彦大久保洋吉
16エリモファイナルオペラハウスエリモセントラルドクターデヴィアス四位洋文大久保正陽
17トウカイルナエルコンドルパサートウカイパステルサンデーサイレンス北村浩平田所秀孝
18ライラプスフレンチデピュティフサイチエアデールサンデーサイレンス松永幹夫松田国英
改めて出馬表に血統を入れてみると凄まじいな。
サンデーサイレンス含有率は13/18となります。全く持っていないのはテイエムメダリスト、フェリシア、ニシノナースコール、スルーレート、エリモファイナルの5頭。そのうち2頭はフレンチデピュティ産駒でさらに2頭はRoberto系。なんかのギャグなんでしょうかね。
さて、サンデーサイレンスはというと、直仔で6頭、母父で3頭、直孫が4頭。この辺はもういいかなという気にすらなる。
プレレートを信じてみるならばラインクラフトがやや抜けた形になって、エアメサイア、デアリングハート、エイシンテンダーの3頭が追うという構図か。まあ、ローズSの結果を受けてラインクラフトとエアメサイアとの2強対決という雰囲気もあったりしますが、ローズSを逃げて潰れたエイシンテンダーは確かに微妙なところがあるものの、デアリングハートはクイーンSからの参戦で距離を気にして人気が下がってるようですが、クイーンSくらいをこなせるなら問題ないんではないかなと思う。エイシンテンダーは1枠からちゃんと逃げたら調子が悪かったらしいローズSほどひどい事にはならだろうとも思うが…。

RESULT

1.エアメサイア サンデーサイレンス エアデジャヴー ノーザンテースト
2.ラインクラフト エンドスウィープ マストビーラヴド サンデーサイレンス
3.ニシノナースコール ブライアンズタイム ノーブルドノール ノーザンテースト
4.オリエントチャーム サンデーサイレンス ニキーヤ Nureyev
5.ライラプス フレンチデピュティ フサイチエアデール サンデーサイレンス
6.モンローブロンド アドマイヤベガ ソニンク Machiavellian
7.エイシンテンダー エイシンサンディ エイシンララミー Time For a Change
8.ショウナンパントル サンデーサイレンス バブルウイングス In the Wings
9.トウカイルナ エルコンドルパサー トウカイパステル サンデーサイレンス
10.コスモマーベラス フジキセキ ロモーラ Nijinsky
11.フェリシア グラスワンダー フェルモイ Irish River
12.デアリングハート サンデーサイレンス デアリングダンジグ Danehill
13.ジェダイト サンデーサイレンス グリーンポーラ Nijinsky
14.シールビーバック フジキセキ マロンシェーバー リンドシェーバー
15.レースパイロット サンデーサイレンス マンファス Last Tycoon
16.エリモファイナル オペラハウス エリモセントラル ドクターデヴィアス
17.スルーレート フレンチデピュティ スルーオール Seattle Slew
18.テイエムメダリスト フレンチデピュティ レディージーニアス エブロス
ラップタイム: 12.4 - 11.0 - 12.2 - 12.2 - 12.3 - 12.3 - 11.8 - 11.6 - 11.3 - 12.1
逃げるエイシンテンダー。やや掛かり気味な所を見せながらも抑えつつ前目追走のラインクラフト。後ろから機を窺うエアメサイア。直線で抜け出したラインクラフトに対して、エアメサイアが襲い掛かり、最後に交わす。
ローズSのリプレイですか?
最後踏ん張りきれないのは、道中で行きたがってる分なのかなあ。ラップタイムからするとラインクラフトは最後止まってるような感じもありましたが、現状ではこの2頭の力が抜けていたと言う事でしょう。3着のニシノナースコールは4コーナーから最内を突いてきましたが、全く迫れず。まあ、パドックから大丈夫かなというくらいの発汗があったのでよく3着に来れたなという方が強いですが。オリエントチャームは芝だとこれくらいの距離の方が向いているんでしょうね。自己条件でしっかり勝ちあがってきていただきたく。馬体重を大きく減らしてきましたが、むしろ札幌のときに太すぎただけな気もするねえ。春はもっと軽かったんだし。

October 22, 2005

10/23 菊花賞 GI 京都芝3000m

Pre-Rating

見ても仕方ないだろうという気もしているが、まあ一応。
当然のトップレートはダービーで結局120ついたディープインパクト。2番手のシックスセンスが110しかありませんので(しかもIコラムの数値)、普通に負けるということは考えられない状況ではあります。今年の日本調教馬でこれ以上のパフォーマンスを出したのはゼンノロブロイ@International Sの121とシーザリオ@American Oaksの118しかありません。宝塚記念のスイープトウショウは115でセックスアローワンスを考慮しても届きません。国内のレースではサイレントウィットネスが122をつけましたが、これはサイレントウィットネスだから付いたという数字ではあるでしょう。
距離も問題ないだろうところで、何かのトラブルでもない限り負けるシーンというのは考え付きません。ここまで来たのだから無敗の三冠というのを見せてくれたらよいとは思います。
さて、2番手が110のシックスセンス。神戸新聞杯と皐月賞でこの数値を記録。ダービーでは106。ディープインパクトも神戸新聞杯と皐月賞はレートが同じで116。距離が延びると差が開く形になっていて、更に距離が延びる菊花賞ではやや不安な面はあるでしょう。ただ、菊花賞でもそんなにスタミナを問われないレースになれば十分というところはある。
ローゼンクロイツは神戸新聞杯で109をつけました。この馬も距離が延びての実績はありませんし、GIになると数字を落とすようなところもあるので対抗馬にはなり得ないでしょう。良くも悪くもバラの一族は重賞級であるということかなと。特に牡馬はGIで勝負するには足りないですね。
108なのがアドマイヤジャパン。春先にディープインパクトと接戦を演じましたが、それがこの馬のマックスパフォーマンスであったかなという印象。ダービーで力尽きたようになり、秋になっても神戸新聞杯で千切られる。ディープインパクト相手に4連敗で、着差が開いている事は言い訳できないでしょう。母父にCaerleonを持つサンデーサイレンス産駒といえばピースオブワールドがいて、早熟っぽい面がある感じなので今後も含めて巻き返して来れるとは思えないですかねえ。
続いて106のアドマイヤフジ。母アドマイヤラピスがステイヤーで、距離が持つとしたらこの馬という雰囲気もあるのですが、この馬の場合は距離ではなくて直線で追い込んで勝負になるかどうかだけではあろうかと。
105のフサイチアウステルはセントライト記念で2着した上がり馬的存在。中京の2500mという条件戦で勝ってるということもあるし、中山のセントライト記念から直線平坦な京都に変わって向いた条件にはなるでしょうが、Storm Catの孫がこの距離で来たら事故だろう。Stormin Feverの血統は好きだし、母父にGreen Dancer、その前がThe Axeとスタミナの抑えがある点は注意が必要とは思うが、それでも祖父はStorm Cat。3000mの力勝負が出来るとは思えず。
ピサノパテックが104。所詮は藤沢。
…もう見るだけ無駄な気がするので止め。
三冠が成るにせよ成らぬにせよその瞬間を現地で味わいたいなとは思ったので70%くらいの確率で当日は淀に行こうかなと。10%くらいの確率で京都まで出ておいて考え直して止める。雨が降ったら絶対行かないが、今のところは雨は降らないようなのでまあ安心ですな。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1コンラッドダンスインザダークダンシングアウンティNureyev小牧太手塚貴久
2ヤマトスプリンターマヤノトップガンヤマトプリティアンバーシャダイ池添謙一安達昭夫
3ミツワスカイハイダンスインザダークビンゴヒストリーアレミロード渡辺薫彦佐山優
4ローゼンクロイツサンデーサイレンスロゼカラーShirley Heights安藤勝己橋口弘次郎
5アドマイヤフジアドマイヤベガアドマイヤラピスBe My Guest福永祐一橋田満
6アドマイヤジャパンサンデーサイレンスビワハイジCaerleon横山典弘松田博資
7ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
8シャドウゲイトホワイトマズルファビラスターンサンデーサイレンス佐藤哲三加藤征弘
9エイシンサリヴァンEl PradoSwiminglyNashwan吉田豊大久保洋吉
10レットバトラーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト幸英明瀬戸口勉
11シックスセンスサンデーサイレンスデインスカヤDanehill四位洋文長浜博之
12ピサノパテックサンデーサイレンスブレッシングマルゼンスキー岩田康誠藤沢和雄
13ディーエスハリアーコマンダーインチーフエリモシューティングテスコボーイ石橋脩柴田政人
14フサイチアウステルStormin FeverGendar WarGreen Dancer藤田伸二池江泰寿
15マルブツライトメジロライアンクールラブブレイヴェストローマン松岡正海大久保正陽
16マルカジークサンデーサイレンスエターナルビートPentelicus角田晃一北橋修二
当日雨さえ降らなければ行くかなと言うところではあるので、どんな結果になっても歴史に残るであろう瞬間には立ち会ってきます。まあ、武兄が日記で語るほどに甘いものではなかろうかなと思うところはあって、パドックなんてほとんど見えないだろうし、レースそのものもどうやって見ますかねとか思うのですけどね。馬券についてもそんなに必死になって馬券買う質ではないし、記念馬券的にちょっと買う程度にしかしないかと思うし。個人的には直線のゴール寄りってのは無理だろうと諦めてしまうつもりです。むしろ、4コーナーのあたりでまったり見られたらいいなあと希望的観測を(ry。菊花賞がどんなレースになるかは分かりませんが、ディープインパクトのこれまでのレースを考えるとコーナーから直線の立ち上がりという部分の方が見てて面白そうとは思いますし。レースが終わった瞬間に淀駅に向かって歩き出せますし
さて、出馬表は昨日出したしだらだらと。
ざっと見て相変わらずサンデーサイレンスってところはあるが、それ以上に外国産の2頭を除く14頭には遠くとも3代前までに社台の輸入種牡馬の血が入ってますね。良いとか悪いということではなくてこういう現実なんだということは知っておくべきか。
そのサンデーサイレンス後継種牡馬の中で菊花賞を2連勝中のダンスインザダーク産駒ですが、今年はコンラッドとミツワスカイハイの2頭が出走となり、やはり牡馬の長距離では他のサンデーサイレンス後継をリードする立場にはあるでしょう。今年一気に逆転しそうな勢いのあったスペシャルウィークでしたが、インティライミの次が出てこないのでまだまだか。牝馬が走るということを考えるとある意味ではダンスインザダーク以上のところに既に達しているかもしれないが、この秋シーズンになってさっぱりと言うところもあって、まだまだダンスインザダークが優位なところはあるかと。ただ、今年の2頭はマシな方のコンラッドも前走セントライト記念を大敗で期待はできませんねえ。
アドマイヤフジは距離が持つとあちこちで言われますし、父アドマイヤベガはダンスインザダークほどのスタミナは無いでしょうが母系のスタミナを邪魔しないとは思う。だからアドマイヤフジ単体を見れば距離は確かにもつかなとは思うよ。でもね、福永の長距離って時点でそういうものをチャラにされている気がしてなりません。
やはりディープインパクトを見るレースではあるかなと思う。彼の馬に関する事ならば何でも記事にしてしまうような現状は正直辟易している部分があるのも事実だがそれだけの馬だということで納得する事にした。まあ、ようやく正当に強い馬が話題になっているというところはあるしね。ハルウララなんて論外だが、コスモバルクにしてもその強さだけを評価されて話題になったわけではなかったわけで…。だから、JRAが競馬人気回復の救世主としての期待をかけたくなる気持ちは分からないでもないし、盛り上げようとする事自体は悪くないでしょうが、ダービーの時の像みたいにやりすぎるのはどうよというのはあるのでね。
無敗ということについては三冠さえ達成してしまったら、その後は負けてもいいかなと。もちろん最後まで無敗の記録を継続できるならそれも良いのですが、それに捕らわれて勝てるレースにしか出ないという形になる方が怖いし。

RESULT

まあ、皐月賞やダービーとは違った意味で凄いレースを見せていただきましたというところではある。
1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.アドマイヤジャパン: サンデーサイレンス - ビワハイジ by Caerleon
3.ローゼンクロイツ: サンデーサイレンス - ロゼカラー by Shirley Heights
4.シックスセンス: サンデーサイレンス - デインスカヤ by Danehill
5.フサイチアウステル: Stormin Fever - Gendar War by Green Dancer
6.アドマイヤフジ: アドマイヤベガ - アドマイヤラピス by Be My Guest
7.コンラッド: ダンスインザダーク - ダンシングアウンティ by Nureyev
8.マルブツライト: メジロライアン - クールラブ by ブレイヴェストローマン
9.エイシンサリヴァン: El Prado - Swimmingly by Nashwan
10.ミツワスカイハイ: ダンスインザダーク - ビンゴヒストリー by アレミロード
11.ピサノパテック: サンデーサイレンス - ブレッシング by マルゼンスキー
12.ヤマトスプリンター: マヤノトップガン - ヤマトプリティ by アンバーシャダイ
13.マルカジーク: サンデーサイレンス - エターナルビート by Pentelicus
14.ディーエスハリアー: コマンダーインチーフ - エリモシューティング by テスコボーイ
15.シャドウゲイト: ホワイトマズル - ファビラスターン by サンデーサイレンス
16.レットバトラー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
ラップタイム: 13.0 - 11.6 - 11.7 - 12.2 - 12.7 - 13.0 - 13.5 - 12.6 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 12.1 - 12.0 - 12.1 - 11.6
今回はスタートを上手く出たと思ったら、隣のシャドウゲイトがふらつきながらのスタートになってぶつけられかけた影響もあったか掛かり気味で、1周目の直線に来たところではかなり頭を上げていましたし、あれで菊花賞を勝つんだからもうどーしよーも無いね。4コーナー出たところのスピードが違いすぎます。
スタートから行ったのがシャドウゲイトでレースを引っ張り、2番手の内にアドマイヤジャパンがつけて、この2頭が後続を引き離すレース展開になりました。スタートで普通に出たディープインパクトは中団で内埒よって馬群の中に入り、掛かり気味なのを必死に抑えられているという印象。11秒台を2回続けて刻んでくれたおかげで少しは楽だったかなというのはありますが、1コーナーに入るまでには落ち着いて中団追走の形で決まる。アドマイヤジャパンらは後続を引き付けるよりも残り7Fという位置からペースを上げてロングスパートを敢行して勝負に出ましたが、ここでディープインパクトが釣られて動けばというところではありましたが、動かずに溜められて目算が外れたところはあるか。周りの馬もディープインパクトが動かないのでそのままの大勢を維持したまま3コーナー。そしてそのまま4コーナーを出るところではディープインパクトは大外に出ていつも通りの勝ちパターン。弥生賞の時と同じく、内埒沿いを粘るアドマイヤジャパンでしたが、脚色が違いすぎてきっちり差しきられてました。
丁度4コーナーから直線に入るところで見ていたのですが、2周目ではフサイチアウステルやコンラッドが一気に置いていかれてるんですよね。その時点でのスピードが前の馬も含めて違いすぎてどうにもならないという感じがして、そこでもう間違いなく前は捕まったし、後ろから差せる馬なんていないだろと。目の前を一頭だけ違う速さで駆け抜けていったときに、ああこれで無敗の三冠馬になったなと思えて、良い位置で観戦できたなと。
アドマイヤジャパンは前走の様子もともかくとして、ダービーで崩れた事でもうダメだろうなと思っていたのでこの2着には驚いた。ローゼンクロイツに4馬身つけているわけですし、ダービーにおけるインティライミと同じ完全なレース運びをして敗れたということになるでしょう。ローゼンクロイツもこの馬なりにやっているし、シックスセンス、フサイチアウステルと人気上位がほぼ順当に入線して来ているところを見ても、後半に刻まれたラップからも、各馬の能力を出し尽くした良いレースになったのではないかなと。フサイチアウステルにはアドマイヤジャパンのやったようなレースをして欲しかったというところはありますが、コーナーから必死に鞭が入ってたしアレが限界だったかなと。
そして、ディープインパクトが中団からレースを進めることになったわけですが、その直後にアドマイヤフジがつけてたりすることを考えると、あの位置が実質的に最後方であったという気もいたします。シックスセンスとアドマイヤフジより後ろにいた馬は単純に力が足りないということでしょうね。
で、単勝はついに100円元返し。1.1倍付けば儲け物とばかりに突っ込んだ人が多かったんでしょうねえ。それとこういう記念馬券と。
Deep Impact
淀に着くのが遅く記念入場券もレープロも手に入らなかったので買ってみた。本来あまり記念馬券という考え方はしないのですが、レースがレースだしね。意図せず手元に残る事になったサイレントディール絡みの馬券ならいくらでも出てきますよw
で、背景に何か写ってますが気のせいですよ。
Deep Impact
ええ、気のせいですw
とっとと帰ろうかと思ったんですが、なんかやってたんすよ。で、500個の1限というどこぞかで聞いた事あるようなないようなことを言ってたのでつい列に並んでしまいました。多分病気です。
さて、ディープインパクトは日本においてはシンボリルドルフ以来2頭目の無敗での三冠達成となりました。シンボリルドルフはこの後JCに出て初の敗北を喫する事になりましたが、ディープインパクトの方はどうなるでしょうねえ。陣営がどういう予定でいるかは知りませんが、とりあえず年内に出走してくれるなら有馬よりJCかなって気はする。それで、来年は欧州遠征と…。まあその辺はなるようになればいいかなってとこではあったり。

Post Script

昨日の菊花賞はBlood-Horseが意外に分量のある記事で載せていたので驚いた。
Blood-Horse: Deep Impact Wins Japan Triple Crown
時間が無いので全訳はしないが、ざっと見る。
まずスタートは"unusually clean start"(苦笑。海外メディアもあの馬のスタートの悪さは認定済みか。そして1周目のスタンドの歓声で勘違いしてしまって行ってしまいかけたことも出ていますが、その部分でこういうことが書いてある。
Jockey Yutaka Take said he was praying he would settle and wished the crowd would be quiet. "I just wanted them to shut up but, of course, I realized we were the reason for the noise," the loudest roar from the stands Take said he has ever heard in 18 years of riding.
Blood-Horse
さて日本のメディアでこういう事を書いてるところはあったかねえ。もちろんそれが無理な事もわかっているのでしょうけど、とにかく必死ですね。
で、サンデーサイレンス産駒が上位4頭を占めて、その次がStormin Fever産駒という辺りまでしっかり触れてますね。さらにファンがディープインパクトグッズに群がった事まで書いてて苦笑w。Stuffed animal買ってしもうたので何も言えませんw
最後に記録面では、武豊が菊花賞4勝目、池江厩舎は3勝目。歴代の三冠馬の名前もしっかりフォローされていて、"Brian's Time-sired Narita Brian"と書くあたりがらしいといえばらしいですね。

October 30, 2005

10/30 天皇賞秋 GI 東京 芝2000m

Pre-Rating

トップレートはゼンノロブロイの121@英インターナショナル。藤沢師がGIに直行する場合宝塚記念だとダメで天皇賞秋だと何とかなるってとこはあるのかなと思ったりするのですが、さらに海外遠征帰りということになるのでどうなるかなという部分があるのも事実です。ただこの距離でならばそう簡単には負けて欲しくないなとも思う。
コレに続くのがアサクサデンエンの119@安田記念とスイープトウショウの114@宝塚記念。春のGI馬2頭が対抗となるわけです。アサクサデンエンは距離がどうかがわからんだけに毎日王冠くらいは走って欲しかったかなとも思う。あまり間隔を空けずに走りつづけていたわけで休み明けはどうなのよと思わんでもないですし。スイープトウショウの場合は牡馬相手のGIで連続して好走してるのだから、ここでもなんとかなりそうというところはある。毎日王冠は上がりの競馬で自慢の末脚も活かせずに終わりましたが、調整ならあの程度でもいいのかなとは思う。
ハーツクライが117。この馬がGI勝てる馬には到底思えませんね。良いレースをしても前に何頭かはいるんだろう。サンライズペガサスとタップダンスシチーが115。ともに衰え知らずの高齢馬。GIIまでは勝てますが、GIとなるとどうかな。サンライズペガサスは3度目の秋天。一方のタップダンスシチーはこの歳にして初の秋天挑戦。
114でリンカーン。今年は京都大賞典を勝っての挑戦となります。しかしこの馬もGIだとちょっとというところはあって、サンデーXトニービンの牡馬っていつの間にかそういうイメージになってしまってるんだよなあ。
113で春の天皇賞馬スズカマンボ。その春の天皇賞以来の出走なのは気になるところですが、中距離でも走れる馬ですし、仕上がってるなら問題はないだろうと思います。ただ、中距離でも重賞を勝っているとはいえ、この距離でトップクラスと戦うにはやや不足か。
同じく113なのがカンパニー。こんな高い数字持ってたのかという印象。勝ち味に遠いですし、展開恵まれて追い込み馬の流れになって何処までこれるかってレベルでしょう。その前に出てこれるのか?
112がテレグノシス。この馬は去年も毎日王冠で期待出来ると思ったら、本番はまるでダメ。あの時は馬場も展開も向かないかわいそうな面もありましたが、その後のレースも見てるとちょっとなあ。嵌まったらとんでもない末脚がありますが、それを使える展開になりそうには思えないんだよねえ。
ダメジャーことダイワメジャーは110ですが、現状では除外対象。同じく110のバランスオブゲームはまあ、バランスオブゲームなので…。コイントスも110ですが、除外されそうですね。
3歳馬はセントライト記念を勝ったキングストレイルが106、ストーミーカフェが108。ストーミーカフェは骨折からの復帰戦とはいえ前走の神戸新聞杯があまりにも無惨な敗戦。馬体重減らしてきてたこともあるし、すぐに如何こうできる状態ではないだろう。キングストレイルも長い休み明けでいきなりセントライト記念勝ってしまって、どうしたもんかと思いますが、ここで勝負するには足りないだろうね。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ヘヴンリーロマンスサンデーサイレンスファーストアクトSadler's Wells松永幹夫山本正司
2スズカマンボサンデーサイレンススプリングマンボKingmambo安藤勝己橋田満
3リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン武豊音無秀孝
4ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost CodeO.ペリエ角居勝彦
5アサクサデンエンSingspielWhitewater AffairMachiavellian蛯名正義河野通文
6タップダンスシチーPleasant TapAll DanceNorthern Dancer佐藤哲三佐々木昌三
7ホオキパウェーブカーネギープラチナウェーブMr. Prospector藤田伸二二ノ宮敬宇
8キングストレイルサンデーサイレンスサンタフェトレイルノーザンテースト福永祐一藤沢和雄
9メイショウカイドウスキャンキンセングローリーヒッタイトグローリー幸英明坂口正大
10ハーツクライサンデーサイレンスアイリッシュダンストニービンC.ルメール橋口弘次郎
11ストーミーカフェアドマイヤベガグリーティングスRainbow Quest四位洋文小島太
12ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky北村宏司藤沢和雄
13ゼンノロブロイサンデーサイレンスローミンレイチェルMining横山典弘藤沢和雄
14スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
15テレグノシストニービンメイクアウィッシュノーザンテースト勝浦正樹杉浦宏昭
16サンライズペガサスサンデーサイレンスヒガシブライアンブライアンズタイム後藤浩樹石坂正
17アドマイヤグルーヴサンデーサイレンスエアグルーヴトニービン上村洋行橋田満
18バランスオブゲームフサイチコンコルドホールオブフェームアレミロード田中勝春宗像義忠
去年秋の古馬GIをスイープしたゼンノロブロイが今年はどうかということになりますが、詰めの甘いところもあるのでどうしたものかね。
ところで追い込む覚悟を決めるしかない位置に来たスイープトウショウ、テレグノシス、サンライズペガサスが愉しそうです。懲りねー人だなと思った方、それで正解です。
なんか燃え(萌え)ないというか、今週はBCで燃え尽きて、武蔵野Sで落ち込んでるので…。

RESULT

1.ヘヴンリーロマンス: サンデーサイレンス - ファーストアクト by Sadler's Wells
2.ゼンノロブロイ: サンデーサイレンス - ローミンレイチェル by Mining
3.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
4.アサクサデンエン: Singspiel - Whitewater Affair by Machiavellian
5.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
6.ハーツクライ: サンデーサイレンス - アイリッシュダンス by トニービン
7.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
8.ストーミーカフェ: アドマイヤベガ - グリーティングス by Rainbow Quest
9.タップダンスシチー: Pleasant Tap - All Dance by Northern Dancer
10.ホオキパウェーブ: カーネギー - プラチナウェーブ by Mr. Prospector
11.バランスオブゲーム: フサイチコンコルド - ホールオブフェーム by アレミロード
12.サンライズペガサス: サンデーサイレンス - ヒガシブライアン by ブライアンズタイム
13.スズカマンボ: サンデーサイレンス - スプリングマンボ by Kingmambo
14.テレグノシス: トニービン - メイクアウィッシュ by ノーザンテースト
15.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
16.キングストレイル: サンデーサイレンス - サンタフェトレイル by ノーザンテースト
17.アドマイヤグルーヴ: サンデーサイレンス - エアグルーヴ by トニービン
18.メイショウカイドウ: スキャン - キンセングローリー by ヒッタイトグローリー
ラップタイム:13.4 - 11.5 - 12.1 - 12.5 - 12.9 - 12.3 - 11.8 - 11.0 - 11.2 - 11.4
こちらも神技が炸裂しましたな。芸術的な差され方でゼンノロブロイ2着。
まあ、ゼンノロブロイはもともと甘いところのある馬なので、最後に差されて2着というパターンは鞍上の癖を考えるまでもなくというところではあったものの、それを差しきってしまうのはスイープトウショウであったり、展開嵌まってぶっ飛んでくるテレグノシスとかサンライズペガサスという風に考えてはいたのね。これもある程度予想通り不発でした。
逃げたのはストーミーカフェでタップダンスシチーがその後ろ。そのまま淡々と流れて上がり3Fが33.6の競馬。2000mのGIで道中12.9まで緩むんだから、ちょっと生温いね。タップダンスシチーが行ってしまえばもう少し違っただろうが。あるいは抑えてたダンスインザムードとか。まあ、ムードはあれで3着だから抑えた方が良かったのかも知れんが。
ヘヴンリーロマンスはスタートしてから内埒沿いで流れに乗ってたら直線で進路が空いてたのでそこに持っていって、ゼンノロブロイと馬体合わせたら前に出られてしまったという印象か。
レベル云々については1000mの通過タイムといい、良馬場で2分を切れない勝ち時計といい不満があることはある。しかし掲示板に牝馬が3頭来たからレベルが低いという意見には納得いかんね。
エリ女の登録馬をみたらヘヴンリーロマンスがいたので萌えますた。スイープトウショウもいるしちゃんと出てこれたら面白くなりそうね。やっぱりマイルCSじゃなくてエリ女を見に行こうかね。

November 12, 2005

11/13 エリザベス女王杯 GI 京都 芝 2200m

Pre-Rating

114のトップレートは宝塚記念を勝ったスイープトウショウ。天皇賞では展開が向かないにも程がある流れで5着に来るのが精一杯というところでしたが、末脚は相変わらず安定してるものの、悪い癖も相変わらずで困りますねえ。以前ほど後ろからということではなくなってきてるようなので去年みたいな差し損ねってのはまあ無いとは思うが。
続く112がエアメサイア。このレースの5連覇がかかる武豊というところでも注目か。3歳と古馬の力関係ですが、今年の3歳馬は牡馬も牝馬も春からずっとトップクラスでやりつづけた馬は古馬相手でもやれるだろうというくらいには思ってたり。
111はSummitville。Sun Chariotのときの数字なのでMileということになりますが、この馬は8Fから12Fまでなら同じようにこなすと思います。硬い馬場でも問題ないというコメントも出てますし、実際3勝目を挙げたレースはFirm。それ以外でもGood to Firmならちゃんと走って、馬場が柔らかくなってくるとちょっと落ちるというところもありますか。まあ、Sun ChariotはGood to Softで2着に来てるんですが。
その次が3連覇を狙うアドマイヤグルーヴの106。今年はこれまで牡馬相手に走って大阪杯と金鯱賞の4着が最高。まあ、もともと牡馬相手に重賞で戦うには力の足りない部分があることははっきりしていて、去年が大阪杯7着の金鯱賞5着ですから、特に成績が落ちているということではなくむしろ上がっているでしょう。ただ、今年は天皇賞で17着と大敗してしまったという点は少し気になるか。あまり速い上がりを出せないこの馬が、上がり3F勝負に巻き込まれての結果だからと言ってしまえばそれまでだが。3連覇は見たい気分もありつつ、見たくない気分もある。
オースミハルカが105。脚元をやってしまったということもあるが、去年ほど良くないという気がするし、ペースを落として前で粘るといっても速い上がりになるとまず勝ち目が無くなるのでかなり厳しいかと思う。去年のレースが展開として嵌まり過ぎていただけに2年連続でそうなるとも考えにくいし。
104でウイングレット、ヤマニンアラバスタ、レクレドール、エルノヴァ。ウイングレットは出てきても距離がやや長いかなという気もしますが、前でオースミハルカあたりに競る馬がいないとって気もするかな。ヤマニンアラバスタはとにかく右回り苦手か。ただ、今ならこなしてもという気がするし、直線に入って飛んでくることをどこかで期待していたりする。レクレドールはクイーンSを勝ちましたが、まだGIでは勝負にならないかな。で、エルノヴァは除外対象で出てこられたらいい所には来そうでしたが残念でしたというしかないか。とにかく後一歩のところで賞金を上積みできなかったのだから仕方ないですね。
JRAの出走順位の決定法については今更言っても仕方の無い事だし、どんな基準を作っても納得のいかない除外は起こるものだと思うしかないだろう。持ちレートで出走順位を決めても問題が起こるときは起こる。私はJRAのレーティングは信頼性が高いと思ってるからこそこういう形でプレレートを見るのですが、レーティングを出す基準がGIで6着以内、重賞で4着以内ですから持ちレートなしという馬も結構いるし、低い数値はあってないようなものだと思うからねえ。
大体レーティングで出走馬決めるとなると、この馬にこの数字はおかしいとか言う話が出てくるのは目に見えてることだし。そういう要素が入らない賞金ってのは基準としてそれなりの妥当性を持っているといえるだろう。毎年除外馬が出るKentucky Derbyも基準は賞金だし。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1オースミハルカフサイチコンコルドホッコーオウカリンドシェーバー川島信二安藤正敏
2ライラプスフレンチデピュティフサイチエアデールサンデーサイレンス松永幹夫松田国英
3アドマイヤグルーヴサンデーサイレンスエアグルーヴトニービン上村洋行橋田満
4ショウナンパントルサンデーサイレンスバブルウイングスIn the Wings吉田豊大久保洋吉
5オースミコスモフジキセキタイセイカグラモーニングフローリック岩田康誠中尾正
6メモリーキアヌトニービンバラワキMiswaki角田晃一湯窪幸雄
7マイティーカラートニービンジョディーディアWoodman内田浩一宮徹
8スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
9クロユリジョウサニーブライアンプリンセスジョーキンググローリアスO.ペリエ岡田稲男
10ブライアンズレターナリタブライアンパーソナルレターMr. Prospector福永祐一大久保正陽
11エアメサイアサンデーサイレンスエアデジャヴーノーザンテースト武豊伊藤雄二
12ヤマニンアラバスタゴールデンフェザントヤマニンリコールタマモクロス江田照男星野忍
13サミットヴィルGrand LodgeTina HeightsShirley HeightsS.サンダースJ.ギヴン
14ヤマニンシュクルトウカイテイオーヤマニンジュエリーNijinsky四位洋文浅見秀一
15ウイングレットタイキシャトルエアウイングスサンデーサイレンス武幸四郎宗像義忠
16マイネサマンサディアブロアオエトウショウトウショウボーイC.ルメール中村均
17レクレドールサンデーサイレンスゴールデンサッシュディクタス蛯名正義池江泰郎
18ベストアルバムメジロライアンベストダンシングトニービン渡辺薫彦沖芳夫
あらためてメンバーが充実してるなとは思った。
まずは武兄の5連覇を取るか、アドマイヤグルーヴの3連覇を取るか。エアメサイアはローズS、秋華賞とラインクラフトを差しきって勝ちましたが、この2戦はともにラインクラフトを差せれば勝てるというのがはっきりしていたレースであり、ラインクラフトが距離に負けたとは言わないが、序盤で掛かり気味にいってくれたからこそああまで綺麗に決まったのではないかというところはあります。ということでこの馬はやはり最後の甘さに関しては払底しきったとは言えないのではないかと。ですので、今回強力な差し脚をもつ馬が揃ったメンバーでどういったレースをするのかやや難しいといえるでしょう。
一方のアドマイヤグルーヴは昨年と比較して悪い戦績でもないわけで、問題になるとしたら鞍上というところはあるか。今年の上村はまあ復活してきたというところではあるもののまだ重賞は勝ってないのですよね。そのあたりちょっとどうかなとは思う。アドマイヤグルーヴは牡馬相手の成績を無視すれば良いと思うので…。
ということでどちらかといえばアドマイヤグルーヴの3連覇の方がやや可能性は高くあるかな。ただし、相手はエアメサイアよりむしろスイープトウショウだったり、オースミハルカだったりという古馬ではないかと。
スイープトウショウは前2走でスローペースに泣いてますし、昨年のこのレースにしても位置取りが後ろ過ぎたというのが敗因で、前を見ながら届く位置に付けていられたらというレースかな。宝塚記念のようにある程度速いペースの流れを中団につけられた事があるんだから、問題ないとは思うけどねえ。
Sumittvilleにとって雨が降ったのは嫌なところではあるだろう。欧州馬ではあるが、硬い馬場を求めての遠征という面があるので雨が降らないままの良馬場がベストだったはず。尤も日本の馬場なら多少雨が降ってもこの馬が苦手とするような馬場にはならないかとは思うが。
ヤマニンアラバスタはいつまでも右回り苦手とか言ってたらGIなんて勝てないだろと思ったところで東京に牝限GI新設とか出てくるからなあ。直線だけで全部ひっくり返せるかとなると、エリ女でそれは難しいという他無いか。
オースミハルカがレースを引っ張る事になるかとは思いますが、この馬はあまりペースを落としてもあまり良くなさそうで、自分が潰れない程度の平均ペースくらいになるのではないかなと。その上で直線に入る段階で後続にどれだけ差がついているかで、馬群の中に飲み込まれるかどうかが決まる。となるとスイープトウショウがいるので早めに仕掛けてくる馬がいるはずなので、今回はオースミハルカにとっては厳しいのは間違いない。
週初めにナリタトップロードの訃報が舞い込んできて、そのせいか同じ陣営となるベストアルバムが注目されているようですねえ。凄く懐かしい名前ですが、ちょっと戦績見てみたらまだ準OPにいたので驚いた。いや萩Sを思い出します。テイエムリキサン、エイシンチャンプ、ベストアルバム、ウインクリューガー、サイレントディールと後から見ても凄いんだか凄くないんだかかなり微妙な馬が5頭揃って掲示板を占めたレースでしたねえと。
さて、実に秋華賞以来1年以上のブランクからの復帰となるヤマニンシュクルはスイープトウショウに次ぐ能力を示していて、それなりに安定感もあった馬だが、やはりいきなりではきついかな。まあ、また一線級に戻ってきて欲しい馬ではあるのでとにかく復帰したのはよかったと思う。

RESULT

君の父上がいけないのだよ…。
1.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
2.オースミハルカ: フサイチコンコルド - ホッコーオウカ by リンドシェーバー
3.アドマイヤグルーヴ: サンデーサイレンス - エアグルーヴ by トニービン
4.ヤマニンシュクル: トウカイテイオー - ヤマニンジュエリー by Nijinsky
5.エアメサイア: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
6.ライラプス: フレンチデピュティ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
7.オースミコスモ: フジキセキ - タイセイカグラ by モーニングフローリック
8.ヤマニンアラバスタ: ゴールデンフェザント - ヤマニンリコール by タマモクロス
9.ベストアルバム: メジロライアン - ベストダンシング by トニービン
10.ウイングレット: タイキシャトル - エアウイングス by サンデーサイレンス
11.クロユリジョウ: サニーブライアン - プリンセスジョー by キンググローリアス
12.マイティーカラー: トニービン - ジョディーディア by Woodman
13.メモリーキアヌ: トニービン - バラワキ by Miswaki
14.マイネサマンサ: ディアブロ - アオエトウショウ by トウショウボーイ
15.ショウナンパントル: サンデーサイレンス - バブルウイングス by In the Wings
16.サミットヴィル: Grand Lodge - Tina Heights by Shirley Heights
17.レクレドール: サンデーサイレンス - ゴールデンサッシュ by ディクタス
18.ブライアンズレター: ナリタブライアン - パーソナルレター by Mr. Prospector
ラップタイム: 12.3 - 10.9 - 11.9 - 12.4 - 12.5 - 12.5 - 13.3 - 12.0 - 11.5 - 11.1 - 12.1
とまあ、今年もまたオースミハルカのレースであったというような気はしますね。1枠から先頭に立って2F目に10.9というラップを刻んで後続に差をつける。その後はペースを落としてますが、エリ女で13.3なんてラップを刻むとはねえ。この流れでも全く動けなかったのが大きく離れた2番手にいたショウナンパントルで、マイネサマンサが中団から一気に差を詰めにかかりますがこれもオースミハルカを脅かすところまではいかず。人気勢では前にいたアドマイヤグルーヴもそのまま脚を溜める。ウイングレットあたりも全然仕掛けていかなかった結果、直線に入ったオースミハルカは見るからにセーフティリードを確保して逃げ込み体勢になっていました。それを外から一気に差してきたスイープトウショウは確かに強かったです。中団から33.2秒の上がりを出されてはというところはあるものの、このあたりは中団からでも競馬ができるようになった分のプラスが大きいかと。でも最後オースミハルカが止まってる事を考えても、何だあの末脚ってところはあるか。確かに宝塚記念を勝った馬が簡単に負けていいレースではなかったのですが、ちょっと太刀打ちできないレベルにあるかもしれませんね。
オースミハルカは2年連続で会心の競馬をしてるんだと思いますが、どうしても最後の粘りが足りない。むしろ良く2着に粘っているというところがあるかもしれませんが、最後粘りきれないのがフサイチコンコルド産駒かなという気がしなくもなく。まあ、今年も上位の上がりが軒並み33秒台の中でよく粘ったということになるんだけどね。
アドマイヤグルーヴはエアメサイアに先着して最低限のことはやってのけたというところだろう。アドマイヤグルーヴ自身のレースの内容としては昨年とほぼ同じで、今年はオースミハルカに前に行かれ過ぎていたことと、スイープトウショウが中団でレースを進められるようになっていたことで逆転されてしまったという印象。
エアメサイアを抑えて4着のヤマニンシュクルに萌えた。
サミットヴィルはちょっとついて行けてなかったという感じだったか。

November 19, 2005

11/20 マイルチャンピオンシップ GI 京都 芝 1600m

Pre-Rating

トップレートはスプリンターズSの2着が117のデュランダル。先日アドマイヤグルーヴの3連覇の夢を打ち砕いたのはスイープトウショウでした。そのスイープトウショウの手綱を取っていた池添騎手が今回はデュランダルで3連覇に挑むことになります。デュランダルは昨年から蹄に問題を抱えていて、今年はまだスプリンターズSに出走したのみ。それでも最後は大外を回ってSilent Witnessを追い詰めにかかっていたあたり、出走するレースを絞ってしっかり仕上げれば問題のないところではあるか。まあ、デュランダルにやられ続けているアドマイヤマックスに乗る5連覇を阻止された人あたりが黙ってなさそうではあるけどな。
ということでデュランダルに続くのが115を貰っているアドマイヤマックスとメイショウボーラーだったのですが、メイショウボーラーは回避。アドマイヤマックスは高松宮記念とスプリンターズSでの数字ということですから、とにかく一緒に走ると勝てないデュランダルを何とかしなければというところではあるでしょう。課題は急にダメになってしまったマイルと言う距離ではあるだろうが、以前のような強烈な末脚をマイル戦で使う事が出来なくなってるんですよね。ただでさえデュランダルがいるので差し馬はどうかってところがあってちょっと前でレースをしたら最後全然伸びなかったのが去年のレースで、今年はどうするつもりなのかなと。武豊が日記で妙に弱気なことを書いてるのが気になる。これが国内最終戦で、このあと香港を走って引退と言う事だから最後に姪と戦うってのはなかなかに萌えるところではある。
そのラインクラフトはNHKマイルと秋華賞で111を貰い実質アドマイヤマックスと同格。前2走敗れているとはいえ、やや掛かり気味になっていたところもあり、やはりマイル戦の方があっているということなのだろう。NHKマイルで牡馬を蹴散らしマイル戦では3歳馬の中でトップ。古馬相手にどの程度前につけられるかというあたりがポイントになるかな。
カンパニーがなぜか113も持っていて登録してるんですが出てくるんですか。というか出てこれるのか。常に速い上がりを出しながらも届かないってのは位置取りとかに問題があるわけで…。
112なのがテレグノシス。毎回テレグノシスにだまされる私ですが、今回も騙されましょう。天皇賞で全く勝負にならなかったのは去年と同じです。というか今年の天皇賞なんて特殊すぎる展開だったので、着順は参考にならないだろうとは思う。去年のレースを見ている限りではデュランダルとの差はコーナーから加速してくるデュランダルに対して、直線に入ってから弾けるのがテレグノシスというところがあって、とにかくデュランダルより前で直線に向きたいところでしょう。大外回しは結果的にそれでちゃんと伸びてくるから良いのではないかと。
110がサイドワインダー、ダイワメジャー、バランスオブゲーム、ローエングリンとダンスインザムード。サイドワインダーは新潟で狂った末脚をご披露して折れた。のにスワンSで復帰して2着だからどうなってんだとか思う。京都は得意としているコースですし、デュランダル、テレグノシス、ハットトリックあたりとの末脚競演は萌えますね。ダイワメジャーはレースを引っ張る方になるかと思うが、関屋記念でサイドワインダーに撃墜されたり、毎日王冠はあのスローペースを動かずにサンライズペガサスとテレグノシスその他に差されるというあたりは問題か。ちょっと今ではGIで何とかできるようには思えない。バランスオブゲームもGIで勝つには厳しいと言うところはあるか。しかしこの馬もだけど、デュランダル、テレグノシス、アドマイヤマックスにローエングリンと相変わらず元気な6歳馬たちも今年が最後になりそうなのが多くて寂しいね。そのローエングリンはいつまでも逃げ潰れの癖が取れません。ラインクラフトやダイワメジャーが大人しくしてくれていたとしてどこまで持たせられますかね。ダンスインザムードは成績が全く安定しなくなってどうしたものか。今年も天皇賞を好走してのマイルCSとなりましたが、少なくともパドック見るまでこの馬は分かりません。
最後に109のハットトリック。京都では3戦3勝でとにかく切れる末脚を持っています。ただ、一線級とぶつかるようになって連勝が止まったのはともかく、これまで勝負に絡めていないと言うのは気になるところ。GIクラスになるとちょっと力不足か。
やっぱりマイルCSはメンバー濃いですね。好きな馬の多い6歳世代ですが、来年のこの舞台に戻ってこれるのは果たしているのかねという感じではあるし、気が向いたら淀行きたいなあ。でも今年は阪神JFも見たい。両方はきついしどうするかな。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ラインクラフトエンドウィープマストビーラヴドサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
2アドマイヤマックスサンデーサイレンスダイナシュートノーザンテースト武豊橋田満
3ウインラディウスサンデーサイレンスジョウノマチエールマルゼンスキー 田中勝春藤沢和雄
4ローエングリンSingspielカーリングGarde Royale横山典弘伊藤正徳
5ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost CodeO.ペリエ角居勝彦
6ビッグプラネットブライアンズタイムロンドンブリッジドクターデヴィアス和田竜二南井克巳
7アズマサンダースサンデーサイレンスオースミシャインシンボリルドルフ藤岡佑介藤岡健一
8ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky北村宏司藤沢和雄
9バランスオブゲームフサイチコンコルドホールオブフェームアレミロード木幡初広宗像義忠
10マイネルハーティーマイネルラヴシビルスイートシンボリルドルフ安藤勝己中村均
11タニノマティーニウォーニングタニノメールリヴリア須貝尚介須貝彦三
12ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテーストC.ルメール上原博之
13サイドワインダートニービンゴールデンジャックアフリート松永幹夫北橋修二
14デュランダルサンデーサイレンスサワヤカプリンセスノーザンテースト池添謙一坂口正大
15テレグノシストニービンメイクアウィッシュノーザンテースト勝浦正樹杉浦宏昭
16キネティクスフォーティナイナーインキュラブルロマンティックStop the Music小牧太新川恵
17リキアイタイカンアフリートノーノーネヴァーNijinsky武幸四郎松田正弘
18アルビレオサンデーサイレンススワンプリンセスNureyev岩田康誠白井寿昭
だから出馬表にネタを仕込むのはやめろとあれほど(ry
というかJRAやってくれたぜって感じで偶然って怖いねw。1枠見て吹いた。7枠見ても一回吹いた。
いきなりラインクラフトとアドマイヤマックスが隣同士ですよ。京都のマイル戦だから枠順はそれほど気にしなくても良いような気もしますが、アドマイヤマックスはちょっと嫌な枠に入ったのかなとは思う。
差し馬3頭を揃えた7枠も秀逸ですね。安田記念でも似たような枠を見ましたが、またしてもこうなるとは思ってませんでしたよ。ギリギリまで溜めて一気に加速する差し馬が好きです。
逃げるのはダイワメジャーかビッグプラネットあたりでしょうかね。ローエングリンはどうするつもりか考えるだけ無駄な気がします。ラインクラフトが行くならそれでも良いような気はしますが、この3頭にこれだけのメンバーを相手に回して逃げ切る事を期待するのはちと酷なところはあるでしょう。ちょっと控えたラインクラフトが直線抜け出してって展開はあるのかもしれないが、どのみちこれだけ前に行く馬がいるならそう遅いペースってのもなさそうですし、いい感じにしまった展開のレースになってくれるんじゃなかろうかと。その上で京都外回りコースということをフルに活かして飛んでくる追い込み勢に期待したいというところかな。

RESULT

1.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
2.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
3.ラインクラフト: エンドウィープ - マストビーラヴド by サンデーサイレンス
4.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
5.バランスオブゲーム: フサイチコンコルド - ホールオブフェーム by アレミロード
6.アドマイヤマックス: サンデーサイレンス - ダイナシュート by ノーザンテースト
7.ビッグプラネット: ブライアンズタイム - ロンドンブリッジ by ドクターデヴィアス
8.デュランダル: サンデーサイレンス - サワヤカプリンセス by ノーザンテースト
9.キネティクス: フォーティナイナー - インキュラブルロマンティック by Stop the Music
10.ウインラディウス: サンデーサイレンス - ジョウノマチエール by マルゼンスキー
11.サイドワインダー: トニービン - ゴールデンジャック by アフリート
12.テレグノシス: トニービン - メイクアウィッシュ by ノーザンテースト
13.アルビレオ: サンデーサイレンス - スワンプリンセス by Nureyev
14.アズマサンダース: サンデーサイレンス - オースミシャイン by シンボリルドルフ
15.マイネルハーティー: マイネルラヴ - シビルスイート by シンボリルドルフ
16.タニノマティーニ: ウォーニング - タニノメール by リヴリア
17.ローエングリン: Singspiel - カーリング by Garde Royale
ラップタイム: 12.2 - 10.6 - 11.4 - 11.5 - 11.4 - 11.5 - 11.3 - 12.2
ローエングリンが引っ張ったペースですが、2F目がちょっときついもののマイル戦としては平均よりちょっと速いかなというペース。これで最下位まで沈むローエングリンはもうどうにもならないかと思いますが、その後ろにつけていたダイワメジャーがハナ差の2着なのですから先行馬にとっても問題の無いペースではありましたか。これで大外を回ったデュランダルは最速の上がりを披露するものの差しきれず。アレを一気に持っていこうとするならば32秒台出してないと無理でいくらデュランダルでもそうそう32秒台なんて出せませんよと言うところか。過去2年は後ろからの馬が飛んできて決まる流れでしたが、今年は前が残る流れだったという事でしょう。ハットトリックはデュランダルなどより前で競馬をして追い込んでギリギリダイワメジャーを差しきりました。京都では負けなしという相性とこのレースに限って本来の冴えを取り戻したペリエの合わせ技というところではあるかな。ダイワメジャーは惜しかったが、最後は脚が止まっているので上手く抜け出したという面もありそう。ラインクラフトはちょっと後ろにつけすぎたかなと思う。道中ですぐ後ろにアドマイヤマックスがいたし。1枠で外から被されるような形になってしまったから仕方ないか。
デュランダル、サイドワインダー、テレグノシスが並んでレースしてたのが見られたので良しとする。デュランダルにしてもテレグノシスにしてもこいつら自身の時計だけを見ると衰えたとかそういう話にはならないなとは思う。ただ、今回は前の方の馬に速い上がりを出されてしまっただけ。ま、それが一番の問題ではあるんだが。

November 25, 2005

11/26 Japan Cup Dirt GI Tokyo Dirt 2100m

Pre-Rating

とりあえず向こうのGIをぶっちぎった経験のあるLava Manが119でトップレート。国内馬とのレート比較はあまり意味の無いことだとは思いますが、昨年のTotal Impactが118だった事を考えるとある程度の警戒が必要なレベル。戦績もHollywood Gold Cupを勝ってPacific Classicで負けてるところなど良く似ている。Freetstreet Dancerといい、カリフォルニアのダートを主戦場にしている馬が府中には合うのかもしれない。
国内のトップは114で並ぶタイムパラドックスとユートピア。距離に問題が無く連覇を狙うタイムパラドックスが最有力と言う事になるでしょう。今年の戦績も高いレベルで安定しており、ユートピアに対してはマイルの南部杯で負けて、今年は1900mのJBC Classicでしっかりやり返した形。むしろ怖いのは長いところで2度負けたサカラートか。ユートピアは2000mまでなら粘りが効くもののあと100mをこなす事が出来ずこの舞台は苦手。気まぐれなところもあってアテにしづらい。
112を貰った3歳馬カネヒキリは前走で3kの斤量差があったとはいえ2着に負けてついにダートでも土がついた。問題はJCダートという舞台で3歳馬が案外な事くらいかなと。クロフネは例外でしょう。JDDとダービーGPという2つのGIではゴールドアリュールがもっと恐ろしいレースを見せてここに臨んだものの5着という結果があるし、ユートピアでも圧勝できる舞台ではあるので、ここを勝ったから古馬に通用するというものではないのでしょう。で、前走の武蔵野Sではそう簡単には負けないというくらいに評価できるレースではあるかもしれませんが、いくら斤量差があったと言ってもちゃんと勝ちきって欲しかったなとは思うわけです。
同じく112のシーキングザダイヤはまだGI勝ちはありませんが、2着が3回と古馬になってそこそこ強くなってきたという感じはある。ただ川崎記念の2着はあまり評価できないので距離は問題だろうと思う。
111で並ぶのがサカラートとヒシアトラス。サカラートは距離に問題は無いし、なんかデットーリ騎乗という事らしいので、打倒タイムパラドックスの一番手だろう。サカラートがここまで強くなるとは思わなかったなあというのが正直なところで、ここまで来たからにはGIタイトルとって貰おうかと。ヒシアトラスは距離にやや問題があるように思えるのと鞍上どうすんのってところが問題か。ここに来てゴ(ryに戻したら陣営は神かと思ってよかろうが。
110を持っているのがパーソナルラッシュと外国馬2頭。パーソナルラッシュはアテに出来ないところがありますし、調子がよければ怖いところのある馬ですが、ここ2戦が案外なので期待するのは酷か。Tap Dayはカリフォルニアでの成績を重視するとなれば、走ってないのでどうにもならん。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1シロキタゴッドランジェニュインシクレノンメモリートニービンM.デムーロ中尾秀正
2ラヴァマンSlew City SlewLi'l Ms. LeonardNostalgia's StarC.ナカタニD.オニール
3サンライズバッカスヘネシーリアルサファイアリアルシャダイ佐藤哲三音無秀孝
4ユートピアフォーティナイナードリームビジョンノーザンテースト安藤勝己橋口弘次郎
5タイムパラドックスブライアンズタイムジョリーザザAlzaoO.ペリエ松田博資
6スターキングマンKingmamboPrincess TimideBlushing GroomK.デザーモ森秀行
7シーキングザダイヤStorm CatシーキングザパールSeeking the Gold横山典弘森秀行
8タップデイTap DayDay MateDayjurE.コアM.ヘニグ
9ハイアーゲームサンデーサイレンスファンジカLaw Society田中勝春大久保洋吉
10カネヒキリフジキセキライフアウトゼアDeputy Minister武豊角居勝彦
11サカラートアフリートスカーレットレディサンデーサイレンスL.デットーリ石坂正
12パーソナルラッシュWild RushPersonallyAlydar藤田伸二山内研二
13ジンクライシスSubordinationDaring VerseOpening Verse柴田善臣土田稔
14アジュディミツオーアジュディケーティングオリミツキネンジャッジアンジェルーチ内田博幸川島正行
15エキセントリックMost WelcomeSure CureCaerleonD.ホランドA.リード
16ヒシアトラスティンバーカントリータックスヘイブンAlydar蛯名正義中野隆良
Lava Manが良い所引いてるなという印象。ユートピアはその後ろくらいでレースをしそうか。それほど枠の影響は無いかな。でもこのレースは見るだけにしようかと。

結局今年のJCはどちらも難解か。毎年のように言われる招待馬のレベルについてはこれまでも低いと思った事はないし、今年もこれだけ来てりゃ十分ですよと。

RESULT

1.カネヒキリ: フジキセキ - ライフアウトゼア by Deputy Minister
2.シーキングザダイヤ: Storm Cat - シーキングザパール by Seeking the Gold
3.スターキングマン: Kingmambo - Princess Timide by Blushing Groom
4.タイムパラドックス: ブライアンズタイム - ジョリーザザ by Alzao
5.サンライズバッカス: ヘネシー - リアルサファイア by リアルシャダイ
6.シロキタゴッドラン: ジェニュイン - シクレノンメモリー by トニービン
7.サカラート: アフリート - スカーレットレディ by サンデーサイレンス
8.ユートピア: フォーティナイナー - ドリームビジョン by ノーザンテースト
9.ハイアーゲーム: サンデーサイレンス - ファンジカ by Law Society
10.アジュディミツオー: アジュディケーティング - オリミツキネン by ジャッジアンジェルーチ
11.ラヴァマン: Slew City Slew - Li'l Ms. Leonard by Nostalgia's Star
12.ジンクライシス: Subordination - Daring Verse by Opening Verse
13.タップデイ: Tap Day - Day Mate by Dayjur
14.パーソナルラッシュ: Wild Rush - Personally by Alydar
15.ヒシアトラス: ティンバーカントリー - タックスヘイブン by Alydar
16.エキセントリック: Most Welcome - Sure Cure by Caerleon
ラップタイム: 6.9 - 11.2 - 11.7 - 11.8 - 12.2 - 12.4 - 12.6 - 12.4 - 12.3 - 12.1 - 12.4
直線でわずかながらスターキングマンが先頭に立っていたときはそのまま復活勝利となってくれればうれしいという感じで見ていたのですが、最後にシーキングザダイヤとカネヒキリに交わされてしまいましたねえ。接戦だったがレコードも出たしカネヒキリは強かったという事でいいのだろう。シーキングザダイヤはまたかってところ。
ユートピアが逃げて作ったペースは昨年ローエングリンが引っ張ったペースと同じくらい。直線で粘れないのはやはり距離というファクターが大きかったかなと言う印象。ユートピアをみつつという位置にいたシーキングザダイヤが最後伸びて2着に来たのだからペースとしては問題ないペースか。Lava Manは先行馬を見る位置になってしまい、直線に入るまでに下がってしまったのですが、どうもコメントを見ていると怪我をしたとのことで、ちょっと惜しかったなというところか。まくりを見せて欲しかった気もするが、あの位置では出てこれなかったろうから直線で抜け出せるかどうかと言うところだったのかな。まあ、それでも外国馬では最先着だったわけですが。

11/27 Japan Cup GI Tokyo Turf 2400m

Pre-Rating

トップレートはもちろんBago。続いてゼンノロブロイ、Alkaasedとここまでが120オーバー。ついでに牝馬Ouija Boardが116。ゼンノロブロイまで含めて全部欧州でついた数字ではあるので、どうしたもんかなというところはあるものの、外国馬の中で実力上位2頭と一応今年勝ちきれないが日本のトップホースという形。先日も書いたようにBagoの血統なら日本の競馬にも対応できるだろうと考えているし、このクラスの馬が次から次へとJCで吹っ飛ぶというのもそろそろ勘弁してくださいとか言いたい気分でもある。勝ちきるには多少展開の助けが必要かもしれませんが、大崩れするということは考えにくいかなと。ゼンノロブロイも崩れると言う事は考えにくいか。今年は惜しいレースを続けながらも、その全てでゴール前で差されるというシーンを見せているだけにGIを3連勝する前の悪い癖が再発してるんじゃないのという気もする。本来極端に速い上がりを持ってるわけでもなくて、サンデーサイレンスの上級産駒としては平均的なんではないかなという程度。AlkaasedはWarrsan以上に12Fは得意で崩れない。東京の馬場に合うかどうかもKingmambo産駒なのでそうひどい事にはならないだろうってのはある。
続いて118がWarrsanとBetter Talk Now。馬場が合いそうなのはBetter Talk Nowではあるけれども、北米芝のレートはいまいち信用ならないところはある。WarrsanにしてもBago、Alkaasedの2頭に対しては数枚落ちるというのが実情だけに昨年ほど酷いレースにはならないで欲しいというくらいしか言えぬ。Warrsanの父Caerleonにしても抜群の日本適性でならしたのですが、今ならKingmamboの方が上になっちまうのは仕方なし。
ハーツクライとコスモバルク、King's Dramaが117。ハーツクライはこれまでレースが終わってから突っ込んでくるのが常でしたが、宝塚記念では良いところまで来たので昨年よりは良くなってるんだろう。コスモバルクは今年のレース選択で陣営が迷走するし、結局レースに出てきたら逃げて潰れるばかりで進歩しない。今回もタップダンスシチーとかに突付かれて終わるんではないかと。King's Dramaは速い時計で決着したMan O'War Sで2着したんだからそれなりではあるかな。でもそのとき勝ったのがBetter Talk Now。
116のデルタブルースは除外か。アル共で復帰したが、まだまだ完全ではないという感じだったので無理する事はないだろう。ヘヴンリーロマンスの天皇賞は112という評価でこのレベル。2戦続けてあんなにうまくいくようなことはないだろうから期待しすぎるのはどうかと思うものの、2400mを走った事が無いとはいえ血統からしたら簡単にこなせそうではある。あの底力に溢れる血統を活かせる展開になればねというところか。
115でサンライズペガサスとタップダンスシチー。サンライズペガサスは案外2400mには出走してないのな。昔ほど上がり勝負の馬ではなくなってるとは思うので位置取りが勝負か。タップダンスシチーの前走はこれまであれほど出走を嫌がってたのに納得のいくものではあったので、無視するにしても、宝塚記念が案外だったのは気になるか。年齢が年齢だし衰えたと言われるのは仕方なかろうなと。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス本田優西浦勝一
2タップダンスシチーPleasant TapAll DanceNorthern Dancer佐藤哲三佐々木昌三
3ウォーサンCaerleonLucayan PrincessHigh LineJ.P.スペンサーC.E.ブリテン
4アドマイヤジャパンサンデーサイレンスビワハイジCaerleon横山典弘松田博資
5リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン武豊音無秀孝
6 ウィジャボードCape CrossSelection BoardWelsh PageantK.ファロンE.ダンロップ
7ベタートークナウTalkin ManBenditaBaldskiR.ドミンゲスG.モーション
8ゼンノロブロイサンデーサイレンスローミンレイチェルMiningK.デザーモ藤沢和雄
9ストーミーカフェアドマイヤベガグリーティングスRainbow Quest四位洋文小島太
10ヘヴンリーロマンスサンデーサイレンスファーストアクトSadler's Wells松永幹夫山本正司
11コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイM.デムーロ田部和則
12バゴNashwanMoonlight's BoxNureyevT.ジレJ.ピース
13サンライズペガサスサンデーサイレンスヒダカブライアンブライアンズタイム後藤浩樹石坂正
14アルカセットKingmamboChesa PlanaNiniskiL.デットーリL.クマーニ
15キングスドラマKing's TheatreLast DramaLast TycoonE.S.プラードR.フランケル
16ハーツクライサンデーサイレンスアイリッシュダンストニービンC.ルメール橋口弘次郎
17スズカマンボサンデーサイレンススプリングマンボKingmambo安藤勝己橋田満
18ビッグゴールドブライアンズタイムビューティフルゴールドMr. Prospector和田竜二中尾正
なんか良い感じにタップダンスシチーが内枠引いてますね。結局タップダンスシチーが行ってその後ろにストーミーカフェとかビッグゴールドがつけるという形になりそうか。天皇賞を見てるとストーミーカフェに引っ張らせるのはやめた方が良いかとも思うわけで。で、コスモバルクがその状況で抑えが利くかってのは気になる。
JCでは毎年外国馬ばっかり買って散ってますが、今年も懲りずにBagoとかAlkaasedとかWarrsanとか行くつもりよ。今更やり方を変えられません。

RESULT

1.アルカセット: Kingmambo - Chesa Plana by Niniski
2.ハーツクライ: サンデーサイレンス - アイリッシュダンス by トニービン
3.ゼンノロブロイ: サンデーサイレンス - ローミンレイチェル by Mining
4.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
5.ウィジャボード: Cape Cross - Selection Board by Welsh Pageant
6.サンライズペガサス: サンデーサイレンス - ヒダカブライアン by ブライアンズタイム
7.ヘヴンリーロマンス: サンデーサイレンス - ファーストアクト by Sadler's Wells
8.バゴ: Nashwan - Moonlight's Box by Nureyev
9.スズカマンボ: サンデーサイレンス - スプリングマンボ by Kingmambo
10.タップダンスシチー: Pleasant Tap - All Dance by Northern Dancer
11.アドマイヤジャパン: サンデーサイレンス - ビワハイジ by Caerleon
12.ベタートークナウ: Talkin Man - Bendita by Baldski
13.ウォーサン: Caerleon - Lucayan Princess by High Line
14.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
15.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
16.キングスドラマ: King's Theatre - Last Drama by Last Tycoon
17.ビッグゴールド: ブライアンズタイム - ビューティフルゴールド by Mr. Prospector
18.ストーミーカフェ: アドマイヤベガ - グリーティングス by Rainbow Quest
ラップタイム: 12.5 - 10.7 - 11.5 - 11.8 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 11.8 - 11.8 - 11.9 - 12.0 - 12.4
タップダンスシチーが押して先頭。その後ろにストーミーカフェとビッグゴールドがつけるという展開は読みきったもの、直線でバゴが伸びてこなかったので終了。
そのタップダンスシチーがストーミーカフェに少し突付かれながら作ったペースは道中で1度だけ12.0を踏みますがそれ以外は11秒台後半というきついペースで、2番手、3番手につけていたストーミーカフェとビッグゴールドは完璧に沈み、タップダンスシチーも最後は粘りきれずに10着でした。それでも最後は止まったとはいえ、これだけの競馬ができるのだからタップダンスシチーは凄い馬だと思う。
直線に入るところではOuija Boardの手応えが良いようにも見えましたが、そこからが意外と伸びてきませんでしたねえ。ゼンノロブロイにしても一瞬突き抜けていきそうな感じがあったのですが、これもそこからがちょっと伸びてなかったと言うか、Alkaasedを交わすところまではいけませんでした。で、最後に内に入って馬群を縫ってきたハーツクライが来ましたが、わずかに抑えて1着Alkaased。さすがはDettoriと言うところではあったか。まあ橋口厩舎らしい結果に終わったハーツクライは惜しかったけどある程度読めた結果か。
ゼンノロブロイという馬は昨年のGI3連勝の鮮烈なイメージを大事にする人と、その前の詰めの甘い競馬を続けていたイメージを引き摺る人の間で大きく評価が分かれそうだが、私は後者。だから、まあこんなもんでしょとは思う。もともと圧倒的に強いというイメージは無くてとにかく大崩れしない善戦屋というイメージの方が強いのね。今年になってGIを4戦、それら全てで勝てないまでも環境も相手も展開も全く異なってくる中で3着、2着、2着、3着なら十分素晴らしい結果だと思うが、昨年秋の結果に比して物足りないと思う人はいるのだろう。距離やスタミナという問題ではなくて、今年のレースは抜け出しに掛かる時の甘さがずっと見られるので今回もAlkaasedに並んだ後はそういう面が見られたという事で良いのではなかろうか。特に力が衰えたとかそういうことではなさそう。むしろどんなレースでも上位に顔を出せることを評価してやるべきでしょう。ただ、天皇賞秋では上がりが32秒台という競馬をしましたし、今回はレコード決着となってきついレースを2つ続けたので有馬記念はちょっとどうかなという気はしてみたり。ゼンノロブロイに限らずこの2戦走った馬は少なからずそうだと思うが。
リンカーンの4着は確かに驚いたが、展開が全く向かなかった天皇賞を気にしなければ京都大賞典を勝っているし、昨年よりは馬の状態が良いということでしょう。Ouija Boardは直線でもっと伸びるかと思ったが伸びず。最後はハーツクライに少し前をカットされるような形になって3着を失ったというところはあったかもしれない。ヘヴンリーロマンスはこの結果なら十分か。BagoはやっぱりNashwanかという事になるのかねえ。昨年の凱旋門賞馬としてみるならば今年の成績は大いに不満ではあるのだが…。Warrsanはこの高速レースで昨年の順位を上回ったので個人的には満足な結果だったり。
Blood-HorseとRacing Postに速報が出てますね。
Blood-Horse: Alkaased Noses Out Heart's Cry in Record-Setting Japan Cup
Racing Post: Alkaased powers to record Japan Cup triumph
レーポは流れるからリンク張らない方向で。
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Frankie Dettoriは東京競馬場において行われたJapan CupにおいてAlkaasedを勝たせるために持てる全ての騎乗技術を必要としました。2400mの芝のレースで日本馬Heart's Cryをハナ差退けて2:22.1というレコードタイムを記録しています。Kent Desormeauxが騎乗した昨年の覇者Zenno Rob Royは圧倒的一番人気に推されていましたが3着に終わっています。
アメリカ馬のBetter Talk NowとKing's Dramaはそれぞれ12着と16着でした。
DettoriはAlkaasedを2003年のJapan Cup馬であるTap Dance Cityの刻む速いペースに対応させました。Tap Dance Cityは直線の入り口でも大きなリードを保ち、アップセットを演じようとしましたが、イギリスのOuija BoardとZenno Rob RoyがPleasant Tap産駒に狙いを定めて襲い掛かりました。そしてAlkaasedが外から一気に来ました。Alkaasedは残り100mの地点では勝利を確信できる状況でしたが、7頭いたSunday Silence産駒のうちの1頭、Heart's CryがChristophe Lemaireに導かれて内から迫りました。結果Dettoriは3度目のJapan Cupの勝利をまたしてもハナ差で手に入れる事になりました。
勝ち時計の2:22.1は1989年にNew Zealandの牝馬Horlicksが記録した2:22.2を更新するステークスレコードです。
Alkaasedは5歳のKingmambo産駒で、KentuckyのRobin Scully's Clovelly Farmで産まれました。2001年のKeeneland September Yearlingで325,000ドルでSheikh Hamdanに落札されています。彼は3歳馬としてのキャリアを終えた後の2003年のTattersalls Saleにおいて42,000Guineasで落札され、今ではMonacoのMichael Charltonの馬として走っています。
このLuca Cumaniが調教する馬は今年の凱旋門賞に狙いを定めていましたが、軽い怪我のため薬物治療が必要となり、凱旋門賞には出走できませんでした。彼はBC Turfにもプレエントリーしましたが、CumaniはAlkaasedの状態とBelmontの柔らかい馬場状態のいずれかの理由によって回避させています。
Charltonは彼を12月のHong Kongのレースに出走させるつもりであり、Cumaniの最終的な決定を待つようです。2006年の繁殖シーズンに向けて日本で種牡馬入りする可能性についての質問にはHong Kongの後で決めると交わしました。
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ということで来年どうするのかということについては、まだ決めないという事のようですが、5歳だからもう引退してもおかしくはないか。後1年現役に残って欲しいかなという気はするけどね。Kingmambo産駒でもある事だし日本で種牡馬入りしたら人気になるでしょうが、社台にはキングカメハメハがいるので敢えて手を出す事はしないかなと。JRAが手を出したらそれはそれで面白かろうが…。それより古馬が不作なDubaiの王族が買い戻すかなという気がしていたり。

December 3, 2005

12/4 阪神ジュベナイルフィリーズ GI 阪神 芝1600m

Past Performance

2歳なのでプレレートは発表されませんが、Past Performanceでも見ておく。
抽選になる1勝馬は除いて2勝以上のOP馬だけですが。
■アイスドール: キャプテンスティーヴ - ビスクドール by サンデーサイレンス
3戦2勝で東京マイルの出世レース赤松賞を勝っての参戦。本来芝向きではないと思われるCaptain Steveの産駒なのでいつまで芝で通用するかは問題ですが、前走では上がり3Fが他馬より1秒速いという段違いの末脚を見せました。その上がりはアルーリングボイスに匹敵します。マイル経験があるということでも十分有力といえる存在でしょう。阪神コースは芝1400m未勝利戦を勝っています。9-f族で近親にはトゥザヴィクトリー、サイレントディール、Clear Mandate、Dream Schemeなどなど最近はちょっと勢いが無くなってる感もあるが問題ないだろう。
■アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
3戦2勝。東京の500万下サフラン賞勝ち。逃げて連勝してきたので、本番でも前に行こうとするでしょう。父の母系からスターロッチ、母父からはフラストレートとビューティフルドリーマーの血が入る。
■アルーリングボイス: フレンチデピュティ - アルーリングアクト by エンドスウィープ
デビュー戦こそ2着に敗れるものの小倉で勝ちあがり重賞を勝ってきて現在5戦4勝で小倉2歳とファンタジーSを勝っています。阪神コースはOPのききょうSを勝って問題なし。とにかく切れる脚を持ち前走のファンタジーSでは上がり3Fが34.1。傍流だがOne I Loveを経由してくる9-f族。ここ2年スイープトウショウ、ラインクラフトとファンタジーSを勝った馬が一番人気で勝てないのは少し気になるか。アルーリングボイスの場合はマイル経験は無いが、阪神で勝ち星があるというのがその2頭に対する強みではあるかな。
■エイシンアモーレ: エイシンワシントン - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
3戦2勝。デビュー戦、フェニックス賞と連勝したが、小倉2歳Sでアルーリングボイスに敗北。それ以来のレースとなります。奇しくもDamascus系種牡馬に母父サンデーサイレンスという形はアイスドールと同じだが、こちらはDamascus3x4となる。祖母エイシンララミーでエイシンテンダーの姪。前走で減った馬体重が戻ってどれだけ上積みがあるかというところだろう。距離も少し気になる。
■クリノスペシャル: スペシャルウィーク - ペパーミントグラス by ヘクタープロテクター
5戦2勝。りんどう賞勝ち。ファンタジーSは14着と大敗。流れに付いていけないし、直線は切れないしファンタジーSのレースを見る限りでは厳しいだろう。Zaribaに遡る事のできる9-e族でアズマサンダースの近親。
■グレイスティアラ: フジキセキ - ロイヤルティアラ by ノーザンテースト
3戦2勝。エーデルワイス賞勝ち。2勝はともにダートの1200mで、新潟2歳Sでは大きく離された4着と芝ではちょっと足りないか。祖母はロイヤルコスマー。
■コイウタ: フジキセキ - ヴァイオレットラブ by ドクターデヴィアス
4戦2勝。カンナS勝ち、京王杯2歳S3着。京王杯では差の無い3着でしたが、今年の京王杯はメンバー的にいまいちでしたし、スローでレベルもどうかと。叔母にビハインドザマスク。
■コスモミール: ヘクタープロテクター - トリプルタイム by リアルシャダイ
5戦3勝。デビュー戦からマリーゴールド賞、ダリア賞と3連勝しましたが、新潟2歳Sは3着で続くファンタジーSは5着。2戦とも強い相手でしたが、それでも差をつけられたのは間違いないか。
■セントルイスガール: Silver Hawk - エイシンシンシアナ by Storm Cat
4戦1勝。フェニックス賞と小倉2歳Sで2着。ファンタジーSでは6着と敗れてアルーリングボイスに差をつけられたが、小柄な馬が多頭数の競馬で揉まれたことも原因になりそう。スムーズに前につけることが出来たら面白いかもしれない。
■テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェリアード by ステートリードン
2戦2勝。かえで賞は勝ってしまったよという内容ではあったが弱いわけではない。それでもGI勝ったら祭りになるのは間違いないだろうw。直線で坂のある阪神でも粘り強さを発揮できれば良いよねという感じ。叔父にエムアイブランがいる。
■プラチナローズ: クロフネ - スギノキューティー by Majestic Light
5戦2勝。前走福島2歳Sを勝つ。と言っても福島まで行ってようやく勝ってきたという印象はある。
■ラッシュライフ: サクラバクシンオー - フレンドレイ by デインヒル
3戦1勝。函館2歳SとファンタジーSで2着。善戦屋でそれなりに走れるだろうが、距離が持つかどうかが問題だろう。クリノスペシャルと同牝系。
後は6/11で抽選となる1勝馬。てきとーに見るとゴールドディアラの娘ブラックチーターはファンタジーSがちょっと負けすぎではあるかな。ロッタレースの娘フサイチパンドラは新馬戦を快勝して出てきたら面白いのかもしれないが、レースが終わった後に所詮はロッタレースとか行ってしまいそうな予感w。ファンタジーS3着で賞金が積めなかったニシノタカラヅカはニシノフラワーの半妹で久し振りに期待の掛かる馬。勝ち上がるまでに時間がかかりましたが惜しいレースもあったので、何とか抽選を突破して欲しいところ。この馬のために賞金のあるニシノフジムスメを回避させているという話もあるくらいですし。新馬戦快勝のシークレットコードはFusaichi Pegasus産駒の持込馬。出てきて欲しいのはこのあたりか。
今年は2歳戦をそれほど追いかけているわけでもないので、いまいち分かりにくいのだが、アレだけ勝ち上がりがすごいと言われてたアグネスタキオン産駒が1頭もいない事に驚いてみたり。2勝目が遠いってのは分かってましたが、ちょっと期待ハズレというかスタートダッシュに比してこの頃よろしくないのではないかと。クロフネは1頭は確定であと1頭ほど抽選待ち。今年の新種牡馬ってことで言えば後はアイスドールがいるだけ。
ということでこれだけ書いて何が言いたいかというとアイスドールは伏兵ではないですよってところだったり。WSJSで騎手がどうなるか分かりませんが、藤岡のままでもいいとは思うよ。若手だと今一番だろうし、近いうちにトップジョッキーの仲間入りをしてくれたらいいなあと思うので、GIにもどんどん乗ればと。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1コイウタフジキセキバイオレットラヴドクターデヴィアス横山典弘奥平雅士
2キーレターリンドシェーバーアグネスフェルティノーザンテースト太宰啓介太宰義人
3ブラックチーターサンデーサイレンスゴールドティアラSeeking the Gold安藤勝己松田国英
4エイシンアモーレエイシンワシントンエイシンアイノウタサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
5シークレットコードFusaichi PegasusマジックコードLost Code藤田伸二森秀行
6クリノスペシャルスペシャルウィークペパーミントグラスヘクタープロテクター上村洋行橋口弘次郎
7コスモミールヘクタープロテクタートリプルタイムリアルシャダイ木幡初広根本康広
8シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケット松永幹夫松田国英
9アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ小林淳一加藤修甫
10サチノスイーティーカリスタグローリペルファヴォーレアフリート中舘英二平井雄二
11セントルイスガールSilver HawkエイシンシンシアナStorm Cat小牧太坂口正則
12テイエムプリキュアパラダイスクリークフェアリードステートリードン熊沢重文五十嵐忠男
13グレイスティアラフジキセキロイヤルティアラノーザンテースト田中勝春手塚貴久
14アルーリングボイスフレンチデピュティアルーリングアクトEnd Sweep武豊野村彰彦
15プラチナローズクロフネスギノキューティーMajestic Light岩田康誠浅見秀一
16フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev角田晃一白井寿昭
17ベストストーリーフサイチソニックベストダンシングトニービン渡辺薫彦沖芳夫
18アイスドールキャプテンスティーヴビスクドールサンデーサイレンス藤岡祐介池江泰寿
大外引きよった。まあ、外枠は不利と言われる阪神マイルですが、そんなこと言ってたらヤマニンシュクルが一気に飛んできたこともありますし、レースのやり方次第ではあろうということで気にしないことにする。というか阪神JFに関して言えば、特に外枠がこないということもなく、何故にそうまで外枠を嫌がるのかなってのはある。ちゃんとした差し脚を持っているか、器用に中団につけられれば問題ないわけで、逃げ馬が外枠から無理矢理前に行くのだけはちょっとダメってところではなかろうか。で、アイスドールは何が何でも前にという馬ではないので、大丈夫と思う事にする。泰寿センセイが何か言ってるが気にしない方向で。2年目の調教師と2年目の騎手でどちらも更なる飛躍のためにGIタイトル手に入れていらっしゃいって感じではあるかな。繁殖初年度同士の父と母でもあるし、いろいろ期待するところは大きいわけですよ。キャプテンスティーヴの日本での栄光のためには母父サンデーサイレンスの活躍馬が出るのと出ないのでは全く違った事になりそうだし、ホントに。
さて、一番人気は間違いなかろうアルーリングボイスは前も書いたように、スイープトウショウ、ラインクラフトとオーバーラップするところが多々あって悩む。マイル戦未経験ってのもありますし、エンドスウィープの血も入ることになりますし。ただ、京都コースしか経験のなかったその2頭に比べると阪神コースでもきっちり勝っているアルーリングボイスの方がやや良いかなってところではありますが、母アルーリングアクトも飛んだしなってところでどうだろ。さらに追いきりが最後1Fを流したような時計になってるのも気になるし。
フサイチパンドラが人気になるってのはまあ、新馬戦を圧勝してるからってのと人気のある血統だからってところだろうけど、アレの母はロッタレースですよ。そんなの信用していいのかと。
テイエムプリキュアは平坦コースのみでマイル経験なしなので、飛びやすいパターンではあるでしょう。2戦2勝ながら、血統や馬名で人気になりにくいわけですが、そうでなくてもちょっと厳しいか。

RESULT

真逆でした。
1.テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェアリード by ステートリードン
2.シークレットコード: Fusaichi Pegasus - マジックコード by Lost Code
3.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
4.エイシンアモーレ: エイシンワシントン - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
5.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
6.コイウタ: フジキセキ - バイオレットラヴ by ドクターデヴィアス
7.アイスドール: キャプテンスティーヴ - ビスクドール by サンデーサイレンス
8.コスモミール: ヘクタープロテクター - トリプルタイム by リアルシャダイ
9.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
10.ベストストーリー: フサイチソニック - ベストダンシング by トニービン
11.ブラックチーター: サンデーサイレンス - ゴールドティアラ by Seeking the Gold
12.クリノスペシャル: スペシャルウィーク - ペパーミントグラス by ヘクタープロテクター
13.サチノスイーティー: カリスタグローリ - ペルファヴォーレ by アフリート
14.アルーリングボイス: フレンチデピュティ - アルーリングアクト by End Sweep
15.セントルイスガール: Silver Hawk - エイシンシンシアナ by Storm Cat
16.グレイスティアラ: フジキセキ - ロイヤルティアラ by ノーザンテースト
17.プラチナローズ: クロフネ - スギノキューティー by Majestic Light
18.キーレター: リンドシェーバー - アグネスフェルティ by ノーザンテースト
ラップタイム: 12.5 - 11.2 - 11.8 - 12.6 - 12.5 - 12.0 - 11.9 - 12.8
パドックの途中から雨がきつくなり、良馬場といっても馬場には影響があったかなとは思う。
テイエムプリキュアは今回は控えて中団後方からの競馬になり、馬群を縫って上がり最速の伸びを見せて抜け出しました。時計的にはちょっと物足りないという部分もありますが、こういう馬場になったら強さを見せる事ができるという事でしょう。これまで小倉と京都で2戦2勝ということで、過去2年で一番人気で飛んだラインクラフト、スイープトウショウとほぼ同じような形でしたが、こちらの血統はパラダイスクリークにエムアイブランの半妹とパワーがあり距離も持つという点でこなしてしまったかなというところ。まあ、かえで賞のレースもかなりしぶといというところを見せていたわけで、来年以降も軸になってくれれば良いよねとは思う。
それにしても2着にFusaichi Pegasus産駒が来て、その後もサンデーヌレイエフだったり、Damascusクロスだったり、母父ミナガワマンナとかかなり力のいる馬場状態だったんではないかな。
ということで、アルーリングボイスは全くダメの14着。4コーナーを回るときにアイスドールが同じサンデーRの馬とぶつかったのが見えたんですが、あれ位置的にベストストーリーだと思ったのね。どうやらアルーリングボイスでしたか。というかなぜアルーリングボイスがあんなところにいたのかってことにはなると思うので、やはり使いすぎていたというところはあるのかな。阪神のOPとファンタジーSとどっちかにしておけばまだましだったのかもしれないですけどね。
で、アイスドール。大外枠でも来るときは来ると言ってまし、馬体重も減って無かったのですが、パドックに出てきてみるとちょっと入れ込み気味。スタート後は内に入れよういうつもりだったのか向こう正面でも少しフラフラするような競馬になって、諦めて外から行ったところでアルーリングボイスに被せる形になってしまいました。同じサンデーRの馬の邪魔になってしまったのはちょっとダメではありますが、どっちにしろアルーリングボイスが勝てるような展開でもなかったしあまり関係ないか。とにかく、最後方を進む形になってしまい、そこから大外を回して2番目に速い上がりを記録しているのですから、悪くは無いというところか。道中でもうちょっと前にいけていればというレースでしたかね。そのあたりの判断がまだ藤岡では難しいところか。ま、最後までちゃんと伸びてるし悪いレースではなかったと思いますけどね。

December 10, 2005

12/11 朝日杯FS GI 中山 芝 1600m

Past Performance

■フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
4戦3勝。東京スポーツ杯勝ち。新馬戦で負けたときはさすがにフサイチエアデールも2年連続でそういい馬は出せないかなと安心したものですが、その後3連勝してきました。上のライラプスがフレンチデピュティ産駒ならこっちはクロフネときたよ。いや、フサイチエアデールは繁殖としてかなり良いという事であるかな。どうもスタートからポンと逃げる展開に持ち込めれば強いという感じではあるのですが、マイル経験なしってところがちと気にはなるかな。まあ、こなせるとは思うが、逃げられずという展開になったらどうなるか分からないし。
■デンシャミチ: サクラバクシンオー - バーンダンス by マルゼンスキー
5戦2勝。京王杯2歳S勝ち。今年の京王杯はあまりレベルの高いレースには思いませんでしたし、短い距離の方がいいというところではあるかな。中山マイルは芙蓉Sで2着。
■ショウナンタキオン: アグネスタキオン - ショウナンマイラヴ by トニービン
2戦2勝。圧勝した新潟2歳S以来の出走。あの頃はアグネスタキオンは前途洋洋たるという感じでしたが、その後ちと暗雲立ち込めるってな感じに、勝ち上がった次が遠い。この馬は簡単にクリアしてるから違うかもしれませんが、後ろから直線で一気にという勝ち方だったからなあ。中山だとさすがにそれでは届ききらないような気もするので、どうするかってところだろう。でも勝春の久々のGIの可能性はそれなりにあると思いますけどね。そりゃ善臣以上には。
■ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
5戦2勝。札幌2歳で2着以来のレース。この辺の2歳馬が間隔を空けてきたらさっぱり分かりませんが。
■フェイクフェイス: スターオブコジーン - マヤノクリオネ by サクラユタカオー
道営でデビューしてJRA2勝を含む5戦3勝。前走はすずらん賞を勝って、その後中央移籍。とにかくいきなりマイル戦で距離が持つのかどうかだろう。ダートよりは芝が向いているといってもやはりスプリンターだろうって所はあるわけで。
■ジャリスコライト: ファンタスティックライト - Chancey Squaw by Chief's Crown
2戦2勝。東京のマイルOPいちょうSの勝ち馬でアグネスデジタルの半弟。2戦ともスローペースのレースでやや抜けた上がりを繰り出して差しきっています。本番がそんなにスローで進むことはなさそうなので、付いていけないことはないでしょうけど、ちゃんと差す脚を残せているかどうかではあるでしょう。この血統の完成はもっと後から活躍って感じもしますけど…。
■ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - ダンジグウィズウルヴス by Danzig
2戦1勝。デイリー杯2歳Sで2着。やっとサンデーが出て来た。血統の更新が速くてHaloの2x5とか出てきてます。距離が延びて良さそうな血統ではないので、ずっとマイル専念でも良いかなと。この馬の存在価値は2年目の池江泰寿調教師が阪神JFに続いてそこそこの馬を送り込んできたという事に尽きるような気もします。
■アポロノサトリ: Cozzene - Mississippi Queen by Dixieland Band
3戦2勝。500万下まで。2勝とも吉田隼人が乗ったので52kと軽斤量。そのあたりの評価が微妙なところながら、まあ上がりも速いしなんとかなりそうですけど。遡っていくとAuroraに辿りつく牝系ではありますが、米血でカチカチに固められてる印象も受けて微妙。まあDixieland Bandなんて入ってるしので薄っぺらではなかろうが、Great AboveにDr. Fager絡めてきたりしてるしなあ。まあ、Dixieland BandのおかげもあってHyperionだって目立つから気にしないか。
■エムエスワールド: ステイゴールド - トップワールド by マルゼンスキー
4戦2勝。何とか自己条件で2勝目を挙げてこの舞台を踏む資格を得たステイゴールド産駒。フラストレートから続く日本土着牝系で累代がインターグリオー、シアンモア、アスフォード、ライジングフレーム、ハロウェー、ノーレアセ、マダング、マルゼンスキー。なかなか濃ゆいね。小倉と京都しか走ってないので坂はどうだろう。
■スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
4戦2勝。デイリー杯は3着。
■フィールドカイザー: クロコルージュ - シンモーション by ロドリゴデトリアーノ
5戦2勝。先日欧州に送り返されたクロコルージュの産駒。四代遡るとDavona Dale。
■ユーワハリケーン: Mt. Livermore - Two Punch Lil by Two Punch
5戦2勝。プラタナス賞勝ち。兵庫JGPで3着。全日本2歳優駿で補欠に回されたのでこっちに登録してきました。ということで芝経験なし。Mt. Livermoreだし全くこなせないということではなかろうが、いきなりでは。
■レソナル: グラスワンダー - ポニーガール by Seattle Slew
3戦2勝。でかい馬になりそうな血統ですが、普通でした。これもダートしか走っておらず、芝でも走れそうに見えますが、きびしいかなと。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ダイアモンドヘッドサンデーサイレンスダンジグウィズウルヴスDanzig武豊池江泰寿
2ショウナンタキオンアグネスタキオンショウナンマイラヴトニービン田中勝春上原博之
3フェイクフェイススターオブコジーンマヤノクリオネサクラユタカオー和田竜二南井克巳
4アポロノサトリCozzeneMississippi QueenDixieland Band蛯名正義堀井雅広
5スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール内田博幸矢作芳人
6ダノンブリエMister BaileysSilver PureInterrex江田照男小島太
7ジャリスコライトFantastic LightChancey SquawChief's CrownK.デザーモ藤沢和雄
8デンシャミチサクラバクシンオーバーンダンスマルゼンスキー柴田善臣田中章博
9ディープエアータイキシャトルハイパスチャーEl Gran Senor池添謙一池添兼雄
10スロクハイネスハイライズスロクフルラードニッポーテイオー丹内祐次矢野照正
11レソナルグラスワンダーポニーガールSeattle Slew北村宏司大久保正陽
12フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンス福永祐一松田国英
13タニオブゴールドバブルガムフェロークラクエンレディートニービン松岡正海栗田博憲
14フィールドカイザークロコルージュシンモーションロドリゴデトリアーノD.ボニヤ山内研二
15エムエスワールドステイゴールドトップワールドマルゼンスキー松永幹夫湯窪幸雄
16コマノルカンボストンハーバーリンデンジョオーリアルシャダイ木幡初広鮫島一歩
やはり牡馬はいまいち萌えませんね。
とりあえず先週のアイスドールは大外枠にぶち込まれたわけですが、今週はダイアモンドヘッドが最内枠にぶち込まれました。池江泰寿センセのこの極端な枠の引き方はなんじゃそれとか思いつつ、とりあえず等価交換ってやつか。先週と今週逆にして欲しかった気分。
とりあえずフサイチリシャールに勝たれると何か悔しいので、かといってショウナンタキオンもなあってところはあって、後ジャリスコライトもせめて3歳になるまで待てと言いたいし、最後の世代は1頭しかこの舞台に送れなかったが、それをしっかりまとめてこそサンデーサイレンスだろうと思い込む事にしてダイアモンドヘッドを本命にしてもよろしいでしょうか(回りくどく弱気。
まあ、今年は前哨戦になる重賞があまりアテにならないかという風には思ってるし、まだマシと思った東京スポーツ杯ははっきりと前残りなんだよね。
敢えて牡馬にぶつける形になったスロクハイネスはいまいちやりたい事が分かりません。輸送が嫌だと言っても他にいくらでもあるだろ、1勝馬なんだし…。こんな形でハイライズが2年目の産駒にして初めてGIに登場でございます。

RESULT

1.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
2.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
3.ジャリスコライト: Fantastic Light - Chancey Squaw by Chief's Crown
4.ショウナンタキオン: アグネスタキオン - ショウナンマイラヴ by トニービン
5.ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - ダンジグウィズウルヴス by Danzig
6.ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
7.ダノンブリエ: Mister Baileys - Silver Pure by Interrex
8.アポロノサトリ: Cozzene - Mississippi Queen by Dixieland Band
9.エムエスワールド: ステイゴールド - トップワールド by マルゼンスキー
10.レソナル: グラスワンダー - ポニーガール by Seattle Slew
11.コマノルカン: ボストンハーバー - リンデンジョオー by リアルシャダイ
12.デンシャミチ: サクラバクシンオー - バーンダンス by マルゼンスキー
13.フィールドカイザー: クロコルージュ - シンモーション by ロドリゴデトリアーノ
14.タニオブゴールド: バブルガムフェロー - クラクエンレディー by トニービン
ラップタイム: 12.8 - 11.5 - 11.6 - 11.5 - 11.6 - 11.8 - 11.1 - 11.8
スロクハイネスとフェイクフェイスが出走を取り消しました。
あー、フサイチエアデールの仔にGI勝たれてしまったよって感じですね。クロフネすげーということでもあるかも知れんが…。現役時代にはついにGIに手が届かなかったフサイチエアデールは嫌いではないが、トゥザヴィクトリーの生涯のライバルとして先を越されると当然悔しくあるわけですよ。ま、トゥザヴィクトリーの方が現役を一年長く続けたわけだし、その一年があってこそのトゥザヴィクトリーではあるので、ある程度先にフサイチエアデールの仔が活躍するのは当然なわけですが、GIまで勝たれちゃうとね…ハードル高いなと思うわけで。
さて、スーパーホーネット以外上位は人気馬が占めたということで、順当も順当というレースではありますが、1枠2頭のあの控え方にはちと納得がいかないかも知れず。ダイアモンドヘッドは直線でジャリスコライトに一気に置いていかれているように末脚勝負な馬ではなかったわけですし、レソナルに前にいかれて、外からフサイチリシャールとかも来ていたとはいえちょっと下げすぎたのではないかななどと。ショウナンタキオンもあれでは後ろ過ぎたといえるでしょう。
問題のスーパーホーネットですが、もともと良く分からないような種牡馬だったロドリゴデトリアーノが更に訳分かんなくなったというところですかね。エリモエクセル以来久々の大物ということになるか。なかなか見所のある末脚だと思いましたし、そういうところでエリモエクセルに似るってのも好みではありますよ。デイリー杯では3着でしたし、まま良い感じ。

December 24, 2005

12/25 有馬記念 GI 中山 芝2500m

Post Position

馬名母父騎手調教師
1マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス本田優西浦勝一
2サンライズペガサスサンデーサイレンスヒダカブライアンブライアンズタイム蛯名正義石坂正
3ゼンノロブロイサンデーサイレンスローミンレイチェルMiningK.デザーモ藤沢和雄
4コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
5スズカマンボサンデーサイレンススプリングマンボKingmambo安藤勝己橋田満
6ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
7ヘヴンリーロマンスサンデーサイレンスファーストアクトSadler's Wells松永幹夫山本正司
8グラスボンバーMachiavellianブルーラスターNureyev勝浦正樹尾形充弘
9タップダンスシチーPleasant TapAll DanceNorthern Dancer佐藤哲三佐々木昌三
10ハーツクライサンデーサイレンスアイリッシュダンストニービンC.ルメール橋口弘次郎
11オペラシチーオペラハウスシャルムマイヤーブレイヴェストローマン中舘英二佐々木昌三
12ビッグゴールドブライアンズタイムビューティフルゴールドMr. Prospector柴田善臣中尾正
13コイントスサンデーサイレンスレトスEgg Toss北村宏司藤沢和雄
14リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン横山典弘音無秀孝
15デルタブルースダンスインザダークディクシースプラッシュDixieland BandO.ペリエ角居勝彦
16オースミハルカフサイチコンコルドホッコーオウカリンドシェーバー川島信二安藤正敏
プレレートをみるのも忘れてたが、順番に見ていこうか。
マイソールサウンドは阪神大賞典を勝って109を得ています。冬から春先にかけて走る馬で、GIIを3勝という実績もありますが、GIではきっちり惨敗してくれます。こういうタイプの馬はアメリカンボスを思い出しますが、まだマイソールサウンドよりアメリカンボスの方が強かったという印象もあるし、今回はあんな恵まれたペースになりようも無いので無理でしょう。
サンライズペガサスはJC6着で117という数字。毎日王冠から天皇賞、JCを経て有馬記念という王道ローテではありますが、屈腱炎などで長期休養までしたこの馬にこれだけのローテを歩ませて大丈夫なのかなというところはやや気になるか。ある程度前目の位置から競馬ができるようになったのは収穫だろうが、ちょっとそれも遅すぎた印象。
ゼンノロブロイは英国際の121が持ちレート。このレースもそうだし、秋のGI2戦もそうなんですが、とにかく勝ちきれない昨年春までのいまいちなロブロイに戻ってしまいました。昨年の秋シーズンは直線で抜け出して差をつけるという文句のつけにくい勝ち方をしてくれましたが、とにかくいろいろなものがうまく行っていたという事だけは間違いなく、今年はそこまでの状態に無いということかなという気はする。そういう意味でこの有馬記念に向かってきたわけですが、さすがに余力は無いのではなかろうか。天皇賞が33秒を切る上がり勝負だったし、JCはレコード決着。どちらも勝てなかったとはいえ2着と3着に入って勝負に絡んできました。このあたりはゼンノロブロイという馬の非凡な安定性ということで惨敗は無かろうが、勝ちきるのもまた同じくらいに薄いかなと。
コスモバルクは昨年のJCが117で今年もある程度出走していたにも関らず、これを持ってきてしまうところにこの馬の一年が象徴されているのではないかなと思います。昨年はJCまでしっかりとレースをして余力の無い状態で挑んで惨敗しましたが、今年は余力云々をいうところにすら来てません。
スズカマンボは春の天皇賞が113とやや低めの数字。この秋はいまいち調子に乗り切れていません。この2戦は天皇賞は展開が向かなかったということで度外視できるでしょうがJCではもうちょっと見せ場くらい欲しかったかなというところか。
ディープインパクトはダービーが120です。今年の3歳牡馬のレベルがどうであれ、アレだけ物が違うという勝ち方をされているので、結局のところ、この馬は自分自身でその強さを証明するしかないということになるでしょう。古馬とは初対戦というところで、力関係をつかみにくいというのはあるかな。
ヘヴンリーロマンスは天皇賞を勝って112です。セックスアローワンスが4あるとしても低いのは仕方ないかな。かなり恵まれて勝った印象のある天皇賞でしたが、その後のJCでも崩れず7着に来ているので悪くなく、今年充実しているということだろう。
グラスボンバーは107でこのメンバーにあっては最も低い数値。実績を考えればそれ相応というところ。ごまかせる中山2500mとはいえ距離もやや疑問。
タップダンスシチーは金鯱賞が115。天皇賞はいまいちやりたいことが見えず、仕掛けるべきところを失った結果、レース全体を凡戦にしてしまったとも言えますが、JCはレースを引っ張りレコードが出る流れを作り出しました。自身も直線で捕まったもののずるずると後退したわけではなく、改めてこの馬の地力を示したといえるでしょう。今回も積極的にレースに関るならば厳しいレースを演出できそうで、前に行く馬はどうしてもこのタップダンスシチーを相手にしなければならないというところがあって、まともに行くと撃ち落とされる結果になるのですが、そのときにタップダンスシチー自身がちゃんと粘れるかどうかは分からないのがちと難点。
ハーツクライはJC2着が123でここのトップレート。こちらも力をつけてきたというところはあるものの前走は見事にはまったという気もして、連続して好走できるのかというのは疑問ではありますね。
オペラシチーは目黒記念勝ちで108。ここを狙い済ましてきたという臨戦ではあるが、未だに一線級相手の実績というのは無く、タップダンスシチーの露払い役か。
ビッグゴールドは天皇賞が111。あの春の天皇賞はスズカマンボとこのビッグゴールドのその後のレースがあまりよろしくないのが評価を下げる要因になってはいるので、せめてどちらかには頑張ってもらいたいのですが、ビッグゴールドにそれを期待するのは酷なのでしょうか。
コイントスは110という数字を持ちますが、これは京都大賞典で2着したときのもので、好走するものの7歳のこの年になっても重賞を勝てないコイントスというのを改めて印象付けられます。有馬記念だってそう合わない舞台ではないとは思うが、昨年みたいに時計が速くなるとどうしようもないか。
リンカーンはJC4着で119。あのレースで4着に来てるのだからリンカーンも強くなったというか、明らかに昨年の人気先行気味な状態から見放された今になって来るのだから何とも言えません。
デルタブルースはステイヤーズSを勝って111。ダンスインザダーク産駒が中山で厳しい流れのレースになって勝負になるとは思えなかったり。
オースミハルカはエリ女の2着で109。あのレースは最後には止まりかけていたとはいえ、アレを差しきったスイープトウショウをほめるべきであって、さすがに宝塚記念を勝っただけはありますなと言っておけば良いんじゃないかなとは思う。それほどまでにオースミハルカも強かった。しかしこのレースではタップダンスシチーがいるため、自身のペースの逃げを打つことはまずできないでしょうし、この大外枠もあって難しいレースでしょう。
注目点はいろいろあるかと思うが、まずディープインパクト。今年の3歳馬は古馬相手にかなり分が悪いのは事実で、世代のレベルに対して疑問をもたれるのは現状では止むを得ないとは思う。ただ、現5歳世代は3歳で古馬相手にいろいろな条件で重賞を勝つくらいのものがありましたが、いつの間にか近年最弱とまで言われる惨状ではあったり、そうかと思ったらリンカーンがJCでいいところを見せてみたりもしているので、あまり当てにならんという気もしてたり。トップクラスの牡馬という事ならばクラシックでディープインパクトに次いだ3頭、シックスセンス、インティライミ、アドマイヤジャパンはその後、香港Vase2着、骨折して戦線離脱、JC惨敗と三者三様。一応アドマイヤジャパンを擁護するならば、この馬はダービーでも惨敗しているので東京の2400mが苦手と考えるか、ダービーならその前に弥生賞、皐月賞とディープインパクト相手の厳しいレースで、JCもその前に菊花賞で一世一代のレースをやっているわけで、そもそも臨戦過程上で厳しすぎたと見てやることもできるかなと。一方でそういう影響をあまり受けないようにみえるシックスセンスが香港で2着という結果を得ているだけに、3歳牡馬の少なくともトップクラスはそう弱いわけではないだろう。ただ、クラシックでもそうだったが、全体的な層の薄さというのは確かに気になるところで、古馬相手にあまり勝てないのはそのあたりの中堅どころになるべき馬がいまいちダメだからということになるのではなかろうかな。
さて、このレース終了後にタップダンスシチーが引退式をやるということで、一瞬ゼンノロブロイの間違いではなかろうかとも思ったが、そうではないらしい。確かに勝とうが負けようがタップダンスシチーにとってこれ以上無い舞台での引退式になるのは間違いないですな。今回と同じく無敗の3歳馬を迎えた有馬記念。その馬はファインモーション。勝てばいろいろな歴史を変えることになったかもしれないその牝馬は歴戦の古馬に翻弄されて散りました。襲い掛かったのは当時はまだ一部のステイヤー愛好家以外には然程注目をされる存在ではなかったタップダンスシチー。最後はシンボリクリスエスの前に2着に敗れましたが、このレースを端緒に彼はスターダムになりました。その翌年、その前走でJCを逃げ切ってみせたタップダンスシチーでしたが、ザッツザプレンティやアクティブバイオに絡まれて直線で失速、遥か前方でシンボリクリスエスがレコードを記録するのを見るだけのレースになってしまいました。昨年は凱旋門賞から帰還後のレースでありましたが、一度もラップを12秒台の後半に落とさないという厳しいペースを刻み、ゼンノロブロイのレコードを演出し、自身もそのペースで後続を寄せ付けず2着に入っていてその衰えない地力を見せた格好。4度目の挑戦で悲願を達成するも良し、ゼンノロブロイともどもディープインパクトに道を譲っての引退でも良し、ディープインパクトを道連れに沈むも良し、何をやっても厳しいレースを演出するタップダンスシチーの最後のレースという形で納得の行く形が見られそうかなと。秋の天皇賞のような消極的なレースだけはしなければ良かろうと思います。
牝馬2頭はそれぞれに面白いところはあるかなと思います。レース展開などを考えるとヘヴンリーロマンスの方が有利でしょうが、オースミコスモだって十分強いです。結果的に今年はあまりレースに使えなかったオースミハルカですが、その分このレースを迎えるにあたっての状態は良さそうで、トゥザヴィクトリーのようにペースを作ることができれば面白いとは思いますが、それは無理そうなので2番手以降で折り合って直線に入ってどこまでやれるかなというレースになるかなと。何とかして直線で粘る展開になればとは思うもののそれをやるチャンスがあるかどうかだろう。このところ牡馬相手のレースを走っているヘヴンリーロマンスはそれで札幌記念と天皇賞を勝ちました。1年前の阪神牝馬Sで重賞初制覇となったもののその後の成績はよろしくなく、夏の札幌で復活してクイーンS2着後、雨の札幌記念を勝ちました。パワーの必要なレースになればそこそこ来るのかなと。

RESULT

無敗を続けると言う事は困難で、だからこそ負け方は重要なのだなと思う。
1.ハーツクライ: サンデーサイレンス - アイリッシュダンス by トニービン
2.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
3.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
4.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
5.コイントス: サンデーサイレンス - レトス by Egg Toss
6.ヘヴンリーロマンス: サンデーサイレンス - ファーストアクト by Sadler's Wells
7.サンライズペガサス: サンデーサイレンス - ヒダカブライアン by ブライアンズタイム
8.ゼンノロブロイ: サンデーサイレンス - ローミンレイチェル by Mining
9.グラスボンバー: Machiavellian - ブルーラスター by Nureyev
10.スズカマンボ: サンデーサイレンス - スプリングマンボ by Kingmambo
11.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
12.タップダンスシチー: Pleasant Tap - All Dance by Northern Dancer
13.ビッグゴールド: ブライアンズタイム - ビューティフルゴールド by Mr. Prospector
14.オペラシチー: オペラハウス - シャルムマイヤー by ブレイヴェストローマン
15.オースミハルカ: フサイチコンコルド - ホッコーオウカ by リンドシェーバー
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム:7.0 - 11.4 - 11.7 - 12.1 - 12.9 - 13.0 - 12.2 - 11.8 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.4 - 12.1
タップダンスシチーが引っ張ってた割には時計がとか思ったが、それはある程度今回も厳しいペースを刻んでいた道中でいきなり12.9-13.0を踏んでいたからか。この後また一気に12秒台前半ということで、乱ペースと言えばそうなるのではないかなと言うレース。
ディープインパクトはスタート自体はそんなに悪くなかったでしょうが、後ろに下げました。向こう正面で中団にまで押し上げていたのは、後ろ過ぎるとダメという判断ではあるのだろうし、それはまあ間違ってないとは思いますが、直線でこれまでのようには伸びてこなかったのが武豊の誤算と言えば誤算ではなかったかな。
スタート直後に驚かされたのはハーツクライで、事前のインタビューでルメールがミドルポジションとか言ってて、ハーツクライにそれは無理だろとか思ってたら、前に行きやがりました。このレースはこのルメールとハーツクライを褒めるべきではあり、ディープインパクトはある程度はいつも通りとはいえ外外を回して最後届かないという結果に終わったと言えますかね。頭抜けて速いわけではなかったですが、外に振って上がり最速だしそう悲観する事もないという結果だと思います。少なくともこの結果を以って弱いという評価はありえないわけで。
JC2着はある種激走と言えるものでもあって、そもそも府中が得意と考えられる脚質でもあるという点で今回はハーツクライは無いだろうと考えていたのですが、あの位置から最後まで脚が衰えないのですから、相当強くなっているということではあるのでしょう。今年はちょっと距離が長そうな春の天皇賞と極端な上がり勝負になった天皇賞秋こそ勝負になりませんでした、と言っても大きく負けたわけではないのですが、宝塚記念とJCで2着に入り、有馬記念を勝ったわけですから振り返ってみれば充実していた一年であったなと。
3着にはリンカーンが来ているわけで、JCの結果を踏襲していると言うあたり、タップダンスシチーはそこそこのレースを作り上げたということにはなるのではないかと。その上でゼンノロブロイはここまで頑張りすぎたというのもあるんでしょうが、馬体重発表の時点でシンボリクリスエスよりタイキシャトルを思わせたあたりダメな感じは漂っていたか。リンカーンもこの馬は安定感というものがきっぱりと無い割に来るときはちゃんと来るのな。春の天皇賞で2年連続で一番人気でぶっ飛んだ印象が強すぎてアレではあるのですが…。しかしサンデーサイレンスXトニービンってのは母の能力が高い馬が多いのは確かながら、強いよなと。
コスモバルクはもう付いていくことすら無理だろうという気はしていたのだが、今日は掛からずいい位置で進み、直線でも結構粘りましたね。五十嵐が乗ればという事なのだろうかねえ。この馬はホントに分からないというところはあるし、この結果でまた来年のローテが迷走しそうな予感もあったり。つか最早、外厩に拘る意味は無くなったかとも思われ、自由にレースを選べるようにJRAに移籍した方がこの馬にとってはプラスになると思うんだけどなあ。そうしたら今度は五十嵐を乗せるためにいろいろしないといけないのがネックかも知れんが、今年のローテを見ているに、ちゃんとしたローテで予定組んで出てこられたらとは思う。
ハーツクライに関しては橋口師がディープを差せないけど差されもしないというコメントを出していて、後はペリエも同じようなことを言ってましたが、ディープインパクトに勝とうと思うなら後ろから行ってはダメであり、ディープインパクトより前でそこそこの脚を必要とするってことではあるのでしょう。それをいきなりやれるのは凄いと思うけどね。逆にディープインパクトより後ろだったスズカマンボとかビッグゴールドとかアンカツとか大先生とか大先生は何を考えてるのやらというレースかな。
ディープインパクトは無敗でなくなった事で、妙な重圧が無くなって自由にレースを選べるようになったと思えば良いかなと。一つ負けたからと言って海外遠征を諦めるような陣営でもないわけで、とにかくJCを走らなかった分は来年向こうに乗り込むというのはある程度この馬の果たさなければならない義務ではあるかな。悲観するような負け方では無い。
しかし、スーパークリーク、メジロマックイーン、マーベラスサンデーX2、スペシャルウィーク、リンカーンと来てディープインパクトで7度目の2着か>武豊

March 25, 2006

高松宮記念 GI 中京 芝1200m

Post Position

馬名母父騎手調教師
1キーンランドスワンDistant ViewTo ActRoberto四位洋文森秀行
2トウショウギアオジジアンターナートウショウナイスダンサー赤木高太郎池上昌弘
3プリサイスマシーンマヤノトップガンビーサイレントサンデーサイレンス岩田康誠萩原清
4マルカキセキフジキセキフライングカラーズジェイドロバリー吉田稔瀬戸口勉
5マイネルアルビオンマイネルラヴゴールデンボタンダンサーズイメージ柴山雄一畠山吉宏
6ネイティヴハートスターオブコジーンポトマックチェリーノーザンテースト内田博幸坂本昇
7リミットレスビッドサンデーサイレンスエリザベスローズノーザンテースト田中勝春加用正
8ブルーショットガンサクラバクシンオーオギブルービーナススーパークリーク藤岡祐介武宏平
9シンボリグランGrand LodgeValixaLinamixM. デムーロ畠山吉宏
10カネツテンビーテンビープロポーションハバット江田照男武藤善則
11オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ柴田善臣音無秀孝
12ギャラントアローリンドシェーバーコーラスジョオーロングリート幸英明崎山博樹
13シーイズトウショウサクラバクシンオージェーントウショウトウショウフリート池添謙一鶴留明雄
14ラインクラフトエンドスウィープマストビーラヴドサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
15ウインクリューガータイキシャトルインヴァイトBe My Guest中舘英二松元茂樹
16タマモホットプレイフジキセキホットプレイノーザンテースト渡辺薫彦南井克巳
17ゴールデンキャストタイキシャトルリターンバンダムNiniski小牧太橋口弘次郎
18コパノフウジンヘネシーウェディングベリースキャン佐藤哲三宮徹
アイルラヴァゲイン除外orz
つーことで枠順も出てしまいましたねえ。あまり見る気がしなかったのだが、枠を見ながらプレレートでも見ておくか。
内枠から。
キーンランドスワンは去年のスプリンターズS5着が113。スプリントならという馬かもしれないのですけどさすがにもう歳かなと。
トウショウギアが100でこれは根岸Sで記録したダートの数字。
プリサイスマシーンは去年のマイラーズCの109。
マルカキセキがスプリンターズS4着で115。
マイネルアルビオンはシルクロードS2着で101。
ネイティヴハートのオーシャンSは105。
リミットレスビッドは根岸Sが107。
ブルーショットガン阪急杯は104。
シンボリグランはオーシャンS3着で106。
カネツテンビーはCBC賞2着が101。
オレハマッテルゼは東京新聞杯2着が105。
ギャラントアローは淀短距離で勝ったのが108で、今年出した数字としてはこれがトップ。
シーイズトウショウはテレビ愛知OPと函館スプリントの勝ちで107。
ラインクラフトはNHKマイルの時の112が持ちレート。今年初戦となることや、1200mという距離への対応が気がかりではあるのですが、出てくるからには無様なレースにはせんだろうなと思います。
ウインクリューガーは去年の阪急杯とスワンSで出した108。
タマモホットプレイはシルクロードSを勝って106。
ゴールデンキャストは去年の高松宮記念6着で107。
コパノフウジンはオーシャンS2着で102。
はっきり言って古馬GIの数字じゃないよなと。レート買いするならもうラインクラフトの単勝しかないかねえという気分。

Result

1.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
2.ラインクラフト: エンドスウィープ - マストビーラヴド by サンデーサイレンス
3.シーイズトウショウ: サクラバクシンオー - ジェーントウショウ by トウショウフリート
4.プリサイスマシーン: マヤノトップガン - ビーサイレント by サンデーサイレンス
5.ネイティヴハート: スターオブコジーン - ポトマックチェリー by ノーザンテースト
6.シンボリグラン: Grand Lodge - Valixa by Linamix
7.リミットレスビッド: サンデーサイレンス - エリザベスローズ by ノーザンテースト
8.ゴールデンキャスト: タイキシャトル - リターンバンダム by Niniski
9.タマモホットプレイ: フジキセキ - ホットプレイ by ノーザンテースト
10.カネツテンビー: テンビー - プロポーション by ハバット
11.ブルーショットガン: サクラバクシンオー - オギブルービーナス by スーパークリーク
12.ギャラントアロー: リンドシェーバー - コーラスジョオー by ロングリート
13.マルカキセキ: フジキセキ - フライングカラーズ by ジェイドロバリー
14.ウインクリューガー: タイキシャトル - インヴァイト by Be My Guest
15.コパノフウジン: ヘネシー - ウェディングベリー by スキャン
16.キーンランドスワン: Distant View - To Act by Roberto
17.マイネルアルビオン: マイネルラヴ - ゴールデンボタン by ダンサーズイメージ
18.トウショウギア: オジジアン - ターナートウショウ by ナイスダンサー
ラップタイム: 11.9 - 10.5 - 11.3 - 11.3 - 11.3 - 11.7
関東馬が一番人気って信頼できんよなと思った分は綺麗に飛んでったので間違いではなかったとは思う。
で、ここ数年大きく変わり映えのする事が無いメンバーだなとか思ったのもあって、ギャラントアローとかシーイズトウショウとか既に古豪と呼ばれるようなあたりに期待してみたのですが、鞍上見ただけで脊髄反射して切ってしまったオレハマッテルゼにやられる始末。シーイズトウショウなんてこんなチャンスはないだろうというレースだっただけにこれでも3着かよと思うところはありますねえ。
ラインクラフトはもともとの能力が高いのと、このところ中距離での活躍が目立つエンドスウィープ産駒ではあるものの本来はこういうスプリントでこそ期待された種牡馬ではあるわけで、やっぱりスプリント能力高いのなと妙に納得しました。それにしても1200m戦初挑戦の2頭が1、2着というのはこの路線としてはどうなのか。

April 8, 2006

4/9 桜花賞 GI 阪神 芝1600m

Pre Rating

トップレートは104のアドマイヤキッスとダイワパッション。それぞれトライアルを勝った馬ということで順当ですね。数字も昨年のラインクラフトあたりで105だったということを考えたら標準レベル。
103で続くのが、クイーンC勝ちのコイウタとチューリップ賞2着のシェルズレイ。
更に102でフラワーCを勝ったキストゥヘヴン。
101でアネモネ賞のアサヒライジングと紅梅Sのタッチザピーク。
フィリーズレビュー2着のユメノオーラは100とちと低い。
ちょっと層が薄いというかいまいちぱっとせんなという印象はありますが、2歳の上位陣があまりよろしくないという影響は大きいか。2歳女王のテイエムプリキュアはチューリップ賞に出走するものの4着と敗れたためレート95。フサイチパンドラもフラワーC2着での99しか持ってません。アルーリングボイスがフィリーズレビュー4着で93。この辺がもう少し今年になってから数字を取ってれば良いメンバーと言えたんだろうけどねえ。
どうにもピンとこないので現地観戦しようと思ってたけど、止めた。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ユメノオーラマイネルラヴレッダンゴールドサンデーサイレンス渡辺薫彦川村禎彦
2アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ柴田善臣古賀慎明
3ラッシュライフサクラバクシンオーフレンドレイDanehill四位洋文伊藤圭二
4ダイワパッションフォーティナイナーサンルージュシェイディハイツ長谷川浩大増沢末夫
5テイエムプリキュアパラダイスクリークフェリアードステートリードン熊沢重文五十嵐忠男
6グレイスティアラフジキセキロイヤルティアラノーザンテースト田中勝春手塚貴久
7エイシンアモーレエイシンワシントンエイシンアイノウタサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
8アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー武豊松田博資
9アイアムエンジェルボストンハーバーアイアムザウィナーDanzig Connection柴山雄一杉浦宏昭
10アルーリングボイスフレンチデピュティアルーリングアクトEnd SweepM.デムーロ野村彰彦
11ウエスタンビーナスボストンハーバーウエスタンシャープサンデーサイレンス藤田伸二鈴木康弘
12コイウタフジキセキヴァイオレットラブドクターデヴィアス横山典弘奥平雅士
13ミッキーコマンドダンディコマンドスイフトクインスイフトスワロー石橋守福島信晴
14キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト安藤勝己戸田博文
15ウインシンシアダンスインザダークラッキーダイアリージャッジアンジェルーチ秋山真一郎石坂正
16シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケット岩田康誠松田国英
17フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev角田晃一白井寿昭
18タッチザピークスペシャルウィークタッチフォーゴールドMr. Prospector柴原央明田中章博
相変わらずサンデーばっかり。
今年は直仔が2頭と少ない代わりに後継種牡馬の産駒が多彩です。ロイヤルタッチ、フジキセキ、ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ。母父にサンデーなのは3頭。どれもスピード自慢の父との組み合わせという感じか。
それにしても萌えどころのないレースだな。

Result

1.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
2.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
3.コイウタ: フジキセキ - ヴァイオレットラブ by ドクターデヴィアス
4.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
5.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
6.ウインシンシア: ダンスインザダーク - ラッキーダイアリー by ジャッジアンジェルーチ
7.アルーリングボイス: フレンチデピュティ - アルーリングアクト by End Sweep
8.テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェリアード by ステートリードン
9.ラッシュライフ: サクラバクシンオー - フレンドレイ by Danehill
10.タッチザピーク: スペシャルウィーク - タッチフォーゴールド by Mr. Prospector
11.ミッキーコマンド: ダンディコマンド - スイフトクイン by スイフトスワロー
12.エイシンアモーレ: エイシンワシントン - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
13.ユメノオーラ: マイネルラヴ - レッダンゴールド by サンデーサイレンス
14.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
15.グレイスティアラ: フジキセキ - ロイヤルティアラ by ノーザンテースト
16.ダイワパッション: フォーティナイナー - サンルージュ by シェイディハイツ
17.ウエスタンビーナス: ボストンハーバー - ウエスタンシャープ by サンデーサイレンス
18.アイアムエンジェル: ボストンハーバー - アイアムザウィナー by Danzig Connection
ラップタイム: 12.5 - 10.9 - 11.4 - 11.9 - 12.1 - 12.1 - 11.5 - 12.2
アドマイヤベガ産駒が勝ったことは素直に喜ぶべき事かなとは思ったり。レースが終わってからあらためてキストゥヘヴンの血統を見たらそら、アドマイヤベガにNTにってことだから当然Hyperionで、母系にはさらにもう一本というなかなかな血統表でしたか。オークスでも大丈夫に見える血統ですので、期待したいです。それにしてもアドマイヤベガは惜しかったという事になるのだろうか…。
このレースあまり面白くないと言ってたのは結局のところこのアドマイヤキッスが一番人気になるようなメンバーだったということに尽きるわけですが、あと一歩という2着とは驚いた。Nureyevとか好きだといってる割にジェイドロバリーは底が浅くてちょっとなと思うところもあるわけでね。
オークスということで言えばレースを引っ張って最後まで何となく粘って4着のアサヒライジングもそこそこ良さそうかとかは思った。
でも、オークスならこの日忘れな草賞を勝ったニシノフジムスメあたり有力になるかとは思う。もちろんちゃんと出走できたらアイスドールだって良いと思ってるわけで。というかアドマイヤキッスとかコイウタはオークスではいらんだろうと。

April 16, 2006

4/16 皐月賞 GI 中山 芝2000m

Pre Rating

トップレートは弥生賞を勝ったアドマイヤムーンの109。
これに続くのは107で弥生賞2着のグロリアスウィーク、スプリングS勝ちのメイショウサムソン、共同通信杯2着の2歳王者フサイチリシャールの3頭。
106はスプリングSでは3着のドリームパスポート。
105はジャリスコライト、ショウナンタキオン、ステキシンスケクン、フサイチジャンク。
104がゴウゴウキリシマ。キャプテンベガが103。インテレット、サクラメガワンダー、ディープエアー、トウショウシロッコは102。タマモサポートとナイアガラは101。
ここまでが今年数字を出した馬。去年の数字では朝日杯2着のスーパーホーネットが111。
ということでまずアドマイヤムーン。父はエンドスウィープ。スイープトウショウ、ラインクラフトと2年連続でその世代トップクラスの牝馬を出し、とにかく素晴らしい種牡馬になれた可能性を見せつつも早世。北米供用時の産駒からもサウスヴィグラスが出ていて悪くないのですが、どうにも牝馬に活躍馬が目立つような印象もあります。今年の3歳にもアルーリングアクトがいるしね(ボイスだよ馬鹿たれという突込みを頂きました)。牡馬だとなんか足りないフォーカルポイントとかもいましたか。母父がサンデーサイレンスということで言えばラインクラフト。彼女は社台の誇る9-f族ファンシミンの良血出身でしたが、アドマイヤムーンは祖母にKaties Firstを持つわけで要するにヒシアマゾンの近親ということになります。サンデーの前はKrisが入る形であるので軽くNative DancerとNearcticのクロスを持つといったところ。ダービーとなるとちょっとどうだろうとも思うが、2000mなら問題の無い距離ではあり、弥生賞を勝ってこの舞台。
グロリアスウィークはその弥生賞でアドマイヤムーンに抵抗して見せたものの最後は力の差を示されてしまった。母父French GloryはSadler's Wellsの初期産駒でその名の通り母方から仏血を享けています。日本での代表産駒はクラフトマンシップということになりましょうか。…とか書いてたのに骨折か。
メイショウサムソンはいまいち勝ちきれんなと思ってたらスプリングSを勝ってしまいました。ただ、フサイチリシャールやドリームパスポートとの差ってのは無いだろうなと。オペラハウスはこのところ毎年クラシックに何らかの形で産駒を送り込みはしますよね。結果はなかなか伴わないわけでありますが、トライアルの重賞を勝っての参戦というところで期待したいところはあります。母父ダンシングブレーヴまであわせて考えるとダービーでというところもあるかも知れんが。フローリスカップ系ということでクラシックを勝ったらそれなりに愉しかろう。
フサイチリシャールは共同通信杯もスプリングSも2着。去年がうまく行きすぎだろうという気もするので、弱くないだろうが、それほど抜けているわけでもないということを示した形かな。母フサイチエアデールはMr. Prospectorが直接入ってBuckpasserのサポートを受けられない分をLa TroienneにBlue Larkspur、War Admiral、Royal Chargerと突っ込んだFrancis S.のサポートとHeliopolisから入るHyperionの力を以ってGIクラスの実力を持ったというところであり、基本的な能力は高いのだろう。ライラプスはどうも頭打ちになって来ているような気はするが、父がフレンチデピュティからクロフネになり、全体的にHyperionの本数は増えるし、Mumtaz Mahalも多目に入る事になるのでクロフネの方が良さそうという気はする。
ドリームパスポートはきさらぎ賞では下したメイショウサムソンにスプリングSでは及ばず。まあ、拮抗してるんでしょう。全体的に異系色の強いフジキセキ産駒ということで5代ではアウトクロス。もう一代まで引いてみるとWild Riskが出てくるのですが、これは牝系がダイナサッシュということで、仏血のDictusに呼応。実際にはWild RiskとSans TaresでLe FabuleuxとWordenの近親クロスとなる。母父のトニービンも仏血をそれなりに持ってるので、母にはPrince Chevalierのクロスもありキィになるのは仏血ではあるかなと。そんなわけであまり距離がもたないフジキセキ産駒ながら、何とかこなせるタイプなんではないかと思ったり。
フサイチジャンクはやはり倒してきた相手が弱いので、どこまで通用するかというのが問題だろう。オーストラリア出身の母だけにちょっと分からんという部分はある。しかし、母父がMr. Prospector直仔のBellottoであり、サンデーX Mr. Prospectorの場合に欲しいBuckpasserのサポートは無く、フサイチエアデールにおけるFrancis S.のようにある程度Buckpasserを代替できる血も入っていません。祖母父がYeatsということもありHyperionはあるが、これもちょっと受けが弱いか。そんなわけで相手が一気に強化されるこの舞台ではちと分が悪いかなと思っておく。
キャプテンベガは去年の段階では真逆間に合うとは思わなかったよねえってところはあるのですが、さすがに良血馬は違いますねと思っておく。兄貴どもが揃いも揃って脚が弱かったので気になるところではあるけどねえ。松田博資厩舎はアドマイヤムーン、ドリームパスポートと3頭出しか。
ショウナンタキオンは新潟2歳Sを勝ってかなり注目されていたのですが、朝日杯では4着、年が明けて共同通信杯も4着とちょっと尻すぼみ。というか最近アグネスタキオン産駒そのものが一時の騒がれようはなんだったのというくらいに目立たなくなってるのは非常に気になるところ。仕上がりは早くて良いけど、底の浅い産駒が多いということか。ショウナンタキオンもその中にあって能力的には抜けたものを持っていたんだろうけど、周りが追いついて追い越してしまったと言えるのかもしれないですね。尤もアグネスレディーのファミリーは出来が早くても長持ちせんというのはあったので、まともにそれが出てるというような気も。ショウナンタキオン自身にとってこの皐月賞は岐路になるレースだろうとは思います。
京成杯勝ちから直行となったジャリスコライトはアグネスデジタルの半弟で父はFantastic Lightという非常に萌えるプロフィールではありますな。何よりRunaway Brideのクロスが。ただ、京成杯はあの時期では仕方ない事ながらやはり相手は弱く、出走馬のその後の成績は振るいません。ジャリスコライトは朝日杯3着という実績もあるしそこまで酷くは無かろうが、トライアルを使わなかったというのはどう出ますかね。
ラジオたんぱ杯2歳Sを勝っているサクラメガワンダーは弥生賞が出遅れたとはいえ4着といまいち。追い込みタイプで大外回すと厳しいなという印象。
スーパーホーネットも弥生賞でちと期待ハズレ。ロドリゴデトリアーノ産駒らしい末脚ドッカンなレースで2着に来た朝日杯のようなレースをやって展開が嵌まればというところか。

Post Position

馬名母父騎手調教師
1フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンス福永祐一松田国英
2ドリームパスポートフジキセキグレースランドトニービン高田潤松田博資
3ナイアガラFantastic LightレーヴドスカーHighest Honor小牧太池江泰郎
4キャプテンベガサンデーサイレンスベガトニービン安藤勝己松田博資
5メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守瀬戸口勉
6フサイチジャンクサンデーサイレンスセトフローリアンBellotto岩田康誠池江泰寿
7ショウナンタキオンアグネスタキオンショウナンマイラヴトニービン田中勝春上原博之
8ダイアモンドヘッドサンデーサイレンスデアリングダンジグDanzig北村宏司池江泰寿
9ゴウゴウキリシマキングヘイローマルシンアモンバイアモン中舘英二梅田康雄
10トウショウシロッコアドマイヤベガスパークトウショウニッポーテイオー吉田豊大久保洋吉
11ステキシンスケクンDanzigAutumn MoonMr. Prospector藤田伸二森秀行
12サクラメガワンダーグラスワンダーサクラメガサンデーサイレンス内田博幸友道康夫
13インテレットアドマイヤベガボンヌシャンスリアルシャダイ後藤浩樹萩原清
14スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール四位洋文矢作芳人
15アドマイヤムーンエンドスウィープマイケイティーズサンデーサイレンス武豊松田博資
16ジャリスコライトFantastic LightChancey SquawChief's Crown横山典弘藤沢和雄
17ディープエアータイキシャトルハイパスチャーEl Gran Senor池添謙一池添兼雄
18ニシノアンサースペシャルウィークニシノファイナルマラキム菊沢隆徳奥平真治
金曜時点ではフサイチジャンクが一番人気ということでオイオイとは思ったが、結局アドマイヤムーンが一番人気というところか。
今年で最後となるサンデーサイレンス産駒は結局この舞台には3頭。ちょっと少ないかと思ってしまうのだから恐ろしい。まあ、3頭といっても人気の一角フサイチジャンクにキャプテンベガといるわけだからなあ。ダイアモンドヘッドは何度も言うがNHKマイルでどうぞって気分ではあったり。母父Danzigで、母系にアメリカのスピードのありそうな血をガツガツ入れてるわけでね。
で、母父で見るとサンデーサイレンスが3のトニービンも3ということで、ブライアンズタイムどこ行ったというところではあるか。母父トニービンの場合父はサンデーサイレンスであったり、フジキセキ、アグネスタキオンとどれもサンデー系の父という事になっているわけではあるのですが。一方母父サンデーの父はクロフネだ、グラスワンダーだ、エンドスウィープだと言う感じ。いまいち良い馬が出てこないなと思ってたグラスワンダーから出てきた強い馬は母父サンデーだったということでまあ、わかりやすい形ではありますか。
2頭の産駒を送り込んだFantastic Lightはこれが初年度産駒で、欧州ではロクに活躍馬が出ていないので真逆2頭もってところはあったり。

Result

♪だ~んしんぐぶれ~ぶ、だんしんぐぶれえぶ~♪
1.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
2.ドリームパスポート: フジキセキ - グレースランド by トニービン
3.フサイチジャンク: サンデーサイレンス - セトフローリアン by Bellotto
4.アドマイヤムーン: エンドスウィープ - マイケイティーズ by サンデーサイレンス
5.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
6.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
7.ジャリスコライト: Fantastic Light - Chancey Squaw by Chief's Crown
8.インテレット: アドマイヤベガ - ポンヌシャンス by リアルシャダイ
9.トウショウシロッコ: アドマイヤベガ - スパークトウショウ by ニッポーテイオー
10.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
11.ナイアガラ: Fantastic Light - レーヴドスカー by Highest Honor
12.ステキシンスケクン: Danzig - Autumn Moon by Mr. Prospector
13.キャプテンベガ: サンデーサイレンス - ベガ by トニービン
14.ニシノアンサー: スペシャルウィーク - ニシノファイナル by マラキム
15.ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - by Danzig
16.ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
17.ショウナンタキオン: アグネスタキオン - ショウナンマイラヴ by トニービン
18.ゴウゴウキリシマ: キングヘイロー - マルシンアモン by バイアモン
ラップタイム: 12.3 - 11.3 - 12.0 - 12.1 - 12.3 - 12.0 - 12.2 - 11.8 - 11.7 - 12.2
欧血の勝利とかオモタ。
予想通りステキシンスケクンが逃げてフサイチリシャールがその後ろという形になったわけなんですが、スタート後の直線でちょっとフサイチリシャールの動きが妙で、一旦ナイアガラの後ろに下げてその外に出してから前に出ましたよねえ。あの辺りの動きがどうよとは思ったりもしましたが…。
結局落ち着いた流れになって、4コーナーから直線に入ったところで早くもフサイチリシャールが先頭に立ってしまいます。さすがにここから押し切るのは厳しいだろうなと思って見てましたら、案の定差されました。それで丁度良い位置からコーナー回って伸びたのがメイショウサムソンであり、内からスルスルだったのがドリームパスポート。結局きさらぎ賞の順位が入れ替わる形となり、スプリングSのレベルが高かったという事になりますか。外を回して直線追い込んできたフサイチジャンクは届かず3着で、同じく追い込んだアドマイヤムーンが最後フサイチリシャールを交わして4着。フサイチリシャールは結局5着に終わりました。
で、終わってみれば、トライアルの勝ち馬は1着、3着、4着と来ていますし、ドリームパスポートはきさらぎ賞勝ちで、フサイチリシャールはスプリングSで2着の2歳王者。実績馬がそれぞれ持てる力を出したというレースではありましたかね。6着がサクラメガワンダーだし。
で、メイショウサムソンはフローリスカップに始まる日本土着牝系で、この牝系で有名なシラオキの方ではなくてサンキストの流れ。古くはダテテンリュウを出し、近年ではマイネルブライアンなんかを出しているちょっと地味な方です。土着牝系らしく欧州系の種牡馬を重ねて、まずダンシングブレーヴ。牝馬の父として入るダンシングブレーヴはやはり怖いよなというのを再確認。そしてオペラオーは当たり過ぎにしても当たればそれなりに大きいオペラハウスをドカンと入れて、ちゃんとあたりを引いてきてた形なのがこの馬か。血統的に距離は問題無いでしょうからダービーでも有力は有力で、さらにその先まで含めて面白い馬ではあるでしょう。まあ、瞬発力勝負になった場合にどれくらいやれるかってのは問題になるかもしれないが、ダンシングブレーヴがなんとでもするかなとデンパw。それにしてもオペラハウスはJBBAの種牡馬というのもあるのかもしれないが、泥臭い血統の繁殖相手に活躍馬を良く出しますよねえ。貴重な種牡馬だとは思う。
ドリームパスポートも前に触れた通り、Le FabuleuxとDictusのおかげでフランス血統の恩恵を受ける部分はあって、トニービンも重いHyperionが前面に出るということではあるし、元々ダイナサッシュのあのファミリーにしてからが欧州色強め。とにかく距離に不安の付き纏うフジキセキ産駒ではありますが、ダービーくらいならなんとかこなすんでねえのと思ってみたり。
フサイチジャンクは、ある程度強いサンデーサイレンス産駒の常道として一気の相手強化をクリアするってのがありますが、それはひとまず合格で良いのではないかと。連勝が止まったとはいえ、これまでの戦歴からしたら十分な結果とは思います。最後はちゃんと切れて伸びてたし。ちょっと道中でズブいのかというところも見せましたのでダービーでというのはあるのかもしれないけど、そのくらいになるとBuckpasserが入ってないのがちょっと響いてくるかなとも。
アドマイヤムーンはダービーで距離がどうかと思うのでここを勝てなかったのは痛いか。一応ヒシアマゾンの出ているファミリーですが、あれはステイヤー色の強いTheatricalという種牡馬に拠るところが大きいかなとは思うので。
フサイチリシャールはNHKマイルを走るという話で、今日のレースなんかを見るにマイルあたりが向いているんではないかとも思いますねえ。

April 30, 2006

天皇賞春 GI 京都 芝3200m

Post Position

馬名母父騎手調教師
1ストラタジェムサンデーサイレンスミュンシーSadler's WellsG. ボス平田修
2マッキーマックスダンスインザダーククリアーチャンスディクタス藤田伸二藤原英明
3チャクラマヤノトップガンカーロッサCaerleon小牧太安達昭夫
4ローゼンクロイツサンデーサイレンスロゼカラーShirley Heights安藤勝己橋口弘次郎
5トウカイトリックエルコンドルパサーズーナクアSilver Hawk芹沢純一松元省一
6トウカイカムカムトウカイテイオートウカイパステルサンデーサイレンス幸英明田所秀孝
7ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
8ビッグゴールドブライアンズタイムビューティフルゴールドMr. Prospector和田竜二中尾正
9デルタブルースダンスインザダークディクシースプラッシュDixieland Band岩田康誠角居勝彦
10アドマイヤモナークドリームウェルスプリットザナイトトニービン四位洋文松田博資
11リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン横山典弘音無秀孝
12ハイフレンドトライリアルシャダイハイフレンドバードシアトルダンサー小林淳一根本康広
13ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス武幸四郎安田伊佐夫
14アイポッパーサッカーボーイサンデーアイサンデーサイレンス福永祐一清水出美
15シルクフェイマスマーベラスサンデーセイントセーラCaerleon柴田善臣鮫島一歩
16ナリタセンチュリートニービンプリンセスリーベノーザンテースト田嶋裕和藤沢則雄
17ブルートルネードジェイドロバリーブルーサヴァンナシンボリルドルフ池添謙一池添兼雄
またプレレート見る前に枠順が出てました…とすら言ってられんな。
というところで上位は去年の数字を重点にプレレート。
トップレートはディープインパクトの124とちょっと抜けた数字。気がつけば去年のダービーが124とかいう結構驚きの数字になっていたと言うところでありましょう。JRAが率先して強い強いと吹聴していた成果ですかねえ。阪神大賞典では118でこっちもこんな高いレートつけますかというところ。
続いて119のリンカーン。有馬記念3着のJC4着というところで、今年は日経賞を勝ったときが110という数値。昔は全く当てになりませんでしたが、これだけ安定してくると良いかなというところにて今年こそはちゃんと走れよと。
112なのがアイポッパー。Caulfield C2着の数字です。オーストラリアから帰ってきてからは阪神大賞典に出走しましたが6着というところで、まあここに向けての一叩きではあったのでしょうが、それでも大負けされてると嫌ではあるよな。
111はデルタブルース。デルタブルースの今年は阪神大賞典で3着した106。
去年2着のビッグゴールドは110で、今年も大阪-ハンブルクCにステップとして出走しましたが4着で数字は101。
109はローゼンクロイツで菊花賞3着のときにこの数字だから距離はまあ何とかなるということでよいのかねえ。今年は中京記念で2着して106。
去年の数字を上回り今年108をもらっているのがシルクフェイマス、トウカイトリックとマッキーマックス。シルクフェイマスはAJCCを勝ち、京都記念、大阪杯と4着ながらもこの3レースすべてで108という数値を記録する安定ぶり。ま、これ以上の上がり目がありませんとか言うことだったら悲しいわけですが。トウカイトリックは阪神大賞典で2着したときのもの。ディープインパクトにはあっさりやられたものの、デルタブルース以下の有力馬に先着して見せたわけで、同じように逃げを打つことができたら今回も愉しいのではないかとは思います。マッキーマックスは久方ぶりに名前を見たわけですが、大阪杯2着でまあ復活してきたとはいえるのでしょう。
まあ、こんなもんでしょうかねえ。
やはりここではディープインパクトは出走するからには負けられないというレースでしょう。有馬記念とも訳が違います。それで、実際に阪神大賞典のレース振りからはもうデルタブルースらの巻き返しというのは考えにくいわけでして、あとはリンカーンとかの別路線ということになりましょうか。そのリンカーンにしてからがこれまで2年続けて1番人気を裏切るという実績を誇りますので、天皇賞の舞台で期待をかけるのははっきりと言ってどうかとは思われ、2着探しをしようにもそのイメージが全く無いのですよ。で、阪神大賞典のレースからステイヤーとして評価されるトウカイトリックなわけですが、それならダイヤモンドSでトウカイトリックを下したマッキーマックスも評価せねばならないなというところで、復活したステイヤーとしてのマッキーマックスにはちと期待したい面はあります。しかし、この馬昔サイレントディールと一緒に走ってたことを思い出しますなあw。アイポッパーあたりも復調していたら怖い存在か。とはいえ到底勝てるとは思えんが。最後にファストタテヤマがお約束でぶっ飛んできたら笑うことにします。

さて、ディープインパクトが天皇賞を走ることについて、それよりもとっとと海外遠征をしろという意見もあるようですが、去年の有馬記念を勝っていたのならともかく、いまのところディープインパクトには古馬GIでの勝ち鞍がありませんので、古馬GIを取りに来るという姿勢はあってよいと思います。三冠戦で相手に恵まれたというのならなおさら国内で古馬GIを取っておかないととは思うわけで、ディープインパクトの天皇賞参戦を批判する人が、一方ではクラシックは相手が弱かったとか言ってるのを見ると結局どうしたらあなた方は満足するのですかねとは思うわけです。
で、海外遠征の方はどうやら1レースだけで帰ってくるという予定のようで、その1レースがキングジョージになるのか凱旋門賞になるのかなどは未定と。ハーツクライはキングジョージを走り、その結果如何によっては欧州に居残って凱旋門賞とまで言っていますねえ。
このあたりはハーツクライとディープインパクトの立場が違うというのはあるはずです。ハーツクライは去年の秋になってついに本格化というか安定化したわけで(ルメールがハーツクライの強さに自信を持って乗れるってのも大きいのだとは思いますが)、JCでは惜しくも2着とはいえ日本馬としては最先着を果たしましたし、有馬記念でディープインパクトにも土をつけ、もう日本で走る事に関してはやり尽くしたという感じではあるのです。それでしっかりドバイに遠征してSheema Classicに勝って見せたので、じゃあ次は欧州本土に乗り込んでこなければならなくなりました。ハーツクライというのはそういうストーリーの上でのキングジョージであり凱旋門賞ということになるでしょう。
じゃあ、ディープインパクトはとなれば、去年の最後にJCであれ有馬記念であれ、勝っていたならば天皇賞に出走せずとも海外遠征ということになったのではないかなと思われます。ただ、どうであれSheema Classicとなると、Sheema Classicというレースはハーツクライにとっては丁度良いレースであったとしても、ディープインパクトにとってはどうか。
今年のメンバーで見るならばOuija BoardとAlexander Goldrunという香港で牡馬相手にGIを勝ったことのある牝馬2頭が出走してきましたが、それ以外のメンバーでは然程見るべきものも無く、ディープインパクトがこのレースに出走し勝ったところで評価が上がるかと問われれば疑問であります。Sheema Classicというのは結構こういった微妙なメンバーのレースではあるでしょう。Ouija Boardにしても去年があまり納得のいくシーズンではなくて、チャンピオンでなくなったからこその出走だと思いますしね。それでもあれほどの馬がドバイから香港さらにシンガポールまで走るかもしれないというドサ回りをしてるのはどうなのよってか、3歳の実績からすると考えにくいレース選択をしているような気がしてなりませんねえ。GII時代にならFantastic Lightがステイゴールドに差されてましたが、あれは殿下の持ち馬でしたし、その前年のワールドチャンピオンにしても結構苦労して手に入れていたという印象で、その時点ではKalanisiとかもいましたしそれほど抜けた存在では無かったよなと。
ですので、ディープインパクトがSheema Classicよりも天皇賞という選択をしたのは至極妥当な判断でしょう。
このあとに予定されている海外遠征は、陣営が放牧にすら出したくないというくらいにこの馬を手元で管理しようとするのであれば、欧州で長期間の滞在というプランがまず排除されたのだと思います。その上で2回遠征を敢行するのも馬への負担を考えるとやりたくないでしょうから、海外では1レースとなったものだと思います。凱旋門賞だったらそれでも良いかなと思うところではありますが、キングジョージだったらどんな結果であれ、もう一つ走ってくれないとなという気になるのではないでしょうか。キングジョージはそれ自体で決着するのではなくて、その後の成績も問われることになります。勝ったら当然、その後凱旋門賞でその欧州最強としての地位を確固たる物にすることが求められます。負けた場合はその後の英インターナショナルS、愛チャンピオンS、独バーデン大賞などのレースを挟みつつ凱旋門賞で巻き返しを狙うのが常道。
まあ、キングジョージでも勝てば十分な価値と意味はあるかとは思いますが、最終的には凱旋門賞に出てこそってところはどっかにあると思われ。
陣営の目論見としては欧州遠征をして、帰国後JCという形なんじゃないかとは思いますが、可能なら三極制して欲しいなと思う部分もあるのでBCとか行かんかね。
で、Prince of Wales's Sに登録という話が出ていますが、オーナーサイドの要請で登録しただけで、実際に出走を検討していると言う事ではなさそうね。ただ、キングジョージに出るにしても天皇賞から間隔が結構ありますので、現実的な選択肢としてステップを踏むってのはあってよかろうと思います。天皇賞から凱旋門賞に直行とか言われたらそれは余裕ぶっこき過ぎではあろうとも思うので、どっかでレースを使うということになるんでねえのかなとかも思ったりはしますが。というか、陣営がローテ考えてやっぱり向こうで使いますとか言ってくれればという願望。

Result

レース全体の感想としては唯々、お前とんでもないレースしやがりますねという事に尽きる。
1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
3.ストラタジェム: サンデーサイレンス - ミュンシー by Sadler's Wells
4.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
5.トウカイカムカム: トウカイテイオー - トウカイパステル by サンデーサイレンス
6.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
7.マッキーマックス: ダンスインザダーク - クリアーチャンス by ディクタス
8.ローゼンクロイツ: サンデーサイレンス - ロゼカラー by Shirley Heights
9.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
10.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
11.シルクフェイマス: マーベラスサンデー - セイントセーラ by Caerleon
12.ナリタセンチュリー: トニービン - プリンセスリーベ by ノーザンテースト
13.ビッグゴールド: ブライアンズタイム - ビューティフルゴールド by Mr. Prospector
14.アドマイヤモナーク: ドリームウェル - スプリットザナイト by トニービン
15.ハイフレンドトライ: リアルシャダイ - ハイフレンドバード by シアトルダンサー
16.チャクラ: マヤノトップガン - カーロッサ by Caerleon
17.ブルートルネード: ジェイドロバリー - ブルーサヴァンナ by シンボリルドルフ
ラップタイム: 13.0 - 11.7 - 11.5 - 11.9 - 12.2 - 12.2 - 12.0 - 13.2 - 12.6 - 12.7 - 12.9 - 12.7 - 11.3 - 11.0 - 11.2 - 11.3
このラップで3:13.4というマヤノトップガンの持っていたレコードを1秒短縮しました。確かに今日の京都の芝は速かったのですが、マヤノトップガンがレコードを出した時だって速い芝でしたので同じことです(例えば烏丸Sのタイムならマヤノトップガンのときの方が上)。その上で前半から11秒台のラップを刻み、最初の1000mを60.3で入るというこのところの淀の天皇賞としては例外的ともいえるハイラップ。さすがにその後はラップも緩みましたが、ディープインパクトが動いてからのラスト4Fは圧巻の11秒台前半を4つ並べるという恐ろしい数字でした。マンハッタンカフェのときが後半同じように11秒台を並べていましたが、あの時は前半のペースがあまりにも遅く、その上最後は止まりかけるというものでとてもこれと比較できるものではありません。やはりディープインパクトの最大の強みはこのロングスパートでしょう。この後の海外遠征なんかも考えると出遅れた方がスムーズなレースになるってのはちょっとどうよとか思わなくも無いんですけど、ああいったロングスパートを仕掛けたらさすがについてこれる馬ってのはいないのではないかな。つーことはやっぱりハーツクライのように逃げきってみせるという姿勢で臨む馬が一番怖いのかなとも。
そして、今回も最高の騎乗をしたと思われるのはやはり横山典弘で、過去2年の不振を払底するかのようなリンカーンのレースではありましたが、菊花賞のアドマイヤジャパンと同じく、勝ち馬が規格外に強すぎるという事で納得するほかないのでしょう。今年のリンカーンは強いレースをしたと思います。ディープインパクトの仕掛けが思っても無く早かったというあたりで、最後はちょっとリンカーンにとっては早仕掛けを強いられた感じもありましたが、あれで3着以下にはきっちり差をつけたままゴールに辿り着いている事からも十分なレース。リンカーン自身も従来のレコードを上回る時計で走ってるんですからどう見てもディープインパクトが強すぎたっつーところで、横山典弘の「産まれた時代が時代が悪かった」というコメントはそりゃ無いでと思うもののこれだけやられてれば仕方なしということかねえ。音無師の宝塚記念には出てこないでしょうってのも半ば願望入りな感じですし。
さて、最終的にはデルタブルースを上回り三番人気にまで支持されたマッキーマックスであったり、まあそのデルタブルース自身とかもそうなんですが、この舞台でダンスインザダーク産駒の不振というのが決定的に目立った結果かなという気はします。ステイヤータイプでサンデーサイレンス後継種牡馬として一番手とも目されたダンスインザダークではありますが、なぜかこういった舞台に弱い。ここ数年続けて有力馬を送り込んだにも関わらず、勝負に絡んだと言えるのは2003年のダイタクバートラム程度というのは物足りません。どうにもクラシックをとったザッツザプレンティ、デルタブルースの2頭がその後振るっていないのがその印象を強めているのではないかとは思いますが。その一方で長く活躍する馬も多いですし、ステイヤーズSだ万葉SだダイヤモンドSだとなると強いわけでよく分からんw。ファストタテヤマは掲示板に届くかどうかのところだろうと思ってたら、その通りに来て、それがダンスインザダーク産駒最先着なんだからどうしたものやら。
しかしこのサンデーサイレンスの存在感ってのは何かと。元々、サンデーサイレンスの血を持たない馬が17頭中7頭というところも凄まじいと思われますが、上位は軒並みサンデーサイレンスの血が入っていて、サンデーサイレンスを持たない馬としての最先着は9着のトウカイトリック。そして残りの6頭は12着からズラリという体たらく。産まれたのがほんの20年前。種牡馬として活動したのは12年。凄まじい種牡馬でしたねえ。

May 6, 2006

NHKマイルカップ GI 東京 芝1600m

馬名母父騎手調教師
1マイネルスケルツィグラスワンダーアラデヤMachiavellian柴田善臣稲葉隆一
2ファイングレインフジキセキミルグレインPolish Precedent横山典弘長浜博之
3モエレフィールドフィールドアスカロングテンシンダンシングブレーヴ田中勝春中野栄治
4アポロノサトリCozzeneMississippi QueenDixieland Band蛯名正義堀井雅弘
5モエレソーブラッズサンデーサイレンスラークホイッスルSilver Deputy柴山雄一小島太
6ロジックアグネスタキオンエイプリルドラマサクラユタカオー武豊橋口弘次郎
7エムエスワールドステイゴールドトップワールドマルゼンスキー藤岡佑介湯窪幸雄
8ステキシンスケクンDanzigAutumn MoonMr. ProspectorG.ボス森秀行
9ゴウゴウキリシマキングヘイローマルシンアモンバイアモン石橋守梅田康雄
10ダイアモンドヘッドサンデーサイレンスDanzig岩田康誠池江泰寿
11タガノバスティーユブライアンズタイムウィーンコンサートサクラユタカオー池添謙一池添兼雄
12ユウカージナルタイキブリザードフォレットジューナマルゼンスキー小牧太松元茂樹
13アドマイヤカリブサクラバクシンオールビーマイディアGone West後藤浩輝小島太
14セレスダイナミックMore Than ReadyJolly GinnyBroad Brush和田竜二福永甲
15キンシャサノキセキFuji KisekiKeltshaanPleasant Colony安藤勝己堀宣行
16ディープエアータイキシャトルハイパスチャーEl Gran Senor四位洋文池添兼雄
17ドラゴンウェルズDynaformerPoolestaHero's Honor藤田伸二藤原英昭
18フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンス福永祐一松田国英
去年はプレレートどおりに決まった馬単で60倍を超えて驚いたり嬉しかったりだったのですが、今年はそうもいかんかな。というのは、まあ、桜花賞上位がこっちに回ってこなかったということではあります。去年のあの結果を見たならば、今年以降もそこそこオークスが距離的に怪しいような牝馬連中が回ってきても良さそうなものでしたが…。
で、トップレートは皐月の5着フサイチリシャール。予定通りにNHKマイルにも出走ということでしょうね。去年は朝日杯FSを勝ってますし飛び抜けて高い数字を持っています。皐月賞なんかを見るに2000mではちょっと長くて押し切れないってのはあった感じなのでマイルでこそって面はあるのかもしれません。このあとダービーとか言われてもねえ。ま、とりあえずは無事に古馬に成れたら良いねとか言っておく。これの父もそうだが、成功例失敗例問わずことごとく3歳のうちに脚を壊したからなあ…。
続いて105はアーリントンCを勝ったステキシンスケクン。…なんか一気にメンバーが大したことなさそうな気分になるのは何故だろう。とにかく馬名が気に入りません。GI勝たれたくないですよ。
同じく105のマイネルスケルツィはトライアルNZT勝ち。フサイチリシャールとこれとどっちをとるかなってところなんではなかろうか。こっそり四代母がFairy Bridgeとかでものごっつい良血だったりします。でも、Rough ShodはあまりNijinskyは好きではないって気もしますので、きっちり累代にNijinsky持ってるこの馬はちょっとそこで割り引くかなという感覚。Rough Shod持ってる種牡馬だったら良かったのになとは思います。
104はシンザン記念のゴウゴウキリシマ。キングヘイローというのはかなりうるさいクロスを持った種牡馬でその中心に来るのはHalo、Drone、Sir Ivorの形で入ってくるTurn-to。これにND x HaloになるのでAlmahmoudのクロスが出来、あとはTom Foolもいるという状況。一方の母マルシンアモンはマルゼンスキーの近親で、Nasrullahの4x4にMahmoud、Menowらがクロス。これを組み合わせたゴウゴウキリシマはBuckpasserを5x4で得る形になり、キングヘイローでクロスする血をそのまま全部活かしにいくという事になるのかなと。問題はちゃんと逃げられるかというところなわけだが、フサイチリシャールにしてもステキシンスケクンにしてもできれば逃げを打ちたいだろうから厳しそうか。
そして今年になってからは全く結果が出ていませんが、去年はデイリー杯2着、朝日杯でも5着に入ったダイアモンドヘッドも104という数字を持っています。今年になってからは皐月賞を目指して大失敗という印象ではありますし、厩舎としてもフサイチジャンクに傾倒していった反動がこの馬だったり、アイスドールだったりのこの春の不本意な結果となって出ているのかなという気もしますが。母父Danzigなサンデーサイレンス産駒はマイルより短いところこそが本領とは思いますので巻き返してきてくれたら嬉しいです。母ダンジグウィズウルヴスがNorthern Dancerの2x5で、この馬はHaloの2x5。ついでに祖母Strategic ManeuverはMr. Prospectorを3x3。結構ぶち壊れた血統をしていますw。
トライアル2着のファイングレインと、ジュニアCを勝ったキンシャサノキセキが103。ともにフジキセキ産駒。ファイングレインのフジキセキにMill Reefってのはありそうなんですが、全く見かけないよねというところで、というかMilan Millのクロス自体が在りそうで無いだけに、ファイングレインはどう出るか。キンシャサノキセキはオーストラリア産馬ということで、半年分若く2kの斤量差は貰うとはいえジュニアCを勝てるのだからかなりのものではないかなと思います。
アドマイヤカリブ、ロジック、ディープエアーが102。アドマイヤカリブは骨折明け。ま、すぐに戻って来れたんだからたいした事はなかったんでしょうが。ロジックは今のところ底の浅い産駒ばかりのアグネスタキオンを母系三代のサクラユタカオー、シンザン、トサミドリでどこまで誤魔化してるのかなというあたりに注目。
101がアポロノサトリ。日本でのCozzeneはマイルが一つの壁という印象は強いですが、マイルまでなら十分ではありますな。アメリカだと平気で12Fまでこなしてくれるんだが。100はタガノバスティーユ。最近ブライアンズタイムが全くアテになりませんというところかと。
今年が最後のチャンスのサンデーサイレンス産駒は結局ダイアモンドヘッドとモエレソーブラッズの2頭だけ。通算でもロサードに始まり、去年のペールギュント、デアリングハート、インプレッション、そしてダイアモンドヘッドとモエレソーブラッズの合計6頭だけというサンデーサイレンス全盛の時代にあってとんでもなく少ない数字です。だって、去年のオークスだったら直仔だけで8頭、ダービーも7頭よ…。それでモエレソーブラッズは中央入りしてから芝で結果を残せていないのでどうかなとも思う。

Result

1.ロジック: アグネスタキオン - エイプリルドラマ by サクラユタカオー
2.ファイングレイン: フジキセキ - ミルグレイン by Polish Precedent
3.キンシャサノキセキ: Fuji Kiseki - Keltshaan by Pleasant Colony
4.アポロノサトリ: Cozzene - Mississippi Queen by Dixieland Band
5.ドラゴンウェルズ: Dynaformer - Poolesta by Hero's Honor
6.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
7.エムエスワールド: ステイゴールド - トップワールド by マルゼンスキー
8.タガノバスティーユ: ブライアンズタイム - ウィーンコンサート by サクラユタカオー
9.アドマイヤカリブ: サクラバクシンオー - ルビーマイディア by Gone West
10.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
11.ダイアモンドヘッド: サンデーサイレンス - ダンジグウィズウルヴス by Danzig
12.ディープエアー: タイキシャトル - ハイパスチャー by El Gran Senor
13.モエレフィールド: フィールドアスカ - ロングテンシン by ダンシングブレーヴ
14.セレスダイナミック: More Than Ready - Jolly Ginny by Broad Brush
15.ゴウゴウキリシマ: キングヘイロー - マルシンアモン by バイアモン
16.ユウカージナル: タイキブリザード - フォレットジューナ by マルゼンスキー
17.ステキシンスケクン: Danzig - Autumn Moon by Mr. Prospector
18.モエレソーブラッズ: サンデーサイレンス - ラークホイッスル by Silver Deputy
ラップタイム: 12.1 - 10.8 - 11.3 - 11.5 - 11.8 - 11.7 - 11.5 - 12.5
内枠からスタートを決めたモエレフィールドが引っ張る展開で、ステキシンスケクンはその後で抑えてしまいました。これでペースは落ち着いて流れるレースになりました。こっそりダイアモンドヘッドが出負けしてましたがね。
直線に入ると内の方ではファイングレインが抜け出しに掛かり、その後からはロジックが馬群の内を突いてくる形。フサイチリシャールらは外に持ち出していましたが、そこで一気に来たのがキンシャサノキセキであり、そのまま外から突き抜けていく勢いにも見えましたが、止まる。内のほうで競り合っていたロジックとファイングレインの争いは最後にロジックが差し切って、アグネスタキオンに種牡馬として初のGIタイトルを献上。またしても武豊-横山典弘で決着のGIでありました。
こういう雨の影響を受けたときの府中では外に出したら負けるというのをはっきりと見せるような結果ではあったかなと思いますが、ロジックの前にあんな進路が開けてるってのも問題といや問題であるような気はしました。で、ロジックだ、ファイングレインだ、アポロノサトリだとNZT上位がちゃんと来ているのに、マイネルスケルツィのこの体たらくはなんぞや。
ま、今年になってさっぱりだったアグネスタキオン産駒の起死回生のGI勝利というところではあるかな。ショウナンタキオンにしてもそうなんですけど、どうも在来牝系というのを上手く活かせばこれからも活躍馬を出せるっぽいような印象を受けました。今のところ単なる印象なので何がどうというところまでは見てませんが、ロジックの累代がトサミドリ、シンザン、サクラユタカオーでアグネスタキオン。ショウナンタキオンの場合はもっと古く、プリメロ、月友、ボストニアン、ネヴァービート、メジロゲッコウ、トニービンでアグネスタキオン。いまいち共通してないのでねえ。BlandfordとかNever Beatくらいか。

May 13, 2006

5/14 ヴィクトリアマイル GI 東京 芝1600m

府中でGI五連戦なのはもうある意味諦めるとしてもだな、1600mX3、2400mX2という距離の組み合わせは正直どうなのよとは今でも思います。
スイープトウショウとかオースミハルカとかいないのが残念でなりませんが、それでもよい感じにメンバーが揃った第一回。
馬名母父騎手調教師
1ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky北村宏司藤沢和雄
2マイネサマンサディアブロアオエトウショウトウショウボーイ森下博中村均
3ジェダイトサンデーサイレンスグリーンポーラNijinsky佐藤哲三池江泰郎
4スナークスズランダンシングブレーヴフリートレガッタリアルシャダイ田中勝春佐藤吉勝
5コスモマーベラスフジキセキロモーラNijinsky柴田善臣中村均
6ラインクラフトエンドスウィープマストビーラヴドサンデーサイレンス福永祐一瀬戸口勉
7アグネスラズベリエアジハードアグネスミネルバトニービン本田優西浦勝一
8オーゴンサンデーマーベラスサンデーピサノダイヤミルジョージ後藤浩輝谷原義明
9レクレドールサンデーサイレンスゴールデンサッシュディクタス蛯名正義池江泰郎
10ヤマニンシュクルトウカイテイオーヤマニンジュエリーNijinsky四位洋文浅見秀一
11ロフティーエイムサンデーサイレンスウィッチフルシンキングLord Avie安藤勝己二ノ宮敬宇
12ショウナンパントルサンデーサイレンスバブルウイングスIn the Wings吉田豊大久保洋吉
13ディアデラノビアサンデーサイレンスポトリザリスPotrillazo岩田康誠角居勝彦
14チアフルスマイルサンデーサイレンスゴールデンカラーズMr. Prospector横山典弘池江泰郎
15デアリングハートサンデーサイレンスデアリングダンジグDanzig藤田伸二藤原英昭
16ヤマニンアラバスタゴールデンフェザントヤマニンリコールタマモクロス江田照男星野忍
17アズマサンダースサンデーサイレンスオースミシャインシンボリルドルフ藤岡佑介藤岡健一
18エアメサイアサンデーサイレンスエアデジャヴーノーザンテースト武豊伊藤雄二
サンデーサイレンス、チゴイネ。と言うしかない圧巻の出馬表でございます。まあ、ここ2、3年の牝馬クラシックとかの状況からも容易に想像できたんですけどね。
ラインクラフトは桜花賞、NHKマイルを勝ち、マイルCSを3着。今年も高松宮記念で2着に入り、阪神牝馬Sを勝つという文句のつけようの無い状態で、今年のレートはその阪神牝馬S勝ちでぶっちぎりの111。去年はNHKマイルで112が持ちレート。一枚上なのは間違いないか。
そのライバルのエアメサイアはマイルではちょっとラインクラフトに劣るかというところはあり、今年は阪神牝馬Sで2着ですが、レートは105と大きな差をつけられました。去年は秋華賞勝ちで112とラインクラフトに並ぶ数字ですが、これはやはり中距離ならということを示しているのではなかろうか。
ダンスインザムードはマイラーズCを前哨戦に使い2着で、104というレートを貰いました。去年は天皇賞秋で3着したときが114というレート。いつ走るのかよく分からない馬ですので、あてにはできないかとも思いますが、マイルから中距離に掛けての実績は十分にありますし、怖さがあるのはこの馬でしょうか。まともに走ったらな。
ヤマニンシュクルは今年の中山牝馬Sを勝って106。それ以来でちょっと間隔が空きましたが、気にすることも無いか。マイルでもやれない事は無いだろうが、ラインクラフトとやるにはもうちょっと距離が欲しいところではあるかな。
ディアデラノビアは102。復帰後ようやく調子が上がってきたかなというところで中山牝馬S2着のマイラーズC3着。勝ちきれないのは以前と変わりませんな。
京都牝馬Sを勝ったマイネサマンサが104。悲願の重賞タイトルを取り、やっぱり今回も逃げに打って出るでしょうかねえ。
じわじわと着実に出世してきた良血チアフルスマイルは京都牝馬Sがもったいない2着で、末脚を活かせる展開になればというところか。池江師はこの馬と微妙にアテにならんレクレドール、阪神牝馬Sで掲示板に載ったことが驚く事態のジェダイトの3頭出し。
ま、こんなもんか。ショウナンパントルとかデアリングハートも今年になってからのどっかの牝馬Sで好走してたら良かったのによりによって阪神牝馬Sで逆ワンツー決めてくれちゃったしな…。

Result

1.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
2.エアメサイア: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
3.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
4.コスモマーベラス: フジキセキ - ロモーラ by Nijinsky
5.アグネスラズベリ: エアジハード - アグネスミネルバ by トニービン
6.デアリングハート: サンデーサイレンス - デアリングダンジグ by Danzig
7.ヤマニンシュクル: トウカイテイオー - ヤマニンジュエリー by Nijinsky
8.チアフルスマイル: サンデーサイレンス - ゴールデンカラーズ by Mr. Prospector
9.ラインクラフト: エンドスウィープ - マストビーラヴド by サンデーサイレンス
10.マイネサマンサ: ディアブロ - アオエトウショウ by トウショウボーイ
11.ロフティーエイム: サンデーサイレンス - ウィッチフルシンキング by Lord Avie
12.ヤマニンアラバスタ: ゴールデンフェザント - ヤマニンリコール by タマモクロス
13.オーゴンサンデー: マーベラスサンデー - ピサノダイヤ by ミルジョージ
14.スナークスズラン: ダンシングブレーヴ - フリートレガッタ by リアルシャダイ
15.ジェダイト: サンデーサイレンス - グリーンポーラ by Nijinsky
16.アズマサンダース: サンデーサイレンス - オースミシャイン by シンボリルドルフ
17.ショウナンパントル: サンデーサイレンス - バブルウイングス by In the Wings
18.レクレドール: サンデーサイレンス - ゴールデンサッシュ by ディクタス
ラップタイム: 12.6 - 11.2 - 11.6 - 12.1 - 12.2 - 11.4 - 11.3 - 11.6
正直北村を見くびっていたというのはありますよ。ま、癖馬であることには違いないので、去年の天皇賞、マイルCS程度のレースをやれば何とかってな感じで実際それ以上にちゃんと乗った部分もあったかなと。とにかく内埒沿いをしっかりキープして抜け出してきたというのが、大外枠からのスタートで外を回さざるを得なかったエアメサイアとの差になったとは思います。エアメサイアとしても外の馬場の良いギリギリのところだったのであれ以上を望むのはちと酷だろう。ディアデラノビアも外からだったことを考えるとギリギリの結果っぽいところで、今後に期待ができるだけ良しとせねば。
で、何やってんだあんたというのはラインクラフトに尽きましょう。今年極端な不振に陥っている福永でしたが、得意のマイルではっきりと力が上と思われるラインクラフトに乗ってこれは無いだろう。スタートが悪かったのも事実だが、それ以上に途中で抑えられているような素振りがあったのがなあ。去年の阪神牝馬Sのようなまずい騎乗であったのは間違いないかなと。特に最近酷いんですよね。

May 21, 2006

オークス GI 東京 芝2400m

馬名母父騎手調教師
1ブルーメンブラットアドマイヤベガマイワイルドフラワーTopsider川島信二安藤正敏
2フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev福永祐一白井寿昭
3アクロスザヘイブンフジキセキタックスヘイブンAlydar小野次郎中野隆良
4ヤマニンファビュルエアジハードマダニナSadler's Wells石橋守河内洋
5ニシノフジムスメキングヘイローブランドアートビショップボブ藤田伸二藤原英昭
6コイウタフジキセキヴァイオレットラブドクターデヴィアス横山典弘奥平雅士
7ユメノオーラマイネルラヴレッダンゴールドサンデーサイレンス渡辺薫彦川村禎彦
8シークレットコードFusaichi PegasusマジックコードLost CodeG. ボス森秀行
9カワカミプリンセスキングヘイロータカノセクレタリーSeattle Slew本田優西浦勝一
10アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ柴田善臣古賀慎明
11テイエムプリキュアパラダイスクリークフェリアードステートリードン熊沢重文五十嵐忠男
12キープユアスマイルアグネスタキオンメロウキスリアルシャダイ田中勝春高橋祥泰
13アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー武豊松田博資
14ブロンコーネブライアンズタイムミセスビクトリアトニービン吉田豊池江泰郎
15シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケット岩田康誠松田国英
16マイネジャーダジェイドロバリーテクラヤティLyphard四位洋文阿部新生
17キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト安藤勝己戸田博文
18ヤマトマリオンオペラハウスヤマトプリティアンバーシャダイ菊沢隆徳安達昭夫
当然ながらプレレーティング上位は桜花賞組で、勝ったキストゥヘヴンは108で標準的な数字じゃないかなと思われます。アドマイヤベガ産駒でそこから逆行してノーザンテースト、テューダーペリオッド、ヒンドスタン、セフトと、5代血統表でセフトが見えてくる古めの血統ではありますか。オークスの距離も何の問題もないという気はしますので、あとは調子だけではなかろうか。デビュー戦以降休み無く、間隔もつめて使われていたので。
2着だったアドマイヤキッスは106。こっちの方が距離に不安を持つというところはあるかなとも思いますが、遡るとそんなに悪くないし、何よりオークスは極端に短いところという馬でなければ大丈夫なところはあるしなあ。
3着のコイウタも106のレート。更に距離に疑問ありってところはあるかな。
4着のアサヒライジングが104。スタミナ勝負だったら一番ではあろうと思いますがねえ。よくわかんねーやというところ。とりあえず逃げてスタミナ勝負でもなんでもやってくれれば面白いかなと。
別路線としては桜花賞当日の忘れな草賞を順当勝ちしたニシノフジムスメとスイートピーSを勝ったカワカミプリンセスの2頭のキングヘイロー産駒に注目したいかなとは思う。フローラSのヤマトマリオンは2戦続けてのニシノフジムスメより後でゴールしてた後だけにちと微妙。どっちかと言うとニシノフジムスメの方が好みではありますな。

Result

キングヘイローががが…。
1.カワカミプリンセス: キングヘイロー - タカノセクレタリー by Seattle Slew
2.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
3.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
4.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
5.ニシノフジムスメ: キングヘイロー - ブランドアート by ビショップボブ
6.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
7.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
8.マイネジャーダ: ジェイドロバリー - テクラヤティ by Lyphard
9.ブルーメンブラット: アドマイヤベガ - マイワイルドフラワー by Topsider
10.シークレットコード: Fusaichi Pegasus - マジックコード by Lost Code
11.テイエムプリキュア: パラダイスクリーク - フェリアード by ステートリードン
12.キープユアスマイル: アグネスタキオン - メロウキス by リアルシャダイ
13.ヤマトマリオン: オペラハウス - ヤマトプリティ by アンバーシャダイ
14.アクロスザヘイブン: フジキセキ - タックスヘイブン by Alydar
15.ユメノオーラ: マイネルラヴ - レッダンゴールド by サンデーサイレンス
16.ブロンコーネ: ブライアンズタイム - ミセスビクトリア by トニービン
17.ヤマニンファビュル: エアジハード - マダニナ by Sadler's Wells
ラップタイム: 12.5 - 10.9 - 11.3 - 11.6 - 11.8 - 12.4 - 12.8 - 13.5 - 13.2 - 11.6 - 12.2 - 12.4
コイウタは競争中止。
ヤマニンファビュルが1000mを58.1の大逃げを打ったので、全体のペースとしてはここまで速くは無いものの、離れた2番手のアサヒライジングが大体2秒程度遅れてということなら、その先頭は60秒台で1000mを通過しており、これでもオークスとしては速いペースと言わざるを得ないか。こんなペースで行ってしまっては持つわけも無くヤマニンファビュルは大差の殿負けを喫しています。一方のアサヒライジングは直線で先頭に立つと後はひたすら前粘りの形で、さすがにしぶとさという面では非凡なものを持ってるなとは思いました。
中団から直線に入って伸びてきたのがカワカミプリンセスとフサイチパンドラではあり、アサヒライジングにやや手間取るものの、そのまま伸びて1着2着。外に持ち出していたアドマイヤキッスとキストゥヘヴンはやや伸びを欠いて、アドマイヤキッスが4着とキストゥヘヴンが6着。キストゥヘヴンにはちょっと連戦の疲労があったのかなとは思われます。
スタートで失敗したニシノフジムスメは道中で地味に良い位置に取り付いてそのまま直線に入って5着。この馬もそれなりに強いなとは思えるので、キングヘイローはいきなり良い馬を2頭だしたという形になるか。去年はここでシーザリオが勝ってスペシャルウィークにGIをもたらしたと思ったら、今年はキングヘイローで世の中良く出来てますw

May 28, 2006

東京優駿 GI 東京 芝2400m

馬名母父騎手調教師
1スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール川田将雅矢作芳人
2メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守瀬戸口勉
3ロジックアグネスタキオンエイプリルドラマサクラユタカオー幸英明橋口弘次郎
4マルカシェンクサンデーサイレンスシェンクZafonic福永祐一瀬戸口勉
5トーホウアランダンスインザダークヒドゥンダンスNureyev藤田伸二藤原英昭
6アドマイヤメインサンデーサイレンスプロモーションヘクタープロテクター柴田善臣橋田満
7フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンスG. ボス松田国英
8パッシングマークエルコンドルパサーサクラサクデインヒル北村宏司浅見秀一
9サクラメガワンダーグラスワンダーサクラメガサンデーサイレンス内田博幸友道康夫
10アドマイヤムーンエンドスウィープマイケイティーズサンデーサイレンス武豊松田博資
11ヴィクトリーランヴィクトリースピーチウイニングフェロータマモクロス安藤勝己田所清広
12アペリティフエルコンドルパサーアイシーサイレンスサンデーサイレンス和田竜二坪憲章
13トップオブツヨシタヤスツヨシラテルネトニービン池添謙一鶴留明雄
14ジャリスコライトFantastic LightChancey SquawChief's Crown横山典弘藤沢和雄
15ドリームパスポートフジキセキグレースランドトニービン四位洋文松田博資
16ナイアガラFantastic LightレーヴドスカーHighest Honor小牧太池江泰郎
17フサイチジャンクサンデーサイレンスセトフローリアンBellotto岩田康誠池江泰寿
18エイシンテンリューサンデーサイレンスエイシンサンサンキャロルハウス蛯名正義坂口正則
ではプレレート。今年の皐月賞は1着のメイショウサムソンが114。2着のドリームパスポートが113で、3着フサイチジャンクは110となる形。以下アドマイヤムーンの109、フサイチリシャールとサクラメガワンダーが108というのが皐月賞上位の数値。別路線ではNHKマイルのロジックが111とGIの格を見せ、青葉賞のアドマイヤメインは107、京都新聞杯のトーホウアランで103、プリンシパルSのヴィクトリーランは102です。
いいや、ダービーなので1番から順に見ていこう。
スーパーホーネットは朝日杯で2着に突っ込んできたので驚いたロドリゴデトリアーノ産駒。今年になってからは弥生賞が5着で、皐月賞10着とちょっとダメダメ。ダービー初騎乗の川田将雅っつーこともあってどうにかなるとは思えん。最後方に構えて直線勝負と腹を括ってどこまで上位に喰い込めますかね。
皐月賞馬メイショウサムソンはオペラハウスにダンシングブレーヴと欧州12Fの血統で、大崩れせずにクラシック路線を戦い抜いて皐月賞を勝つのだからかなりのものではあるでしょう。萩Sで4着というのがこれまで最も悪い着順なのですが、このときは上位からフサイチリシャール、ドリームパスポート、ロジックという順で差が無い決着ではありましたし。極端な瞬発力勝負にでもならなければ十分だと思いますし、馬場が渋ったら更に有利になるのではないかな。
ロジックはNHKマイル勝ちからの参戦。2000m以上の距離経験なしでどうしろと。種牡馬としてのアグネスタキオンに対しても私はまだ懐疑的ではあるしな。
マルカシェンクは骨折明けの京都新聞杯がいまいちな結果。本番前の一叩きとしてもちょっとどうかなと。Gone WestにBuckpasserが入ると考えると、距離がちょと不安とはいえ悪くない血統だし、サンデー向きのレースになったら勝ち目が出てくるのかも知れんがなあ。
トーホウアランはその京都新聞杯を勝っての参戦。スプリングSを惨敗した馬が勝ってしまったという印象もある京都新聞杯だけにどこまで期待できますかね。馬体重はちゃんと戻ってきてたので問題無いのかも知れんが。Nureyevは好きなので飛びつきたくなる部分もあるが、ダンスインザダークをあまり好きではないだけに程々ということにしておくかな。
毎日杯、青葉賞と連勝してきたのがアドマイヤメイン。逃げて3連勝ということで、ダービーでもペースを握るのはこの馬ということになるのだろう。青葉賞は逃げて直線で突き放すという勝ち方だっただけに、本番で楽には行かせてもらえないとは思われ、序盤から競ってこられたときにどうなるかだけかなと。
フサイチリシャールは連戦でもう余力を無くしているのかなというのがNHKマイルで見せ場無く敗れたときに感じた印象。それほど距離に自信がありそうにも見えないのでここでは厳しかろう。
パッシングマークはデビューからダートで、その後芝を使ってみたら連勝して中山のベンジャミンSからの挑戦。エルコンドルパサーに更にSpecialの血を入れてしまうというやっちまった感のある血統は確かに素敵ですがw。Mr. ProspectorにNorthern DancerにNatalmaにSpecial=Lisadellと節操なさ過ぎて好きだなあ、こういうの。他にもHis Majesty=Graustarkが見えてくるし、NDの経路はNureyev、Sadler's Wells、Danzig、Nijinskyだもんなあ。素晴らしいネタ馬です。強い相手とはやってないので、いいとこ掲示板かなと。
サクラメガワンダーも今年になってからのレースはちょち不満。後をたらたら走って上がり最速をだしても掲示板に載れないってのはレースの仕方そのものがおかしいということではないかな。
アドマイヤムーンは皐月賞を取れなかったのは痛いという気はしますがね。母がマイケイティーズでヒシアマゾンらの近親という良血ではあるのですが、このファミリーそのヒシアマゾン、ヒシピナクルが出たというところに寄る部分が大きいわけで、それ以外では言うほどでもないかな。ヒシアマゾンが2400をこなしたのは父Theatricalに寄る所が大きいわけで、アドマイヤムーンの場合はそういった血を持たないのは気になるところか。
ヴィクトリーランはプリンシパルSを勝った後、故障かとも言われてましたが、大事無かった様子。しかしヴィクトリースピーチか…。特にスプリンターといった馬ではなかったし、ヴィクトリーラン自身の母系がタマモクロスだアンバーシャダイだと入ってるのでそう気にすることもないかな。
京都新聞杯2着のアペリティフ。こっちのエルコンドルパサー産駒はシンプルにNorthern Dancerだけですな。2500mで勝ち上がってきてるので距離には問題はなさそうか。
プリンシパルSで2着に入って権利を取ったトップオブツヨシ。タヤスツヨシ産駒なあ…。ワカンネ。若葉Sと毎日杯で4着ということで、ちょっと上位とは力の差があるんだろうなってところか。
今年のダービーで唯一の関東馬となったのがジャリスコライト。結局この舞台にも揃って出走するFantastic Light産駒の2頭ですが、よくわからないまま、とりあえず皐月賞から逆転を狙えるような成績ではないなと。ジャリスコライトのほうはGIでちょっとペースが厳しくなると途端に速い上がりを出せなくなるという気もしますが。
ドリームパスポートは皐月賞2着で実績上位ではありますが、フジキセキ産駒が東京の2400mを勝ちきれるかが疑問。トニービンとかディクタスが入って絶望的ではないものの、四位先生の必殺技大外ぶん回しになるかと思うとちょっとヤダ。
ナイアガラは皐月賞の後、謎に端午Sを走って3着と判断に困る結果を残してきました。母父のHighest Honorが中途半端なんだが、Blushing GroomとNijinskyをクロスさせて、それなりに仕上がってはいるかという血統。ま、ダービーで何とかなるなんて思えないわけですが。
フサイチジャンクの取捨が一番難しいでしょうねえ。タイガーカフェと同列に扱うのはいくらなんでも失礼かなとは思うが、2400mを走りきるだけのものがあるかとなるとちょっとどうでしょう。Bellottoは確かに自身英ダービー3着だし、産駒も距離を持たせるタイプの異色のMr. Prospector後継ではあるがなあ。種牡馬成績はオセアニアに限られるのでちょっと当てにしていいのかってのもあるわけで。
青葉賞3着からの出走になるエイシンテンリュー。母エイシンサンサンは5歳になってから本格化という感じに遅かったので、エイシンテンリューも古馬になってから期待すればとか思わんでも無く。青葉賞は勝ったアドマイヤメイン以外は見るべきものはないとも思うわけで。
ま、メイショウサムソンが大崩れする事は無いかな。それとどうにもサンデーサイレンスを外す気にもならんのでフサイチジャンクの2頭を軸に後はてきとー。パッシングマークは面白いので買い目には入るんじゃないかなと。

Result

1.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
2.アドマイヤメイン: サンデーサイレンス - プロモーション by ヘクタープロテクター
3.ドリームパスポート: フジキセキ - グレースランド by トニービン
4.マルカシェンク: サンデーサイレンス - シェンク by Zafonic
5.ロジック: アグネスタキオン - エイプリルドラマ by サクラユタカオー
6.アペリティフ: エルコンドルパサー - アイシーサイレンス by サンデーサイレンス
7.アドマイヤムーン: エンドスウィープ - マイケイティーズ by サンデーサイレンス
8.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
9.トーホウアラン: ダンスインザダーク - ヒドゥンダンス by Nureyev
10.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
11.フサイチジャンク: サンデーサイレンス - セトフローリアン by Bellotto
12.エイシンテンリュー: サンデーサイレンス - エイシンサンサン by キャロルハウス
13.パッシングマーク: エルコンドルパサー - サクラサク by デインヒル
14.ジャリスコライト: Fantastic Light - Chancey Squaw by Chief's Crown
15.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
16.トップオブツヨシ: タヤスツヨシ - ラテルネ by トニービン
17.ナイアガラ: Fantastic Light - レーヴドスカー by Highest Honor
ヴィクトリーランが競争中止。
ラップタイム: 12.6 - 11.8 - 13.0 - 12.8 - 12.3 - 12.7 - 12.9 - 12.5 - 12.0 - 11.5 - 11.8 - 12.0
アドマイヤメインは逃げたら強いのわかってるんだからもうちょっと何とかしろよ、後続馬と思って見てました。フサイチリシャールとか競り掛けに行くのかなと思ったらそのまま落ち着いてスローペースだものなあ。そんなわけで、皐月賞に続いて後ろに控えた有力馬が不発で、綺麗に外から回ってきたドリームパスポートにはちょっと驚いたものの、またしても好位から直線伸びてアドマイヤメインとの競り合いを制したメイショウサムソンが二冠となって、三冠を狙うべく菊花賞に向かうという展開になりました。
アドマイヤメインは序盤から競ってこられると嫌かなというところで、ダービーだし1頭くらいそういう馬もいるだろうってところだったんですが、まさかあんなペースで行かせてもらえるとはな。そら最後まで粘るわ。ドリームパスポートはトニービンとディクタスを甘く見すぎましたと言ったところか。ま、Wild Riskは凄いよね。
人気のフサイチジャンクは後ろに控えて直線勝負という感じでしたが、直線で全く伸びてこないわけでやっぱりタイガーカフェの弟だったか。

June 3, 2006

安田記念 GI 東京 芝1600m

7歳馬たちの競演。
馬名母父騎手調教師
1ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
2ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky北村宏司藤沢和雄
3テレグノシストニービンメイクアウィッシュノーザンテースト武豊杉浦宏昭
4ブリッシュラックRoyal AcademyWild VintageAlyshebaB. プレブルA. クルーズ
5メイショウボーラータイキシャトルナイスレイズStorm Cat福永祐一白井寿昭
6ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost Code岩田康誠角居勝彦
7シンボリグランGrand LodgeValixaLinamix柴山雄一畠山吉宏
8フジサイレンスフジキセキダイワラブリーマルゼンスキー江田照男田子冬樹
9ローエングリンSingspielカーリングGarde Royale四位洋文伊藤正徳
10ザデュークDanehillMer du SudBluebirdD. ダンC. ファウンズ
11カンパニーミラクルアドマイヤブリリアントベリーノーザンテースト内田博幸音無秀孝
12バランスオブゲームフサイチコンコルドホールオブフェームアレミロード田中勝春宗像義忠
13エイシンドーバーVictory GallopEishin GeorgiaKris S.蛯名正義湯浅三郎
14インセンティブガイエンドスウィープブライダルスイートサンデーサイレンス横山典弘角居勝彦
15アサクサデンエンIn the WingsWhitewater AffairMachiavellian藤田伸二河野通文
16ジョイフルウィナーEl MoxieNorthern TycoonLast TycoonD. ビードマンJ. ムーア
17オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ柴田善臣音無秀孝
18グレイトジャーニーサンデーサイレンスアンブロジンMr. Prospector佐藤哲三池江泰郎
最内を引いたダイワメジャーは、馬群の中に入るとさっぱりという事もあり、最早行くしかないか。そもそもこの馬は東京が苦手というところもあるっぽいので内有利な状況になったとしてどこまでやれるかなと。
ダンスインザムードは昔ほど難しい馬ではなくなっているのでしょうけど、それでも当日のパドックまでは信頼してやらないということにはしております。ヴィクトリアマイルに続いて内枠を引いたってのはこの馬のめぐり合わせのよさってのもあるのかなとは思ったりしつつ、さて、前走ほど綺麗に嵌まるかどうか。
改装後の東京はとにかく差し馬にとってやりにくくて仕方が無いというところはあるんだなと思われ、テレグノシスにとってはかわいそうな事になってるよなというのを京王杯で再確認したわけではあるのですが、この春シーズンもエアメサイアやアドマイヤムーンでそれを思い知らされているであろう武豊がこの追い込み馬に乗ってどういうレースをするのかってのはまあ注目ではあろう。御年7歳ながら衰えってのはないですし、後の種牡馬入りのためにもここでもう一つGIを取っておくというのは重要かなと。テレグノシスは器用なことは出来ない馬ですので、内をついて差し切ってくるということをイメージしにくいのが嫌なところで、結局大外に出して最後届かずだったら泣けますな。
追い込み馬ゆえの安定感のなさってのもあって取りこぼす事も多いのですが、間違いなく香港最強マイラーのブリッシュラック。去年は4着で、東京のマイルをこなすだけの底力も持っています。2年連続の内枠を克服して連覇したChampions Mileなんかも見るにテレグノシスより器用ではあるよな。プレレート118はダンスインザムードの114と並んでトップです。
今年も中山記念を勝って以来のレースとなるバランスオブゲーム。ペースを握って最後はダイワメジャーを直線で突き放すという強さを見せた中山記念ではありますが、如何にもGIIという感じの楽なレースであったのは間違いなく、ここでそれと同じような事ができるとは思えません。好きな馬ではあるんですが、やっぱりGIだとねえ。
去年の勝ち馬アサクサデンエンですが、その後の天皇賞秋はともかくとして、香港、ドバイと遠征の結果が散々。久し振りの国内戦ということで何とかしていただければという事かな。
オレハマッテルゼは高松宮記念から1400mを経由してマイルという形での参戦となって、ラインクラフトと相似系なローテを取ってきたというのは、そのヴィクトリアマイルでラインクラフトが消し飛んだ事を考えるとちょっとは嫌かな。ま、それ以前にこの大外枠の方が大問題なんだろうが。前に行くんですかね。昔はマイルが主戦場だったとはいえ、そのマイルより1200の方が向いてると乗り役が言ったわけなんだし。というかそもそもダイワメジャーが出てくる時点でこの馬に流れは向かんよな。大先生には4→3→2→11というのを見せてもらいたく(ry
最外を引いたグレイトジャーニーはなんか知らんが去年の後半から復活してきたという感じはある。まだまだGIだと力不足だろうが、何か面白い事くらいはやって見せてもらいたいなと。

Result

ボーナスあるとやっぱ本気で来るよなあ。ちょっとくらい無理しても、香港のGIシーズンはもう終わってるわけだし。
1.ブリッシュラック: Royal Academy - Wild Vintage by Alysheba
2.アサクサデンエン: In the Wings - Whitewater Affair by Machiavellian
3.ジョイフルウィナー: El Moxie - Northern Tycoon by Last Tycoon
4.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
5.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
6.インセンティブガイ: エンドスウィープ - ブライダルスイート by サンデーサイレンス
7.シンボリグラン: Grand Lodge - Valixa by Linamix
8.グレイトジャーニー: サンデーサイレンス - アンブロジン by Mr. Prospector
9.テレグノシス: トニービン - メイクアウィッシュ by ノーザンテースト
10.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
11.カンパニー: ミラクルアドマイヤ - ブリリアントベリー by ノーザンテースト
12.エイシンドーバー: Victory Gallop - Eishin Georgia by Kris S.
13.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
14.メイショウボーラー: タイキシャトル - ナイスレイズ by Storm Cat
15.ザデューク: Danehill - Mer du Sud by Bluebird
16.フジサイレンス: フジキセキ - ダイワラブリー by マルゼンスキー
17.バランスオブゲーム: フサイチコンコルド - ホールオブフェーム by アレミロード
18.ローエングリン: Singspiel - カーリング by Garde Royale
ラップタイム: 12.4 - 11.0 - 11.4 - 11.6 - 11.7 - 11.5 - 11.4 - 11.6
そこにつけるんだったらちゃんと仕掛けろよ>ローエングリンとか思うわけで、安田記念としては遅いペースか。結局ローエングリンは殿負けしたわけであーあ何やってんだか。
ブリッシュラック4→1、アサクサデンエン1→2、ダイワメジャー8→4、ダンスインザムード18→5、テレグノシス6→9、オレハマッテルゼ11→10、カンパニー5→11、ハットトリック15→13、フジサイレンス16→16、バランスオブゲーム7→17、ローエングリン17→18。
先行したい馬が内に殺到という感じがしたスタート直後。結局ダイワメジャーは行かないし、メイショウボーラーがハナでローエングリンがつけてという展開。これでペースが落ち着いたという印象。ダンスインザムードは後寄りの位置になってたのでちょっと最後の直線で届ききらなかったか。テレグノシスはもう諦めたかのように後ろからで、最後も外に持ち出すしかないという展開。今回内を抜けてくるのは無理ではありましたけど、やっぱり外に出したところで伸びないんだから届かないと言う結果になりました。残り100mあたりで止まったか。その一方で過剰に有利な内へという意識があったか、馬が殺到してゴチャつくシーンが見られて、その結果、ぽっかり空いたところからブリッシュラックが伸びてきてるんだよね。
ブリッシュラックはゲート前で入れ込んでいるような姿が映されていましたが、別に問題なかったようで、スタート後の流れに乗って馬群の中でスムーズに進んでいました。その後直線では少し待って、内に進路を取った馬のために空いた所へさっと持っていって後は伸びてくるだけという形で1頭だけ抜け出して快勝。アサクサデンエンは後方待機から内を突いたという形で最後にジョイフルウィナーを捕らえきりました。本当ならテレグノシスがこういう差し方をしてくると期待していたのですが…。
ジョイフルウィナーはChampions Mileのときもブリッシュラックに対してあのくらいの着差だったので力を出し切ったレースか。マイルがギリギリかとは思うが、充実してますね。この馬が来年Asian Mile Challengeに参戦してくれる事を切に願う。
ダイワメジャーにしてもダンスインザムードにしても、ごちゃごちゃしたとはいえ、やっぱり埒沿いが伸びる東京の馬場の恩恵を受けた面はあるだろう。
ところで、安田記念の予想記事で、香港馬はよく分からないという記述が散見されたのですが、JRAが公式サイトであれだけ詳細なプロフィールと戦績を紹介し、HKJCの公式に行けばレース映像も見られるというのに、あなた方はこの上どんな情報を必要とするのですか?日本に到着してからはJRAが毎日の調教後に調教師らからコメントを取ってサイト上に載せてくれてるんよ。特別な情報源を持っていなくとも情報は既に与えられている。そのことに気付いていない。或いはそういうものを見ようとすらしていないだけ。HKJCの公式サイトなんか知らんと言われたら、それくらい知っとけと返そうと思います。
日本のレース見るのと同じようにサ、香港のレースも見てみなヨ
いやホントに、京王杯SCが~、マイラーズCが~とか言ってる人がChampions Mileをすら見てないのは理解できませんです。
少なくとも香港馬についてはそのつもりがあれば分からないなんて事は起こりえないのですよ。

June 24, 2006

宝塚記念 GI 京都 芝2200m

Pre-Rating

もちろんディープインパクトが123でぶっちぎり。現在Extendedでコレだけの数字を出せるのは他にいないでしょう。欧州遠征前にここを使うことになったわけではありますが、この馬は菊花賞以来、有馬記念、阪神大賞典、天皇賞春と世界的に見れば斜陽となる3000m級のレースを連戦してきたわけです。欧州の芝は日本のものよりパワーを要求し、スタミナを削るとも言いますが、それを克服するスタミナと、3000mを走りきるスタミナが同質かというとそうは言い切れないでしょう。その上で本来欧州クラシックに対して特化したようなところのある母の血統を見れば、ディープインパクトは本来クラシックディスタンスこそを主戦場とするはずであります。となれば長距離に慣れさせすぎたかもしれない3歳秋からのローテを考えれば、ここで宝塚記念を使うという選択肢は悪くない。天皇賞で古馬GIも取って、もう国内では走る意味が無いという意見もありますが、春の古馬王道路線というのは天皇賞を勝った馬が宝塚記念でもというのが軸のようにはなっていて、近年の春の天皇賞馬を見る場合にこの宝塚記念でのレース振りというのは欠かせない要素にはなっていたはずです。そういうステップをディープインパクトも踏むのだということは、この三冠馬が真に日本の古馬のトップであるということの証明には必要な部分ではあるのかなという気もします。天皇賞は距離が長いというような馬をまとめて葬り去るのがこの宝塚記念ではあるのかなと。
リンカーンとコスモバルクが117で並びます。
リンカーンは天皇賞が終わったあと、ハーツクライもディープインパクトもいないこのレースを勝つつもりだったというのは、その直後の音無師の発言などから伺えるところです。しかし現実にはディープインパクトが出走ということになって、アレだけはっきりと差を見せられた相手に三度向かっていかないといけないというのは少し滅入るところではあるでしょう。ディープインパクトを直接対決の元に下す機会が、相手が欧州遠征の途に就く前に与えられたのは意義がある部分なんですが、それを現実にやろうとする困難はその鞍上が最もよく知るところ。それでも打倒ディープインパクトという使命の元で何らかの抵抗を見せなければならないという苦しい立場ではあって、その上で彼には国内居残り組のトップとして、少なくともディープインパクト以外の馬に先着を許すようなことはあってはならないという側面もやや存在するわけであり、レースのやり方としては難しいか。トニービンの特徴はNasrullahより前面に出るHyperionであり、サンデーサイレンスはそこそこにはHyperionが欲しい種牡馬ではあります。しかしトニービンが持つ3本のHyperionというのはサンデーサイレンスが好む性質から外れているのも事実であり、サンデーサイレンスXトニービンというのは成功の部類に入る組み合わせではあるものの、今ひとつ突き抜けない原因もそのあたりに帰着できるのではないかなと思います。そしてこれはノーザンテーストが抱えていたのと同種の問題ではありましょう。リンカーンはそこに欧州のクラシック血脈を湛えた母系ということもあってやはり、距離としては2400m近辺を好むという印象はあり、結局のところ真っ向からディープインパクトにぶつかっていかざるを得ないという部分はあるのかなと。
コスモバルクはシンガポールで国際GIのタイトルを手に入れ、陣営の執念がようやく実ったとは言えます。その後検疫の問題でシンガポールに足止めを喰らい宝塚記念参戦への予定が多少ずれたことは否定できないファクターではあるでしょう。しかし、それ以上にそこに至るまでの過程で陣営がコスモバルクに強いてきた無理がどの程度影響してくるか。外厩を利用するために道営所属であるということの足枷は国際GIを制しても取れないのですから、JRAが出てきても良いと言ったこのレースに出走することも理解できないわけではありません。父ザグレブは北米供用ながら芝のステイヤーを量産するTheatricalの産駒であり、愛ダービーを勝ちました。種牡馬として日本にやってきましたが、鳴かず飛ばずのまま再輸出され、現在ではナショナルハント用の種牡馬となっていると言う状況であり、日本を離れて後に最後の意地のようにコスモバルク、コスモサンビームと活躍馬が出はしましたが、この2頭を除いてはさっぱりではありました。日本が種牡馬の墓場になるという批判はどうしてもあるのですが、日本で失敗した種牡馬を後に送り返されても処置に困るというのも事実としてはあるのではないですかね。一方コスモバルクの母は快速Princely Giftが濃く重なった血統ではありますが、その陰でHyperionも十分な形としてテスコボーイの母父としてだけでなくYour HostやRockefellaを経由させて持ちます。その辺りの微妙な均衡によるものか、そういうスピードの中でセントライト記念のレコードやJC2着のようなパフォーマンスを見せるのは頭が下がるところです。ここでディープインパクトに挑戦し、更には叶うなら凱旋門という夢を抱く陣営ではありますが、ようやく手にしたあのタイトルがコスモバルクの終着点にならないことを切に願う。
安田記念4着のダイワメジャーが114。古馬になってからのダイワメジャーはマイラーというイメージであって、喉の手術をしたことも原因になるのかと思いますが、とにかくこの距離は持たないとは思われます。中山記念でバランスオブゲームに突き放されたのを見ても、今ではマイルまでということになるでしょう。距離に問題を抱えるというこの馬自身の問題に加えて、コーナーで外から一気にディープインパクトにこられる危険性もあり、ここでは脆さが際立ってしまうのではないか。
バランスオブゲームは113で中山記念勝ち。しかしやはりこの馬はGIを取れるだけの能力までは無かったということになりそうなところではあって、一度は香港あたりを走っておくべきではあったと思うが、おそらくその機会はもう訪れないだろうというのは残念ですな。雨の予報であり、登録13頭と落ち着いた事もあって、中山記念の再現を狙ってのハナというところに唯一の可能性をかけることになるだろう。その場合もダイワメジャーにとって最悪の展開になるだけで、上位馬がバランスオブゲームのペースに捕まるということはまず無かろう。というかペースを落とすとディープインパクトが持ったまま上がってくるのでどうしようもないか。
アイポッパーは天皇賞4着、目黒記念2着と復調の兆しはあったか。天皇賞で111を得ています。京都が得意な馬ではあり、重賞勝ちこそ無いが、阪神大賞典やCaulfield Cで2着に入るなど実力は十分。
カンパニーなんかはGIIくらいまでなら十分勝てるものの、GIとなるとダメという典型のような印象を持っていたり。今年は110で大阪杯を勝っています。以外に距離経験がないんだよなこの馬。
トウカイカムカムは3連勝の上がり馬として天皇賞に出走して、5着とまずまずの成績を残しました。これがレート109。後ろから行くのでちょっとそういう馬が揃ったここでどうするかは難しいかなと。
舞台が京都である以上、いつどんな形でファストタテヤマが飛んでくるのかは分からないし、ディープインパクトが前を掃除してくれた後から飛んでくるというのはありえるパターンではあるか。今更成績が微妙に安定してるのが笑えるところ。天皇賞で108です。
シルクフェイマスはいずれGIという期待をもたれながらもそれに応えられずしぼんでいった馬の1頭として数えなければならなくなったか。とにかく去年が酷かったなという結果で、今年は復帰2戦目のAJC杯を勝てたのでそこまで酷い状態ではないのだろうが、少し相手の落ちるGIIがやっとという状況になっているのは否定できないところではあるかなと。AJCCのレートは108。
京都無敗でこここそ得意な舞台であるハットトリックはダイワメジャーと同様マイル路線からの参戦となるが、東京と違って外を回しての追い込みが絶望的ではない京都ならばまだしも期待を抱かせられる部分というのはある。今年になってからの3戦が大きく期待を裏切った結果に終わっているので、得意の京都で復活してくればというところか。問題なのは距離で、これだけはもう走ってみないと分からない部分もある。去年の天皇賞秋が7着だったが、かなり特殊な展開のレースだっただけに参考にはならないか。京都だと差してこられるんだし。
ナリタセンチュリーも京都を得意としていて、京都大賞典、京都記念を勝っています。天皇賞は長期休養からの復帰初戦で、3200mなんて得意とはいえない条件ではあったので、大敗していることは気にしなくてもよいかなと思います。一つ叩いて調子が上がってくればそこそこというところか。
ステイヤーとしての活路を見出してきたチャクラではあるものの、去年のダイヤモンドS3着以降は見るべきものは無し。もう馬群の後をついて走るだけといった感じでもあるわけで、どうにもならんでしょう。
ざっと登録13頭を見るに、まずまずのレベルとは言えるし、ディープインパクトが仮にいなかったとしても十分なメンバーではある。しかし、ディープインパクトがいなかった場合はこの宝塚記念はGI惜敗馬のためのレースとなり、リンカーンが勝つにしてもいまいち興の殺がれるレースになったのではないかなと思わなくも無い。所詮ディープインパクトもハーツクライもいなかったレースだと言われれば勝ち馬の評価はほとんど上がらないのではないか。そういった意味で、レースそのものはディープインパクトの出走によって救われた部分というのはあるのではないかな。
そして、改めて登録馬を見るにスイープトウショウの不在が惜しまれる。

Post Position

京都競馬場というのは芝の2000mは確かにある種の酷評を受けても仕方の無いヘッポココースではあるものの、その2000mの犠牲があってかそれ以外の距離が非常に素晴らしいとは常々思うところ。エリザベス女王杯を開催するこの2200mはかなり好きなコースではあるので、現地観戦予定。雨が降ったら諦めますがどうもそこまでは崩れないという予報だしなあ。
いや、阪神の2200mも良いコースだとは思うけど。
馬名母父騎手調教師
1リンカーンサンデーサイレンスグレースアドマイヤトニービン横山典弘音無秀孝
2トウカイカムカムトウカイテイオートウカイパステルサンデーサイレンス池添謙一田所秀孝
3アイポッパーサッカーボーイサンデーアイサンデーサイレンス藤田伸二清水出美
4ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト四位洋文上原博之
5ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost Code岩田康誠角居勝彦
6コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
7ナリタセンチュリートニービンプリンセスリーベノーザンテースト田島裕和藤沢則雄
8ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
9カンパニーミラクルアドマイヤブリリアントベリーノーザンテースト福永祐一音無秀孝
10シルクフェイマスマーベラスサンデーセイントセーラCaerleon柴田善臣鮫島一歩
11ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス武幸四郎安田伊佐夫
12チャクラマヤノトップガンカーロッサCaerleon小林徹弥安達昭夫
13バランスオブゲームフサイチコンコルドホールオブフェームアレミロード田中勝春宗像義忠
プレレートを見たときにある程度書いてしまったので、もう改めてどうこうと言うほどのものは無いんですけどね。
その上で宝塚記念自体がそんなに波瀾を起こすようなレースではないし、ディープインパクトも勝つときはきっちり相手を連れてくるというところがあるので、このレースも実力が問われるレースにはなるでしょう。そうなるとやはりリンカーンがその筆頭ではある。大きく崩れたのは天皇賞秋だけで、極端な瞬発力勝負になってしまうと対応しきれないところはあるのでしょう。それ以外では結構安定した戦績を残しているし、スローペースになったらあっさりディープインパクトにいかれるのでバランスオブゲームあたりが頑張ってもスローにはならないとは思われ。尤もバランスオブゲームは調教が酷いのでレースを引っ張るどころではなさそうな気もするが。
ということでシルクフェイマスやダイワメジャーあたりを無難に処理できればコスモバルクにも希望はある。ディープインパクトを下すには有馬記念でハーツクライが見せたように前目から逃げ切るというのが最も可能性のあるやり方ではあり、大レコードを叩きだしたセントライト記念を上回るパフォーマンスを見せればなと。
さて、ハットトリックはこれまでの最長距離が天皇賞秋の2000mで、2200mとなると全く経験がありません。しかし天皇賞ではスローペースに巻き込まれて最速で上がってくるものの届ききらずの7着で、距離が長くてダメだったという形では無いように思います。マイルCSなんかのレース振りから末脚が長く使えるという印象も受けますのでそれを活かせれば上位に来れるのではないかなと。馬場が渋ったらアウトかとは思いますが、なんとか良馬場でいけそうですし。

Result

1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.ナリタセンチュリー: トニービン - プリンセスリーベ by ノーザンテースト
3.バランスオブゲーム: フサイチコンコルド - ホールオブフェーム by アレミロード
4.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
5.カンパニー: ミラクルアドマイヤ - ブリリアントベリー by ノーザンテースト
6.トウカイカムカム: トウカイテイオー - トウカイパステル by サンデーサイレンス
7.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
8.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
9.リンカーン: サンデーサイレンス - グレースアドマイヤ by トニービン
10.チャクラ: マヤノトップガン - カーロッサ by Caerleon
11.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
12.シルクフェイマス: マーベラスサンデー - セイントセーラ by Caerleon
13.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 12.8 - 11.3 - 12.1 - 11.9 - 12.1 - 12.7 - 12.4 - 11.9 - 11.3 - 12.3 - 12.2
稍重発表だしこんなものかなという気がせんでもないか。
ディープインパクトについてはもういつも通りという事ではあって、今回の撹乱要因としては前目の競馬を企図したハットトリックではあったのでしょうが、4コーナーでほとんど並ばれていてはどうにもならん。バランスオブゲームが意外に抵抗していたが、抜け出してしまってからは問題無しではあろ。
ナリタセンチュリーは完璧な競馬ではあって、この馬はやはり京都大得意ではあると再確認。2着なら胸を張ってよい結果だろう。バランスオブゲームは追いきりで馬場入りを拒否したという話があったし、実際調教の時計も酷いものだったので、まずその部分でダメだろうと思っていたので完全ハズレ。展開としては大外枠からだったが、誰も競ってこずに引っ張れたのと、馬場状態の恩恵を最大限に受けたとは思います。だからダイワメジャーは中山記念のときと同じで交わせなかったと。
リンカーンは期待を大きく裏切ってくれてますね。秋のGIシリーズがちょっと問題だよなとは思う。コスモバルクは遠征などが影響していないとはいえないか。天皇賞出るにはまたGII勝てと言われるんだったら、この馬もまた海外に連れて行くという選択はありでしょう。多分出るだけならJRAのレースより適当な海外のレースの方が簡単。
ハットトリックに関しては雨が降った時点で望みは消えたと思ってたし、何故か前につけていたしちょっと無理ではあったか。まあ、前につけた選択自体はそう悪くないかも知れんのですが。
さて、ディープインパクトにとっては通過して当然のレースを通過したに過ぎないというような結果ではありました。リンカーンやコスモバルク(何で今更このレースで掛かるのさw)の凡走で収穫はあまりないと言えるかもしれません。こういう馬場でもそつなくこなせるというくらいかなとは思いました。後はこの馬をここまで至らしめた陣営に惜しみない拍手を送り、更に渡欧その他もろもろを無難にこなしてLongchampの一番長い日を迎えられればと思います。というところで、JRA的にはJC出走という芽を残しておくために滞在期間をっつー部分があるわけで、そういう人間の期待を背負い、応えてきたディープインパクトはおそらくそれを踏まえた日程を組むことにはなるのかなという気はしています。理想はPrix FoyでLongchampのあのコースを試走しておく事ではあるだろうし、そこで本番でも古馬の頭として立ちはだかりそうなShiroccoと手合わせしておくのも悪くなかろう。ついさっきHurricane Runを撃墜したPrideだって出てくる可能性があるしな。その上でもし本番で禁じ手とされるフォルスストレートからの捲りで勝ったら非常に愉しかろうということで、期待したいのだがw。

June 27, 2006

帝王賞 GI 大井 ダート2000m

サイレントディールが出走するので出馬表出してみる。
所属馬名母父騎手調教師
1船橋コアレスタイムワカオライデンコアレスドールブライアンズタイム石崎駿川村昭男
2船橋アジュディミツオーアジュディケーティングオリミツキネンジャッジアンジェルーチ内田博幸川島正行
3栗東サイレントディールサンデーサイレンスフェアリードールNureyev岩田康誠池江泰郎
4大井クールアイバーミスターシービーアビニヨンラプシィ森下博高柳恒男
5佐賀ヤマノブリザードタイキブリザードモガミオージーファルコン北村欣也川田孝好
6栗東カネヒキリフジキセキライフアウトゼアDeputy Minister武豊角居勝彦
7栗東タイムパラドックスブライアンズタイムジョリーザザAlzao安藤勝己松田博資
8大井エイシンチャンプMi CieloEishin MichiganManila戸崎圭太堀千亜樹
9川崎ティーケーツヨシタヤスツヨシラークスマイルノーザンテースト酒井忍八木正雄
10笠松エルマタドールエルジェネシスピアヴィバーチェリヴリア島崎和也小森勝政
11大井ケージーチカラアフリートビソアスイートモガミ早田秀治朝倉実
12大井ボンネビルレコードアサティスダイワスワンマルゼンスキー的場文男庄司連兵
13美浦マイネルボウノットバブルガムフェローサンエイリボンインイクストリーミス後藤浩輝萩原清
いや、真逆真逆、こんなところでエイシンチャンプと再会する事になりますとはw
回避馬が続出して、繰り上がりに繰り上がっての出走ということは重々承知しておりますのであれこれ言う気にはなれませんが、ドバイに行く前のあのパフォーマンスが戻って来ているならば上位と遜色ないはずではありますよ。まあ、それが全然戻らないのが問題なんですがね。
で、このレースはほぼカネヒキリとアジュディミツオーの一騎打ちという形になるではあろうと思われ、ドバイ帰りのカネヒキリを少し割り引いてアジュディミツオーがやや優位と見るべきなのかな。府中に出てくるとちょっと信頼できないが、地元の南関開催だとちょっと手がつけられないようなところがあるわけで。

Result

1.アジュディミツオー: アジュディケーティング - オリミツキネン by ジャッジアンジェルーチ
2.カネヒキリ: フジキセキ - ライフアウトゼア by Deputy Minister
3.サイレントディール: サンデーサイレンス - フェアリードール by Nureyev
4.タイムパラドックス: ブライアンズタイム - ジョリーザザ by Alzao
5.ボンネビルレコード: アサティス - ダイワスワン by マルゼンスキー
6.コアレスタイム: ワカオライデン - コアレスドール by ブライアンズタイム
7.クールアイバー: ミスターシービー - アビニヨン by ラプシィ
8.エイシンチャンプ: Mi Cielo - Eishin Michigan by Manila
9.ヤマノブリザード: タイキブリザード - モガミオージー by ファルコン
10.マイネルボウノット: バブルガムフェロー - サンエイリボン by インイクストリーミス
11.ケージーチカラ: アフリート - ビソアスイート by モガミ
12.ティーケーツヨシ: タヤスツヨシ - ラークスマイル by ノーザンテースト
13.エルマタドール: エルジェネシス - ピアヴィバーチェ by リヴリア
ラップタイム: 12.5- 11.6- 12.2- 12.4- 12.2- 12.0- 12.2- 12.5- 11.8- 12.7
大井の良馬場の2000mでこんな時計を出されたら敵うわけないだろう。
内枠のスタートからアジュディミツオーが先頭に立ち、それをピッタリマークする位置にカネヒキリ。外にマイネルボウノットがいて、カネヒキリの後を追走していたのがサイレントディール。淡々と4コーナーまで流れて、カネヒキリが仕掛けるもののアジュディミツオーは馬体を併せることを許さずそのままゴールまで逃げ切った。サイレントディールはというと、4コーナーで前の2頭の後ろにつけて後続馬群からは抜け出した形になり、直線でもその2頭には引き離されていったものの、自身も後続タイムパラドックス以下を3馬身差に下した形にはして見せた。今の状況を考えるならばタイムパラドックスに影を踏ませなかったのは評価できるし、これをもって今年の後半はダートでも芝でも良いので一線級での活躍を見たいところではある。そのためには今回補欠4位からの繰り上がりと言う状況は解決しなければならない問題ではあり、まあダイワメジャーはともかくとして、ハードクリスタルやストロングブラッドが回避していなければ出走は叶わなかったというのでは困る。やっぱ重賞勝たないとな。というか今後も可能な限り岩田様に御騎乗頂きたく…。前目につけられて、直線でもちゃんと追ってくれる騎手じゃないと難しいのは変わらないかなと思いました。

October 1, 2006

10/1 Sprinters S GI Nakayama JPN Turf 1200m

馬名母父騎手調教師
1ビーナスラインフジキセキホクトペンダントパークリージェント秋山真一郎堀宣行
2タガノバスティーユブライアンズタイムウィーンコンサートサクラユタカオー勝浦正樹池添兼雄
3レザークArchLa SartoCormorantE. サンマルタンT. ピット
4メイショウボーラータイキシャトルナイスレイズStorm Cat福永祐一白井寿昭
5シーイズトウショウサクラバクシンオージェーントウショウトウショウフリート池添謙一鶴留明雄
6ゴールデンキャストタイキシャトルリターンバンダムNiniski小牧太橋口弘次郎
7オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ柴田善臣音無秀孝
8キーンランドスワンDistant ViewTo ActRobertoL. イネス森秀行
9ベンバウンStravinskyEscape to VictorySalseD. オドノヒューM. ウォレス
10ブルーショットガンサクラバクシンオーオギブルービーナススーパークリーク藤岡佑介武宏平
11タマモホットプレイフジキセキホットプレイノーザンテースト渡辺薫彦南井克巳
12シンボリエスケープサクラバクシンオースイートケンメアKemmare蛯名正義久保田貴士
13テイクオーバーターゲットCeltic SwingShady StreamArchregentJ. フォードJ. ジャニアック
14サイレントウィットネスEl MoxieJade TiaraBureaucracyF. コーツィーA. クルーズ
15ステキシンスケクンDanzigAutumn MoonMr. Prospector後藤浩輝森秀行
16チアフルスマイルサンデーサイレンスゴールデンカラーズMr. Prospector岩田康誠池江泰郎
一応ボーっと眺めていたプレレートでも出しておくか。
トップレートは昨年の覇者、香港のSilent Witnessが持つ121。香港で敵なしの連勝を続けていた頃ほどの力はないのかなとも思いますけど、それでもその実力は非凡でしょう。今回はどの程度仕上がっているのか問題になるかなあ。Cruz師がどの程度連覇に重きをおいているかとなるんではないかなと。香港スプリントを優先させてたらちょっとどうかなと。それでもここでTakeover Target、Les Arcsをまとめて下せばやはりSilent Witnessこそ最強最速となるわけですけど。
続いてGSCを狙う2頭Takeover TargetとLes Arcsが119を持ちます。どちらも速い馬場でどうかというところでしょう。Takeover Targetは前走でまあ問題なかろうとは思いますが、Les Arcsなんかは不安なわけで。というか急に強くなった馬だからよく分からんのよ。Takeover Targetに2回続けて勝つんだから強いんだろうけど。
国内だとシーイズトウショウの112というのが実質トップ。中京、函館といった小回りコースに良績が集中するだけに、この中山の舞台でやれるかどうかなんだろう。オレハマッテルゼは114しかないんだよねえ。GI勝ってるのに。
Benbaunは115。5F戦が多くて1200mでもちょっと微妙な距離なのかなという気もしますが、こなせないとは思えないな。
ちょっと差が開いてメイショウボーラーが108、リミットレスビッドが107を持ちますが、これはともにダートの数字。メイショウボーラーなんかは芝でも文句無しに走るんですが、あのメイショウボーラーが今ではこの程度というのはちょっと悲しくもあり。
ステキシンスケクン、タマモホットプレイ、ゴールデンキャストが106で並んでいますが、このあたりになってくるとGIではなあという感じが強くなりますね。
ついでにレーポにあった記事の訳でも。
Les Arcsは日本で日曜に行なわれるSprinters Sに向けて好調である。このレースには同じくイギリス調教のBenbaun、またオーストラリア馬でSprint ChallengeのライバルTakeover Targetが出走を予定している。また、昨年の勝者で香港のスーパースターSilent Witnessと地元日本のトップスプリンターも強力なライバルである。
Les ArcsとBenbaunはともに水曜になって白井の検疫エリアから競馬場に移動した。Les Arcsの調教師Tim Pittと騎手Eric Saint-Martinはこの総賞金90万ポンドを超えるスプリントイベントのため本日、日本に到着する。
調教助手のToni Syddallが水曜に語ったところにに因ればLes Arcの調整は予定通りに進み、Golden Jubeliee、July Cに続くGI三連勝に向けて順調である。検疫も問題なく終わったとのこと。
世界を巡るオーストラリア調教馬Takeover Targetは今年の夏にイギリスで3戦をこなしている。彼は既に日本でも一度レースを経験している。GII Centaur Sで彼はShe Is Toshoの2着に敗れた。そしてShe Is Toshoも日曜のレースに出走する予定である。
実際、Takeover Targetを鮮やかに下したシーイズトウショウは強いのだろうが、中山でのシーイズトウショウというのはイメージしにくいところではある。とはいえオレハマッテルゼもそんな信頼できる馬ではないと思うし、難しいなあと。

Result

1.テイクオーバーターゲット: Celtic Swing - Shady Stream by Archregent
2.メイショウボーラー: タイキシャトル - ナイスレイズ by Storm Cat
3.タガノバスティーユ: ブライアンズタイム - ウィーンコンサート by サクラユタカオー
4.サイレントウィットネス: El Moxie - Jade Tiara by Bureaucracy
5.ベンバウン: Stravinsky - Escape to Victory by Salse
6.チアフルスマイル: サンデーサイレンス - ゴールデンカラーズ by Mr. Prospector
7.レザーク: Arch - La Sarto by Cormorant
8.シーイズトウショウ: サクラバクシンオー - ジェーントウショウ by トウショウフリート
9.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
10.ブルーショットガン: サクラバクシンオー - オギブルービーナス by スーパークリーク
11.ビーナスライン: フジキセキ - ホクトペンダント by パークリージェント
12.ゴールデンキャスト: タイキシャトル - リターンバンダム by Niniski
13.シンボリエスケープ: サクラバクシンオー - スイートケンメア by Kemmare
14.キーンランドスワン: Distant View - To Act by Roberto
15.タマモホットプレイ: フジキセキ - ホットプレイ by ノーザンテースト
16.ステキシンスケクン: Danzig - Autumn Moon by Mr. Prospector
ラップタイム: 12.0 - 10.1 - 10.7 - 11.6 - 11.5 - 12.2
メイショウボーラーがゲートインに手間取りましたが、スタートは問題なし。スタートダッシュで1頭抜け出たサイレントウィットネスでしたが、内のテイクオーバーターゲットらを見ながらになって、結局内からテイクオーバーターゲット、サイレントウィットネス、ステキシンスケクンの3頭が並んでレースを先導。その後にこれもスタートが良かったメイショウボーラーとベンバウンが並んで続き、レザーク、シーイズトウショウ、オレハマッテルゼがまた横一線。
ステキシンスケクンはどうでも良いとして、スタート直後からサイレントウィットネスとテイクオーバーターゲットが並んでレースを進めるという展開でペースが上がり、10.1-10.7という2-3ハロン目。これだけのラップを刻んでしまったので最後は時計が掛かる結果になっていますが、テイクオーバーターゲットは完勝でしょう。ステキシンスケクンは直線に入る頃にはもう一杯で結果最下位に沈むというレースだけに、サイレントウィットネスもかなり頑張ったといえるのではなかろうか。シーイズトウショウとオレハマッテルゼがコーナーでマクリ気味に上がっていましたが、その先は無し。中山だとシーイズトウショウは仕方ないかなあとも思いましたけどね。それ以上に内の馬が伸びたという感じはあったので。ということでメイショウボーラーが2着。随分長く低迷していましたが、復活かな。

October 15, 2006

秋華賞 GI 京都 芝2000m

馬名母父騎手調教師
1キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト安藤勝己戸田博文
2ソリッドプラチナムステイゴールドリザーブシートクリエイター小牧太田中章博
3タッチザピークスペシャルウィークタッチフォーゴールドMr. Prospector池添謙一田中章博
4シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケット岩田康誠松田国英
5フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev福永祐一白井寿昭
6ブルーメンブラットアドマイヤベガマイワイルドフラワーTopsider川島信二安藤正敏
7シークレットコードFusaichi PegasusマジックコードLost Code横山典弘森秀行
8ホウショウルビーデザートキングゲイリーフィールドCrafty Prospector藤岡佑介領家政蔵
9アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー武豊松田博資
10ヤマトマリオンオペラハウスヤマトプリティアンバーシャダイ幸英明安達昭夫
11キープユアスマイルアグネスタキオンメロウキスリアルシャダイ田中勝春高橋祥泰
12カワカミプリンセスキングヘイロータカノセクレタリーSeattle Slew本田優西浦勝一
13サンドリオンコマンダーインチーフシネマスコープトニービン秋山真一安田隆行
14ブロンコーネブライアンズタイムミセスビクトリアトニービン和田竜二池江泰郎
15ニシノフジムスメキングヘイローブランドアートビショップボブ藤田伸二藤原英昭
16アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ柴田善臣古賀慎明
17トシザサンサンブラックタイアフェアーサツマリーベカコイーシーズ熊沢重文鮫島一歩
18コイウタフジキセキヴァイオレットラブドクターデヴィアス吉田隼人奥平雅士
カワカミプリンセスは休み明けでの出走になりましたが、気にすることもないかなという程度。ローズSなんかの結果を見ても春にトップにいた馬を脅かすような上がり馬というのは出てこなかったという印象を受けますし。
そういう辺りでローズSをきっちり勝ったアドマイヤキッスが今度こそGIを取れるのかというあたり、2000mという距離を考えるとこっちが上位という風に見るべきかなとはちょっと思う。厄介なのは謎にセントライト記念なんかを走ったキストゥヘヴンではあるわけで、まあ明らかにこれからちゃんと仕上げますという程度の状態で出てきたので5着ならまずまずかとは思う。
アメリカ帰りのアサヒライジングこそ叩いてからという印象はあるので、どこかで一度使っていて欲しかったなあとは思います。ここを叩いて、エリザベス女王杯で勝負ならそれでも良いんですが。

Result

1.カワカミプリンセス: キングヘイロー - タカノセクレタリー by Seattle Slew
2.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
3.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
4.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
5.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
6.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
7.サンドリオン: コマンダーインチーフ - シネマスコープ by トニービン
8.ブルーメンブラット: アドマイヤベガ - マイワイルドフラワー by Topsider
9.ヤマトマリオン: オペラハウス - ヤマトプリティ by アンバーシャダイ
10.ソリッドプラチナム: ステイゴールド - リザーブシート by クリエイター
11.ニシノフジムスメ: キングヘイロー - ブランドアート by ビショップボブ
12.キープユアスマイル: アグネスタキオン - メロウキス by リアルシャダイ
13.シークレットコード: Fusaichi Pegasus - マジックコード by Lost Code
14.タッチザピーク: スペシャルウィーク - タッチフォーゴールド by Mr. Prospector
15.ホウショウルビー: デザートキング - ゲイリーフィールド by Crafty Prospector
16.トシザサンサン: ブラックタイアフェアー - サツマリーベ by カコイーシーズ
17.コイウタ: フジキセキ - ヴァイオレットラブ by ドクターデヴィアス
18.ブロンコーネ: ブライアンズタイム - ミセスビクトリア by トニービン
ラップタイム: 12.0 - 10.6 - 11.9 - 12.0 - 11.9 - 12.2 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 12.0
先行争いで後続を引き離した2F目が10.6と速くなった以外は見事な平均ペースといえるでしょう。コイウタ、トシザサンサンが遣り合ってすぐ後にシェルズレイが付いているのを見ながら、ほとんど逃げているのと変わらない絶好の位置に付けていたのがアサヒライジングで、フサイチパンドラ、カワカミプリンセス、キストゥヘヴン、アドマイヤキッスなんかは馬群の中。
4コーナーではカワカミプリンセスが外に出して追っていて、フサイチパンドラは内から。直線に向いて先行勢からはシェルズレイが残り、アサヒライジングがこれを交わして逃げ込もうとしましたが、カワカミプリンセスが差しきり。内の馬が止まらないというのと、カワカミプリンセス自体の反応が鈍いのかなと思えるところもあって、届かないかなという感じも受けましたが、直線の半ばから一気に行ったという印象。
カワカミプリンセスが力ずくで捩じ伏せたレースかな。3歳牝馬で2000m以上だったら文句なしにトップということが証明されたかと。ただ、こういうレースではエリザベス女王杯は難しいのではなかろうかとも思います。
アサヒライジングは展開に恵まれて、鞍上もそれを十分に活かしたレースをしたと思われますが、それをああいった形で持っていかれると力の差を見せ付けられたとしか言いようが無いか。フサイチパンドラもあそこで一気に伸びられないから勝ちきれないんだよなとは思わされます。アドマイヤキッスは直線に入るところで後ろ過ぎたのが響いたという感じですが、馬群が固まってたし外に出したから仕方ないか。カワカミプリンセスとの差は末脚が持つ距離の差かなと。
結局ニシノフジムスメが大きく順位を落とした以外はオークスの上位馬がそのまま来ているという結果で、上がり馬サンドリヨンがその後の7着。春の牝馬戦線がそれだけ充実していたということですかね。

October 22, 2006

菊花賞 GI 京都 芝3000m

二年連続の三冠馬誕生となるかどうか。
馬名母父騎手調教師
1トーホウアランダンスインザダークヒドゥンダンスNureyev藤田伸二藤原英昭
2ミストラルクルーズエルコンドルパサーミスティーダンスサンデーサイレンス池添謙一鈴木康弘
3シルククルセイダーキャプテンスティーヴゴールデンマザーマークオブディスティンクション秋山真一領家政蔵
4タガノマーシャルコマンダーインチーフタガノブルードレスフジキセキ和田竜二中尾秀正
5アドマイヤメインサンデーサイレンスプロモーションヘクタープロテクター武豊橋田満
6ネヴァブションマーベラスサンデーパールネツクレースMill Reef石橋脩伊藤正徳
7マルカシェンクサンデーサイレンスシェンクZafonic福永祐一瀬戸口勉
8マンノレーシングマヤノトップガンマリエンマNureyev小牧太松元茂樹
9インテレットアドマイヤベガボンヌシャンスリアルシャダイ藤岡佑介萩原清
10フサイチジャンクサンデーサイレンスセトフローリアンBellotto岩田康誠池江泰寿
11トーセンシャナオーサンデーサイレンスジョウノエンジェルトウショウボーイL. イネス森秀行
12メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守瀬戸口勉
13ドリームパスポートフジキセキグレースランドトニービン横山典弘松田博資
14アペリティフエルコンドルパサーアイシーサイレンスサンデーサイレンス安藤勝己坪憲章
15アクシオンサンデーサイレンスグレイテストヒッツDixieland Band田中勝春二ノ宮敬
16トウショウシロッコアドマイヤベガスパークトウショウニッポーテイオー吉田豊大久保洋吉
17パッシングマークエルコンドルパサーサクラサクデインヒル四位洋文浅見秀一
18ソングオブウインドエルコンドルパサーメモリアルサマーサンデーサイレンス武幸四郎浅見秀一
牝馬はオークス上位馬がそのまま来たという感じだったが、夏場の上がり馬が見当たらないのは牡馬も同じで、トライアルも神戸新聞杯はドリームパスポートとメイショウサムソンで決着。セントライト記念はあまり良いレースとは思えず、相変わらず本番につながりそうにはないかなという印象でしたので、春の上位馬が軸になるのでしょう。ということで、メイショウサムソン、ドリームパスポート、アドマイヤメイン、フサイチジャンクといったあたり。
そうした場合に三冠を狙うメイショウサムソンは父Opera Houseで母父にはDancing Brave。血統を見る限り距離は問題無いですし、並んだときの強さは抜きん出ていて、負けるとしたら神戸新聞杯のように、ということは同父のテイエムオペラオーが天皇賞やJCでやられたときと同じですが、後から一気に差されるという形ではないかなと。そうすると3000mのレースの最後にそれだけの脚を残せる馬という話になるわけで、道中のペース次第かなとか思うところはあります。
ドリームパスポートについては、ひたすらフジキセキ産駒というところに引っ掛かるわけで、そりゃ母系がとかはありますが、それでもペースに恵まれてやっとというところなのではないかなあと。
アドマイヤメインは逃げてペースを握るべき馬なんだろうと思うんですが、逃げたら当然メイショウサムソンにきっちりマークされるので苦しいんではないかなと。
フサイチジャンクはとにかくあの兄が2000mより長い距離になるとさっぱりだったというのもあるし、自身もダービーとセントライト記念で人気を裏切る結果に終わっているわけでさらに距離が延びて3000mではなあというところはあるが、後から一気に差すような脚を持っていないという感じも受けますので、前につけてレースを進めたらどうなるかなというあたりには興味がある。
セントライト記念で落馬しながら、前走九十九里特別で古馬相手の2500mのレースを勝ったネヴァブションはもうちょっと注目されてもいいのではないかなと。

Result

リンカーン、ホオキパウェーヴ、アドマイヤジャパン、そして…ドリームパスポート。
1.ソングオブウインド: エルコンドルパサー - メモリアルサマー by サンデーサイレンス
2.ドリームパスポート: フジキセキ - グレースランド by トニービン
3.アドマイヤメイン: サンデーサイレンス - プロモーション by ヘクタープロテクター
4.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
5.アクシオン: サンデーサイレンス - グレイテストヒッツ by Dixieland Band
6.インテレット: アドマイヤベガ - ボンヌシャンス by リアルシャダイ
7.マルカシェンク: サンデーサイレンス - シェンク by Zafonic
8.トーホウアラン: ダンスインザダーク - ヒドゥンダンス by Nureyev
9.タガノマーシャル: コマンダーインチーフ - タガノブルードレス by フジキセキ
10.ネヴァブション: マーベラスサンデー - パールネツクレース by Mill Reef
11.ミストラルクルーズ: エルコンドルパサー - ミスティーダンス by サンデーサイレンス
12.アペリティフ: エルコンドルパサー - アイシーサイレンス by サンデーサイレンス
13.マンノレーシング: マヤノトップガン - マリエンマ by Nureyev
14.トウショウシロッコ: アドマイヤベガ - スパークトウショウ by ニッポーテイオー
15.フサイチジャンク: サンデーサイレンス - セトフローリアン by Bellotto
16.トーセンシャナオー: サンデーサイレンス - ジョウノエンジェル by トウショウボーイ
17.パッシングマーク: エルコンドルパサー - サクラサク by デインヒル
18.シルククルセイダー: キャプテンスティーヴ - ゴールデンマザー by マークオブディスティンクション
ラップタイム: 12.8 - 11.5 - 11.1 - 11.6 - 11.7 - 11.7 - 12.9 - 12.8 - 12.9 - 13.2 - 13.0 - 11.9 - 11.2 - 12.5 - 11.9
コーシローが久々にやらかしたレースという事でもあるけど、それ以上に4年連続の神技を見せたノリのレースではあったなw。というかレース後のコメントで笑わすな>2着と3着の鞍上
逃げたのはやっぱりアドマイヤメインでしたが、最初の1000m通過を58.7秒というハイペース。1200m過ぎからしっかりペースを落としてという菊花賞のセオリーを守ったペース配分で、最後12.5とか出るあたりでアドマイヤメインは止まってたようなものですが、アドマイヤメインとしてはこれ以上はないレース運びをしたのではないかな。それを追いかける後続もそれなりのペースで走らされていたわけですから、いかに今日の馬場が時計が出る馬場だったとはいえ、かなりの消耗を強いられていたのではないか。この辺が直線でメイショウサムソンが伸びあぐねていた原因になったんだろうなあとは思われます。馬場状態も硬すぎたのだろうし、いろいろな条件が味方しなかったというのはあるかと。ただそれでも、ソングオブウインドとドリームパスポートの瞬発力に屈し、アドマイヤメインを捉えられなかったというところはあるが、春二冠の実力を汚すようなレースではないし、次の古馬を交えたレースでまた実力を証明してくれれば良いのではないかな。
ソングオブウインドは後方待機から外に出て直線で一気に差し切ったわけで、これにはちょっと驚いたが、レース後に血統を見てみたらファンシミンだったのなと。時間がとれなくてしっかり見てなかったのが惜しまれるなと。ソングオブウインドはラインクラフトやアドマイヤマックスと違ってノーザンテーストが入っておらず、その代わりトニービンを持っています。そうなるとやっぱりポイントはトニービンの持つHyperionではあるわけで、サンデーサイレンスはHyperionを効果的に使ってこその種牡馬ではあります。そしてエルコンドルパサーとなるとSpecial=LisadellからForliが入りますし、Hyperionを無視できないというのはあるかなと。そうした場合に浮いてくるのがSeattle SlewとHitting Awayの部分となるのでしょうが、この2頭はともにLa Troienneという部分でWar Admiral - Baby Leagueの娘を持ち、更にFrizetteやSweet Lavenderのような名牝の血を共有するなど電波言説の飛ばし甲斐がある組み合わせでしたなと。
ただまあ、Kingmamboってやっぱり謎だよなあとは思わされますがw
2着のドリームパスポートもフジキセキでこれだけ距離をこなしてくるというのには驚かされた。これもダイナサッシュはだからなあ位に思ってればいいのかな。2着というのも含めて。とはいえフジキセキを使う場合に母父のLe Fabuleuxというのは有用なのかなと思われ、Le Fabuleux≒Wordenという形で、Wordenを持つDictusは良いのかなと。タマモホットプレイとの違いはトニービンとノーザンテーストで納得しておくかな。

October 28, 2006

天皇賞秋 GI 東京 芝2000m

オーストラリアで中継するらしいよ。
馬名母父騎手調教師
1アサクサデンエンIn the WingsWhitewater AffairMachiavellian藤田伸二河野通文
2カンパニーミラクルアドマイヤブリリアントベリーノーザンテースト福永祐一音無秀孝
3サクラメガワンダーグラスワンダーサクラメガサンデーサイレンス内田博幸友道康夫
4ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky北村宏司藤沢和雄
5ローエングリンSingspielカーリングGarde Royale柴田善臣伊藤正徳
6トリリオンカットSwainSabelineCaerleon和田竜二音無秀孝
7スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
8コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
9インティライミスペシャルウィークアンデスレディーノーザンテースト佐藤哲三佐々木昌三
10スウィフトカレントサンデーサイレンスホワイトウォーターアフェアMachiavellian横山典弘森秀行
11ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス武幸四郎安田伊佐夫
12ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost Code岩田康誠角居勝彦
13オースミグラスワングラスワンダーホッコーオウカリンドシェーバー四位洋文安藤正敏
14ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
15アドマイヤムーンエンドスウィープマイケイティーズサンデーサイレンス武豊松田博資
16グレイトジャーニーサンデーサイレンスアンブロジンMr. Prospector蛯名正義池江泰郎
17ローゼンクロイツサンデーサイレンスロゼカラーShirley Heights小牧太橋口弘次郎
注目されてないようだが兄弟対決のアサクサデンエンとスウィフトカレント。アサクサデンエンの方は毎日王冠があの体たらくではという部分はあるにしても、人気が無さ過ぎるなあとかは思われ、去年程度に走れたらという気はしていたり。スウィフトカレントはようやくGIに出てこられるようになったかとは思うものの、何故兄より人気しているのだろう。
ステップレースで結果を出してきた牝馬2頭はどちらも期待できそうか。ダンスインザムードは毎日王冠を2着。去年は内埒沿いを進んで3着に入っているように東京コースも得意ではあるしな。スイープトウショウはスローの京都大賞典を差し切って復帰戦を飾りました。去年のようなスローペースだと差し損ねるという危険もあるんですが、何とかなるんじゃないかなと。
コスモバルクは悲願となっているJRAのGIを勝つ最大のチャンスではあるだろう。結局この馬が得意としているのであろうこの2000mという距離のGIはJRAにおいては皐月賞とここしかなく、ようやく出走できた今回本気で取りにこなければこれまでやってきたことの意味が薄れるというものではあるだろうし。まあ、5歳になっても道中折り合って進めるかどうかということに尽きるというのもどうかとは思ったりするが。ただ、オールカマーのような位置でレースを進めるよりは前につけるべきかなとも思います。
毎日王冠を勝ったダイワメジャーはGIでも何度も好走しますし弱くは無いんでしょうが、最後に捕まるというパターンが多いのはどこか足りてないということでもあるのでしょう。前に何頭か置いてレースを進めるのが常なこの馬にとっては今回そのレースを引っ張ってる役割を背負ってくれたであろうバランスオブゲームが突如引退に追い込まれたのは誤算と言えば誤算か。
しかしバランスオブゲームがこのレースを前にして引退に追い込まれてしまったのは非常に惜しいとは思われます。

Result

1.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.スウィフトカレント: サンデーサイレンス - ホワイトウォーターアフェア by Machiavellian
3.アドマイヤムーン: エンドスウィープ - マイケイティーズ by サンデーサイレンス
4.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
5.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
6.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
7.アサクサデンエン: In the Wings - Whitewater Affair by Machiavellian
8.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
9.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
10.ローエングリン: Singspiel - カーリング by Garde Royale
11.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
12.グレイトジャーニー: サンデーサイレンス - アンブロジン by Mr. Prospector
13.ローゼンクロイツ: サンデーサイレンス - ロゼカラー by Shirley Heights
14.オースミグラスワン: グラスワンダー - ホッコーオウカ by リンドシェーバー
15.インティライミ: スペシャルウィーク - アンデスレディー by ノーザンテースト
16.カンパニー: ミラクルアドマイヤ - ブリリアントベリー by ノーザンテースト
Non Runner: トリリオンカット
12.8 - 11.3 - 11.3 - 11.4 - 12.0 - 12.1 - 12.3 - 11.9 - 11.2 - 12.5 基本的にダイワメジャーという馬は切りたい馬なのね。私は。それが今回どうしても切りきれないなあと思ったあたり絶好の条件ではあったのだろうなと。

November 12, 2006

エリザベス女王杯 京都 芝2200m

無敗の3歳女王vs.古馬
馬名母父騎手調教師
1アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ柴田善臣古賀慎明
2ヤマニンシュクルトウカイテイオーヤマニンジュエリーNijinsky四位洋文浅見秀一
3アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー武豊松田博資
4ヤマトマリオンオペラハウスヤマトプリティアンバーシャダイ幸英明安達昭夫
5ソリッドプラチナムステイゴールドリザーブシートクリエイター小牧太田中章博
6シェルズレイクロフネオイスターチケットウイニングチケットC. ルメール松田国英
7レクレドールサンデーサイレンスゴールデンサッシュディクタス藤田伸二池江泰郎
8スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
9ライラプスフレンチデピュティフサイチエアデールサンデーサイレンス鮫島良太松田国英
10キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト安藤勝己戸田博文
11ディアデラノビアサンデーサイレンスポトリザリスPotrillazo岩田康誠角居勝彦
12ウイングレットタイキシャトルエアウイングスサンデーサイレンス田中勝春宗像義忠
13サンレイジャスパーミスズシャルダンサンレイククインCozzene佐藤哲三高橋成忠
14ヤマニンメルベイユメジロマックイーンヤマニンアリーナサンデーサイレンス武幸四郎栗田博憲
15フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev福永祐一白井寿昭
16カワカミプリンセスキングヘイロータカノセクレタリーSeattle Slew本田優西浦勝一
無敗のままにこのレースで古馬をなぎ倒すというのはファインモーションがやらかした事ではあるのですが、カワカミプリンセスはどうか。はっきりしているのは古馬にやや駒を欠いていた2002年とは違うという事になります。あの時はオークス以来勝ちの無かったレディパステル、さらにそれ以上に勝ちに見放されていたローズバド、GI初挑戦となったダイヤモンドビコーの4歳馬3頭が相手でしたが、今年は京都ということなら問題無いであろうスイープトウショウ。
プレレートでは秋華賞で111を得たカワカミプリンセスに対して、京都大章典と天皇賞が110のスイープトウショウとなります。とはいえこれまでのキャリアを考えればスイープトウショウかなと思うところはあります。スイープトウショウについてはスローペースで外を回して差し損ねとなる可能性もありますが、京都大章典みたいなレースができるなら問題無いかと。
つか、明日は淀まで出かけるつもりのくせにほとんど何も考えてないですよ。

Result

アレが降着???ってのが正直な印象。
1.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
2.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
3.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
4.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
5.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
6.ソリッドプラチナム: ステイゴールド - リザーブシート by クリエイター
7.サンレイジャスパー: ミスズシャルダン - サンレイククイン by Cozzene
8.レクレドール: サンデーサイレンス - ゴールデンサッシュ by ディクタス
9.ヤマトマリオン: オペラハウス - ヤマトプリティ by アンバーシャダイ
10.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
11.ヤマニンシュクル: トウカイテイオー - ヤマニンジュエリー by Nijinsky
1→12.カワカミプリンセス: キングヘイロー - タカノセクレタリー by Seattle Slew
13.シェルズレイ: クロフネ - オイスターチケット by ウイニングチケット
14.ウイングレット: タイキシャトル - エアウイングス by サンデーサイレンス
15.ライラプス: フレンチデピュティ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
Non Runner: ヤマニンメルベイユ
ラップタイム: 12.5 - 10.6 - 11.7 - 11.3 - 11.3 - 12.2 - 12.5 - 12.8 - 13.0 - 11.5 - 12.0
現地で見てきたわけですが、審議結果が放送されたときはかなりざわめいてましたね。私はしばし茫然といった感じでしたけど。見てた限り降着が出るほどゴチャついたとも思えなかったですし。それで家に帰ってから公開されているパトロールビデオも見ました。確かに直線に入ったところでカワカミプリンセスが内に切れ込んでしまったのは事実で、それは外の馬が内にやや切れ込んだ事に対する反応だったかもしれないが、ああまで行ったら審議対象になるのは当然かとは思います。ただ、ヤマニンシュクルにとって邪魔だったのはむしろシェルズレイではないかな。そうなると単純に四位の進路の取り方がまずかったということにはなるわけで…。まあ、なんであんなところにシェルズレイがいるんだよってのもあります。スタートしてすぐにライラプスと競ったせいか完全なオーバーペースで進んで4コーナーで脚を無くして捕まってしまってるのに、直線真ん中に持っていって後退ってのはどうよと。これでカワカミプリンセスにだけ責を追わせて降着処分というのはちょっと納得いかんよなあ。
ただ、カワカミプリンセス自身は秋華賞でもちょっと荒っぽいところはあるよなあとは思えたわけで、そのあたりが出てしまったってところもあるかもしれないが…。
そういうことでGIタイトルが転がり込んだフサイチパンドラではありますが、スイープトウショウにとっては流れがちょっと向かなかったということがあっても、ちゃんと評価はしておくべきとは思います。基本は善戦屋さんなんだと思いますけど。その上で、カワカミプリンセスの強さも評価すると。秋華賞のときに今年のオークス上位がそのまま来てたわけですが、エリザベス女王杯になってもカワカミプリンセス、フサイチパンドラ、アサヒライジング、アドマイヤキッスと来ていますし。
JC登録って本気ですかねえ?>白井師

November 18, 2006

マイルcs GI 京都 芝1600m

このレースもダイワメジャーをきりきれないんだよなあ。
馬名母父騎手調教師
1コートマスターピースPolish PrecedentEasy OptionPrince SaboL. DettoriE. Dunlop
2スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール幸英明矢作芳人
3プリサイスマシーンマヤノトップガンビーサイレントサンデーサイレンス松岡正海萩原清
4ロジックアグネスタキオンエイプリルドラマサクラユタカオーC. Lemaire橋口弘次郎
5テレグノシストニービンメイクアウィッシュノーザンテースト蛯名正義杉浦宏昭
6カンファーベストアンバーシャダイカタリナラビットシンザン江田照男佐藤吉勝
7ダンスインザムードサンデーサイレンスダンシングキイNijinsky武豊藤沢和雄
8ハットトリックサンデーサイレンストリッキーコードLost Code岩田康誠角居勝彦
9ステキシンスケクンDanzigAutumn MoonMr. Prospector小牧太森秀行
10ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
11マイネルスケルツィグラスワンダーアラデヤMachiavellian柴田善臣稲葉隆一
12ニューベリーフジキセキブリリアントベリーノーザンテースト四位洋文音無秀孝
13キネティクスフォーティナイナーインキュラブルロマンティックStop the Music池添謙一新川恵
14キンシャサノキセキFuji KisekiKeltshaanPleasant Colony秋山真一郎堀宣行
15マルカシェンクサンデーサイレンスシェンクZafonic福永祐一瀬戸口勉
16シンボリグランGrand LodgeValixaLinamix柴山雄一畠山吉宏
17アグネスラズベリエアジハードアグネスミネルバトニービン角田晃一西浦勝一
18デアリングハートサンデーサイレンスデアリングダンジグDanzig藤田伸二藤原英昭
まあ、ダイワメジャーが嫌いとかじゃなくて、ここまで徹底してきた以上は引退までこいつの馬券だけは買うものかと思ってるだけなんですけどね。
元々が右回りの方が得意っぽくて、距離にしてもマイルから中距離という昨年の2着馬が秋の天皇賞を制してこのレースに乗り込んでくるのですから、文句をつけようが無い。そのパフォーマンスをじっくりと見せてもらいたいという気分ですらあります。
一方昨年のこのレースを勝ったハットトリックは今年に入ってからはどうもよくないレースばかりで、秋も毎日王冠、天皇賞秋と出走するものの見せ場なし。ただ、昨年も似たような感じではあり、得意の京都マイルでいきなり復活となっても驚かないのがこの馬。追い込むレース運び故か勝つか負けるかが極端な馬ですし、注意を払う程度はしておくべきかなと。
コートマスターピースについては、向こうでは馬場不問という感じも受けますが、京都はこれまでに走ってきた馬場に比べてあまりにも速いという面はあるでしょう。明日は雨が降りそうということで、雨が降って馬場が柔らかくなったら出番があるのかなというあたりで。多分天候と馬場状態でハットトリックを取るかコートマスターピースをとるかという判断になるかなあと。
テレグノシスについては好きな馬なんで、毎年毎年期待しては…という感じもありつつ、懲りずに期待する事は期待している。今年限りになるかなというところもあるので、最後に一華という感じで見てしまうなあ。

Result

予定調和乙くらいは言いたくなった。
1.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.ダンスインザムード: サンデーサイレンス - ダンシングキイ by Nijinsky
3.シンボリグラン: Grand Lodge - Valixa by Linamix
4.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
5.キンシャサノキセキ: Fuji Kiseki - Keltshaan by Pleasant Colony
6.プリサイスマシーン: マヤノトップガン - ビーサイレント by サンデーサイレンス
7.コートマスターピース: Polish Precedent - Easy Option by Prince Sabo
8.ハットトリック: サンデーサイレンス - トリッキーコード by Lost Code
9.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
10.カンファーベスト: アンバーシャダイ - カタリナラビット by シンザン
11.テレグノシス: トニービン - メイクアウィッシュ by ノーザンテースト
12.マルカシェンク: サンデーサイレンス - シェンク by Zafonic
13.デアリングハート: サンデーサイレンス - デアリングダンジグ by Danzig
14.ステキシンスケクン: Danzig - Autumn Moon by Mr. Prospector
15.アグネスラズベリ: エアジハード - アグネスミネルバ by トニービン
16.ニューベリー: フジキセキ - ブリリアントベリー by ノーザンテースト
17.ロジック: アグネスタキオン - エイプリルドラマ by サクラユタカオー
18.キネティクス: フォーティナイナー - インキュラブルロマンティック by Stop the Music
ラップタイム: 12.3 - 10.6 - 11.1 - 12.0 - 11.5 - 11.6 - 11.2 - 12.4
特別語るべき内容も無いレースかなと思ったり。
だって、今のダイワメジャーがあんなレースしたらなかなか捕まえられんでしょうに。というあたりで、ダンスインザムードも直線伸びて迫りはしたが、ダイワメジャー相手だと詰めきれないのはいつものこと。

November 25, 2006

ジャパンカップダート GI 東京 ダート2100m

真逆タイムパラドックスがいなくなるとはな。
馬名母父騎手調教師
1ヴァーミリアンエルコンドルパサースカーレットレディサンデーサイレンスC. ルメール石坂正
2メイショウバトラーメイショウホムラメイショウハゴロモダイナガリバー佐藤哲三高橋成忠
3フサイチリシャールクロフネフサイチエアデールサンデーサイレンス内田博幸松田国英
4アロンダイトエルコンドルパサーキャサリーンパーRiverman後藤浩輝石坂正
5ジンクライシスSubordinationDaring VerseOpening Verse五十嵐冬樹堂山芳則
6ブルーコンコルドフサイチコンコルドエビスファミリーブライアンズタイム幸英明服部利之
7シーキングザダイヤStorm CatSeeking the PearlSeeking the Gold武豊森秀行
8アルファフォーレスサンデーサイレンスディフェレンテPropicio藤田伸二森秀行
9オースミヘネシーヘネシーショウワグローリーホリスキー田中勝春武邦彦
10マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス角田晃一西浦勝一
11ドンクールジェニュインメイショウマキバコヤマニンゼファー北村宏司梅内忍
12サンライズバッカスヘネシーリアルサファイアリアルシャダイ安藤勝己音無秀孝
13ハードクリスタルクリスタルグリッターズスイートミルドDancehall横山典弘作田誠二
14ピットファイターPulpitDaring DanzigDanzigL. デットーリ加藤征弘
15フィールドルージュクロコルージュメジロレーマーリンドシェーバー吉田豊西園正都
ディルウィード・ベルコンテ少佐起案のアロンダイト作戦を承認します と、まあククルカンのネタを振ったところで付いてこれる人がいるとも思えませんな。一応このコース2勝を含む4連勝中の3歳馬ということで、この馬が古馬連中を薙ぎ倒してしまったら面白いかなとは思いますので。武蔵野S程度も勝てなかったフサイチリシャールよりよかないかなと(妄想乙
JBCクラシック2着のシーキングザダイヤはとにかく勝負弱いのが気になって仕方ないが、いくらなんでもこのメンバーで負けるかと思う部分もあります。そこを負けてこそのシーキングザダイヤなんだろうが…
一気の距離延長になるブルーコンコルドですが、血統的には十分こなす余地がありますし、何よりこのメンバーなら野心を持ってもおかしくは無いでしょう。メイショウバトラーも芝で走ってたころは2000mでも勝ってるんで、このあたりレースの展開次第では持たせてしまうというのはありえるかなと。
……言わないでおこうと思ってたんですが、やっぱりこれならサイレントディール出しとけよと(殴

Result

1.アロンダイト: エルコンドルパサー - キャサリーンパー by Riverman
2.シーキングザダイヤ: Storm Cat - Seeking the Pearl by Seeking the Gold
3.フィールドルージュ: クロコルージュ - メジロレーマー by リンドシェーバー
4.ヴァーミリアン: エルコンドルパサー - スカーレットレディ by サンデーサイレンス
5.サンライズバッカス: ヘネシー - リアルサファイア by リアルシャダイ
6.ドンクール: ジェニュイン - メイショウマキバコ by ヤマニンゼファー
7.オースミヘネシー: ヘネシー - ショウワグローリー by ホリスキー
8.ハードクリスタル: クリスタルグリッターズ - スイートミルド by Dancehall
9.ブルーコンコルド: フサイチコンコルド - エビスファミリー by ブライアンズタイム
10.ピットファイター: Pulpit - Daring Danzig by Danzig
11.ジンクライシス: Subordination - Daring Verse by Opening Verse
12.メイショウバトラー: メイショウホムラ - メイショウハゴロモ by ダイナガリバー
13.フサイチリシャール: クロフネ - フサイチエアデール by サンデーサイレンス
14.アルファフォーレス: サンデーサイレンス - ディフェレンテ by Propicio
15.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 7.1 - 11.3 - 11.8 - 12.2 - 12.3 - 12.7 - 12.2 - 12.4 - 11.9 - 12.3 - 12.3
aroundight.jpeg(96278 byte)
というわけです(何がだ
アロンダイトはシーキングザダイヤを見るような位置の内で溜めて、直線では内埒沿いを突いてメイショウバトラーを内から交わせたのが勝因といえばそうなるかなと。来年はダート路線に君臨するという事になれば良いですね。エルコンドルパサーは最後の世代から2頭目のGI馬ということでつくづく惜しいな。しかし、石坂厩舎は4着のヴァーミリアンがいて、ここには出走していないがサカラートもいる。そのどれもが2000m以上で重賞を勝ってダートとしては長いところを得意にするってのはどうしたものかなと思いますが。
シーキングザダイヤは外から差せるようにも見えましたが、残り200mで2頭が抜け出してから勢いが無く、最後は逆に離される始末。直線の最後は両者のスタミナの差かなという感じも受けますけど、しかしある意味凄い馬ですな。

November 26, 2006

ジャパンカップ GI 東京 芝2400m

量より質。
馬名母父騎手調教師
1ハーツクライサンデーサイレンスアイリッシュダンストニービンC. ルメール橋口弘次郎
2スウィフトカレントサンデーサイレンスホワイトウォーターアフェアMachiavellian横山典弘森秀行
3ウィジャボードCape CrossSelection BoardWelsh PageantL. デットーリE. ダンロップ
4ユキノサンロイヤルサンデーサイレンスマイアミガルチGulch田中勝春増沢末夫
5トーセンシャナオーサンデーサイレンスジョウノエンジェルトウショウボーイ後藤浩輝森秀行
6ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
7ドリームパスポートフジキセキグレースランドトニービン岩田康誠松田博資
8フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev福永祐一白井寿昭
9フリードニアSelkirkForest RainCaerleonT. ジレJ. ハモンド
10コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
11メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守瀬戸口勉
11頭とJC史上最少頭数でのレースになるのだが、質は高い。
2005年の日本三冠馬にして年度代表馬であるディープインパクトは凱旋門賞以来のレースになる。凱旋門賞とそれに付随したゴタゴタのマイナスというのは考えなくて良い。最早関係の無い事だからだ。引退まであと2戦と決めたのならそれに向かって全力で臨むだけのことだろう。そうなればここで、ハーツクライ相手に2度目の敗北は許されない。Ouija Boardを倒す事で示す事が出来るものもある。メイショウサムソンら3歳馬に負けるわけにもいかないだろう。そういった意味ではここで負けることは古馬初挑戦であった昨年の有馬記念を2着したのとは意味が違う。
2度目の欧州年度代表馬となった名牝Ouija Boardは昨年5着の結果を残している。しかしこれは直線でハーツクライに前をカットされた結果でもあり、それが無ければもっと際どかったろう。馬場適性やレースへの対応は問題無い。瞬発力勝負でどうかとも言われているようだが、この馬は瞬発力で勝ってきた馬である。疑問視する理由がわからない。気になるのは昨年と違って今シーズンはドバイからフル稼働していることか。ドバイから香港を経て欧州。そのシーズンを10Fを中心にGIばかり5戦という形で全うした後、アメリカに飛んでBCを走っての来日。Irish ChampionからBC FMTまでやや出走間隔が空いた形にはなっているが、Prix de l'OperaやChampion Sに登録して出走を前程とした調整を受けていたので休養になったとは言い難い。さすがに疲労の蓄積があろうと思っても、調教の動きは絶好であると思える。正に化け物ではないかと。
今年のSheema ClassicでOuija Boardらを下してきたハーツクライはキングジョージ以来となる。このレースに的を絞ってしっかり仕上げてきたという事にはなるんだろうが、それ以前にこのレースが今年3戦目、国内は初出走というのは不満があるといえばそうである。これはいくらなんでも大事にされすぎたのではないかと。喉の問題については公表した上で陣営が問題無いとして出てくるのだから問題無いと考えて良かろうし、それだからこそレース前に公表できたと考えるべきだ。パフォーマンスに影響するようなら引退を選ぶだろう。
今年の二冠馬メイショウサムソンは菊花賞が不本意ではあった。馬場に良さを殺がれてしまった面はあるにしても、割と期待はずれ。しかしダービーのレースも考えるに東京の2400mこそベストに近い条件になるのかも知れず、また叩いて叩いて調子を掴むようなタイプだけにJCでこそというのは考えられなくも無い。
コスモバルクもシンガポール航空国際を勝った国際GI馬である。ベストは2000mであろうし、前走こそ取らなければならないGIではあったと思うが、いつまで経っても気分次第でもあるわけで昔2着したときのような形になればという気はしなくも無い。
天皇賞2着から挑むスウィフトカレントだが、前走の2着も既に魔力じみた横山ノリによるところは大きいかと思われる。追い込みという事で言えばこの馬を上回る馬が何頭も出走しているだけに何度も同じことは出来ないだろう。
繰り上がりとはいえエリザベス女王杯を勝ち、中1週でここに挑戦してくるというのはトゥザヴィクトリーを思い出す。あの時は鞍上の不手際で大暴走を演じたわけだが、基本的に牝馬のローテとしてエリ女からJCというのはありで、もっと挑戦する馬がいて良いとは思っているのでこういったローテは大歓迎。Ana MarieやTigertailもこのローテで2戦しているのでJRAはもっとこういう使い方を欧州馬に提案すれば良いのだとは思う。フサイチパンドラの場合は3歳牝馬が古馬の世界的トップクラスとぶつかる事になるわけだからかなりの厳しさはあるだろうが、相手なりに走るフサイチパンドラの良さが出ればいいなと。
FreedoniaはNiarchos FamilyがBagoの仇を取るために送り込んできた刺客。鞍上T. GilletはBagoの主戦でした。Sex Appealが四代母ということでフサイチパンドラの近親です。実績に乏しい事から軽視されていますし、実際父Selkirkとか祖母父Baillamontがちと微妙な印象を漂わせてくれるのだが、Vermeilleを4着した後、北米に飛んでTurf Classic Invt.で2着してくるというのは3歳牝馬3歳じゃねーしorzにしては良くやっていると言っても良いかと。来日してからの状態にちょっと問題が出ているのが気がかりではある。
出走について散々言われているユキノサンロイヤルですが、一応日経賞を勝った歴としたGII馬なのですというところだけはよろしくお願いします。個人的には枠が余ってる以上出走するという馬を拒む理由も無いわけではある。まあ、今年復帰してからの成績はアレですが…それでもこんな成績で出てくるなというのは言っては行けないかと。
しかし、先週のマイルCSでは掲示板を関東馬が独占で話題になったわけだが、JCには関東馬がユキノサンロイヤル唯一頭という事実をどうにかした方が良いのではないかと思う部分ってのはある。JCに日本馬が9頭というのは特段少ないという数ではないのだが、その内訳が関西7、関東1、ビッグレッド1なのはちっとな。

Result

1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.ドリームパスポート: フジキセキ - グレースランド by トニービン
3.ウィジャボード: Cape Cross - Selection Board by Welsh Pageant
4.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
5.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
6.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
7.フリードニア: Selkirk - Forest Rain by Caerleon
8.スウィフトカレント: サンデーサイレンス - ホワイトウォーターアフェア by Machiavellian
9.トーセンシャナオー: サンデーサイレンス - ジョウノエンジェル by トウショウボーイ
10.ハーツクライ: サンデーサイレンス - アイリッシュダンス by トニービン
11.ユキノサンロイヤル: サンデーサイレンス - マイアミガルチ by Gulch
ラップタイム: 13.1 - 11.5 - 12.4 - 12.1 - 12.0 - 12.7 - 12.7 - 12.4 - 11.9 - 11.5 - 11.3 - 11.5
結果的にレースを引っ張る事になったコスモバルクだが、スタートからそれを狙っていたというよりも、誰も行かないならという程度のものではあっただろう。トーセンシャナオー辺りが出鞭くれていったらそれについていこうというくらいだったかと思われるが、そうはならなかったのでペースを握る事を選択したと見える。この後にトーセンシャナオーで、更にハーツクライ、フサイチパンドラが2番手に並ぶ形。いつも通りにディープインパクトは最後方で、そのすぐ前がウィジャボード。向こう正面の直線に入ると、トーセンシャナオー、ハーツクライの順になり少しフサイチパンドラが下げる。その内に居たのがドリームパスポート。コスモバルクは落ち着いてやや遅めのペースを刻みながらレースを進める。トーセンシャナオーが全く仕掛けなかった事でこのレースはコスモバルクにとってはこれ以上ない展開になったと言えよう。
3コーナーで後ろの2騎が動き始めるが、まずウィジャボードがフリードニアを交わしながら上がり始め、ディープインパクトもこれに続いた。4コーナーに入るあたりでディープインパクトが一気に外からウィジャボードに並んで捲る。ウィジャボードはややユキノサンロイヤルの処理を誤ったようなところもあって内に入り込もうとするが、今度は直線に向いてメイショウサムソンが壁になる。前では直線に入ってコスモバルクが外にふらついてトーセンシャナオーの前をカットするような動きをしたが、既にトーセンシャナオーに脚が無かったため問題にはならなかった。これで大きく開いた内からドリームパスポートが伸びてくる。一方ハーツクライは直線に入って既に余力無く後退を始めた。フサイチパンドラは外からコスモバルクに並びかけようとするものの、そこまでで逆に離されてしまう。
ウィジャボードは一度はディープインパクトの更に外に持ち出す動きを見せますが、結局内に入って伸びてくる。コスモバルクはふらついた後にしっかり伸びるのだが、ドリームパスポートがそれを交わして先頭。しかしディープインパクトが外から捩じ伏せるように抜き去って完勝。ウィジャボードがフサイチパンドラ、コスモバルクをあっさり交わしてドリームパスポートに迫ったが届かず。
ディープインパクトはこれまで国内で見せていたのと同じ形で完勝。上がりの時計を考えれば凱旋門賞よりディープインパクト自身のペースは遅いか。凱旋門賞で出来なかったことをここではきっちりやって見せたという事ではあるのだろう。
ドリームパスポートはコスモバルクが横に飛んでくれたおかげで、馬場の良いところをスムーズに抜けてこられたという部分はあると思われる。ただ、そういった面も含めて、レース運びの上手さというのは3歳世代の中で飛び抜けているのだろうし、古馬でもあれだけ器用に立ち回る馬というのはいないのではないだろうか。ただ、突き抜けきれないというのはもう血だな、血。フジキセキ産駒だから底力が足りないとも言われるが、そんな事より、ステイゴールドと基本は同じと見る方が何かと愉しいのでそうする。
ウィジャボードは今日の展開なら外に出す機会はいくらでもあったので、直線の勝負どころで一度前を詰まらせてしまったのが残念でならない。ディープインパクトと並ぶ形でユキノサンロイヤルを外から交わしていればああはならなかったろうし、直線で前がクリアになってからディープインパクトの外に出しかけて結局内に切り込んだのも変な動きをしたなあという印象がある。最後ドリームパスポートを交わせなかったのはその辺りが響いてるんではないかなと。上がりはディープインパクトに次いで2番目に速く、欧州年度代表馬の実力を見せたことには違いなく、この馬のタフネスには頭が下がるばかりではある。
コスモバルクはペースを作れた事が全てではあるだろう。1000mを61.1で通過して、更にその後の400mでペースを落とす事が出来た。これが直線での一伸びに繋がったのではあろうし、彼にとっては理想的なレースではあった。
フサイチパンドラもこのレース内容なら良くやったと見るべきだろう。来年が楽しみになった。Sheema Classic連れて行ってみるのも一つの手かなと思ったり。
メイショウサムソンは上がり勝負になった事でやや展開が向かなかったとも言えそうだが、今日はそれでも割と控えたところからレースを進めていたという印象がある。4コーナーではディープインパクトと並ぶ形で直線に入っているのだし。ただ、そこから内に入れたのはどうにも理解できないか。あのままディープインパクトに食い下がる形で直線をこなせばもうちょっと何とかなったのではないか。結局フサイチパンドラに内から並びかけているし。まあ、ここでフサイチパンドラを交わせていないというのがどうかという話になってくるんではないか。
フリードニアは直線の入り口では最後方になってしまい、馬群を突こうにもなかなか進路がなかったか結局外に出してという形になってしまっている。それだったら最初からウィジャボードあたりについて行けてればなと。
ハーツクライだが、ルメールは喉なりは特に気にならなかったというコメント。単純に休みすぎていたという事になるのではなかろうか。そういった面から見ればちと大事にされすぎたかと。今年のキングジョージの上位馬のその後が良くないといってもHurricane RunとElectrocutionistじゃあ状況が違うわけだし、もちろんハーツクライも彼らとは違う。更に言えばMaraahelはその直後にInternational Sで2着に入っているし、Cherry Mixは直後にドイツで勝っている。キングジョージのせいにするのはちょっと違うとしか言えない。

December 13, 2006

海外遠征を振り返る

移転された有芝まはる殿下がネタを振っておられるので食いつく。移転記念でトラックバックも投げてみるかな。
殿下執務室2.0 β1: 2006年の海外遠征を振り返る
まぁ有芝の拠って立つところからすればある程度それも致し方ないので(少なくともディープが現役である限りは、有芝は「ディープの語り部」であることを免れない気がするので)、出来れば他の誰かに色々複眼的な視点を含むようなエントリをこのお題で期待してみたいところではあるかな。
ということらしいので非力を承知でちょっとやってみるかなと。
ユートピア(GII Godolphin Mile)
とりあえず、Godolphinも買ったんならちゃんと使えと。
ま、取り巻く環境が変わってしまう訳ですしこういった移籍をして、レースに使うというのは困難が多いというのは、欧州→北米、南米→北米という移籍でも見受けられる事態ではあります。その上で明らかに引退後の種牡馬入りを前提とした価格で購入した以上、下手にレースに使うというわけにも行かなかったとはなりますかね。今年ちゃんと使えていれば来年から種牡馬入りだったんだろうなと思われますが、移籍して1戦も出来なかったのでは、現役続行も仕方ないかなと思われる部分はあるかな。どこで走らせるかというのも難しいところかとは思われますが。
ハーツクライ(GI Dubai Sheema Classic、King George)
今年はこの2戦とJCの3戦のみというのはどう考えても不満。レースに対して慎重になりすぎているとは思います。一方でJC前後の状況を鑑みるにそうせざるを得ない部分があったにはあったかとも。Sheema Classicに参戦する欧州馬の状態はシーズン初戦の遠征であるからして推して知るべしというものではあろうかと思うのですが、それでも直線で他馬を寄せ付けない圧勝を演じたことにけちがつくわけではありません。その後キングジョージに参戦して惜しい3着。言うまでも無く欧州クラシックディスタンスの頂点として凱旋門賞に並び立つこのレースに三強の一角として参戦し、それに相応しいパフォーマンスを示したことも日本競馬の実力を世界に知らしめることになったのは間違いないでしょう。
コスモバルク(GI Singapore Airline's International)
コスモバルクは日本でGIを走る限りは良くいる善戦屋としての立場を超える事は出来なかったでしょう。そういうクラスの競走馬が、海外のGIでもレベルとしてやや落ちるレースを狙い済まして参戦するならば勝機は十分にあるということを示したとは言えるか。この種の機会を得るべき日本の競走馬たちはこれまでにも数多く存在していました。しかし、その挑戦を実現させることが出来たのはほんの一握りでした。この結果を手にしたコスモバルクは賞賛されるべきだが、これをコスモバルクだけのものに留めてはいけないということにはなります。その意味では来年コスモバルクのような挑戦を敢行する陣営が現れるかどうかは注目すべきで、アドマイヤムーンがその候補になるのではないかなと。
ディープインパクト(GI Prix de l'Arc de Triomphe)
今年の日本馬の海外遠征とはキングジョージと凱旋門賞という欧州を代表するクラシックディスタンスのレースに出走が叶い、そしてそのどちらのレースでも有力馬として扱われたということに尽きるのではなかろうか。ハーツクライとディープインパクトはそこでその評価に相応しいパフォーマンスを見せたのだし、この欧州トップのレースが既に手を伸ばせば届くところにあるということを改めて思わせてくれたことは大きい。
結果的に薬物検出で失格となったわけだが、検出された物質は競争能力の向上には寄与しない。3位入線という事実はそのままに受け取ってよいと考えます。
更にディープインパクトの素晴らしかったところは海外遠征のその前後で破綻を見せていないということも挙げられます。トップクラスの馬がそのピークを維持する事が特に困難なサンデーサイレンス産駒にあって、2年間頂点を極めつづけたということは頭抜けた実績であり、それが海外遠征を挟んでのものであればなおさらです。スペシャルウィークですら軽いスランプを経験し、ゼンノロブロイは良い終わりを得なかったということを考えればディープインパクトが如何に優れているかの一端が垣間見えるでしょう。
アサヒライジング(GI American Oaks Invitational)
今年で3年連続日本馬が挑戦したAmerican Oaks Invt.は3歳牝馬にとって優駿牝馬後の選択肢に定着したとも言えます。ダンスインザムード、シーザリオに継いだ今年のアサヒライジングは先駆者2頭とは異なり春のクラシックを勝てませんでしたが、このレースで2着に入りました。このような世代限定戦で毎年のように結果を残すということは日本競馬全体のレベル向上を示す一例としてよいのではないでしょうか。
ダンスインザムード(GIII CashCall Invitational、GI Hong Kong Mile)
Hollywood Parkは好きだが、Sha-Tinが大嫌いな社台のお嬢様。
今年は安田記念をBullish Luckに勝たれ、香港ではダンスインザムードが惨敗とマイルでやられているが、昨年のマイルはハットトリックが制しているのだし、ダンスインザムードについては今年は大丈夫かと思ったがやっぱりダメだったという程度ではある。日本と香港のマイル路線はまず拮抗していると言ってよいだろうし、そうなれば後は安定して実力を発揮できる馬かどうかという個体の問題に帰していくとは思われる。
デルタブルース、ポップロック(GI Caulfield C、Melbourne C)
昨年惨敗したアイポッパーの借りを一年で返したMelbourne Cでのフィニッシュは今年打ち立てられた最大のマイルストーンです。既に競馬の中心が短距離にシフトして久しいオーストラリア競馬であり、今年の出走メンバーにオーストラリアのチャンピオンステイヤーとして彼らを迎え撃つ馬がいなかったとはいえ、Melbourne Cの歴史と伝統は別格。その勝ち馬リストに日本産の日本調教馬の名が刻まれたことの意義はこれまでに日本馬が海外で手にしてきたどんな勲章よりも大きなものではないか。
ソングオブウインド、アドマイヤメイン(GI Hong Kong Vase)
菊花賞からJCにも有馬にも向かないで香港Vaseという選択は昨年のシックスセンスもそうだったが、これは国内に手のつけられない馬がいるという事情によるとしても良いでしょう。基本的に香港Vaseは国内でそれらのGIを取れる見込みの無い馬による遠征であります(と言えばステイゴールドに起こられるかも知れんが)。ソングオブウインドはレース後故障判明(レース前から気にしていたとの話もあるくらい)であるならばこの結果によってどうのということは出来ない。アドマイヤメインはペースを外したということになるか。
アドマイヤムーン、ディアデラノビア(GI Hong Kong Cup)
Pride相手に写真判定に持ち込む2着ならばアドマイヤムーンの強さは本物としてよいでしょう。相手は今年の欧州ナンバー1であります。ディアデラノビアに関してはもとよりこのレースでどこまで通用するかという話でしかなく、勝負にならなかったと言って悲観することは無いでしょう。
薬物
今年はディープインパクトが引っかかったため日本で話題になったということではありますが、ディープインパクトだけがそうなのではないということでもあります。
GIに関るところではBrass HatもDubai World Cup2着を取り消されているし、Takeover Targetは香港Sprintに出走できなかった。また、北米リーディングトレーナーのPletcher師も管理馬から出走後に薬物が検出されたとして調教停止処分を受けることが濃厚になりつつあります。
しかしこれらの事件で検出される薬物は競技能力を向上させることを目的としたいわゆる「ドーピング」には該当しないものであるということは認識されていなければなりません。ディープインパクトの件が発覚した時点でヒトの競技でのアンチドーピングに絡めてあれこれという意見が散見されたのですが、根本の考え方が違うのでそれは間違い。一方で欧州競馬は潔癖すぎないかという事例もあるようで、1972さまに拠れば(*1)フランスのトロット競馬で製造工場のミスによって混入したビタミンCが問題視されて、結果失格とされるという事件もあった模様。これなどはビタミンCは通常検出されても問題にならないはずの物質であるわけでして、過剰反応するにも程があるというレベルかとは思われます。飼料から多めにビタミンCを摂らせた場合とどう違いが出るのかと。
(*1)あさ◎コラム: プレッチャー師、調教師停止処分が濃厚にの後段
遠征期間
ハーツクライにしろ、ディープインパクトにせよレース出走までの滞在期間はまだ長い。
サラブnetのコラムにおいて野元賢一氏がディープインパクトの遠征をエルコンドルパサーのそれと比較して「退行」であると断じているが、これは全く逆である。私に言わせれば、エルコンドルパサーのような特殊な前例をいつまでも崇め奉っていてはダメとなる。そもそもあの年のエルコンドルパサーを日本調教馬と言えたものか。籍だけJRAの二ノ宮厩舎に置いてあるならば、それを根拠に日本調教馬と強弁するのか?
また野元氏は上記コラムの続編において
斤量差に不平を言う前に、3歳時に遠征することを考慮すべきである。「日本の無敗の三冠」と「非欧州馬初の凱旋門賞制覇」を量りにかければ、答えはおのずと明らかだろう。なぜ、後者が選択されなかったかは知るよしもないが、三冠を待望する競馬界の空気と、当事者の眼前の利益が一致していたことは指摘できる。
(10/16)敗戦から何をくみ取るか(2) 凱旋門賞から
という指摘をなされているが、それだけの価値を日本の三冠体系がいまだ有しており、だからこそデルタブルースが出現しているのであると反論しておきたい。昨年ディープインパクトが本家におけるNashwanの業を背負う選択を為したならば、それを起点として日本においてクラシック三冠が保持していた権威は霧散したであろうし、菊花賞は多くのSt. Legerの運命を追うことになったと思われる。
欧州域外の馬が、目に見える犠牲を払わずに勝ちに行くのは、無理な話だったと言わざるを得ない。
同上
特別なことをしなければ勝てないというのではまだまだなのである。そしてディープインパクトはその種の特別な手を打たずとも凱旋門賞で勝負になった馬であるという事を誇りに思えば良いのだ。ハーツクライにしてもそこまでの手を尽くさずともキングジョージで勝負が出来たのだからどちらもエルコンドルパサーの頃と比べると「進歩」している。しかしこれはまだその途上であるに過ぎない。その最終到達目標は数年前に佐々木師がタップダンスシチーで目論んだ短期間の遠征であるはずだ。JCを走りに来る外国馬のほとんどは2週間前程度になってから来日する。彼らは1ヶ月、2ヶ月もかけて現地で調整などしない。現地のレースに慣らせるために本番前に一度使うならばともかく、長期間の滞在はまだ海外遠征が特別なものとなっている証左であろう。海外のレースに出走することが特別なことでないという認識が共通のものになったときにこそ、日本の競馬は真に国際化を達成したと言えようし、その状態で勝ち負けを繰り返すことが出来たときこそ日本競馬が欧米に肩を並べたと言う事ができる。
そしてアメリカ西海岸Hollywoodへの遠征でそれは実現されているとも言える。次はこのやり方で欧州を取りに行かなければならない。
有馬記念には香港を使ったアドマイヤメイン、アドマイヤムーンが登録したが、このように遠征後すぐでも馬の状態が許せばレースに使うという姿勢を見せるのも当たり前のことであると認識されていけば良いだろう。
海外からの遠征
安田記念に香港から3騎。香港のマイル馬のレベルを知らしめたということにはなるか。
スプリンターズSには4騎。Global Sprint Challangeはオセアニアの馬にとってちょうど良い開催時期である反面、日本、イギリスから参戦するにはやや難しい時期というのはあると思われる。それでもこのシリーズがあったからこそイギリスからLes Arcs参戦となったわけである。日本のスプリンターに駒が無いというのも事実ながらシリーズの前半で存在感を持ち得ない現状には問題があるかと思われる。
エリザベス女王杯には遠征馬無しという事態になった。今年は牝馬の活躍が例年以上に目立った欧州競馬シーンから1頭もつれて来れなかった事はJRAの失態となるだろう。
昨年がゼロだったマイルCSにはCourt Masterpieceが参戦している。引退後は日本で種牡馬という事情があったにせよ海外馬がゼロにならなかったのは良しとすべきか。
JCダートにも遠征馬無し。どのクラスの馬を狙って呼ぶかというのは難しいところではあろうが。
JCは2頭ながらもOuija Board参戦なら文句は出ない。この素晴らしき牝馬は残念なことに古傷を再発させて香港の引退レースに出られなかったわけだが、当たり前のように世界各地を転戦した陣営を見習うべきところはあるのではないかな。

December 23, 2006

有馬記念 GI 中山 2500m

Am Ende der Geschichte: 物語の終わりに
2年に渡るディープインパクトの物語はこの有馬記念を以ってひとまず終焉を迎える。第二幕が彼のこの現役馬としての輝きに匹敵するかどうかはともかく、現役馬としての物語の幕を綺麗に下ろしてもらいたいというのが正直な気持ちではあるかな。
馬名母父騎手調教師
1ポップロックエリシオポップスサンデーサイレンスO. ペリエ角居勝彦
2デルタブルースダンスインザダークディクシースプラッシュDixieland Band岩田康誠角居勝彦
3ドリームパスポートフジキセキグレースランドトニービン内田博幸松田博資
4ディープインパクトサンデーサイレンスウインドインハーヘアAlzao武豊池江泰郎
5ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
6スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
7コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
8メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守瀬戸口勉
9トウショウナイトティンバーカントリーミッドナイトオアシスJava Gold武士沢友治保田一隆
10アドマイヤメインサンデーサイレンスプロモーションヘクタープロテクター柴田善臣橋田満
11スウィフトカレントサンデーサイレンスホワイトウォーターアフェアMachiavellian横山典弘森秀行
12アドマイヤフジアドマイヤベガアドマイヤラピスBe My Guest武幸四郎橋田満
13ウインジェネラーレタマモクロスマヤノカンパネラヤマニンスキー蛯名正義国枝栄
14トーセンシャナオーサンデーサイレンスジョウノエンジェルトウショウボーイ勝浦正樹森秀行
この出馬表を見て最初に思ったのはJRAのネタを作る能力というか空気の読み方というものはなかなかどうして侮れないものがあるなというところではあったり。とりあえず8番までの並びには感動すら覚えるw。
Melbourne Cのワンツーでオセアニアを震撼させたデルタブルースとポップロックが並んで1枠を占める。デルタブルースは昨年の有馬記念、今年の天皇賞春と見るにどうにもGIになると頼りないという印象すら受けたのだが、オーストラリア遠征で見事に復活したと言って良いか。春の天皇賞のイメージから高速馬場に対応しないという意見も聞かれますが、3歳時のレースのイメージなら問題無いかと思われます。この馬の場合はダンスインザダーク産駒に一般的にみられるここ一番と言う舞台での勝負弱さというのをやっぱり抱えているんだろうという気もしますが。ポップロックに関してはMelbourne Cの2着とはいえ、デルタブルースとは大きな斤量差があってのものですから、デルタブルースと比較して一枚劣るというのは否定できないでしょう。今年になってから500万下から一気に駆け上がって4連勝で目黒記念を勝ちましたが、馬場が悪化したレースになったのがこの馬には向いたというところもあるかなと思われ、国内のトップクラスとぶつけるには厳しいのではないかなと。
菊花賞、JCと連続で2着に入ったドリームパスポートは菊花賞のあとはJCか有馬記念かどちらか一つという選択になりがちな3歳馬が多い中で破綻の無いレースを続けつつ両方に出走ということは褒められて良いのではないかなと。その上で今回ドリームパスポートがどこまでこなせるかというのは注目なのですが、押し切って勝つというところまでには行けそうもないか。割とこの手の安定感のある馬がシーズンの最後に息切れというパターンもあるだけに注意したいところではあるけど。
ディープインパクトは中山より東京の方が向いているのは確かだろうが、そんなことはディープインパクトにとっては今更といったことではあるだろうし、これほどの馬が苦手な舞台だからなどと言ってはいけないだろう。というわけでディープインパクトにとっては昨年2着に敗れて初めて土をつけられたこのレースをしっかり勝って終わる以外にない。レース後に引退式をやるという予定は実のところあまり歓迎しないが、圧勝して舞台を去ったシンボリクリスエスのように誰にも文句をつけられない強さを見せて去って欲しいものである。
天皇賞秋、マイルCSとGIを連勝してこの舞台に立つのがダイワメジャー。ここを勝てば変則ながら秋のGIを3連勝となる。ダイワメジャーにとっては距離をこなせるかどうかというのが最大のポイントになるだろう。有馬記念は2500mという距離の割にはスタミナを要求しないレースでもあるわけで、秋の天皇賞を勝てるくらいなら十分ではないかとは思われます。またダイワメジャー自身が2番手あたりで先行して抜け出すというパターンで勝つ馬だけに直線の短いコースは得意とする部類でしょう。ただ、最後の粘りという部分で距離の影響は受けるかも知れず、問題は先行するであろうアドマイヤメインのペースとどのタイミングでこれを処理して先頭に立つかというところに尽きるか。
有馬記念やJCを走りに来る牝馬は無条件で好きになる事にしているのでスイープトウショウの参戦は大歓迎。ではあるのですが、追い込んで勝負のスイープトウショウにとってはあまり嬉しくない舞台と相手ではあると思われます。好きだから馬券は買うけどなあ。
すっかり優等生になってしまったコスモバルクはJCの直線で見せた粘りは健在なものの、その一方で3歳の頃に持っていた怖さを失ったような印象も受ける。ややレベルの落ちたレースとはいえシンガポールで国際GIというタイトルを手に入れてきたことが、陣営に良い意味で力を抜けさせているのではないか。それがこの秋に見せている安定に繋がっているのなら皮肉なものだが、いろいろな形の展開への対応ができるようになったとはいえ勝ち切るところにまでは手が届かないのだろう。
二冠馬メイショウサムソンの秋シーズンは物足りない。菊花賞、JCと走ったが何よりもJCの直線入り口でディープインパクトにあっさり千切られているようではここで逆転をという期待は掛けづらい。それでもこの舞台に上るというのなら、二冠馬としての意地を一つ上の三冠馬たるディープインパクトにぶつけてくれば良いのかなとも。
トウショウナイトは秋になってから馬が変わったのかとも思われるようなところはあるが、基本的に秋から冬のこの手の距離を得意とする馬ではあるんだろう。アルゼンチン共和国杯を勝って、昔日経賞とかで2着していた頃の状態には戻ったということで良いかなと。ただ、それでこの舞台というのはやや敷居が高かろうなあとも。
香港から中1週のアドマイヤメイン。アドマイヤムーンは結果的に回避となったが、あっちは2000mに拘ったローテーションを踏めばいいかなとは思うのでアドマイヤメインで十分です。逃げてレースを作る役割を担いそうで、アドマイヤメインのペースでレースが決まるということになるのではなかろうか。ダイワメジャーは大人しくついていくだけだろうし、コスモバルクも今の様子なら突付きに来る馬もいなそうで望みどおりのペースを作る事はできるだろう。ただ、ダイワメジャーが大人しいのは4コーナーを回るまでではあるだろうし、何よりディープインパクトがいるとなれば少し早めに仕掛けてリードを可能な限り大きく取りたいとは思われ、そうなるとアドマイヤメインにとっては嬉しくない事態にはなるかと。
スウィフトカレントも距離に自信を持てるような馬ではないわけで、JCの結果というのがこの馬のレベルを示しているといって良いのではないかな。前で勝負できるダイワメジャーならともかくスウィフトカレントのようなタイプで勝負できるとは思えない。
日経新春杯後に骨折、復帰戦に予定していたアルゼンチン共和国杯にも出走できずに有馬記念で復帰となったのがアドマイヤフジ。4歳馬がディープインパクトとこのような状況のアドマイヤフジだけというのは確かに問題ではあるか。インティライミやシックスセンスが結果的につぶれてしまったという事情はあるし、トップレベルの層の薄さではあるだろうが。この1戦を以ってディープインパクトが引退となる以上、アドマイヤフジは来年奮起してもらわなければならない馬ではあるでしょう。長期休み明けになるとはいえ調教の調子が良さそうというのはプラスか。
タマモクロス産駒の最後のGIランナーになりそうなウインジェネラーレだが、その種のセンチメンタルを起想するに留まる。トーセンシャナオーも菊花賞とJCのレース振りでよくここに出走してきたなとは思えるが、まあそれはそれということで有馬記念だし良いじゃないかとかは思う。
日本競馬史上で2頭だけの無敗の三冠馬。シンボリルドルフも古馬初挑戦のJCに負け、海外挑戦のSan Luis Rey Sも敗退した。海外遠征においてディープインパクトが失格なら、シンボリルドルフは故障して引退に追い込まれるという失望を味わった。こうした部分で彼らは似ている。シンボリルドルフには有馬記念連覇があるが、その一方で秋の天皇賞で不覚を取った。ディープインパクトは4歳の内に海外遠征を行った。シンボリルドルフは計画こそあったものの軽い故障もあって実現できなかった。彼らの違いの出る部分である。しかしシンボリルドルフは古馬になって2度目の挑戦でJCを勝ち雪辱している。ならば、ディープインパクトも当然のように勝たねばならない。勝ってシンボリルドルフに並ぶ七冠馬にならなければならない。引退のこのレースを飾り、英雄は皇帝になるのだ。
ディープインパクトが負けることは考えられないというのではなく、どんな展開になろうとも負けて欲しくはないというのが本音である。ディープインパクトのキャリアにおいて2度目というのはこの有馬記念だけであり、最後にまたしても土をつけられてしまったならば、それは画竜点睛を欠くというやつである。初めて敗戦を経験したレースをその1年後に引退の花道とする事ができればこれもまたドラマであるし、ディープインパクト自身の歴史はもちろんのこと、有馬記念というレースの歴史にも深く刻み込まれることになるだろう。

Result

Turn the Wheel Again, A New Beginning, Another End
3コーナーから加速し、馬群の外を切り裂いて伸びるいつも通りのディープインパクトの競馬であった。これについていける者は無く、彼は最後のウイニングランを披露した。
1.ディープインパクト: サンデーサイレンス - ウインドインハーヘア by Alzao
2.ポップロック: エリシオ - ポップス by サンデーサイレンス
3.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
4.ドリームパスポート: フジキセキ - グレースランド by トニービン
5.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
6.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
7.トウショウナイト: ティンバーカントリー - ミッドナイトオアシス by Java Gold
8.アドマイヤフジ: アドマイヤベガ - アドマイヤラピス by Be My Guest
9.アドマイヤメイン: サンデーサイレンス - プロモーション by ヘクタープロテクター
10.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
11.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
12.スウィフトカレント: サンデーサイレンス - ホワイトウォーターアフェア by Machiavellian
13.ウインジェネラーレ: タマモクロス - マヤノカンパネラ by ヤマニンスキー
14.トーセンシャナオー: サンデーサイレンス - ジョウノエンジェル by トウショウボーイ
ラップタイム: 7.1 - 11.5 - 11.4 - 11.3 - 11.8 - 12.8 - 12.9 - 12.7 - 12.2 - 12.8 - 12.2 - 11.2 - 12.0
桁違いの33.8という上がりをマークして余裕の3馬身差。ある程度JCで勝負を付けてしまったという部分はあって(ディープインパクトが中山を苦手とするってのは追い込み脚質が向かない程度の話でしかないとは思ったわけですし)、この有馬記念は一年前の雪辱という側面が強く、また引退レースを勝ってターフを去るというのはディープインパクト物語にとって欠くべからざるピースではあったでしょう。結果、ディープインパクトはそれに応え、そしてデビューして以来2年間に及ぶ現役生活の幕を引いた。
スタートから行ったのはアドマイヤメインだが、他馬はこれに付き合わない。後続馬群はダイワメジャーが引っ張る形であり、これはこの秋の天皇賞、マイルCSとほぼ同様のパターン。ダイワメジャーという馬の能力もさることながら展開が味方するという部分は大きい。アドマイヤメインが速いペースで引っ張ったのはほぼ1000mあたりまでで、そこから1コーナーに差し掛かるあたりでペースを落としているというのがラップから読み取れるのだが、映像を見る限りではこの時点でも後続は差を詰めていない。このあたりの駆け引きがダイワメジャーの心得たところでもあるのだろう。結果的にダイワメジャーは脚を溜めることが出来た。向こう正面から3コーナーに入る地点になってこの差が詰まって、4コーナーまでのコーナーリングでダイワメジャーが先頭に立つものの、既にディープインパクトが外からいつも通りの次元の違う末脚を伸ばし始めていた。ダイワメジャーの通る内は止まらない馬場になっていたが、関係無く外から交わしていくディープインパクト。これまでにも何度も繰り返された光景はやはりここでも変わらなかった。抜け出したディープインパクトを差せる馬など無く、最後は流しながらのゴール。ダイワメジャーもこの舞台を走る中距離向き先行馬としてのセオリー通りの走りを見せて粘ったが、ポップロックの末脚に屈した。そしてドリームパスポートはダイワメジャーを交わせず4着。メイショウサムソンは早めに仕掛けてダイワメジャーと並ぶように直線を向いたが、結果5着に終わった。デルタブルースは前につけたが見せ場の一つすら作れないまま終わった。そのあたりは実にダンスインザダーク産駒らしいと言ってしまえばそうなるか。コスモバルクは前に行かず中団のやや後ろという印象すら受ける位置取りで、直線に賭けたのかと思いきや、その直線で見るべきものは無し。位置取りを間違ったと言えばそれまでなのかも知れないが、もうちょっと何とかできなかったかなあ。
ディープインパクトに関してはこれ以上言う事など無い。そのレーススタイルには少なからず批判があったが、彼の実力はその批判を黙らせる事が出来た。3コーナーからゴールまで伸び切れる問答無用の末脚。一頭だけ違ったスピードで4コーナーを回る姿に魅了される。それこそがディープインパクトであった。
さて、2着に来たポップロックは本格化していたということにはなるのだろう。それでもオーストラリアでの活躍は(僚友に比して)軽斤量であったことと、エリシオ産駒は向こうにこそ向いているという印象であっただけにこれは驚かされた結果でもある。この距離が最も得意であるといえばそうなるのではあろうが、それにしてもとは思わされる。ダイワメジャーは理想的な展開であり、これで3着なら仕方が無いとはいえる。
思うにこの有馬記念はアドマイヤメインを無視して(実際相手にされてなかったし)、ダイワメジャーこそがレースを引っ張った馬と考えれば、2001年の再現なのである。ダイワメジャーはトゥザヴィクトリーであり、ポップロックはアメリカンボスである。だからこそメイショウサムソンは5着でなければならなかった…とデムパ。
来年以降となればディープインパクトは去るが、ポップロック、ダイワメジャー、ドリームパスポート、メイショウサムソンが現役に残る。ポップロックはまだちょっと分からないかという部分があり、ダイワメジャーはまたマイル-中距離に戻るだろう。ならば来年の古馬の中心を張るべきなのはドリームパスポートとメイショウサムソンである。秋になり立場を逆転させたとはいえ、この最後にメイショウサムソンも春2冠馬としての矜持をぶつけにいったことは評価出来るし、仕上がってさえいればと思わせるに十分なものではあった。

February 18, 2007

フェブラリーS GI 東京 ダート1600m

JRAのGIも開幕。つかサカラートなにやってんの?ってのはあるにはあるんだが。
馬名母父騎手調教師
1サカラートアフリートスカーレットレディサンデーサイレンス吉田豊石坂正
2アジュディミツオーアジュディケーティングオリミツキネンジャッジアンジェルーチ内田博幸川島正行
3タガノサイクロンフジキセキタガノダイヤモンドトニービン池添謙一池添兼雄
4シーキングザダイヤStorm CatSeeking the PearlSeeking the Gold武豊森秀行
5カフェオリンポスGrand SlamCognac LadyOlympio岩田康誠松山康久
6メイショウトウコンマヤノトップガンルナースフィアブライアンズタイム武幸四郎安田伊佐夫
7ブルーコンコルドフサイチコンコルドエビスファミリーブライアンズタイム幸英明服部利之
8フィールドルージュクロコルージュメジロレーマーリンドシェーバーC. ルメール西園正都
9リミットレスビッドサンデーサイレンスエリザベスローズノーザンテースト蛯名正義加用正
10シーキングザベストSeeking the GoldMackieSummer Squall福永祐一森秀行
11オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ後藤浩輝音無秀孝
12サンライズバッカスヘネシーリアルサファイアリアルシャダイ安藤勝己音無秀孝
13ダイワバンディットBoston HarborTexas RobberyMr. Prospector北村宏司増沢末夫
14メイショウバトラーメイショウホムラメイショウハゴロモダイナガリバーO. ペリエ高橋成忠
15ビッググラスエルコンドルパサードラゴンリリーイブンベイ村田一誠中尾秀正
16トーセンシャナオーサンデーサイレンスジョウノエンジェルトウショウボーイ横山典弘森秀行
昨年のダート戦線を支えたのがそれぞれGI3勝のブルーコンコルドとアジュディミツオー、GIで2着すること実に4回のシーキングザダイヤの3頭であることは間違いなく、今年も揃って現役続行。それ以外のメンバーを見ても現役馬の高齢化というのが如実に現れているなとは思われます。ちょっと4歳馬が不甲斐なさ過ぎ。佐賀記念のバンブーエールを見ていると見通し暗いのかなとも。
昨年4着のブルーコンコルドは元々ダート短距離を舞台にしていた馬であり、昨年秋のGI3勝のうち2つはマイル戦。そういう事から言えばここで一番人気を背負うのも当然といったところではあるだろう。昨年ブルーコンコルドより上位に来た3頭はカネヒキリが屈腱炎、シーキングザダイヤはああいうキャラの馬で、ユートピアはGodolphinに買われて移籍という状況でもありますし、気になるところといえば、今年まだ1勝と悲惨極まる鞍上幸英明(今日は2着が2回あったようですが)という事になりますかね。
アジュディミツオーは復帰戦の東京大賞典がいまいちだったが、前走の川崎記念では2着で復調はしているのだろう。しかしこの馬の場合は東京競馬場に対する適性が疑問であって、昨年はスタートで出遅れて勝負に加われませんでした。スタート地点から少しある芝が問題なのだとしたらそりゃ諦めるしかないかなというところではあるんで。
シーキングザダイヤはGI勝つよりこのまま2着の回数を増やしていった方が面白いっちゃ面白いのではあります。まあ、Storm Cat産駒の6歳馬に上積みがあるかといえば疑問でもありますし、種牡馬にすればいーのに的血統なんではありますけどね。その辺はGI勝たないとという判断でもあるんですかねえ。そうなるとこの春くらいが最後のチャンスとも言えるのかなと。Storm Catが日本じゃ見向きもされないってのもあるか。まあ頑張って2着してくださいと。
6歳にしてGI初挑戦となるのがシーキングザベスト。東京ダート1600mの武蔵野Sを勝ってはいるものの、ダートはGIとそれ以外の差が広くなってる、ブルーコンコルドとかシーキングザダイヤ、アジュディミツオーがGIにしか出てきてないってのが原因だろうが、というのはあって、結局ここもそれらダートのトップホース相手でどうかという事が問われるのだとは思われる。血統はシーキングザダイヤとタメ張れるくらい素晴らしく、Seeking the GoldにSummer Squallってことはダイヤとの共通点も多いわけですが、こっちはBuckpasserをクロスさせてくる上に、自身もSearchingの家系ということでWar Admiral X La Troienneがその部分は母に依存しているダイヤより強めに入ることになります。ダイヤとベストでワンツーになったら笑うだけですが。
昨年のサカラートは同厩の半弟ヴァーミリアンの都合もあったかちょっと距離が足りてないのではないかというレースにばかり出ていたような気がします。その結果が賞金不足ってのはどうかと思うし、すばるSからの連闘もそうまでして使わないといけませんかねとは思う。ま、この前サイレントディールも勝った事だし、サカラートにも頑張って欲しいというのはありますけどね、ダイオライト記念あたりで。
3連勝で平安Sまで勝ってしまったメイショウトウコンはようするに本格化したということではあるのだろう。Roberto、Mr. Prospector、Robertoという形の血統構成はNashuaを軸にしたニッキングパターンではあるし、それをマヤノトップガン、ジェイドロバリー、リアルシャダイの形で実現しているとなれば、Alibhaiを軸にHyperionを確保しつつNijinskyとBlushing Groomの組み合わせもあるわけで血統としては十分なものを持ってはいます。ジェイドロバリーで引っ掛かるところはあるにしても。

Result

もう今更になってしまうのでこっちに結果だけ(無いと後々私が困ります故 1.サンライズバッカス: ヘネシー - リアルサファイア by リアルシャダイ
2.ブルーコンコルド: フサイチコンコルド - エビスファミリー by ブライアンズタイム
3.ビッググラス: エルコンドルパサー - ドラゴンリリー by イブンベイ
4.カフェオリンポス: Grand Slam - Cognac Lady by Olympio
5.フィールドルージュ: クロコルージュ - メジロレーマー by リンドシェーバー
6.シーキングザベスト: Seeking the Gold - Mackie by Summer Squall
7.サカラート: アフリート - スカーレットレディ by サンデーサイレンス
8.リミットレスビッド: サンデーサイレンス - エリザベスローズ by ノーザンテースト
9.シーキングザダイヤ: Storm Cat - Seeking the Pearl by Seeking the Gold
10.メイショウバトラー: メイショウホムラ - メイショウハゴロモ by ダイナガリバー
11.メイショウトウコン: マヤノトップガン - ルナースフィア by ブライアンズタイム
12.タガノサイクロン: フジキセキ - タガノダイヤモンド by トニービン
13.ダイワバンディット: Boston Harbor - Texas Robbery by Mr. Prospector
14.アジュディミツオー: アジュディケーティング - オリミツキネン by ジャッジアンジェルーチ
15.トーセンシャナオー: サンデーサイレンス - ジョウノエンジェル by トウショウボーイ
16.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
ラップタイム: 12.4 - 10.6 - 11.6 - 12.0 - 12.3 - 12.0 - 11.5 - 12.4 先行が厳しくなってということでこのような結果。最後のブルーコンコルドの脚は素晴らしいものがありましたが、届かず。もうちょっとスムーズにいけてればというところか。 シーキングザベストはあれを押し切れたら化け物だよ。

March 6, 2007

誰も社台についていけなかったという事ではあるかな

ネタが無いときは他人のネタにただ乗りすると良いよって、多分誰かが言ってた。
ということでここからネタを拾う。
傍観罪で終身刑: 驕らぬ社台に黴は生えない
まず…
冬クソ寒く夏ゲロ暑い盆地にある某大学の、鉄人みたいな名前のキャンパス
すっげえ心当たりがあるなあ…そのキャンパス。といっても私は年に一度行くか行かないかで、普段は栗東トレセンに至近の山の中のキャンパスに通う方でしたが。
#何故にか南元彦さんってもっと年上の方かと思ってました(根拠ないけど
ところでid:Southendさんがまとめておられる社台グループ生産馬の獲得賞金の伸長ですが、2000年を境に上昇傾向となるならば、それ以前にシェアを争った外国産馬の凋落に加えて、サンデーサイレンスやトニービンの娘が産駒を競馬場に送り出すようになったというのがあるかなと。
外国産馬の凋落は日本側の設備や技術の向上もファクターでしょうけど、同時に日本への主な外国産馬の供給源であった北米のプレミアム市場の過熱と計算できる種牡馬の欠如ですかね。現在の北米上位種牡馬を見ても日本で走らせたいと思える種牡馬はちょっとおりません。個人的な嗜好ではA.P. Indyですが。CaerleonやTheatricalのように産駒を日本に連れて来て期待出来る種牡馬を失ってはいるかなと(Theatricalは生きてますが、最近はね…)。じゃあKingmamboという事になるわけですが、ありゃ産駒の出来に波がありすぎ。まあKingmmaboなんかは今でも毎年コンスタントに丸外として入ってきてはいますね。外しが多いだけで…。んで、Kris S.、Singspiel、Crafty Prospector、Pleasant Tap、Green Dancerと並べてみれば、Singspiel以外は古い種牡馬ばかりというのが実情でしたかな。Singspielもかなりの頭数を輸入していますね。
そしてこれからの丸外としては社台がダンスパートナーとスティンガーをLane's Endに送ってKingmamboをつけたり、レディパステルがCoolmoreに送られてThe Rockをつけたりというのが成功するかどうかという気もして、今年2歳のその辺の産駒がどこまでやれるかは注目なのかなとも。それが出来るところと出来ないところで差がついてしまいそうですけどね。
国内では1999年にアドマイヤベガがダービーを勝ったのがエポックメイキングで、その後まずトニービンが、続いてサンデーサイレンスが母父としての存在感を強めていった時期に相当しています。件の表で2003年に社台グループのシェアが大きく伸びて外国産馬を抜きますが、この年はそれまでAEIベースでは振るっていなかったトニービンのAEIがいきなり改善してトップクラスになるとともに、BMSリーディングで3位に入った年でもあるのです。サンデーサイレンスも母父としてはこの年に躍進して5位につけています。その後2005年にはノーザンテースト、サンデーサイレンス、トニービンでトップ3を占めるに至りました。
社台グループの賞金シェアの上昇とこのBMSリーディングはどっちが主で、どっちが従というほどのものではない(連動して当たり前)とは思いますが、この時期に社台の生産馬とそれ以外(JRAで走るということに限定すれば外国産馬すらこれに含まれる)の差があまりにも大きくなったのは事実です。そして、それが悪循環を招くというのが現状ではないかなと。
とはいえサンデーサイレンス、トニービンという種牡馬を有していたから社台が有利だったかというと、それは事実だけど、その利はこれほどまでの差を生むほどではなかったはずです。種付けをかなり極端に制限するような種牡馬ならいざ知らず、サンデーサイレンスは後年には200頭程度の種付けをこなしていました。基本的には種付けさえしてしまえば(サンデーサイレンスはそこにたどり着くのもその費用だけでも大変ってのはあるにしても)、サンデーサイレンス産駒を手に入れることは出来るのですよ。そうなると少なくとも同じスタートラインには立てるわけです。種牡馬というのはまずどれだけ繁殖牝馬を集められるかということが問題になりますから、種牡馬を有している事が生産における決定的な差を生むとは考えにくいのです。むしろ重視されるのは繁殖牝馬であり、社台は世界的にも一流クラスの牝系の繁殖をサンデーサイレンスやトニービンにあてがったからこそ、そして幸運にも、或いはもとの牝系が優れていたからか、サンデーサイレンスXトニービンはまず上手くいったという事実があるからこその社台一人勝ちでしょう。ちょっと上手く行き過ぎにしても社台はやることをちゃんとやったというに過ぎないかと。それは血統だけでなく、育成・調教の設備に関しても同様かなと。
ですから散見される、日本競馬界の現状を招いた社台が悪い的な意見には賛同しません。それは強い馬を生産・育成することの否定になるからです。種牡馬ビジネスにしても、ラムタラを持ち出すまでも無く種牡馬の導入はハイリスクであり、一握りの成功種牡馬で多くの失敗をリカバリーするという手法は許されるべきでしょう。何代も掛けたハウスブリードでもない限り、種牡馬はある程度のノウハウは蓄積出来るにしても極言すれば当て物ですから。社台もいろいろなハズレを引いていますが、それでも様々に手を出しまくったからこそアタリを引いているのです。ラムタラで最大の問題はラムタラ自身の種牡馬としての能力ではなく、ラムタラの次を出せないギャンブルを打ったということだと思ってますので。
そして南元彦さんのおっしゃるように、これまで何とかなっていたはずのものがちゃんとまわらなくなったのは受け皿であった地方競馬の衰退ではあろうかと思われ、実際高知競馬は黒船賞の賞金を寄付してくれなどと言うよりも、黒船賞なんか止めてしまって一般戦に賞金を回さなければならないのです。今年PimlicoがPimlico Specialの中止を決めたように…。Pimlicoの場合は一般戦の賞金を上げないと馬がMarylandから流出するという状況になってしまったからではありますが、一つの高額賞金レースより普段の一般戦を尊重しないと競馬場は存続できないでしょう。そういう点ではオグリキャップ記念を交流重賞として開催することを諦めた笠松の対応はまだマシといったところ。
はてなダイアリーに書くつもりだったけど、思ったより長くなったのでこっちに。

March 25, 2007

高松宮記念 GI 中京 芝1200m

まあ、GIだろうがJPN-Iだろうが私は気にしませんので、多分桜花賞とかも普通にGIと書くかと思います。と、宣言しておきます。どうせ来やしないんだからクラシックにしても2歳戦にしてもさっさと解放すれば良いだけなんだけどね。クラシックの追加登録料は上げときゃ良いとも思いますけど。
では、宮記念です。
馬名母父騎手調教師
1シーイズトウショウサクラバクシンオージェーントウショウトウショウフリート池添謙一鶴留明雄
2アンバージャックパラダイスクリークフィールソーナイスアーミジャー横山典弘中野隆良
3サチノスイーティーカリスタグローリペルファヴォーレアフリート吉田隼人平井雄二
4ビーナスラインフジキセキホクトペンダントパークリージェント秋山真一郎堀宣行
5ディバインシルバーSilver DeputyBe My BabyOgygian穂刈寿彦和田正道
6キーンランドスワンDistant ViewTo ActRoberto吉田稔森秀行
7スピニングノアールスピニングワールドオーシャンドリームForty Niner福永祐一長浜博之
8スズカフェニックスサンデーサイレンスローズオブスズカFairy King武豊橋田満
9マイネルスケルツィグラスワンダーアラデヤMachiavellian柴田善臣稲葉隆一
10モンローブロンドアドマイヤベガソニンクMachiavellian岡部誠安田隆行
11プリサイスマシーンマヤノトップガンビーサイレントサンデーサイレンス安藤勝己萩原清
12エムオーウィナーニホンピロウイナーミラクルムテキキャロルハウス小牧太服部利之
13タマモホットプレイフジキセキホットプレイノーザンテースト渡辺薫彦南井克巳
14リキアイタイカンアフリートノーノーネヴァーNijinsky中舘英二阿部新生
15コスモフォーチュンマイネルラヴグレースマリヤグルームダンサー川島信二宮徹
16オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ後藤浩輝音無秀隆
17ペールギュントサンデーサイレンスツィンクルブライドLyphard上村洋行橋口弘次郎
18スリーアベニューアフリートエナジートウショウトウショウボーイ田中勝春小野幸治
去年除外されて今年こそと思ってたアイルラヴァゲインは回避ですか…
そろそろシーイズトウショウ勝っちゃえよとは思う。中京1200mではあのTakeover Targetをザックリやってしまったのは記憶に新しいところ。得意なコースですしGIをとるならこのレースしかないとは思います。高松宮記念では過去に5着と3着があります。今年は前哨戦に出走せずに直接こことなったのがちょっと気になるか。香港遠征から帰ってきた後だしそのあたりの影響があるのかなと。
連覇を狙うオレハマッテルゼは去年このレースを勝った後京王杯SCこそ勝ちましたが、その後勝てません。まあ、左回りの方が得意ですし、スワンSなんかはそう悪くも無いか。フェブラリーSはダートが合わなかったでよしとして考えると、ちょっと嫌われすぎてないかなと。スリーアヴェニューとそう変わらんってのは舐められすぎてるんじゃないかなあ。
ところで、良血スキーかつNureyev大好きな私としてはスピニングノアールに注目せずにはおれません。最近牝馬しか活躍してないSpinning Worldですが、何故にかPedigree Queryでは牝馬扱いされているので良しとしましょう(良くねえよw

Result

Dubaiの枠がもう発表になってしまって焦りますが、先にこっち片付けとかないといけません。
1.スズカフェニックス: サンデーサイレンス - ローズオブスズカ by Fairy King
2.ペールギュント: サンデーサイレンス - ツィンクルブライド by Lyphard
3.プリサイスマシーン: マヤノトップガン - ビーサイレント by サンデーサイレンス
4.ビーナスライン: フジキセキ - ホクトペンダント by パークリージェント
5.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
6.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
7.エムオーウィナー: ニホンピロウイナー - ミラクルムテキ by キャロルハウス
8.シーイズトウショウ: サクラバクシンオー - ジェーントウショウ by トウショウフリート
9.リキアイタイカン: アフリート - ノーノーネヴァー by Nijinsky
10.タマモホットプレイ: フジキセキ - ホットプレイ by ノーザンテースト
11.ディバインシルバー: Silver Deputy - Be My Baby by Ogygian
12.タガノサイクロン: フジキセキ - タガノダイヤモンド by トニービン
13.アンバージャック: パラダイスクリーク - フィールソーナイス by アーミジャー
14.サチノスイーティー: カリスタグローリー - ペルファヴォーレ by アフリート
15.コスモフォーチュン: マイネルラヴ - グレースマリヤ by グルームダンサー
16.キーンランドスワン: Distant View - To Act by Roberto
17.スリーアベニュー: アフリート - エナジートウショウ by トウショウボーイ
18.モンローブロンド: アドマイヤベガ - ソニンク by Machiavellian
ラップタイム: 12.0 - 10.6 - 11.2 - 11.4 - 11.8 - 11.9
前日から雨が降っていて、どれくらいまで馬場が回復するかなと思っていたら、結局重のまま発走となりました。時計が遅いのはそういう影響もあったかとは思います。でも、それより内埒沿いはダメだなあというような馬場に見えて、実際外から伸びて来たスズカフェニックスが勝って、ペールギュントが2着なのですから、そういうレースだったと思えばよいのかなと。スタートから終始馬場の良いところを走らせた武豊騎手の腕によるところもあるかな。それにしても2馬身半差をつければ十分なんですが。一方スピニングノワールなんかは内の方にいて伸びられませんでしたしねえ。シーイズトウショウは何じゃその馬体重というところもあったが、1枠からではどっちにしろダメだったかなと。

March 26, 2007

サンデーサイレンスの天下を作ったのは誰か 前編

社台だろと言われるのがオチなんですが、まあそう結論付けるにしても少しデータを見ておこうかなと。傍観罪で終身刑のSouthendさまが何度か書いておられた記事に触発されたとも言います。
とりあえず生年毎の獲得賞金上位馬のリストなど作ってみたので投下したかっただけです。獲得賞金が1億円を突破した馬だけを対象にしました。準OPででもそれなりに走ってたら届いてしまう金額なのが微妙ですが、限のよいところでと思いました。サンデーサイレンスの場合この条件では該当馬が多すぎるので、それぞれ上位10頭までにしています。データ元はnetkeibaのUm@SQL。データ取ったのは高松宮記念とかの前なんでその辺はずれてきてますが、まあ大きな変化でもないし良しとしてください。
馬名生産者母名母父名
1992年産: 全14頭
マーベラスサンデー早田牧場新冠支場モミジダンサーVice Regal
ダンスパートナー社台ファームダンシングキイNijinsky
ジェニュイン社台ファームクールピアレディWhat Luck
タヤスツヨシ社台ファームマガロCaro
マジックキス日高大洋牧場コランデアガールネヴァービート
キングオブダイヤ佐竹哲ウイルミルジョージ
ブライトサンディーケイアイファームエンドイットダーリンAlydar
ダイタクサージャン雅牧場スイートラブテスコボーイ
サイレントハピネス社台ファームレガシーオブストレングスAffirmed
プライムステージ社台ファームダイナアクトレスノーザンテースト
1993年産: 全14頭
バブルガムフェロー社台ファームバブルカンパニーLyphard
ローゼンカバリー社台ファームダイナフェアリーノーザンテースト
サイレントハンター勝川牧場ヒロポリシーバンブーアトラス
ダンスインザダーク社台ファームダンシングキイNijinsky
イシノサンデー服部和則ジェフォリーAlydar
ロイヤルタッチ藤原牧場パワフルレディマルゼンスキー
タガノサイレンスケイアイファームマターオブプライドRaise a Native
チアズサイレンス長田幸雄グリーンスミレノーザリー
サンデーカイザー社台ファームライティンママGleaming
ストーミーサンディ社台ファームダイナアイドルノーザンテースト
1994年産
ステイゴールド白老ファームゴールデンサッシュディクタス
サイレンススズカ稲原牧場ワキアMiswaki
ビッグサンデー市川ファームキタノオゴジョトウショウボーイ
オレンジピール社台ファームバッフドオレンジExclusive Native
1995年産: 全18頭
スペシャルウィーク日高大洋牧場キャンペーンガールマルゼンスキー
メイショウオウドウ松栄牧場アルタデナLyphard
ジョービッグバン北海道習志野牧場ジョーセイバーノーザンテースト
エガオヲミセテノーザンファームカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ
ディヴァインライト社台ファームメルドスポートノーザンテースト
サイレントセイバー白老ファームプリンセスデージースリルショー
マルカコマチ社台ファームナショナルフラッグディクタス
タヤスメドウ社台ファームダイナファンキーダンサーズイメージ
マキシマムプレイズ白老ファームマキシマムデニールノーザンテースト
シンコウシングラー千代田牧場タレンティドガールリマンド
1996年産: 全19頭
トゥザヴィクトリーノーザンファームフェアリードールNureyev
ロサードノーザンファームローザネイLyphard
スティンガー社台ファームレガシーオブストレングスAffirmed
フサイチエアデールノーザンファームラスティックベルMr. Prospector
アドマイヤベガノーザンファームベガトニービン
テイエムサンデー宮内牧場サーストンフラッグノーアテンション
エイシンルーデンス栄進牧場エイシングレシャストウショウボーイ
マルカキャンディ社台ファームジーナロマンティカセクレト
サイキョウサンデー社台ファームサワヤカプリンセスノーザンテースト
キングオブサンデー三城牧場ミヤビサクラコノーザンテースト
1997年産: 全21頭
エアシャカール社台ファームアイドリームドアドリームWell Decorated
ウインマーベラス三城牧場ミヤビサクラコノーザンテースト
アグネスフライト社台ファームアグネスフローラロイヤルスキー
ユキノサンロイヤル川上悦夫マイアミガルチGulch
トウカイオーザ長浜牧場トウカイナチュラルナイスダンサー
チアズグレイス白井牧場チアズフラワーAl Nasr
メイショウドメニカ富田牧場メイショウマロニエDr. Carter
ヤマニンリスペクト錦岡牧場ヤマニンシャレードヤマニンスキー
アイアンリアリティノーザンファームデビルズブライドCaro
ポンテローザマエコウファームゲイアティーガールNijinsky
1998年産: 全26頭
マンハッタンカフェ社台ファームサドルチェンジLaw Society
ビリーヴ上水牧場グレートクリスティーヌDanzig
サンライズペガサスヤナガワ牧場ヒガシブライアンブライアンズタイム
ダイヤモンドビコー社台ファームステラマドリッドAlydar
ローズバドノーザンファームロゼカラーShirley Heights
コイントス社台ファームレトスEgg Toss
ウインラディウス三城牧場ジョウノマチエールマルゼンスキー
ミレニアムバイオノーザンファームドルスクDanzig
ハッピーパスノーザンファームハッピートレイルズポッセ
アグネスタキオン社台ファームアグネスフローラロイヤルスキー
1999年産: 全17頭
デュランダル社台ファームサワヤカプリンセスノーザンテースト
ゴールドアリュール追分ファームニキーヤNureyev
リミットレスビッド社台ファームエリザベスローズノーザンテースト
アドマイヤマックスノーザンファームダイナシュートノーザンテースト
タイガーカフェ社台ファームセトフローリアンBellotto
エルノヴァシンコーファームシンコウエルメスSadler's Wells
シャイニンルビー社台ファームシャイニンレーサーノーザンテースト
モノポール社台ファームエルレイナSlew o'Gold
ウインデュエル三城牧場ミヤビサクラコノーザンテースト
ハスラー北星村田牧場セブンレットウパーソロン
2000年産: 全22頭
ゼンノロブロイ白老ファームローミンレイチェルMining
ネオユニヴァース社台ファームポインテッドパスKris
リンカーンノーザンファームグレースアドマイヤトニービン
アドマイヤグルーヴノーザンファームエアグルーヴトニービン
スティルインラブ下河辺牧場ブラダマンテRoberto
ヘヴンリーロマンスノースヒルズマネジメントファーストアクトSadler's Wells
オレハマッテルゼノーザンファームカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ
サイレントディールノーザンファームフェアリードールNureyev
ヴィータローザノーザンファームローザネイLyphard
サクラプレジデント谷岡牧場セダンフォーエバーマルゼンスキー
2001年産: 全19頭
ダイワメジャー社台ファームスカーレットブーケノーザンテースト
ハーツクライ社台ファームアイリッシュダンストニービン
ダンスインザムード社台ファームダンシングキイNijinsky
スズカマンボグランド牧場スプリングマンボKingmambo
ダイワエルシエーロ下河辺牧場ロンドンブリッジドクターデヴィアス
エアシェイディ社台ファームエアデジャヴーノーザンテースト
スウィフトカレント社台ファームホワイトウォーターアフェアMachiavellian
ハットトリック追分ファームトリッキーコードLost Code
グレイトジャーニーノースヒルズマネジメントアンブロジンMr. Prospector
ストラタジェム社台ファームミュンシーSadler's Wells
2002年産: 全15頭
ディープインパクトノーザンファームウインドインハーヘアAlzao
エアメサイア社台ファームエアデジャヴーノーザンテースト
ディアデラノビアノーザンファームポトリザリスPotrillazo
シックスセンス追分ファームデインスカヤDanehill
ローゼンクロイツノーザンファームロゼカラーShirley Heights
デアリングハート社台ファームデアリングダンジグDanzig
アドマイヤジャパン早田牧場新冠支場ビワハイジCaerleon
ペールギュント社台ファームツィンクルブライドLyphard
スズカフェニックス稲原牧場ローズオブスズカFairy King
トウカイワイルド岡部牧場ボブズディレンマMr. Prospector
2003年産
フサイチパンドラノーザンファームロッタレースNureyev
アドマイヤメインノーザンファームプロモーションヘクタープロテクター
アドマイヤキッスノーザンファームキッスパシオンジェイドロバリー
マツリダゴッホ岡部スタッドペイパーレインBel Bolide
マルカシェンク社台ファームシェンクZafonic
当然こういう形で順位付けしてしまうとフジキセキのように早期引退に追い込まれた馬には不利になりますね。獲得賞金だけで話をするならばフジキセキは初年度産駒の13位になってしまいます。
3年目になる1994年産から4頭しか出ていないという以外は毎年10頭を超える産駒が1億円以上の賞金を稼いでいるのですからとんでもない種牡馬ですよ。
さて、社台はサンデーサイレンスの恩恵を受けているというのは間違いないが、個々の競走馬のレベルで見ればサンデーサイレンスの恩恵を受けたのは社台だけではないというのは自明です。初期には非社台の大物としてマーベラスサンデーやサイレンススズカ、スペシャルウィークなんかが出るわけですが、後半になると社台の一人勝ちという状態になってしまったことについて、社台は何をしてきたのか、あるいは社台に負けた生産者は何をして、何をしてこなかったのかという部分をしっかり見なければならないのでしょう。
そういった面では1996年産馬は注目されるべきでしょう。この世代は1994年に初年度産駒がデビューし、フジキセキを筆頭としたその活躍を受けて種付けが行われた世代になります。しかし3歳春クラシックでの活躍が反映されるのは主として翌年以降にはなるわけで、その段階でサンデーサイレンスという種牡馬をしっかり評価できたかどうかに左右されそうなところです。そしてこの年は明らかに社台、とりわけノーザンファームが他を圧倒するラインナップを有しました。また、初年度のダンスパートナーらの活躍以降やや目立たなかった牝駒にスティンガー、トゥザヴィクトリーのGI馬、そしてGI級の能力を発揮したフサイチエアデールと大物を得ているのも特徴として挙げられるでしょう。
その後2年はまだ他牧場生産馬が健闘を見せますが、1999年以降は社台の独壇場とも言えるような状況。となればこの1999年産も注目に値するでしょう。1997年はサイレンススズカやステイゴールドがクラシックを戦った年ですが、この世代はサンデーサイレンス産駒としては不振でした。古馬を見てもマーベラスサンデーが宝塚記念を勝つものの、1997年のGI勝ちはそれのみに止まります。1998年に入ってようやくスペシャルウィークがクラシック戦線に登場したということで、それまでの2年に比べてサンデーサイレンス産駒の活躍が落ち着いた世代です。ここではっきりと目立つのは母父ノーザンテースト。これまでもサンデーサイレンスとの組み合わせで多くの産駒を送り出しながら、このデュランダルが登場するまでGI馬を出す事の出来なかったノーザンテーストがこれ以降アドマイヤマックス、ダイワメジャー、エアメサイアとGI馬を送り出す事になります。
しかし1996年産と1999年産は全世代を比較してみた場合には明らかに稼いでいない世代にあたります。特に1999年産馬はクラシックを一つも取ることが出来ませんでした。それでも社台は強いサンデーサイレンス産駒を作ることが出来ているということは、[社台のサンデー]というブランドを作り上げる事になりました。実際、この時期に社台はサンデーサイレンス産駒に対する経験の蓄積によって他の生産者に対して大きなアドバンテージを得る事になったのではないかと。
その後2000年産馬から二冠馬ネオユニヴァース、牝馬三冠馬スティルインラブが登場します。ただしスティルインラブは社台ではなく下河辺牧場-ノースヒルズマネジメントという組み合わせです。2年続けてスティルインラブ、ダイワエルシエーロとクラシックホースを出した下河辺牧場は健闘したと言っても良いかなあ。とはいえスティルインラブも最後にはアドマイヤグルーヴの前に屈しているわけではありますが。
結局、社台以上にサンデーサイレンスを信じた生産者は存在しなかったということになるのではないでしょうか。サンデーサイレンスはダートの実績馬でした。ブライアンズタイムとサンデーサイレンスが導入されるまでは、日本に輸入される種牡馬は主に欧州の芝に実績を持つ種牡馬ばかりで、サンデーサイレンスの導入というのは明らかにリスクを伴うものです。そして年度代表馬になりながらも種牡馬として北米では全く相手にされない血統でした。サイレンススズカの母ワキアのエピソードにもある通り、サンデーサイレンスには未知の部分が大きかったのです。
社台はサンデーサイレンスばかり付けるというのはよく批判される部分ではありますが、サンデーサイレンスは血統に対する確度がかなり高い種牡馬でしたので当然のことだったと思われます。サンデーサイレンス産駒には全きょうだいでの活躍例、あるいは極近い近親関係にある活躍馬の例が多く見られます。上の表からいくつか例を拾うと以下。
  • ダンシングキイ: ダンスパートナー、ダンスインザダーク、ダンスインザムード
    →スプリングマンボ: スズカマンボ
  • レガシーオブストレングス: サイレントハピネス、スティンガー
  • ダイナフェアリー: ローゼンカバリー
    →ダイナファンキー: タヤスメドウ
    →ダイナシュート: アドマイヤマックス
  • カーリーエンジェル: エガオヲミセテ、オレハマッテルゼ
    →エアグルーヴ: アドマイヤグルーヴ
  • フェアリードール: トゥザヴィクトリー、サイレントディール
  • ローザネイ: ロサード、ヴィータローザ
    →ロゼカラー: ローズバド、ローゼンクロイツ
  • サワヤカプリンセス: サイキョウサンデー、デュランダル
  • ミヤビサクラコ: キングオブサンデー、ウインマーベラス、ウインデュエル
  • アイドリームドアドリーム: エアシャカール
    →エアデジャヴー: エアシェイディ、エアメサイア
確かにダンシングキイの仔にはキングフラダンスやトーセンダンスもいますし、その他の繁殖も走らない産駒を出す事が無いというわけではありません。また、散々外してきたロッタレースが最後にフサイチパンドラを出したという例もあります。とはいえこれだけの実例を無視することは出来ないでしょう。
というかバランス良くいろいろな種牡馬を試すべきだなんてちっとも思わんですよ。ある特定の種牡馬との組み合わせで成功した繁殖牝馬ってのには事欠きません。Fairy BridgeとNorthern Dancerとかな。Grey Flightも後半はBold Rulerばかりになるし、Misty Mornも似たようなもんだ。
サンデーサイレンスが登場した時代のブルードメアサイアーとしてはノーザンテースト、マルゼンスキー、トウショウボーイ、ブレイヴェストローマンが挙げられますが、このうちブレイヴェストローマン、トウショウボーイはサンデーサイレンスが好まない母父であったと思われます。ノーザンテーストやマルゼンスキーとの組み合わせはまず成功したのに対して、トウショウボーイはビッグサンデー、エイシンルーデンス程度に止まりますし、ブレイヴェストローマンは準OPにすら上がれません。結果的にこのあたりのノーザンテーストとトウショウボーイの差が社台に有利に働いたという面はあるでしょう。サンデーサイレンス産駒のGI馬にはトウショウボーイはおろかテスコボーイが入った馬はいません。Princely Giftでは何とかステイゴールドが出ます。トウショウボーイは母父にYour Hostというサンデーサイレンスが好むような血を持つにも関わらずです。トウショウボーイはトニービンやブライアンズタイムに対しても厳しく、母父として自身を活かせる種牡馬に恵まれなかったかなとは思うものの、それでも母父として失敗する事は父系を絶やす事より罪深いことです。パーソロン、ミルジョージやモガミも母父としては良くなので、日高の生産者が消耗している責任の一端はそういった種牡馬の母父としての不振なのではないかな。というあたりでダンシングブレーヴがもっと産駒を出せる種牡馬だったらという事になるのかも…
ところでサンデーサイレンスだけを見ていても感覚が狂うのでトニービンの場合でも出しておきましょう。
馬名生産者母名母父名
1990年産
サクラチトセオー谷岡牧場サクラクレアーノーザンテースト
ノースフライト大北牧場シヤダイフライトヒッティングアウェー
ウイニングチケット藤原牧場パワフルレディマルゼンスキー
ベガ社台ファームアンティックヴァリューNorthern Dancer
アイリッシュダンス社台ファームビューパーダンスLyphard
ロイスアンドロイス社台ファームザツツマイパルKey to the Mint
ケントニーオー下河辺牧場ケンマドンナドン
ユウキスラッガー法理牧場サニーミサルボデュール
1991年産
オフサイドトラップ村本牧場トウコウキャロルホスピタリティ
エアダブリン社台ファームダンシングキイNijinsky
スプリングコート社台ファームサクラハゴロモノーザンテースト
1992年産
エイティグロー大西牧場シャダイビショップノーザンテースト
ミナミノジャックホウセイ牧場ジャックセレーネマルゼンスキー
ユウキビバーチェ若林牧場メルシーサンライズマルゼンスキー
エスプレッソトニー猿倉牧場スキーナノーザンテースト
1993年産
エアグルーヴ社台ファームダイナカールノーザンテースト
ロングカイウン天羽牧場ロングドーターハードリドン
ウェディングハニーヤナガワ牧場ヘイアンパールトウショウボーイ
インターライセンス社台ファームハウズテーストノーザンテースト
1994年産
グレースアドマイヤノーザンファームバレークイーンSadler's Wells
パルスビートマエコウファームブルーハワイスリルショー
1995年産
エモシオン白井牧場アドラーブルノーザンテースト
ロードクロノス大樹ファームシンコウラブリイCaerleon
ミスズシャルダン様似渡辺牧場ゴールドユウマブレイヴェストローマン
タヤスアンティーム社台ファームスカーレットリボンノーザンテースト
フリーウエイハート三城牧場ミヤビサクラコノーザンテースト
タイカラムーンメイタイ牧場タイリーバラッキーソブリン
クリスマスツリー社台ファームオークツリーリアルシャダイ
1996年産
ロードプラチナムケイアイファームニアーザゴールドSeeking the Gold
アイランドオオジャ関東ホースエクスプレスファームアイランドビーナスリィフォー
エイシンワンシャン栄進牧場エイシンテネシーVice Regent
ノボリユキオー日高大洋牧場ファーストラブナイスダンサー
ブオウ協和牧場プティットイルイルドブルボン
タフグレイス藤川ファームシスティーナサクラユタカオー
エルウェースター杵臼斎藤牧場エルウェーマリーザLomond
マヤノトライミー川上悦夫ザリサLyphard
ブラザータイクーン社台ファームビューパーダンスLyphard
1997年産
ジェミードレス社台ファームブリリアントカットノーザンテースト
ユウワンプラテクトノーザンファームルフィーラNureyev
エアトゥーレ社台ファームスキーバラダイスLyphard
トーワトレジャーヒノデファームグリーングッズClever Trick
フェリシタルノーザンファームツィンクルブライドLyphard
マックロウノーザンファームアンティックヴァリューNorthern Dancer
ハッピーリクエスト社台ファームエイプリルソネットDike
トニービーバー日胆上水牧場ピーチブルームディクタス
ゴーステディノーザンファームケイティーズファーストKris
スプリングチケット社台ファームカズミハルコママルゼンスキー
1998年産
ジャングルポケットノーザンファームダンスチャーマーNureyev
レディパステルシンコーファームピンクタートルBlushing Groom
サイドワインダータバタファームゴールデンジャックアフリート
テンザンセイザ大北牧場ケイシーCaerleon
ダービーレグノ社台牧場ダービーキングダムRoyal Academy
ハッピールックノーザンファームシンコウビューティCaerleon
1999年産
テレグノシス社台ファームメイクアウィッシュノーザンテースト
ナリタセンチュリーノーザンファームプリンセスリーベノーザンテースト
ダディーズドリーム白老ファームダディーズシューズサクラユタカオー
レニングラードノーザンファームブリリアントベリーノーザンテースト
トーセンテンショウ笠松牧場ノーザンプリンセスノーザンテースト
サクラヴィクトリア新和ファームサクラユスラウメサクラユタカオー
エリモシャルマンえりも農場エリモパッションマルゼンスキー
2000年産
マイジョーカー向別牧場エピファニーブレイヴェストローマン
メモリーキアヌ谷川牧場バラワキMiswaki
マイティーカラー白老ファームジョディーディアWoodman
初年度産駒からいきなりノースフライト、ベガ、サクラチトセオー、ウイニングチケットなんだからこっちもとんでもないと言えばそうなる。2年目にもオフサイドトラップ、エアダブリンと出して、サンデーサイレンス同様3年目がやや落ちる。それでも翌年にはエアグルーヴなんだから素晴らしいのだが、その後はややサンデーサイレンスに食われた部分もあったか大物を欠く状況で、1998年のジャングルポケット、レディパステル、1999年のテレグノシスとGI馬を出しました。
トニービンはサンデーサイレンスほど社台ばっかりという状況ではありませんが、それでも後半になると社台の生産馬が目立つなあという印象は受けます。
さて、非社台ということでブライアンズタイムを持ち出しましょうか。
馬名生産者母名母父名
1991年産
ナリタブライアン早田牧場新冠支場パシフィカスNorthern Dancer
チョウカイキャロル谷川牧場ウィットワタースランドMr. Prospector
ブライアンズロマン大典牧場ダイロマンブレイヴェストローマン
アドマイヤヒーロー稲原牧場ダイナイブノーザンテースト
アカツキホーオー浦河小林牧場サンデースマイルダンサーズイメージ
トーホウケリー早田牧場新冠支場クインテスケリーヴァイスリーガル
1992年産
マヤノトップガン川上悦夫アルプミープリーズBlushing Groom
エムアイブラン早田牧場新冠支場ユキグニCaro
スプリングバーベナ川上悦夫イズミプリンセスピットカーン
オートマチックホウセイ牧場ミズエナジーダンサーズイメージ
エリモエベレストエリモ農場エリモドリーマーサドンソー
アドマイヤゲイル石田牧場イーストサイドパーソロン
テルノシンゲキ瀬戸牧場カイソウトカチキタノダイオー
1993年産
フサイチヒロシフジワラファームプリンセススキーロイヤルスキー
1994年産
シルクジャスティス早田牧場新冠支場ユーワメルドサティンゴ
サニーブライアン村下ファームサニースイフトスイフトスワロー
マイネルマックスサンコウ牧場サクセスウーマンハイセイコー
エリモダンディーえりも農場エリモフローレンスイルドブルボン
ポートブライアンズ本巣勝ファンドリパールノーザンネイティヴ
ナショナルスパイ川上悦夫スターシャインマルゼンスキー
フラワータテヤマ赤坂光夫ワンボールドビッドノーザンテースト
セイリューオー中神鉄雄グッドマイラブノーザンテースト
サムソンゼットサムソン牧場ティスワLyphard
1995年産
ファレノプシスマエコウファームキャットクイルStorm Cat
ブリリアントロード大栄牧場マリーテイスティノーザンテースト
ナリタルナパーク早田牧場新冠支場ルナパークノーザンテースト
1996年産
トーホウエンペラー千葉飯田牧場レインボーブルーノーリュート
エスジーバーニング辻牧場エスジービアンカマルゼンスキー
スペキュレーション早田牧場新冠支場パーソナルレターMr. Prospector
サクラフォーエバー谷岡牧場セダンフォーエバーマルゼンスキー
1997年産
トーホウシデンオリエント牧場ブラッシングインザレインBlushing Groom
マイネルブライアンビッグレッドファームマイネレーベントウショウボーイ
エリモブライアンえりも農場エリモパッションマルゼンスキー
シルクプリマドンナ早田牧場新冠支場バウンドトゥダンスNorthern Dancer
スリーローマン大典牧場アコニットローマンブレイヴェストローマン
1998年産
タイムパラドックス白老ファームジョリーザザAlzao
ダンツフレーム信岡牧場インターピレネーサンキリコ
ビッグゴールド下河辺牧場ビューティフルゴールドMr. Prospector
オースミステイヤー谷川牧場ミドルフォークラピッヅWild Again
トレジャーシンコーファームシンコウラブリイCaerleon
イブキリムジンオー石田牧場ナイスジュノーナイスダンサー
1999年産
タニノギムレットカントリー牧場タニノクリスタルクリスタルパレス
アンドゥオール社台ファームスターバレリーナRisen Star
ノーリーズンノースヒルズマネジメントアンブロジンMr. Prospector
エリモマキシムえりも農場エリモアメジストSeattle Slew
マチカネメニモミヨ稲原牧場マチカネベニザクラRoyal Academy
ボールドブライアン千代田牧場シジェームサンSeptieme Ciel
エスジービーム辻牧場エスジービアンカマルゼンスキー
2000年産
シルキーラグーン早田牧場新冠支場シーヴィーナスDayjur
ラントゥザフリーズ豊郷牧場ソロシンガーリヴリア
ニシノコンサフォス西山牧場リフカLyphard
ビッグドンマークリ牧場ドラゴンリリーイブンベイ
シアトルユー下河辺牧場ロイヤルティアラノーザンテースト
マイネヌーヴェルビッグレッドファームマイネプリテンダーZabeel
2001年産
トーセンブライト岡田スタッドアサヒブライトジェイドロバリー
アルドラゴン石田牧場ドラゴンティーナDanzig
ニシノデュー西山牧場ニシノフラワーMajestic Light
チョウカイロイヤル谷川牧場ブラッシングストームBlushing Groom
マイネソーサリスコスモビューファームマイネマジックギャロップダイナ
サワノブレイブ杵臼牧場サワノビンティトニービン
2002年産
ロードマジェスティケイアイファームジャズキャットStorm Cat
タガノゲルニカ谷川牧場ブロードマラThatching
マルブツブリザード瀬口信正シフォンケーキサクラバクシンオー
こっちも初年度からナリタブライアンとチョウカイキャロルなわけで、翌年がマヤノトップガンなのですからこの時期の輸入種牡馬のアタリっぷりはどうしたものやらというレベルですね。やはりブライアンズタイムも3年目の産駒が不振なのですが、トニービンと違ってその後もマイネルマックス、サニーブライアン、シルクジャスティス、ファレノプシス、トーホウエンペラー、ダンツフレーム、タイムパラドックス、タニノギムレット、ノーリーズンとコンスタントにGI馬を出しています。
サンデーサイレンスが社台のバックアップを受けるなら、ブライアンズタイムは早田牧場のバックアップを受けるわけですが、両者の規模の違いを考えれば十分なバックアップを受けたとは思うところ。ただ、早田牧場は設備投資の負担に耐えかねて破綻する事になるのですけど。
それで負担という事で言えばラムタラも同じようなものかな。おそらくトニービン、ブライアンズタイム、サンデーサイレンスと続いた輸入種牡馬の異常な成功がラムタラ導入の理由の一つでもあったんでしょうが、そのラムタラの産駒は彼らの築いたレースに対応させることが出来ずに終わっています。後から日本供用初年度となる産駒の成績を見ればタニノエタニティ、メイショウラムセス、マルカセンリョウなどが出ては来て、言われるほど酷くも無いかという気にならんでもないですが、とにかくクラシックに間に合わないのでは大幅に減点になるのと、その程度では導入額に見合わないってのが問題なんだろう。底値で買い叩いてきたような種牡馬ならともかく、ラムタラは購入額で約32億円、シンジケートとなると44億円の種牡馬ですから。
言うまでも無く競走馬事業において最大のギャンブルは種牡馬です。トニービン、ブライアンズタイム、サンデーサイレンスと次々に導入された成功種牡馬を利用する以上に対抗して無謀な高額種牡馬の導入(その種牡馬が成功するかどうかというのは別問題)に踏み切った事が生産者の体力を消耗させ、消耗しなかった社台グループとの差を広げてしまったのでしょう。こういうものは結果で評価されるしかありませんから、仮にトニービン、サンデーサイレンスが立て続けにコケていたら、社台こそが窮地に追い込まれるような事態だってありえたでしょう。ただ、社台が彼らと違ったのは1頭の種牡馬に勝負をかけたわけではないというところです。エリシオを持ち出すまでも無く、社台だって種牡馬での失敗は数知れないわけですから。最近ではブロッコとかバチアーとかは散々でしたしね。尤もその辺の種牡馬は社台自体がどこまで期待してたかは怪しいもんですが。
最後にアーニングインデックスでサンデーサイレンスに抗し得たダンシングブレーヴ。
馬名生産者母名母父名
1990年産
ダンシングサーパスCheveley Park StudEsclusive OrderExclusive Native
1993年産
エリモシックえりも農場エリモシューティングテスコボーイ
チョウカイライジン酒井牧場マックスビューティブレイヴェストローマン
1994年産
キョウエイマーチインターナショナル牧場インターシャルマンブレイヴェストローマン
テイエムトップダン岡部牧場ビューティディクテイタスKey to Content
タガジョーノーブル鳥井牧場セイヴオンアイスIceca Noble
1995年産
キングヘイロー協和牧場グッバイヘイローHalo
レオリュウホウキヨミネ牧場キヨヒホウルイスデール
グリーンプラネットタイヘイ牧場カディザデーDarshaan
ダンシングターナー磯野牧場オニバープランスイエローゴッド
サーストンフライトラッキー牧場カーニバルRacing is Fun
チアズニューパワーヤマオカ牧場シマノリマンドリマンド
ロードブレーブ桑原牧場ユートジェーンマルゼンスキー
ダンシングチアズ信岡牧場スターシッピングバックストッパー
エイシンワンサイド米田牧場サンフラワーマミーダイアトム
1996年産
アラマサダンサーアラキファームアラホウトクトウショウボーイ
ビッグホープ下河辺牧場イースタンセリアラディガ
1997年産
ジョウテンブレーヴ田上稔タクノギャルロイヤルスキー
1998年産
テイエムオーシャン川越敏樹リヴァーガールリヴリア
エリモピクシー川上悦夫エリモシューティングテスコボーイ
1999年産
スナークスズラン平野牧場フリートレガッタリアルシャダイ
産駒が限られている中でこれですからね。例えばダンシングブレーヴが1シーズン100頭程度の種付けをこなせていたら状況は変わっていたのかもしれません。まあ、そんな状態ならまず日本に来ちゃいないわけですけど。
ダンシングブレーヴは母父としての性能も高そうなので、ダンシングブレーヴの牝馬を持ってる牧場は有効活用したらいいんだと思います。

April 8, 2007

4/8 桜花賞 GI 阪神 芝1600m

なんでこんなにアグネスタキオンが多いのやら。
馬名母父騎手調教師
1ショウナンタレントアグネスタキオンシャンランGreat Commotion柴田善臣二ノ宮敬宇
2アポロティアラパラダイスクリークタイキフレグランスTopsider勝浦正樹柴崎勇
3カタマチボタンダンスインザダークタヤスブルームCaerleon藤田伸二加藤征弘
4クーヴェルチュールブラックホークヒカリクリスタルラッキーソブリン鮫島良太国枝栄
5レインダンスダンスインザダークレンBob Back武幸四郎宮徹
6ローブデコルテCozzeneColor of GoldSeeking the Gold福永祐一松元茂樹
7イクスキューズボストンハーバークリスティキャットMajestic Light北村宏司藤沢和雄
8ピンクカメオフレンチデピュティシルバーレーンSilver Hawk蛯名正義国枝栄
9アマノチェリーランデザートキングニキトートMtoto池添謙一湯窪幸雄
10ハギノルチェーレダンスインザダークフランカSeeking the Gold岩田康誠松永幹夫
11ニシノチャーミーサクラバクシンオーブランドミッッシェルニシノエトランゼ藤岡佑介浅見秀一
12カノヤザクラサクラバクシンオーウッドマンズマジックWoodman上村洋行橋口弘次郎
13フローラルカーヴアグネスタキオンインディアナカーヴA.P. Indy柴山雄一堀宣行
14ウオッカタニノギムレットタニノシスタールション四位洋文角居勝彦
15アストンマーチャンアドマイヤコジーンラスリングカブスWoodman武豊石坂正
16ベリーベリーナイスブラックタキシードピーチグルームダンサー秋山真一郎増本豊
17エミーズスマイルアグネスタキオンエミスフェールホワイトマズル内田博幸出川龍一
18ダイワスカーレットアグネスタキオンスカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己松田国英
いや、アグネスタキオン産駒って先が無いというようなイメージなのよね。底が浅いというか、まあそんなところであまり好きではないです。
今年はウオッカに死角があるのかどうかということに尽きるのだとは思われ、この新装阪神のマイルコースを既に2勝しているあたり、万全に近いものはあるのでしょう。そのどちらも2着との差はわずかではありますが、チューリップ賞でも狙いどおりのレースっぽくはあって着差以上に差はあったかとは思わせるところ。3強と言われるこの桜花賞で、その3頭の中でも抜きん出た支持を集めるのも当然ではあるだろう。明日はこの馬を見るレースになるかとは思う。ダービーに行きたいならそれでもいいと思うくらい。
そしてチューリップ賞でちょっとウオッカに差を見せられてしまったダイワスカーレットですが、この馬自身も3着のレインダンスに6馬身という決定的な差をつけていたわけで、普通に考えればこれで何故負けるというところはあるだろう。それだけウオッカがやばいわけでもあるが、ちょっと同世代に強すぎる馬がいるという不運を味わう事になるかなと。
一方阪神JFでウオッカの2着になったアストンマーチャンもフィリーズレビューを快勝して来ましたから、逆転の目が無いというわけでもなさそうですが、その線は薄いか。
この3頭以外となると、3強の一角が崩れるのを待つと言う形にはなるかと。崩れそうなのはアストンマーチャンかなという気はしていますが、じゃあどの馬が突っ込んでくるかと考えても、ちょっと思いつかない。

Result

1.ダイワスカーレット: アグネスタキオン - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.ウオッカ: タニノギムレット - タニノシスター by ルション
3.カタマチボタン: ダンスインザダーク - タヤスブルーム by Caerleon
4.ローブデコルテ: Cozzene - Color of Gold by Seeking the Gold
5.イクスキューズ: ボストンハーバー - クリスティキャット by Majestic Light
6.レインダンス: ダンスインザダーク - レン by Bob Back
7.アストンマーチャン: アドマイヤコジーン - ラスリングカブス by Woodman
8.ハギノルチェーレ: ダンスインザダーク - フランカ by Seeking the Gold
9.カノヤザクラ: サクラバクシンオー - ウッドマンズマジック by Woodman
10.アマノチェリーラン: デザートキング - ニキトート by Mtoto
11.フローラルカーヴ: アグネスタキオン - インディアナカーヴ by A.P. Indy
12.クーヴェルチュール: ブラックホーク - ヒカリクリスタル by ラッキーソブリン
13.ショウナンタレント: アグネスタキオン - シャンラン by Great Commotion
14.ピンクカメオ: フレンチデピュティ - シルバーレーン by Silver Hawk
15.エミーズスマイル: アグネスタキオン - エミスフェール by ホワイトマズル
16.アポロティアラ: パラダイスクリーク - タイキフレグランス by Topsider
17.ベリーベリーナイス: ブラックタキシード - ピーチ by グルームダンサー
18.ニシノチャーミー: サクラバクシンオー - ブランドミッッシェル by ニシノエトランゼ
ラップタイム: 12.7 - 11.6 - 11.4 - 12.1 - 12.0 - 11.6 - 10.6 - 11.7
パドックではアストンマーチャンがやや入れ込んでいたのですが、この馬はこんなものか程度にしか思いませんでした。他にはエミーズスマイルの弱々しい歩き方が気になった程度で、あとはこんなところに馬体重を二桁も減らしてくるような馬は最初から見てません。
スタートからしばらくして、アストンマーチャンが掛かり気味に行った時はあーあやってしまったかと思い、その後ろにダイワスカーレットがいるのに気付いて、巻き込まれたかという印象でした。対するウオッカは良い位置につけていたと思ったほど。ところがラップタイムを見てみるならば、アストンマーチャンが行ったあとに12.1-12.0などと言うラップがあるので、そうガツンと行ってしまったというわけではなかったかな。確かにアストンマーチャンが行ったのが11.4のところだとは思うので、ペースを上げてはいるのだけど、そこからコーナーに入って落ち着いたという事になるかな。とはいえマイルがギリギリくらいのアストンマーチャンにとってはそれだけでも消耗したのが問題ではあって、直線の最後200mで踏ん張りきれなかった。
ウオッカは直線に向いた時には絶好の位置に思えたし、あそこからチューリップ賞の時のように前を行くダイワスカーレットを捕らえに行く状況ではありました。しかし、直線の序盤で一度内にふらつき、その後ダイワスカーレットを追い上げるものの、またふらつくという辺りで調子に問題を抱えていた部分というのはあったかなと。そして、直線でダイワスカーレットに一度突き放されかけるシーンがあるのですが、どうにもそれが阪神の直線で坂を上る部分に相当しているように思われ、坂がよろしくないというところもあるのかなと。これまでのレースでも直線に入ってからの手応えの割に梃子摺る印象を受けていたのはそれなのかなあと。
アストンマーチャンが行ったときにそれに対応して動けた安藤勝己と自身のレースを完遂しようとした、あるいは動けなかった四位洋文の差というのもあったかもしれません。ただ、それを抜きにしてもダイワスカーレットも強かったという評価を下すべきではありますか。シンザン記念でアドマイヤオーラと接戦を演じ、チューリップ賞では2着に敗れたとはいえ3着以下には6馬身という決定的な差をつけていたわけですし、もうちょっと勝負強さなり粘りなりがあればこの舞台に4戦無敗で参戦していてもおかしくは無かった馬なのですし。
とはいえオークスに向いていると思われるのはウオッカの方ではあると思われますし、このレースで不調に陥るという事さえなければ有力なんではないかなと。角居厩舎は一度悪くなると直ぐには立て直せないというところもあるので、その辺りがちょっと心配ではありますか。ダイワスカーレットは兄もそうですが並ばれてからに課題を残しているとは思いますし、父がアグネスタキオンでは距離が持つかどうかという不安も付き纏います。これだけ差があれば今日のメンバー相手ならウオッカ以外に逆転される事はないかと思いますけどね。

April 15, 2007

4/15 皐月賞 GI 中山 芝2000m

ブラックタキシードですら桜花賞に続いて皐月賞にエントリーさせてくるのだからサンデーサイレンスの後継種牡馬が一定の人気を集めるのは当然のことかなと思う部分はある。
馬名母父騎手調教師
1フサイチホウオージャングルポケットアドマイヤサンデーサンデーサイレンス安藤勝己松田国英
2ローレルゲレイロキングヘイロービッグテンビーテンビー藤田伸二昆貢
3マイネルシーガルゼンノエルシドエイシンアイノウタサンデーサイレンス後藤浩輝国枝栄
4ブラックシャンツェブラックタキシードシノギトップガダボート上村洋行長浜博之
5フェラーリピサTouch GoldDolly TalboCapote岩田康誠白井寿昭
6ドリームジャーニーステイゴールドオリエンタルアートメジロマックイーン蝦名正義池江泰寿
7サンライズマックスステイゴールドグリーンヒルマックダンシングブレーヴ池添謙一増本豊
8ナムラマースチーフベアハートビストロドゥパリフレンチグローリー藤岡祐介福島信晴
9サンツェッペリンテンビープラントオジジアンオジジアン松岡正海斉藤誠
10メイショウレガーロマンハッタンカフェコッコレCarson City福永祐一小島太
11ニュービギニングアグネスタキオンウインドインハーヘアAlzao四位洋文池江泰郎
12アサクサキングスホワイトマズルクールピアスターサンデーサイレンス武幸四郎大久保龍志
13モチスターオブコジーンイートンカラーサーペンフロ川田将雅田中章博
14エーシンピーシーFusaichi PegasusCatalinaStorm Cat柴田善臣久保田貴士
15アドマイヤオーラアグネスタキオンビワハイジCaerleon武豊松田博資
16フライングアップルRahyローザロバータFire Maker横山典弘藤沢和雄
17ヴィクトリーブライアンズタイムグレースアドマイヤトニービン田中勝春音無秀孝
18ココナッツパンチマンハッタンカフェココパシオングルームダンサー吉田豊大久保洋吉
牝馬戦線と違って、いまいちこれと言った軸が存在しない皐月賞。いくらなんでも親父に似すぎているフサイチホウオーがこの舞台を勝ち切るとは思い難い。ジャングルポケットは好きですし、フサイチホウオーは初手から血統が嵌まりすぎてるというところも無きにしもあらずなので、勝って欲しいとは思いますけどね。祖母Moon Indigoの段階でHyperionが3本。Northern Dancerはどうでも良いとしても、Traffic Judgeを経由するAlibhaiと母系に直接入る2本はなかなか良い形です。そしてTom Fool、Caroと入れてEl Gran Senorと来るわけですが、このEl Gran Senorが持つBuckpasserに対してTom FoolとCaroが持つRelicの組み合わせでMan O' War、Black Toney、Vaila辺りの保障を得る事になりつつ、トニービンに対してはGrey Sovereign、Precipitationをフォローします。とはいえ結局のところトニービンにしてもサンデーサイレンスにしてもHyperionの恩恵を受けまくるという部分はあって、ジャングルポケットは五代母PaloriotにSickle=Pharamondの3X3を作った後Hyperionを集め、9本というHyperionを持つ事になります。フサイチホウオーにおいては血統内での位置がかなり後退しているとはいえ14本のHyperionが存在します。サンデーサイレンスがトニービンにもNureyevにも相性が良かったということも考えるとジャングルポケットというのはこれからの母父サンデーサイレンスの時代の恩恵を強く受けられるんではないかなと思うところもあります。
アドマイヤオーラはビワハイジの息子ですから、アドマイヤジャパンの半弟。ビワハイジ自身もそうでしたし、アドマイヤジャパンもそうですが、良い期間が長続きしないという印象はあります。それで、父がサンデーサイレンスからアグネスタキオンに変わったとなれば、それら以上に長持ちしないんだろうなあという気もして、まあこの皐月賞がギリギリというところではないだろうか。弥生賞もそんな良いレースではなかったと思うので微妙。フサイチホウオーが元からこの舞台を苦手にしそうなところに1枠なんて引いたから一番人気になってるようですけどね。外を回して差しきれるかということになるかな。
ドリームジャーニーが一番分からない馬ではあるかな。弥生賞で思ったより伸びてこなかったのを休み明けだったからという理由で納得するかどうか。ステイゴールド、メジロマックイーンという血統は長距離っぽく見られるところであるかとは思いますが、メジロマックイーンは種牡馬としてはそんなに長距離に強くなく、マイル近辺の活躍馬をよく出していました。ステイゴールドが種牡馬としてどの程度の距離をカバーするかというのはまあ考えても無駄かなと思います。でもステイゴールドにステイヤーというイメージを持った事はありません。で、ドリームジャーニーが3着に負けたのは1800mの東京スポーツ杯と2000mの弥生賞ということで、距離に問題があるという可能性を考えた方が良いのかもしれません。
ココナッツパンチはキャリア1戦で弥生賞2着なんだから非凡な馬ではあるでしょう。マンハッタンカフェはスローのレースで差して勝った馬で、ココナッツパンチもその特徴を受け継いでいるとは言えそうです。血統を見て気になるのはグルームダンサーの父Blushing GroomとLomondの母My Charmer。どちらもサンデーサイレンスが苦手とした血であるかと思います。Blushing Groomの方はサンデーサイレンスがHyperionを好むくせにKhaledの効きが弱いという事に尽きるんでしょうが、Tudor Minstrelなども入るのでまだマシかと。マンハッタンカフェは血統表でかなり後退しているというのが気になるところですが、ちゃんと必要なところを持っているのでフォローされるでしょう。ただ、My Charmerに関しては手が打てないかなと。その部分で足を引っ張られるかなあ。
ナムラマースは母父フレンチグローリーでガクっと来るものの、祖母父がMr. ProspectorでGold Diggerがクロスする事になるし、その前にはHoist the Flagを入れてRibotのクロスも作るし、さらにもう一つ戻ったDouble JayからBalladierとチーフベアハートに対してかなり良い血統になってはいます。フレンチグローリーの持つフランス血脈に対しても、Sir Gallahad、Bull Dog、Admiral Drake、Bois RousselのPlucky Liege四兄弟をちりばめて、またBlandfordが随所に絡んで対処してるかとは思えます。Chief's Crownは重いDanzigですが、チーフベアハートは母からアメリカ的なスピードを注入されて多少は軽さを持ったかというところ。ナムラマース自身のファミリーは北米中心に活躍馬を多く出すCourtesyのファミリーで、例えば祖母のDoffはForty Ninerの従姉であり、母父がTom RolfeからHoist the Flagに替わるのですが、ここでHoist the FlagにしてTourbillon経由でFrizetteがもう一本入る形なのは良いのではないかなとも。まあ、中途半端な距離ばっかり勝つチーフベアハート産駒の例に漏れず、この馬もこれまでの4勝が全て1800mというのが気になるかな。
アサクサキングスはジェニュインの全妹の仔ということで注目されるところはあるだろうし、それなりの実績も残しています。ただ、ホワイトマズル自体がどっちかと言うと牝馬に強い種牡馬ですし、ジェニュインもサンデーサイレンス産駒としての血統の完成度はやや低いと思わされます。Tudor Minstrelが入って、Sir Gallahad=Bull Dogも豊富なのは良いのですが、Bull DogはBull Leaから牝馬というルートでないと威力半減といったところ。ホワイトマズルのEla-Mana-Mouが持つRockefellaとHigh Hatはやや扱いが難しいHyperionでしょうが、同時にFair Trialのクロスがあるのは良いと言えるでしょう。LyphardからもFair Trialを貰う事ができます。きさらぎ賞からの直行という何頭も失敗しているローテーションなのがどうかと思います。使い込んだわけでもないので、3月に走らせておくべきではなかったかなと。
ヴィクトリーはここでブライアンズタイムはどうよという話に集約されてしまうのではないかな。母方にGraustarkなりHasty RoadなりNashuaなりBull Leaを活かすのが欲しいんですが、トニービンにそんな芸当が出来るわけも無く、Sadler's Wellsもまあ無いな。ま、トニービンからNasrullahが入るし、Sadler's WellsからLalunが入るので、全くダメって事にはならんでしょうが、かなりの部分を母系のポテンシャルのみにを依存した形に見えます。そういう意味では父が逆になるが、ノーリーズン、グレイトジャーニー兄弟に似た趣か(あの母はBT向き)。
スプリングSを勝ったフライングアップルは安定感があるものの、突き抜けきらないという印象。スプリングSがメンバーが揃わない上にレースそのものも酷い有様で、トライアルの勝ち馬ながら人気になれないのも仕方なしか。
ローレルゲレイロはどう見ても皐月賞を勝とうと思うレース選択ではないように見える。キングヘイローはそもそも遡ってSquanderがBuckpasserとBetter SelfでLa Troienne、War Admiralの組み合わせクロスを組んだところに始まり、Proud FoolishではPrincequillo、Menow≒Athenia、Sir Gallahad=Bull Dogの多重、グッバイヘイローに至ってTurn-to、Mahmoud、Pharamondがクロスし、キングヘイローでSir Gaylord、Tom Fool、Almahmoudを追加と、多重近交を繰り返して来た血統です。Turn-to→Sir Gaylord、Princequillo→Sir Gaylord、Mahmoud→Almahmoud、Pharamond→Menow→Tom Fool→Buckpasserのようにきっちり繋がっているし、HaloがBlue LarkspurクロスであることはBuckpasserとBetter Selfに対するアプローチになるでしょう。母ビッグテンビーに目を向けてみると、まずマルゼンスキーがFlaming PageとBuckpasserの組み合わせでMenow、Bull Dog、Blue Larkspurの多重、このマルゼンスキーにボールドラッドUSAが居てPrincequilloとNearco、カコイーシーズがいるのでNasrullahやBull Leaを足しつつ、テンビーはRound TableとMill ReefからPrincequilloを享け、マルゼンスキーとの間でNijinskyをクロス。そんなわけで、ローレルゲレイロの両親は同じ指向性を持っているとは言えるでしょう。母方の中心がマルゼンスキーに対して父方はDroneという組み合わせになっているのがどうかなとは思われるところです。ということはやはりTurn-toのバランスが悪いという事になるかと。キングヘイローにとっては仕方ないとしか言えないですけどね。カワカミプリンセスもSeattle Slew、Secretariat、Key to the MintとPrincequilloを重ねてるので、キングヘイローにとってはPrincequilloをいかに使いこなすかというのが重要になってくるのでしょう。

Result

ヴィクトリーですか…
1.ヴィクトリー: ブライアンズタイム - グレースアドマイヤ by トニービン
2.サンツェッペリン: テンビー - プラントオジジアン by オジジアン
3.フサイチホウオー: ジャングルポケット - アドマイヤサンデー by サンデーサイレンス
4.アドマイヤオーラ: アグネスタキオン - ビワハイジ by Caerleon
5.メイショウレガーロ: マンハッタンカフェ - コッコレ by Carson City
6.ローレルゲレイロ: キングヘイロー - ビッグテンビー by テンビー
7.アサクサキングス: ホワイトマズル - クールピアスター by サンデーサイレンス
8.ドリームジャーニー: ステイゴールド - オリエンタルアート by メジロマックイーン
9.ココナッツパンチ: マンハッタンカフェ - ココパシオン by グルームダンサー
10.マイネルシーガル: ゼンノエルシド - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
11.ナムラマース: チーフベアハート - ビストロドゥパリ by フレンチグローリー
12.フライングアップル: Rahy - ローザロバータ by Fire Maker
13.サンライズマックス: ステイゴールド - グリーンヒルマック by ダンシングブレーヴ
14.ブラックシャンツェ: ブラックタキシード - シノギトップ by ガダボート
15.ニュービギニング: アグネスタキオン - ウインドインハーヘア by Alzao
16.フェラーリピサ: Touch Gold - Dolly Talbo by Capote
17.モチ: スターオブコジーン - イートンカラー by サーペンフロ
18.エーシンピーシー: Fusaichi Pegasus - Catalina by Storm Cat
ラップタイム: 12.2 - 11.2 - 12.1 - 11.6 - 12.3 - 12.3 - 12.3 - 11.6 - 12.0 - 12.3
ヴィクトリーは17番枠からのスタートだった割にはスムーズに逃げる体勢に入れたということと、他の馬が積極的に仕掛けてはこなかったというのがまず大きかったとは思う。スタート直後にハナを取りに行くのではなくて、1コーナーを回りながらすっと出られたのが良かったのだろう。サンツェッペリンが飛ばした2F目をやり過ごす事が出来ている。後はモチが完全に後ろからの競馬になってしまったし、アサクサキングスも来ず、サンツェッペリンも2番手で満足してくれたというところで、レース前に予想した展開が完全に外れた。その上でフサイチホウオーという末脚の強力な馬がいたことで前より後ろを警戒するという部分が強かったのだろう。結果として、ペースを落とす部分こそなかったとはいえ、淡々と逃げるヴィクトリーに対して後続は差を広げられすぎた。レースを見ていて後続馬群との差が開いたことからヴィクトリーの逃げは速い逃げかとも見えたが、1000mの通過タイムは平均ペースに近いものだった。直線でサンツェッペリンに並ばれ、一度はわずかに前に出られていたのを差し返すような力があるとは意外だったが、最初に無駄脚を使わずにすんだことが最後の局面で効いたのではあるだろう。さすがにきつくなってたとはいえ最後を12.3でまとめたのだから、この日の田中勝春は素晴らしい乗り方をしたと言えるだろう。あと松岡はデムーロではなかったともw
サンツェッペリンはスプリングSがあまりにも酷くて、最初から検討の対象外にしてしまっていたし、そこにはテンビー産駒という侮りもあったんだろう。京成杯の一発で終わる馬と思いこんでしまった。まあ、スプリングSからの短い期間で立て直してきた陣営がすばらしかったか。
フサイチホウオーはスタートをゆっくりと出て外に向いていたので、一瞬外に出してしまって勝負するのかなとも思ったが、結局内を回るという形になった。まあ外に向かおうにも壁があったし、ディープインパクトの真似事までやることは出来ないというところか。結局、4コーナーでフライングアップルを外に追いやりながらという形で出した。またもラフな競馬。フサイチホウオー自身の癖もあるんだろうが、このレースに関しては騎手の責任だろう。直線に入って競馬をやめてしまうことになったフライングアップルはかわいそうだった。結果論としては包まれるのを嫌って最初から外に出していた方がもうちょっと臨機応変に対応出来ただろうし、それなら直線でまとめて始末していたんではないかな。パトロール映像を見る限り、スムーズに外に出すチャンスはなさそうではあったが。それにしても直線に向いて加速がついた後は面白かったし、結果がある意味において期待に応えるような3着だったというのは、やはり父親に似すぎているよなあと。
アドマイヤオーラは4着に突っ込んできて驚いたというか、前の2頭とフサイチホウオーしか見てなかったので、どこから飛んできたんだと。

April 28, 2007

天皇賞春 京都 GI 芝3200m

ロートルか若僧か。
馬名母父騎手調教師
1マツリダゴッホサンデーサイレンスペイパーレインBel Bolide横山典弘国枝栄
2ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス武幸四郎安田伊佐夫
3ユメノシルシフジキセキユメシバイトニービン吉田豊大久保洋吉
4アドマイヤモナークドリームウェルスプリットザナイトトニービン村田一誠松田博資
5アドマイヤタイトルアドマイヤベガアドマイヤモンローCaerleon四位洋文河野通文
6メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守高橋成忠
7トウカイエリートサンデーサイレンストウカイナチュラルナイスダンサー川田将雅松元省一
8アイポッパーサッカーボーイサンデーアイサンデーサイレンス安藤勝巳清水出美
9ウイングランツダンスインザダークアリシーナAlysheba秋山真一郎高市圭二
10トウショウナイトティンバーカントリーミッドナイトオアシスJava Gold武士沢友治保田一隆
11マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス角田晃一西浦勝一
12トウカイトリックエルコンドルパサーズーナクアSilver Hawk池添謙一松元省一
13ダークメッセージダンスインザダークエヴリウィスパーノーザンテースト佐藤哲三佐々木晶三
14ネヴァブションマーベラスサンデーパールネックレースMill Reef北村宏司伊藤正徳
15デルタブルースダンスインザダークディクシースプラッシュDixieland Band岩田康誠角居勝彦
16エリモエクスパイアスキャターザゴールドエリモブラウニーコマンダーインチーフ福永祐一大久保龍志
昨年の二冠馬メイショウサムソンは今年初戦が大阪杯というあたりが引っ掛かる。昨年秋の不振から立て直してきっちり勝ったのは良いと思うが、距離が持つのかどうかという部分に対しての証明はなされなかった。オペラハウスにダンシングブレーヴで何が不満かと言われそうではあるが、大阪杯から天皇賞ってのはテイエムオペラオーの2度目とヒシミラクルくらいしか記憶に無い。で、ヒシミラクルは阪神大賞典、大阪杯と叩いての本番というパターンだったし、テイエムオペラオーなんて参考になりません。菊花賞のラストが距離のせいなのか不調だったのかの判断になるかなというところ。
ダンスインザダークという種牡馬は菊花賞には強い反面、この春の天皇賞は苦手ではないかと思える。ここ数年このレースにも有力馬をそれなりに出走させているが、掲示板に入ったのはダイタクバートラムとツルマルボーイのみであり、この2頭も連対するところまでは行けなかった。今年は4頭がエントリーしているが、人気になるのはデルタブルース。Melbourne Cを勝つ偉業を達成したが、昨年の天皇賞春では10着と大敗している。古馬になってからは国内のGIではアテにならないという馬だけに、今年もどうだかと思われる。ファストタテヤマは前走でスローの大阪-ハンブルクCの上がり勝負を制した。これまで阪神競馬場ではお話にならなかった馬が今更何をするかというところではあるのだが、外回りコースの恩恵であろうか。内回りの阪神大賞典ではこれまで通りではあった。この年齢になっても末脚の鋭さが健在であるというだけで京都のレースで何らかの期待を持っておきたいなと思うところ。幸四郎が何をしでかすか分からないという部分での楽しさもあります。ダークメッセージは大阪-ハンブルクCでファストタテヤマに差し負けました。2k重い馬に後ろから行かれてはと思います。距離も微妙なところです。ウイングランツは長期休養明けを一叩きしてのGI。休養前にダイヤモンドSなんかを勝ってますが、ちょっとどうにもならないかなと。
トウカイトリックは近走がステイヤーズS、万葉S、ダイヤモンドS、阪神大賞典と3000m超のレースばかりを使って2,2,1,3という着順。スタミナは文句無く、後はそれがGIで通用するのかということになるのだとは思います。昨年よりはましだろうが…
3連勝で日経賞を勝った上がり馬ネヴァブション。菊花賞を10着に負けた後、今年になってから3連勝。父がマーベラスサンデーで母父Mill Reefという血統で古馬になって本格化しつつあるといったところでしょう。三代母Pistol Packerは凱旋門賞でMill Reefの2着に入った馬。
トウショウナイトはWoodmanの直孫で、祖母はStorm Birdの全姉という血統ながら長距離の常連。2年前に4着に入っているし、最近調子が良いのかなと思うところもあるので期待できないことも無いと思うが。
マツリダゴッホはナリタトップロードの甥。AJCCが強かったけど、距離が延びてどうなるかということでしょう。でもまあ勝ったらさすがはサンデーサイレンスですねとしか言えなそうです。
今年の阪神大賞典を勝ったのはアイポッパー。過去の天皇賞は3着と4着。阪神大賞典もかなりスローなレースだったのでちょっと微妙なところですが、3つのGIIを比較すれば最もメンバーが揃っていたレースでもあるわけですし、それを勝ったアイポッパーはもうちょっと高く評価されて良いかなと。

Result

1.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
2.エリモエクスパイア: スキャターザゴールド - エリモブラウニー by コマンダーインチーフ
3.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
4.アイポッパー: サッカーボーイ - サンデーアイ by サンデーサイレンス
5.トウショウナイト: ティンバーカントリー - ミッドナイトオアシス by Java Gold
6.トウカイエリート: サンデーサイレンス - トウカイナチュラル by ナイスダンサー
7.アドマイヤタイトル: アドマイヤベガ - アドマイヤモンロー by Caerleon
8.ダークメッセージ: ダンスインザダーク - エヴリウィスパー by ノーザンテースト
9.アドマイヤモナーク: ドリームウェル - スプリットザナイト by トニービン
10.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
11.マツリダゴッホ: サンデーサイレンス - ペイパーレイン by Bel Bolide
12.デルタブルース: ダンスインザダーク - ディクシースプラッシュ by Dixieland Band
13.ネヴァブション: マーベラスサンデー - パールネックレース by Mill Reef
14.ウイングランツ: ダンスインザダーク - アリシーナ by Alysheba
15.ユメノシルシ: フジキセキ - ユメシバイ by トニービン
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
ラップタイム: 13.2 - 11.9 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 11.6 - 11.8 - 13.0 - 12.9 - 12.4 - 13.0 - 12.5 - 11.8 - 11.2 - 11.3 - 12.3
今年も京都の芝は速かったとはいえ、マヤノトップガンを上回る3:14.1ならメイショウサムソンは相当よいレースをしているとは思う。ハナ差でよりにもよってスキャターザゴールド、福永という組み合わせのエリモエクスパイアなあたりが困ってしまうが。
メイショウサムソンはむしろ距離がどうかなと思っていたくらいだが、オペラハウスにダンシングブレーヴならこれくらいは当然といったところか。むしろこの高速決着をこなしたことに驚いてみたり。エリモエクスパイアに関しては、戦績とかほとんどチェックせずにこういうなめたことをすると痛い目にあうのだなという感じですよ。
さて、トウカイトリックですが、3,4コーナーでペースが上がるあたりでやや置いていかれていたようには見えた。この辺のズブさというのは仕方のない面もあるように思うが課題か。阪神大賞典なんかもそんな感じであったし。
アイポッパーはいくらなんでも下げすぎといった印象。とはいえ、中団で外外を回してもどうにもならんかったろうし。改めてトウカイトリックの位置取りは良かったと思わされる。スタートはトウカイトリックのせいでゲートに時間がかかったのも影響したのかなあ。
で、終了してるダンスインザダーク産駒の体たらくは…。デルタブルースは早仕掛けで直線ぱったり。強引に行き過ぎたんじゃないかなと。

May 5, 2007

NHKマイルカップ GI 東京 芝1600m

どうせ外国馬なんてこないんだから、このレースくらいから開放したらどうかねと思わんでも無い。
馬名母父騎手調教師
1アサクサキングスホワイトマズルクールピアスターサンデーサイレンス武幸四郎大久保龍志
2マイネルレーニアグラスワンダーチェリーラブサクラユタカオー松岡正海西園正都
3オースミダイドウスペシャルウィークストームティグレスStorm Cat岩田康誠中尾正
4マイネルフォーグスターオブコジーンビーマイファイアBe My Guest川田将雅宮徹
5マイネルシーガルゼンノエルシドエイシンアイノウタサンデーサイレンス後藤浩輝国枝栄
6イクスキューズボストンハーバークリスティキャットMajestic Light横山典弘藤沢和雄
7キングスデライトアグネスタキオンマンデーデライトリアルシャダイ長谷川浩大河内洋
8ゴールドアグリタニノギムレットタッチオブゴールドヘクタープロテクター安藤光彰戸田博文
9ワールドハンターJade HunterDollSecreto蛯名正義坂口正則
10ローレルゲレイロキングヘイロービッグテンビーテンビー藤田伸二昆貢
11トーホウレーサーチーフベアハートパシアンサクラユタカオー四位洋文川村禎彦
12シベリアンバードStormy AtlanticDaunserlyOh Say田中勝春柴崎勇
13ダイレクトキャッチスペシャルウィークレッドキャットStorm Cat北村宏司上原博之
14ピンクカメオフレンチデピュティシルバーレーンSilver Hawk内田博幸国枝栄
15ハイソサエティーフレンチデピュティクイーンモードAkarad柴山雄一小島太
16シャドウストライプサクラバクシンオームーディーサンダーGulch安藤勝己加藤征弘
17ダノンムローGone WestFinal DestinationO'Reilly武豊加藤征弘
18ムラマサノヨートーキングヘイローフェステロマーネヘクタープロテクター小林淳一内藤一雄
まあ、あれだな。結局ここに来るんだったらフローラSなんて使うなよという話で…
皐月賞を無かった事にすればマイルで後一歩の競馬を続けていたローレルゲレイロが勝てないまでも軸は堅いということになるのではなかろうか。しかしながら、クラシックを欲張った皐月賞出走というのがやや気に掛からないでもなく、これがNZTをステップにしての出走なら文句のつけようが無かったとは思われる。
皐月賞からの転戦組としては他にアサクサキングス、マイネルシーガル。アサクサキングスは速い上がりなんて出せないので、前勝負に賭ければそれなりに面白いんではないかなと。マイネルシーガルは皐月賞がさっぱりでしたが、マイルなら良さそうというところはあるか。皐月賞を使ったのが余計でしたという形になってしまいそうな気もしますが。
大荒れだったNZTからは6頭が出走。勝ったトーホウレーサーはそれが芝初勝利。芝で走ってておかしくない血統ですし、その前の毎日杯が5着なら別に悪い事も無いのでフロックだけではないでしょうね。NZT自体先行馬が沈んでいく中で1頭だけ押し切ってますし。マイネルフォーグはフロックで良いと思います。中山の江田照男でしたし。ワールドハンターは何をやりたいのか分からん。シャドウストライプは6着とはいえ最速で差してきてそう差のないところに来たという事から芝は問題無いと見ておけばよいかな。Thunder Gulchの甥ならまあそこそこスタミナはあるだろうからマイルも気にしなくてよさそうかと。
さて、イクスキューズ。ボストンハーバーなんだから距離で無理すんなよというところにて、フローラS出走がどの程度影響するかかなと。GIになるとなぜかスタートが悪いという変な癖があるのがどうかとも思いますが、その気になれば差して勝負もできるという感じですので何とかならんかなあと。

Result

1.ピンクカメオ: フレンチデピュティ - シルバーレーン by Silver Hawk
2.ローレルゲレイロ: キングヘイロー - ビッグテンビー by テンビー
3.ムラマサノヨートー: キングヘイロー - フェステロマーネ by ヘクタープロテクター
4.シベリアンバード: Stormy Atlantic - Daunserly by Oh Say
5.トーホウレーサー: チーフベアハート - パシアン by サクラユタカオー
6.ダノンムロー: Gone West - Final Destination by O'Reilly
7.ハイソサエティー: フレンチデピュティ - クイーンモード by Akarad
8.マイネルシーガル: ゼンノエルシド - エイシンアイノウタ by サンデーサイレンス
9.シャドウストライプ: サクラバクシンオー - ムーディーサンダー by Gulch
10.ダイレクトキャッチ: スペシャルウィーク - レッドキャット by Storm Cat
11.アサクサキングス: ホワイトマズル - クールピアスター by サンデーサイレンス
12.オースミダイドウ: スペシャルウィーク - ストームティグレス by Storm Cat
13.ワールドハンター: Jade Hunter - Doll by Secreto
14.ゴールドアグリ: タニノギムレット - タッチオブゴールド by ヘクタープロテクター
15.マイネルレーニア: グラスワンダー - チェリーラブ by サクラユタカオー
16.マイネルフォーグ: スターオブコジーン - ビーマイファイア by Be My Guest
17.イクスキューズ: ボストンハーバー - クリスティキャット by Majestic Light
18.キングスデライト: アグネスタキオン - マンデーデライト by リアルシャダイ
ラップタイム: 12.1 - 10.5 - 11.6 - 12.0 - 12.3 - 11.5 - 11.7 - 12.6
ローレルゲレイロってそんな馬だよってところではあるのかもしれないが、直線後半で先行馬が総崩れになる中でトーホウレーサーとともに粘っていることは評価出来るのではないかな。
ダノンムローが一年前のロジックよろしく内を突いて伸びてきたときはまたこのパターンかとも思ったのだが、外の馬の勢いが完全に上。というか内の方は馬場がかなり悪くなってたのかなという印象ではありました。
で、ピンクカメオ。桜花賞で一叩きして、NHKマイルを持って行くとはなとか思ってたら、普通にオークスにも登録していて笑ってしまった。まあ、ラップが示す通り、最後に前が止まったという部分は大きいし、勝ち時計も500万下と同じではNHKマイルの一発屋の系譜に名を連ねる可能性が高いかとは思われる。ブラックホークの下で曲がりなりにも牡馬相手のGIタイトルを手に入れたのだから、さっさと繁殖に入ってしまう方が吉ではないかな。ディープインパクトだろうとキングカメハメハだろうと問題なく付けられるのだから。

May 12, 2007

ヴィクトリアマイル GI 東京 芝1600m

エリザベス女王杯以来のレースになるカワカミプリンセスをどう見るかというレースではあるだろう。

ヴィクトリアマイル GI 東京 芝1600m

馬名母父騎手調教師
1サヨウナラブライアンズタイムソウスマッグNureyev中村将之谷潔
2ディアデラノビアサンデーサイレンスポトリザリスPotrillazo岩田康誠角居勝彦
3アサヒライジングロイヤルタッチアサヒマーキュリーミナガワマンナ柴田善臣古賀慎明
4コイウタフジキセキヴァイオレットラブドクターデヴィアス松岡正海奥平雅士
5フサイチパンドラサンデーサイレンスロッタレースNureyev福永祐一白井寿昭
6カワカミプリンセスキングヘイロータカノセクレタリーSeattle Slew武幸四郎西浦勝一
7スイープトウショウエンドスウィープタバサトウショウダンシングブレーヴ池添謙一鶴留明雄
8キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト横山典弘戸田博文
9スプリングドリューミシルダイナサフランノーザンテースト内田博幸堀宣行
10アグネスラズベリエアジハードアグネスミネルバトニービン角田晃一西浦勝一
11ソリッドプラチナムステイゴールドリザーブシートクリエイター小牧太田中章博
12ブルーメンブラットアドマイヤベガマイワイルドフラワーTopsider川島信二安藤正敏
13コスモマーベラスフジキセキロモーラNijinsky蝦名正義中村均
14アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー武豊松田博資
15サンレイジャスパーミスズシャルダンサンレイククインCozzene佐藤哲三高橋成忠
16デアリングハートサンデーサイレンスデアリングダンジグDanzig藤田伸二藤原英昭
17ジョリーダンスダンスインザダークピーターホフズパティアPeterhof安藤勝己堀宣行
18ビーナスラインフジキセキホクトペンダントパークリージェント秋山真一郎堀宣行
エリザベス女王杯が1位入線後の12着降着という悪夢を味わったとはいえ、カワカミプリンセスは未だに他馬の後塵を拝していないことも事実。エリザベス女王杯ではスイープトウショウすら封じて見せたので、今回は休み明けと同時に主戦が武幸四郎に替わったという部分をクリアすればとは思います。その武幸四郎ですが、この人は人気薄の馬でやらかすという部分が大きく、こういう人気を背負った馬でのGIってのはちとどうなんだろうかと。普通に乗って勝てる馬に普通に乗って勝ってくるというのも難しいと言えばそうだとは思いますしね。
スイープトウショウは相変わらずで、桁違いに切れる末脚は魅力的です。東京のマイルは4歳で安田記念を2着した実績がありますし、それ以降マイルのレースから離れていてどうなるかなと思ったマイラーズCでも悪くないレースで、状況としてはカワカミプリンセスを上回っている事は間違いないでしょう。後は毎回のことながら気分良くレースを迎えられるかどうかということになるかな。スローになっても差し切るだけの脚はあると思うけどなあ。
京都牝馬Sこそ勝ったものの、阪神牝馬Sでまたしても定位置の3着に終わったディアデラノビアは本当にどうしたものかと思わなくも無い。スイープトウショウと差し脚比べをしたら負けるに決まってるので何らかの工夫が欲しいところか。
アドマイヤキッスにはあまり強いというイメージを持てないのだが、大きく崩れたというレースは無く、結果的に掲示板を外した事は無いという安定性と桜花賞2着という実績は買っておくべきか。しかし、前走のマイラーズCはスイープトウショウに差を見せ付けられるようなレースでもあった。
阪神牝馬Sを勝ったジョリーダンスだが、阪神牝馬Sはディアデラノビアを除いて大した事のないメンバーだったとは思う。
キストゥヘヴンは中山牝馬Sを最後方から飛んで来て届ききらずに5着。差はわずかで一時の不振からは抜けたかなという程度か。溜めないと末脚が鈍るようなので、展開が向けばということになるかな。
フサイチパンドラは陣営がちょっと欲張った部分のツケを払わされているというのもあるのではないかな。マイラーズCの状態では厳しいのだろうけど、東京ならという部分はちょっとある。あと、白井師は割と短期間で立て直してこれるというイメージもあるわけで。
ダービー卿チャレンジトロフィーの2着から参戦するコイウタがちょっと怖いかな。

Result

1.コイウタ: フジキセキ - ヴァイオレットラブ by ドクターデヴィアス
2.アサヒライジング: ロイヤルタッチ - アサヒマーキュリー by ミナガワマンナ
3.デアリングハート: サンデーサイレンス - デアリングダンジグ by Danzig
4.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
5.ジョリーダンス: ダンスインザダーク - ピーターホフズパティア by Peterhof
6.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
7.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
8.ブルーメンブラット: アドマイヤベガ - マイワイルドフラワー by Topsider
9.スイープトウショウ: エンドスウィープ - タバサトウショウ by ダンシングブレーヴ
10.カワカミプリンセス: キングヘイロー - タカノセクレタリー by Seattle Slew
11.アグネスラズベリ: エアジハード - アグネスミネルバ by トニービン
12.フサイチパンドラ: サンデーサイレンス - ロッタレース by Nureyev
13.スプリングドリュー: ミシル - ダイナサフラン by ノーザンテースト
14.サンレイジャスパー: ミスズシャルダン - サンレイククイン by Cozzene
15.コスモマーベラス: フジキセキ - ロモーラ by Nijinsky
16.ソリッドプラチナム: ステイゴールド - リザーブシート by クリエイター
17.サヨウナラ: ブライアンズタイム - ソウスマッグ by Nureyev
18.ビーナスライン: フジキセキ - ホクトペンダント by パークリージェント
ラップタイム: 12.3 - 10.8 - 11.7 - 11.8 - 11.6 - 11.2 - 11.2 - 11.9
コイウタはダービー卿チャレンジトロフィーで牡馬相手に2着に入っていましたし、マイルに限るならばそれなりの実力はあるかなという程度でした。だから、まあ、多少の怖さってのを持ってると思ったんですが、問答無用に切り捨てたアサヒライジングとデアリングハートが続いたらどうにもならんよ。
今年は皐月賞でもサンツェッペリンでほとんど勝ったようにすら思われる2着に入るなど若手としては随一の実績を持っていた松岡正海のGI初勝利ということで記憶されれば良いレースかなと思います。競馬界に人脈を持たない身でデビューから5年でGIを勝てるのだから大したものでしょう。今後は人気馬でGIに出走して勝てるようになればということになりますかねえ。
レースのポイントとしては馬場の悪い内を嫌って馬群が外に振られたという部分でしょう。アサヒライジングはその馬場の良いところを進んでいけたし、結局直線に入ったところで内に切り込んで逃げていたアサヒライジングに馬体を併せに行けたことがコイウタの勝因であるし、そこに進路を取らせた騎手の判断は褒められるべきでしょう。デアリングハートはそのアサヒライジングの外にはなったが良い位置を通っていたかなと。形としては前残りになっていますが、とにかくアサヒライジングの取ったコースが良くて、追い込み馬がほとんど外に行かされ過ぎたということでもあるんだとは思います。
カワカミプリンセスはスタートにやや失敗した後馬群の中に入っていってしまったのが、直線で前に壁を作る原因にはなっただろうし、それはそれでまずい乗り方だったろうとも思いますが、それにしても直線で勝負出来るだけの脚が無かったという事の方が大きいでしょう。休み明けのレースという影響もあるかとは思いますし。そのあたりも含めて陣営の準備不足ってのはあったかと。
スイープトウショウは馬場入りからゲートまで悪い部分が出ていたので、こういう結果も仕方ないかなと。ジョリーダンスが32.9で上がっているレースで33.6しか出ていないというのはこの馬の本来の姿ではなかっただろうと。直線で外に振られすぎてるってのもあるだろうけど、ジョリーダンスに交わされていくようではちょっと困る。勝ち時計とか上がりを見てても、スイープトウショウがまとめて差しきれない展開ではなかったでしょう。関東でのレース振りがどんどん悪くなってるようなところもあるので、関西での復活にかけて何とか綺麗な幕引きをして欲しいなという気分です。
まあ、東京のマイル戦で実績を持ってた馬が上位に来たという事ではありますけど、昔はこういうタイプは沈んだよなあという気もした。

May 20, 2007

オークス GI 東京 芝2400m

うーむ、これはちょっとなあ…
馬名母父騎手調教師
1スマートストームアグネスタキオンパウダーストームStorm Bird長谷川浩大宮徹
2ローブデコルテCozzeneColor of GoldSeeking the Gold福永祐一松元茂樹
3マイネルーチェスペシャルウィークマイネブリリアンサッカーボーイ大野巧弥上原博之
4ハロースピードマヤノトップガンハローヘレンSecretariat松岡正海相沢郁
5ミンティエアーアグネスタキオンヒットザスポットDeputy Minister蝦名正義勢司和浩
6ミルクトーレルダンスインザダークミスワキジャパンPhone Trick松田大作昆貢
7ベッラレイアナリタトップロードマリスターBaldski秋山真一郎平田修
8ピンクカメオフレンチデピュティシルバーレーンSilver Hawk四位洋文国枝栄
9レインダンスダンスインザダークレンBob Back鮫島良太宮徹
10トウカイオスカートウカイテイオーブリリアントミストリアルシャダイ後藤浩輝後藤由之
11カタマチボタンダンスインザダークタヤスブルームCaerleon藤田伸二加藤征弘
12ラブカーナオースカーナCaerleon菊沢隆徳中村均
13ウィンナワルツアグネスタキオンダンシングキイNijinsky村田一誠森秀行
14ラストベガアドマイヤベガナスノマーチスズカコバン横山義行加賀武見
15アマノチェリーランデザートキングニキトートMtoto池添謙一湯窪幸雄
16アドマイヤスペースアドマイヤコジーンアドマイヤキセキトニービン柴田善臣的場均
17ザリーンメイショウオウドウカーロッサCaerleon幸秀明安達昭夫
18ザレマダンスインザダークシェンクZafonic武豊音無秀孝
ま、何が言いたいかは普段の私の言動から察していただくということにしたいと思います。しかしまあ、あっちゃこっちゃでNijinskyが入ってるなあとか思ったり。
ダイワスカーレットの回避でさっぱり分からなくなり、まあ無駄な事に悩む必要がなくなったとも言えそうであり。

Result

ベッラレイア惜しかったねえ。
1.ローブデコルテ: Cozzene - Color of Gold by Seeking the Gold
2.ベッラレイア: ナリタトップロード - マリスター by Baldski
3.ラブカーナ: オース - カーナ by Caerleon
4.ミンティエアー: アグネスタキオン - ヒットザスポット by Deputy Minister
5.ピンクカメオ: フレンチデピュティ - シルバーレーン by Silver Hawk
6.マイネルーチェ: スペシャルウィーク - マイネブリリアン by サッカーボーイ
7.レインダンス: ダンスインザダーク - レン by Bob Back
8.ミルクトーレル: ダンスインザダーク - ミスワキジャパン by Phone Trick
9.トウカイオスカー: トウカイテイオー - ブリリアントミスト by リアルシャダイ
10.ザレマ: ダンスインザダーク - シェンク by Zafonic
11.ハロースピード: マヤノトップガン - ハローヘレン by Secretariat
12.アマノチェリーラン: デザートキング - ニキトート by Mtoto
13.カタマチボタン: ダンスインザダーク - タヤスブルーム by Caerleon
14.アドマイヤスペース: アドマイヤコジーン - アドマイヤキセキ by トニービン
15.ラストベガ: アドマイヤベガ - ナスノマーチ by スズカコバン
16.ザリーン: メイショウオウドウ - カーロッサ by Caerleon
17.ウィンナワルツ: アグネスタキオン - ダンシングキイ by Nijinsky
18.スマートストーム: アグネスタキオン - パウダーストーム by Storm Bird
ラップタイム: 12.6 - 11.0 - 11.6 - 11.8 - 12.1 - 12.8 - 12.7 - 12.5 - 12.4 - 11.8 - 11.4 - 12.6
諸般の事情で先に結果だけ知ってしまってからレースの映像を見ていたのだけれど、普通にベッラレイアが勝ったレースには見えた。無情のハナ差でローブデコルテが差しきっていたのだけれど、ベッラレイアはせめてそのローブデコルテが並ぶような位置を伸びてきてくれたらという部分はあったかも。直線の半ばで抜け出す形になった分だけ最後脚が鈍って、その後馬群で他の馬と並びながら伸びるローブデコルテに勢いで負けたとはいえるかなと。
ローブデコルテは2400mこなせるかという部分にちょっと疑問を持っていましたが、どうやら問題無いというか、わりとスタミナが出た方のCozzene産駒になるかなと。母系にPrincequilloが1本でも入ってれば最初からそう思ってたでしょうが、ちょっとSeeking the Goldをなめ過ぎました。Coronation Sに登録してたけど、どうするんですかね?これで行ったら面白すぎるんですけど。
ベッラレイアは強かったんですが、負け方が父ナリタトップロードに同じというあたり、そういう巡り合わせを演じるように生まれてしまったのだろうなあと。まあ、切れる脚を持つけど、その脚が使えるのは2Fということになるかなとも。ベッラレイアの脚の使い所というのはこれからも問題になっていくような気はしています。とりあえず、ローズSあたりでどんなレースを見せるかという事ではあるかなと。
さて、このレースはダイワスカーレットあるいはウオッカがいたらどうだったかということが突きつけられる以上、ローブデコルテにしてもベッラレイアにしても今後その2頭を倒していくことを求められるというのはあるかと。それにしても、ダイワスカーレットがいなかったという事情があるにせよ、アグネスタキオン産駒もダンスインザダーク産駒もまるでダメというあたりどうしたもんかと。

May 26, 2007

5/27 ダービー GI 東京 芝2400m

日本競馬の新たな時代…なのかな。
馬名母父騎手調教師
1タスカータソルテジャングルポケットブリリアントカットノーザンテースト武豊藤原英昭
2ゴールドアグリタニノギムレットタッチオブゴールドヘクタープロテクター勝浦正樹戸田博文
3ウオッカタニノギムレットタニノシスタールション四位洋文角居勝彦
4ゴールデンダリアフジキセキナイストレビアンノーザンテースト柴田善臣二ノ宮敬宇
5トーセンマーチフレンチデピュティサイレントプレアーサンデーサイレンス内田博幸萩原清
6マイネルフォーグスターオブコジーンビーマイファイアBe My Guest川田将雅宮徹
7フィニステールダンスインザダークフィラストリートCozzene藤田伸二藤原英昭
8ドリームジャーニーステイゴールドオリエンタルアートメジロマックイーン蛯名正義池江泰寿
9ヒラボクロイヤルタニノギムレットマーズヴァイオレットMr. Prospector武幸四郎大久保龍志
10プラテアードSilver DeputyササファイアーSaint Ballade北村宏司藤沢和雄
11ナムラマースチーフベアハートビストロドゥパリフレンチグローリー藤岡佑介福島信晴
12サンツェッペリンテンビープラントオジジアンオジジアン松岡正海斎藤誠
13ローレルゲレイロキングヘイロービッグテンビーテンビー池添謙一昆貢
14アドマイヤオーラアグネスタキオンビワハイジCaerleon岩田康誠松田博資
15フサイチホウオージャングルポケットアドマイヤサンデーサンデーサイレンス安藤勝己松田国英
16アサクサキングスホワイトマズルクールピアスターサンデーサイレンス福永祐一大久保龍志
17ヴィクトリーブライアンズタイムグレースアドマイヤトニービン田中勝春音無秀隆
18フライングアップルRahyローザロバータFire Maker横山典弘藤沢和雄
タニノギムレットが初年度産駒からダービー3頭出し。ジャングルポケットも2頭を寄越してきた。その反面サンデーサイレンス直系からはダンスインザダーク、フジキセキ、ステイゴールド、アグネスタキオンが1頭ずつ。サンデーサイレンスの場合は候補が多すぎるというのもあって、まだ軸が定まりきっていないってのはあるかなと。
フサイチホウオーはやっぱりねという感じに皐月賞を落としたのですが、最後はちゃんと差してきてるし、ダービーなら何とか成るってのは間違いないかなと。ただ、ちょっとレースが粗い部分があるので、ダービーを落とすとしたらそれが悪い方向に出たらという事になるのではないかなと。
今回はヴィクトリーもある程度マークされる事になるでしょうし、皐月賞のような逃げは打てないのではないかなと。ただ、それでも距離に問題はなさそうですし、今年は不気味なくらいにこれまでと違う田中勝春ですので、勝ってもおかしくは無いかな。
中京2歳S、シンザン記念とダイワスカーレットがアドマイヤオーラと差のないレースを繰り返している事を考えると、ウオッカも牡馬相手で遜色の無い実力を持っているとは言えそうです。フサイチホウオー共々はっちゃけて凱旋門賞とか言い出してるので、調子こいてホントにフランス行ってしまえるような結果を希望したいところではあったり。
サンツェッペリンは距離が持つのかどうかが気に掛かる。テンビー産駒というとカネツテンビーくらいしか思い当たらないわけですよ。ま、あれと同列視して良いとは思ってませんし、血統表の奥にならば十分スタミナを持ってそうではありますけどね。でも、底力勝負になると分が悪くなるんじゃないかなと。
青葉賞を勝ったヒラボクロイヤルは元々ブライアンズタイムが距離についてはさっぱり分からないような種牡馬な部分はあるし、基本はRobertoとMr. Prospectorのニックスにはなるんだろうから悪くないと思います。ただ、ダービーを勝つならもっと上積みが欲しいところではあるかな。コーシローは何も考えずに乗ってる方が結果を出すんじゃないかという気がしてなりません。
皐月賞は不運なレースになったフライングアップルも悪くは無いだろう。フサイチホウオーが後ろにつけすぎて届ききらないようなときに前にいそうな馬かなと。
普通にアグネスタキオンを信頼できないというのはあるのでアドマイヤオーラはこの舞台ではそんなに良い馬とは思われない。

Result

桜花賞の敗戦にも関わらずこの舞台を選んだ陣営に感謝と賞賛を。
1.ウオッカ: タニノギムレット - タニノシスター by ルション
2.アサクサキングス: ホワイトマズル - クールピアスター by サンデーサイレンス
3.アドマイヤオーラ: アグネスタキオン - ビワハイジ by Caerleon
4.サンツェッペリン: テンビー - プラントオジジアン by オジジアン
5.ドリームジャーニー: ステイゴールド - オリエンタルアート by メジロマックイーン
6.ゴールデンダリア: フジキセキ - ナイストレビアン by ノーザンテースト
7.フサイチホウオー: ジャングルポケット - アドマイヤサンデー by サンデーサイレンス
8.ナムラマース: チーフベアハート - ビストロドゥパリ by フレンチグローリー
9.ヴィクトリー: ブライアンズタイム - グレースアドマイヤ by トニービン
10.フライングアップル: Rahy - ローザロバータ by Fire Maker
11.タスカータソルテ: ジャングルポケット - ブリリアントカット by ノーザンテースト
12.マイネルフォーグ: スターオブコジーン - ビーマイファイア by Be My Guest
13.ローレルゲレイロ: キングヘイロー - ビッグテンビー by テンビー
14.トーセンマーチ: フレンチデピュティ - サイレントプレアー by サンデーサイレンス
15.フィニステール: ダンスインザダーク - フィラストリート by Cozzene
16.ヒラボクロイヤル: タニノギムレット - マーズヴァイオレット by Mr. Prospector
17.ゴールドアグリ: タニノギムレット - タッチオブゴールド by ヘクタープロテクター
18.プラテアード: Silver Deputy - ササファイアー by Saint Ballade
ラップタイム: 12.6 - 10.9 - 12.3 - 12.6 - 12.1 - 12.1 - 12.7 - 12.6 - 12.2 - 11.4 - 11.4 - 11.6
レースの展開としてはヴィクトリーの行き脚がつかなかったことに尽きる。皐月賞で消化不良なレースをしたアサクサキングスが今回はしっかりレースを引っ張り、それにサンツェッペリンがついて行く。ヴィクトリーは序盤でポジションを上げにかかったが、それが中途半端。あそこで上がるならばそのままアサクサキングスの前に出てしまわなければいけなかったのではないか。そして皐月賞ならば田中勝春にそれができていたのではないか。ダービー、二冠というあたりで、勝春が大事に行こうとしてしまったようにも見えて残念な事だった。ヴィクトリーは返し馬でも綱を引かれて歩いているような状態だったので、スタートが悪かったのを騎手のせいだけに帰結させるわけにもいかないだろう。だが、勝春に皐月賞のとき程の思い切りがなかったのも事実である。この勝春のヴィクトリーの消極性のために、レースは結果として福永のアサクサキングスの術中に落ちることになる。1000m通過を60.5秒でこなすのは東京優駿としては遅いのだろうが、人気薄が腹を括って逃げるだけ逃げてのペースとは異なるので、これを以って後続が楽をしたレースというのは違う気がする。
ウオッカは意外にもというと失礼だが四位が馬群の中で落ち着いて乗っていた。位置を下げすぎずに、それでもフサイチホウオー、アドマイヤオーラ、ヴィクトリーら有力馬の後ろからレースを進める事が出来たのが良かったのだろう。あのまま馬群の中で揉まれて終わるかとも思ったが、3コーナーからの手応えが良く、直線に入ってすっと馬群から抜けたときは周りのとの脚色の違いが明らかであった。抜け出したときにもう勝ったとはっきり分かる完勝である。上がりは最速の33.0であり、これは4コーナーで最後方にまで落とした5着のドリームジャーニーが33.1である事を考えれば頭抜けた上がりだと見てよいのだろう。そして、直線で真っ直ぐに伸びていることもまた評価しておきたい。というか桜花賞は仕上げてなかったんじゃないかとすら思うほど。ダービーを勝った馬が秋華賞を走る必要は認めないので、凱旋門賞でも何でも行って来いという思いである。今日のレースを見ている限り、欧州的な展開をこなす能力はあると感じる。Vermeilleを叩いて門なら非常に楽しめるのではないか。帰国後は贅沢を言うならエリ女からJCだが、現実的な選択でJC一本で構わない。あと今年のBCはMonmouthなんで行かなくても良い。
アサクサキングスは逃げて自分のペースに持ち込めばこれくらいはできるということになるのだろう。そういう意味では皐月賞でもNHKマイルでも幸四郎は非常にまずいレースをしていた事になる。福永も昔はキングヘイローを沈めたりしているが、東京の2400mを得意とする騎手なのだと見なして良いのだろう。もう、福永はマイラーなどと言うのは止めにしようと思った。ダービーもJCも近い将来勝てるとは思われる。
アドマイヤオーラは3,4コーナーでウオッカに並ばれて直線に入ったが、ちょっとそこで外に振られすぎているし、その後の直線はフラフラと蛇行しているのがみっともない。岩田は馬場の内外の差と言うが、あれだけふらついては無理だろう。勝ち馬との差を見せ付けられたとは思う。
サンツェッペリンは皐月賞と同じイメージの競馬であり、それでアサクサキングスの前に出られず、更に交わされて4着になるというあたりが、皐月賞とダービーの違いではあるのかな。強い馬ではあるが、善戦屋に定着してしまうとちょっと悲しいかな。
ドリームジャーニーは4コーナー最後方の大外から飛んでくるというパターンで、末脚が切れるのは確かながら、まだ大きく評価は出来ないかとは思われる。それでもマシにはなってきたとは言えそうで、末脚勝負に徹して距離を余り気にしないというレースをするなら、菊花賞とかでも良いのかという気はしている。
極言してしまえば、GIIIを3つ勝っただけで皐月賞を差し損ねて3着に過ぎないフサイチホウオーに単勝1倍台の人気を被せたのは異常な様相であった。それはこの馬に重ねられた父ジャングルポケットの幻影の大きさでもあるのだろう。今日はテンションが高く、返し馬も危うさを見せていたが、案の定掛かり気味に行ってしまった。敗因となるとその掛かったということになってしまうのだろうが、それでもウオッカがあれほど完璧に抜け出していたのを見ると追い込んで差し切れたかどうか。ただ、3馬身抜け出されるようなことはなく、好勝負に持ち込めたのではないかと思うので、それは惜しいことだった。フサイチホウオーにとってもであるし、ウオッカにとってもではある。

June 2, 2007

安田記念 GI 東京 芝1600m

今年は香港から4騎が参戦。Champions Mileの上位3頭が揃っている。
馬名母父騎手調教師
1サクラメガワンダーグラスワンダーサクラメガサンデーサイレンス鮫島良太友道康夫
2ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
3アドマイヤキッスサンデーサイレンスキッスパシオンジェイドロバリー川田将雅松田博資
4グッドババLear FanElle MemeZilzalE. サンマルタンA. シュッツ
5コンゴウリキシオーStravinskyPrincipiumHansel藤田伸二山内研二
6ザデュークDanehillMer du SudBluebirdR. フラッドC. ファウンズ
7オレハマッテルゼサンデーサイレンスカーリーエンジェルジャッジアンジェルーチ後藤浩輝音無秀孝
8スズカフェニックスサンデーサイレンスローズオブスズカFairy King武豊橋田満
9ジョイフルウィナーEl MoxieNorthern TycoonLast TycoonG. モッセJ. ムーア
10エイシンドーバーVictory GallopEishin GeorgiaKris S.福永祐一小崎憲
11マイネルスケルツィグラスワンダーアラデヤMachiavellian柴田善臣稲葉隆一
12キストゥヘヴンアドマイヤベガロングバージンノーザンテースト内田博幸戸田博文
13エアシェイディサンデーサイレンスエアデジャヴーノーザンテースト横山典弘伊藤正徳
14ディアデラノビアサンデーサイレンスポトリザリスPotrillazo岩田康誠角居勝彦
15スーパーホーネットロドリゴデトリアーノユウサンポリッシュエルセニョール藤岡祐介矢作芳人
16シンボリエスケープサクラバクシンオースイートケンメアKemmare蛯名正義久保田貴士
17エイブルワンCape CrossGardeniaDanehillN. キャロウJ. ムーア
18ジョリーダンスダンスインザダークピーターホフズパティアPeterhof秋山真一郎堀宣行
ダイワメジャーの能力は認めつつ、ドバイから帰国後初戦であるというファクターを完全に無視する事は出来ない。ただ、追い切りでもちゃんと時計を出しているので、体調は問題無いのだろう。サンデーサイレンス産駒がこのレースに勝っていないことから東京マイルが苦手ということも言われるが、そうは思われない。ただ、直線が長いのでダイワメジャーとしては去年のように後ろから差されるパターンに陥りやすいのが問題なだけだろう。毎日王冠と天皇賞を勝っているので決定的にダメということは無いと思われる。
高松宮記念から直行になったスズカフェニックスは今年の東京新聞杯を勝っていて、下級条件では2000mまでこなしていたので、距離に不安は無いだろう。ダイワメジャーを差せる流れになったら、結局はこの馬という気がしないではない。
香港からの4頭はいずれも名のある馬であり、香港のマイル戦線の充実を如実に示している。昨年安田記念で3着に入ったJoyful Winnerは今シーズン序盤は精細を欠いていたが、春になってようやくQueen's Silver Jubelieeで復活勝利を挙げると、Champions Mileでも2着と調子を上げての遠征。東京コースの実績もあり、香港4頭の中でもエース格と言って良いのではないか。J. Moore厩舎は更にChampions Mileを勝ったAble Oneを出走させる。Champions MileはAble Oneがスローでペースを作っての上がり勝負に持ち込んだこともあって、勝ったとはいえAble Oneは恵まれたといって良い。その中で1頭だけ馬群を縫って差してきたJoyful Winnerの強さは際立っていた。
The Dukeも去年の安田記念を走ったが、Bullish Luck、Joyful Winnerの好走の陰で15着に終わった。しかし今シーズンの成績ならばそのBullish Luck、Joyful Winnerを凌ぎ、年末のHong Kong Mileを勝っている。その後もQueen's Silver Jubilee2着、Champions Mile3着と安定している。春に満足に使えず、遠征に間に合わせてきただけの去年とは状態が違うと見なければならないだろう。Good Babaは連勝して臨んだChampions Mileで5着に終わったが、上位がAble One、Joyful Winner、The Duke、Floral Pegesusならば仕方ないといったところもあるだろう。それだけ今の香港のマイルは実力馬が揃っている。血統ならばこの馬が一番面白いのだが、来シーズンに期待という馬ではあるか。
マイラーズCを逃げ切ったコンゴウリキシオーがペースを作る事になるとは思われる。香港勢で前目の位置取りをするのはThe DukeとAble One。前走逃げ切ったAble Oneは本来逃げ馬ではなく、中団あたりからレースを進めることが多く、ペースが上がるならわざわざ競りには来ないだろう。The Dukeにしても何が何でもという馬ではなく、中団からでもレースを進められるので、コンゴウリキシオーはスムーズにペースを握れるのではなかろうか。ただ、逃げたら逃げたで後ろからダイワメジャーに来られるわけで、レースとしては難しかろう。
京王杯を勝って臨むエイシンドーバーはマイルはこなせるし問題無いだろう。切れを活かせるかどうかではないか。マイネルスケルツィは最後甘くなるのでダメだろう。

Result

展開はまあ予想通りだったんだが…
1.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
2.コンゴウリキシオー: Stravinsky - Principium by Hansel
3.ジョリーダンス: ダンスインザダーク - ピーターホフズパティア by Peterhof
4.アドマイヤキッス: サンデーサイレンス - キッスパシオン by ジェイドロバリー
5.スズカフェニックス: サンデーサイレンス - ローズオブスズカ by Fairy King
6.エイシンドーバー: Victory Gallop - Eishin Georgia by Kris S.
7.グッドババ: Lear Fan - Elle Meme by Zilzal
8.キストゥヘヴン: アドマイヤベガ - ロングバージン by ノーザンテースト
9.ジョイフルウィナー: El Moxie - Northern Tycoon by Last Tycoon
10.マイネルスケルツィ: グラスワンダー - アラデヤ by Machiavellian
11.スーパーホーネット: ロドリゴデトリアーノ - ユウサンポリッシュ by エルセニョール
12.エイブルワン: Cape Cross - Gardenia by Danehill
13.サクラメガワンダー: グラスワンダー - サクラメガ by サンデーサイレンス
14.ディアデラノビア: サンデーサイレンス - ポトリザリス by Potrillazo
15.ザデューク: Danehill - Mer du Sud by Bluebird
16.エアシェイディ: サンデーサイレンス - エアデジャヴー by ノーザンテースト
17.シンボリエスケープ: サクラバクシンオー - スイートケンメア by Kemmare
18.オレハマッテルゼ: サンデーサイレンス - カーリーエンジェル by ジャッジアンジェルーチ
ラップタイム: 12.3 - 10.7 - 11.1 - 11.8 - 11.6 - 11.3 - 11.5 - 12.0
外が伸びてこなかったのが誤算。
エイブルワンは競っても引いて、コンゴウリキシオーのペースになるというのは読みどおり。とはいえコンゴウリキシオーとしてはそこで10.7というラップを出させられてしまったのが、最後ダイワメジャーの逆転を許す事になったかなと。そしてダイワメジャーは直線に向くところでちょっと前に壁があるような形になっていて、外に出さなければならなかったために仕掛けが遅くなったというのはあるだろう。ただ、そこから切れてくるあたりが流石にサンデーサイレンスというところか。
今日の馬場とペースで上がり34秒を切れる馬がいないというのがちょっと理解に苦しむところで、綺麗に34.3で揃う最速上がりの馬たちは4コーナーの通過順のままになってしまったし、その中で前のダイワメジャーが34.4でまとめてるんだから勝負にならない。外の馬が一気に来るという展開を考えてたんだがなあ…
コンゴウリキシオーはマイラーズCなんかもそうで、速めのペースを刻んでも最後まで持つというのは分かってましたが、強くなっているという事で良いのだろう。Stravinsky産駒の走る馬を見てると、割と積極的にNorthern DancerかRaise a Native(Mr. Prospector)をクロスさせる方向性というのがあって、Serenade Roseなんかは極端にSadler's Wellsを使ってしまうわけですが、Northern Dancerとして多いのがNijinsky。これはNureyevとNijinskyという組み合わせもあるのだろうし、Stravinskyの母父がBlushing GroomということでRed GodとNijinskyを組ませる事ができるというのがあるのだろう。コンゴウリキシオーはHansel、Nijinskyということでその両方を使う。またBalmontと同じくCosmahというのも興味深い。宝塚記念となると200mほど長いかもしれないが、頑張って欲しいところ。

June 23, 2007

宝塚記念 GI 阪神 芝2200m

明日は午後から本格的に雨ということでその影響がどうでるか読み難く…
馬名母父騎手調教師
1スウィフトカレントサンデーサイレンスホワイトウォーターアフェアMachiavellian横山典弘森秀行
2ウオッカタニノギムレットタニノシスタールション角居勝彦四位洋文
3マイソールサウンドタマモクロスチアズスミレサンデーサイレンス角田晃一西浦勝一
4マキハタサイボーグメジロブライトシンミスアンサーノーザンアンサー和田竜二新川恵
5ポップロックエリシオポップスサンデーサイレンス武豊角居勝彦
6アドマイヤムーンエンドスウィープマイケイティーズサンデーサイレンス岩田康誠松田博資
7カワカミプリンセスキングヘイロータカノセクレタリーSeattle Slew武幸四郎西浦勝一
8インティライミスペシャルウィークアンデスレディーノーザンテースト佐藤哲三佐々木晶三
9アドマイヤフジアドマイヤベガアドマイヤラピスBe My Guest福永祐一橋田満
10アドマイヤメインサンデーサイレンスプロモーションヘクタープロテクター川田将雅橋田満
11ダイワメジャーサンデーサイレンススカーレットブーケノーザンテースト安藤勝己上原博之
12トウカイトリックエルコンドルパサーズーナクアSilver Hawk幸英明松元省一
13ファストタテヤマダンスインザダークメインゲストターゴワイス小牧太安田伊佐夫
14シャドウゲイトホワイトマズルファビラスターンサンデーサイレンス田中勝春加藤征弘
15アサクサキングスホワイトマズルクールピアスターサンデーサイレンス松岡正海大久保龍志
16コスモバルクザグレブイセノトウショウトウショウボーイ五十嵐冬樹田部和則
17メイショウサムソンオペラハウスマイヴィヴィアンダンシングブレーヴ石橋守高橋成忠
18ローエングリンSingspielカーリングGarde Royale後藤浩輝伊藤正徳
ウオッカにはリアルウイニングポストくらい言ってあげたい気分w
その昔ネオユニヴァースやサイレントディールが挑戦したときも大歓迎した口ですので、ウオッカの出走に関してもそれと同じで楽しみという他にはありません。宝塚記念を走る意味というのも、そこにちょうど良いGIがあるからで良いじゃねえかと。ただ、確かにこの馬のローテーションを今一度確認したときに、エルフィンSが余計なレースだったかなというのはありますが、そうきついとは思われないし、逆にこの程度で根を上げられてもというのはあるのだろう。ここで古牡馬相手に使っておくのも、後の凱旋門賞挑戦ということを考えれば良いチャレンジなのではないかな。おそらく凱旋門前に一度使うとなったらVermeilleなんだろうし、この馬がどこかでガツンとやられておく必要があるとするならばこのレース以外にはないだろう。宝塚記念ってそんな安いGIでもないしな。国内調教馬だけのレートで国際GI格を取ったレースという歴史を甘く見てはいけないんではないかねとは言いたいところですし、ま、JRAとしては望みどおりの展開でよかったですねともw
とはいえ前日オッズ見て、それは無いわと思いましたが。
古馬としては長いほうからメイショウサムソン、短い方からダイワメジャーと参戦して、今年も申し分ないメンバーとは思われます。去年の京都で4着し、有馬記念でも3着という実績のあるダイワメジャーですが、中山の2500mほどには距離を誤魔化せるコースではないということを考えれば、ちょっと厳しそうか。一方のメイショウサムソンは速い時計の天皇賞を勝って来たということで、ここでも期待して良いのではないかな。ま、メイショウサムソンこそここで下手なレースは出来ないという立場ではあるわけで、凱旋門賞に向けてそれなりの中身を要求されるということになるのではなかろうか。
スイープトウショウがこの舞台に姿をあらわせなくなったのが残念でならないが、カワカミプリンセスが出てくるので、そこには期待したいところ。ヴィクトリアマイルが散々なレースになりましたが、逆にアレで陣営も鞍上も吹っ切れてくれればよいのではなかろうか。話題を完全にウオッカに攫われてしまったきらいもあるが、遜色ない実力を持ってるとは思いますし。

Result

1.アドマイヤムーン: エンドスウィープ - マイケイティーズ by サンデーサイレンス
2.メイショウサムソン: オペラハウス - マイヴィヴィアン by ダンシングブレーヴ
3.ポップロック: エリシオ - ポップス by サンデーサイレンス
4.アドマイヤフジ: アドマイヤベガ - アドマイヤラピス by Be My Guest
5.ファストタテヤマ: ダンスインザダーク - メインゲスト by ターゴワイス
6.カワカミプリンセス: キングヘイロー - タカノセクレタリー by Seattle Slew
7.インティライミ: スペシャルウィーク - アンデスレディー by ノーザンテースト
8.ウオッカ: タニノギムレット - タニノシスター by ルション
9.トウカイトリック: エルコンドルパサー - ズーナクア by Silver Hawk
10.マキハタサイボーグ: メジロブライト - シンミスアンサー by ノーザンアンサー
11.コスモバルク: ザグレブ - イセノトウショウ by トウショウボーイ
12.ダイワメジャー: サンデーサイレンス - スカーレットブーケ by ノーザンテースト
13.スウィフトカレント: サンデーサイレンス - ホワイトウォーターアフェア by Machiavellian
14.シャドウゲイト: ホワイトマズル - ファビラスターン by サンデーサイレンス
15.アサクサキングス: ホワイトマズル - クールピアスター by サンデーサイレンス
16.マイソールサウンド: タマモクロス - チアズスミレ by サンデーサイレンス
17.アドマイヤメイン: サンデーサイレンス - プロモーション by ヘクタープロテクター
18.ローエングリン: Singspiel - カーリング by Garde Royale
ラップタイム: 12.1 - 10.5 - 10.9 - 11.9 - 12.1 - 12.3 - 12.7 - 13.0 - 12.3 - 12.2 - 12.4
今日の馬場状態で10.5-10.9はねーよwと思ってしまうのが、このレースの全てではないかなあと。この後藤@ローエングリンの暴走ペースに巻き込まれる形で付き合うことになった川田@アドマイヤメインと松岡@アサクサキングスは鞍上の若さが出てしまったのかなとも思われますが、結果的にレースそのものを先行馬壊滅の上がり勝負にしてしまったというのはあるのかなと。ま、上がり勝負といっても切れ味を競うのではなくて、スタミナを競ったというものでしょうが。しかしローエングリンという馬は逃げてつぶれた後に後退するのが下手な馬だなあと再確認しました。何年も前の宝塚記念でも同じように下がり際に大迷惑を掛けていた事を思い出します。鞍上の腕なんだろうけど、昔のは確かノリだったはずと恨みがましく憶えておるのですなw
メイショウサムソンがああいった差され方をするのは初めてになるのかなと言うところですが、あのあたりはまず早めに先頭に立ちに行ったカワカミプリンセス潰しに行ってから、アドマイヤムーンとの勝負になってしまったのが原因といえばそうなのかなと。逆にアドマイヤムーンとしてはメイショウサムソンだけ見てれば良かったというところで差はあったかなと。
ポップロックは条件が向いたは向いたが、こんなものだろう。GIが欲しければオーストラリアに長期遠征を組むのがベストとは思われ、向こうの馬みたく、Metropolitan H、Caulfield C、(Cox)、Melbourne Cくらいやってくれるなら応援してやる。アドマイヤフジの復活もどうも本物といえる状況でよかったですねくらいには思うが、それならポップロックを交わして欲しい部分もあったかな。まあ秋にという前にどこかで賞金を稼いで置かないと除外の可能性が高いのが困りものですが。
ダイワメジャーはもともとこのレースに向いてないだろうってのがある上に、-16kで出てきてはどうにもなりませんね。パドックで明らかに細かったし。今更輸送で減るのかよという気分。まあ、輸送だけが原因じゃないんだろうが。
で、凱旋門賞に行く予定の2頭ですが、行ってみないとわかんねーやとしか。ウオッカについては今日は掛かり気味だったし、最後に内に行かなければならなかったというのも不運とは言えるかな。
とりあえず向こう正面でムチが入ってたトウカイトリックには笑わせていただきました。

November 7, 2007

秋の来日馬その1(Becrux, Artiste Royal)

今年もエリザベス女王杯には海外馬の出走無しで、同レースをこよなく愛する私としてはJRAにもっと招致活動をかんばって貰いたいところではあります。つか、Mystic Lipsを逃したのが痛すぎるかな。ま、Honey Ryderも後ちょっとで賞金が300万ドルに届くのにとか言ってるなら来りゃいいのに(と言ってもエリ女には登録してねーが
さて、そろそろ出走する馬が来日する時期になりました。今日はマイルCSに出走予定のBecruxとJC出走予定のArtiste Royalが白井の競馬学校に到着した模様。うーん、結局Becruxもそっちで検疫を受けて京都に輸送されるのか…
で、その筋の海外競馬オタを萌えさせてやまないβ Cru。出来れば現地観戦と行きたいものですな。
南天の一等星◆Becrux: Glen Jordan - Rebecca Parisi by Persian Heights
数年前のUAE Derbyの出馬表に突如として現れた謎のイタリア産馬。調べてみるとこれがイタリアの2歳王者という触れ込みでした。同じレースに欧州2歳王者のShamardalがいたこともあり、レースの勝ち負け以前のところで楽しんだものです。というか、そのレースにはブラジルの無敗馬Durban Thunderとか同じくMarenostrumとか見てるだけで楽しくなる出馬表でした。揃ってダート走れるのかこいつら的な(まぁ、Becruxは同条件勝ちがあったが…)。結局Blues and Royalsに大穴ぶちあけられる結果だったのがなんとも言えず。Shamardalが沈んだとかで騒いでいましたが、その中こっそり最下位なのがBecruxでした。しかし、懐かしいな。
その後Becruxの名はしばらく消えます。というか3歳のシーズンを何していたのか知らない。再び目にしたのは北米GII Arcadia H。Silent Nameが勝ってたあのレース。BecruxはValorに買われていました。その後、Woodbine Mileを勝って再び輝くわけです。うん、Valenzuelaすげぇw。
BCなんて登録されてないからまったく考慮せず、狙いどころを心得てCitation Hとか走ってましたが、Woodbine Mileの一発屋になるかなという結果。ただ、今年になってから出走したShoemakerもWoodbine Mileも着順は良くないですが、大きく離されているというわけでもなく、無難にレースをまとめているような印象。
北米の芝マイルは結構な時計出していて、Becruxも持ち時計は32秒台(芝は速いと言われていた今年のDel Mar)なのでレースについていけないということは無いでしょう。これまでマイルCSに出走した外国産馬は全て欧州調教馬でしたし、元イタリアとはいえ北米調教馬であるBecruxには期待してよいかと思われます…いろいろな意味で。
姉様はAquarelliste◆Artiste Royal: Danehill - Agathe by Manila
こちらはJC芝に出走予定。Danehill産駒の6歳馬で、フランスでデビューするも去年からDrysdale厩舎に移籍しています。
フランス時代はGI出走無しで、GIIIのLa Coupeを勝った程度の実績です。移籍後はLaura de Seroux厩舎に所属して西海岸で使われ、そこそこ良いところには来るというレベルでした。Clement L. HirshでThe Tin Manの3着とか、Hollywood TurfでBobomanの3着とかがありました。その後Niel Drysdale厩舎に移籍して、復帰したのが今年の9月になってから。Del MarのAllowance/Claimingのレースを一叩きしてのClement L. HirshでThe Tin Manを差しきる大仕事をして見せました。
レース後にDrysdale師がJCに招待して欲しいと言ってましたから、やっぱり来ましたかと。
Wildensteinが持つ良質牝系の出身です。近親にAngaraやArcangues。母父のManilaが微妙な感じを漂わせますが、全姉がAquarellisteであり母がDanehillとの相性が良いというのは利点か。Manilaを入れたおかげで母でWild Riskのクロスを作ることが出来ていますし。

November 18, 2007

Mile Championship GI Kyoto JPN Turf 1600m

久しぶりに出馬表です。
PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1KoiutaFuji KisekiViolet LoveDr. DeviousH. YoshidaM. Okuhira
2Eishin DoverVictory GallopEishin GeorgiaKris S.C. LemaireK. Kozaki
3King's TrailSunday SilenceSanta Fe TrailNorthern TasteY. IwataK. Fujisawa
4Meiner SegalZenno El CidEishin Aino UtaSunday SilenceH. GotoS. Kunieda
5LohengrinSingspielCarlingGarde RoyaleK. TakeM. Ito
6Fusaichi RichardKurofuneFusaichi AiredaleSunday SilenceO. PeslierK. Matsuda
7Super HornetRodrigo de TrianoYou Sun PolishEl SenorY. FujiokaY. Yahagi
8Daiwa MajorSunday SilenceScarlet BouquetNorthern TasteK. AndoH. Uehara
9CompanyMiracle AdmireBrilliant VeryNorthern TasteY. FukunagaH. Otonashi
10Tosho CourageLast TycoonRose ToshoSakura Bakushin OK. Ikezoe Jr.K. Ikezoe
11Suzuka PhonenixSunday SilenceRose of SuzukaFairy KingY. TakeM. Hashida
12Agnes ArkAgnes TachyonBelle SaisonBellyphaS. FujitaH. Kawachi
13Laurel GuerreiroKing HaloBig TenbyTenbyR. WadaM. Kon
14Pink CameoFrench DeputySilver LaneSilver HawkH. ShiiS. Kunieda
15Jolly DanceDance in the DarkPeterhof's PateaPeterhofY. KawadaN. Hori
16Picaresque CoatJade RobberyFujino Taka KomachiKolymskyS. AkiyamaY. Ikee Jr.
17BecruxGlen JordanRebecca ParisiPersian HeightsR. MooreN. Drysdale
18San ValentinSpecial WeekAndes LadyNorthern TasteK. TsunodaShozo Sasaki
とりあえず、この出馬表を見て多くの海外競馬オタが思うのは「何でRyan Mooreやねん」といった事ではあろうかな。例えば日本の競馬に慣れているという観点でPeslierやLemeireなんかを乗せるんなら理解できますが、日本の競馬に対する慣れがあるとは到底思われないRyan Mooreを敢えてイギリスから呼んでまで乗せる意図が分からない。出馬表を見てのとおりPeslierにしてもLemaireにしても、日本の馬に取られているわけですが、だとしても今週北米で特別重要なレースがあるわけでもなく、DrysdaleセンセならDesormeauxあたりに声を掛ければ済むことじゃねーのとは思うわけですよ。じゃあ、イギリスからRyan Moore呼ぼうぜとか思いついたのが、DrysdaleなのかValorなのかは知りませんが、もうちょっとやり方はあったのではないかなと。とはいえ、京都にRyan Mooreが来るってのはなかなか嬉しい事態でもあり、何とかして見に行きたいとは思うものの、今日も出勤だったし、この上明日京都競馬場に出向くのは体力的に厳しいものがあるので断念。
レースはとりあえずローエングリンの出方次第なんかなとは思う。このレースを最後に引退ということですが、この馬は6歳になってまでこんな成績で走り続けることになるとは思わなかったわけですが…。この血統で3歳の頃からGIで期待されて、気がついてみたら44戦10勝なんて戦績になっているわけで。
ダイワメジャーは天皇賞は不利を受けたという以前に、この馬らしくない位置取りだったという印象が強いです。そのあたりでどうかなとは思う。良かったころの状態にないのだとしたら厳しいかとも思うし、このメンバーだとローエングリンあたりが昔を思い出させてくれるようなレースでもしない限りはペースは落ち着くだろうし、そうなった場合の上がり勝負は出来れば避けたいだろう。
F/A-18EはOP大将が前走で何とか重賞を勝ちましたというところなんだけれど、やっとの事で勝ったという印象が強くて、GIで通用するだけのレースをしてみせたとは到底思えない。いろいろな条件の巡り合わせに恵まれたという感じを強く受けたレースだったこともあるし、このメンバーを一気に抜き去るような馬だと思えない。
スワンSでスーパーホーネットの2着になってどうやら復調してきたような感じのするフサイチリシャールは実際マイルが向いた馬なんだろうし、Peslier確保してたのかよという部分もあって、もう一度GIを取るチャンスといえばそうなるのだろう。先行してダイワメジャーと勝負出来るかどうか、そしてダイワメジャーの状態がどうかという点に絞られるのではないかな。
天皇賞からくる馬では、アグネスアークとカンパニーがいるが、今更カンパニーかという気もするし、どっちかというならアグネスアークか。
3歳馬はピンクカメオがどの程度のものかというくらいか。秋華賞での状態とか見ると、あまり遠征は向かないんだろうし。ヴィクトリアマイルに無事に辿り着いてくれれば良いやという感じではいます。

秋の来日馬(JCの砂と芝)

Artiste Royalはこの前やったので他をまとめて。
北米から来たる本気の挑戦者◆Student Council: Kingmambo - Class Kris by Kris S.
もう府中の2100mという条件は無くなってしまうようだが、こういうタイプで勝たなくてどうするんだという馬ではあります。
日本に遠征してくる海外調教馬が、芝ではその速さに対応が難しいのだとすれば、このJCダートでは馬場の遅さ、速さよりも力を要求する馬場状態への対応が困難だったということになるのでしょう。Fleetstreet Dancerが勝ったときは水の浮くような馬場状態になっていたわけです。
といったところでStudent Councilですが、とにかく大変なことになっていたDel MarのPacific Classicを勝ったときは人気薄の一発程度の認識でしたが、その後ねらい澄ましてHawthorne GCなんかに出ています。北米の競馬場の中では時計の掛かるダートのHawthorneで斤量を背負ってしっかり勝って来たのは、評価して良いなと思いました。
その後、早い段階からJCダート出走を目標としてBCをスキップ。出ていても勝負にならんという判断はあったでしょうが、この馬のキャリアを考えた場合にはむしろJCダートのような舞台こそが合っているという判断が優先したのでしょう。
距離は更に100m延びて2100mとなるわけですが、父がKingmamboで母父がKris S.という血統から、この距離延長を苦にするようなタイプとは思えませんし、ある程度スタミナ勝負になった方が嬉しい馬ではあるでしょう。牝系を辿るとSt. Lucreが出てくる9-e族の名門ですが、近親にそれほど凄い活躍馬が居るという訳ではなく、GI馬はThree Rings程度。とはいえやはりその出自の良さがあってか、代々使われた種牡馬は一流どころが多く、Student Councilの系統は祖母Classic Venue以降何頭かの活躍馬が出ており、Don't Get MadやGulch Approval、Patriot Actが挙げられます。母Class KrisにもGII勝ちがあります。
Classic Venueにはアメリカのスピードに適応したHyperion直系であるOlympiaが3本入ります。Copelanは14歳で死亡し、与えられた機会が少ないとはいえ、さほどの結果を残した種牡馬ではありません。直系としてMarco BayからBuzzards Bayが出て、現代に血を残すTom Foolの傍系の一つではありますが、Copelanの肝は名牝Susan's Girlの息子であるというところであり、両親からOlympiaやBlenheimといった血を与えられているということにはなるかと思われます。そして母Class Krisはフロリダ産ながら、Kris S.を父に持っています。1992年産で、PrizedのBC Turf勝ちのあたりからKris S.に注目が集まり始めた頃の産駒と言えます。その辺の血統の良さが評価されたか、Class KrisはLane's EndのFarishによって購入され、トップクラスの種牡馬を相手にする機会を得ました。A.P. Indyを父としたGradepointはRisen Star Sを勝ち、その半弟でKingmamboを父としたStudent CouncilはついにGIを勝つに至りました。
かつてJCダートに来日した北米のGI馬で見れば一番格下なのがStudent Councilとなってしまうのは仕方ないことかとは思われます。
Lido Palaceはチリで芝のEl Ensayoこそ落としてしまいますが、ダートのGIを勝ちまくって、年度代表馬となると北米に移籍。Whitney、WoodwardとGIを連勝しましたが、BCへの登録が無いことからJCダートに回ってきました。この馬はHawthorne GCで2着という結果を持っていましたが、このときは時計が速かったのでちょっと別か。まぁ、Lido Palaceの来た年はクロフネがぶっちぎってしまったのでどうとも言えなくなるんですが…。
Total Impactもチリ出身で、チリの2歳王者となると北米に移籍。怪我などもあって、出世が遅れたが、6歳になってようやく本領を発揮して、相手が軽かったとはいえHollywood GCを完勝し、Pacific Classicでは早めに動いて勝ちに行ってPleasantly Perfectの3着。先輩Lido Palaceと同じく登録の無いBCを見送ってJCダートに向かうことを決めて、来日しました。この年のレースはローエングリン、ナイキアディライトといったあたりが速いペースで引っ張っての消耗戦で、そういう意味では向いた展開にはなったのですが、それでも2000mの通過で2分2秒を超える馬場に喰われた面があります。沈まなかったことにこの馬の矜持を見た想いではありましたが。
Lava Manの伝説はむしろJCダートに出走した次の年から始まるのですが、来日時点でもHollywood GCを圧勝という看板がありました。このときは2分を切る時計を出していて、スピードタイプであることを示しています。Hollywoodこそ圧勝したものの、その後の成績が振るわずBorregoにいいようにやられていたので、BCを諦めた口です。レースでは良いところ無く終わる。レース中に負傷したとも言いますし、体調もあまり良くなかったとは言われます。どっちにせよLava Manにとっては底の時期ではあったように思うし。
これら3頭はある程度仕方なしにJCダートという選択をしたのに対して、Student Councilは最初から狙っての参戦ということには注意が払われて良いんじゃないかな。10Fを2分程度で走るタイプではなく、遅いレースこそというあたりで、逆に時計が足りるかを心配しないといけないような馬です。
実績ならば過去最高◆Dylan Thomas: Danehill - Lagrion by Diesis
来日するまでは信じねぇと思ってるうちに来日した。GIタイトルがアイリッシュダービー、アイリッシュチャンピオン連覇、ガネー、キングジョージ、凱旋門で、今年だけでもキングジョージ、アイリッシュチャンピオン、凱旋門賞を勝ったとんでもない馬なんだよなぁ。きっちりと欧州年度代表馬のタイトルも貰っての来日。来日時点での実績はOuija Boardの2度目もPilsudskiも敵いやしません。よく連れてきたなと思うと同時に、CoolmoreにおいてDanehill後継の種牡馬が余りつつあるような状況を考えると、この馬には可能な限り2400mでの実績を持たせるという判断がどこかにあるのでしょう。Danehill後継としてだけならば2400mでの現役実績は最早十分とも思えるが、そのクラスにはGalileoとMontjeuというSadler's Wells後継の二大種牡馬が構えていることまで考えると、タイトルがあるに越したことはないし、大体今更JCでこの馬が惨敗しても失うものって無いんじゃないかなと。惨敗するリスクといっても、これだけのタイトルを霞ませるものではなかろうし、BCターフのように言い訳すれば通るだろう。
というか、これだけ大レース出まくって(今年のローテはCurraghのリステッドで一叩き→Prix Ganey→Tattersalls GC→Prince of Wales's→King George→International S→Irish Champion→Arc→BC Turf)いるのだから恐れ入る。去年のOuija BoardもSheema Classic→Queen Elizabeth II C→Coronation C→Prince of Wales's→Eclipse S→Nassau S→Irish Champion S→BC FMTと空恐ろしいものがありましたが、走ったレースのことを考えるとDylan Thomasの負荷はそれ以上か。2年続けてこうも(ウイニングポスト的にw)チャンピオンロードを使いまくられた馬が来てくれたというだけでおなか一杯なんですが。
Dylan Thomasがその実績に比してやや軽く見られてしまうのは、よく負けるということが挙げられるのですが、それでも大きく負けた経験は2歳のRacing Post Trophy、3歳のInternational S、Jockey Club GCw、そして今年のBC Turf程度のものです。でもNotnowcatoにコロッとやられたり、Manduroに勝ち逃げを許していたり、自身が潰された3歳でのInternational Sという栄冠をAuthorizedに呉れてやったりと、なんでそこで負けるってのがありすぎるんですね。レート的にManduroに負けたのも減点となってはいるのだろうし。
Danehillの2400mについては、これだけ勝ってきてる馬に対して心配するのもどうかとは思います。東京の芝でどうかはよく分からん。実績を考えるとGood to Softくらいで12Fを勝つのでごく一般的な欧州クラシックホースという感じは受けるのですが、その一方でかなり水を含んでいたMonmouthの馬場はダメだったというのもありますし。いろいろなところで走って簡単には崩れなかったあたり、適応性は高いのだろうと思われます。芝に限るがそれはDanehillの利点ではないかな。
ドイツから飛躍する良血◆Sadler's Wells - Remote Romance by Irish River
去年のドイツダービー4着、バーデン大賞3着という実績がありますが、4歳になった今年に3連勝で満を持してラインラントポカルを勝つと、凱旋門賞に挑戦。6着に敗れました。Rau師がJCに招待してくれたらと言っていたので招待された模様。1年前に来年はぜひ行きたいと行っていたのは、Prince Floriでしたが今年は振るわずということで国外遠征は立ち消えています。Saddex来たから良いやというところではあるけどね。
ファミリーがGIを勝ちまくるBest in Showの流れで、Rags to RichesやPeeping Fawnの流れとは異なり、Avienceの方に属しています。こちらがむしろBest in Showの系統としては主流を成していて、Spinning WorldやChimes of Freedom、Aldebaran、Good Journey、Denon、Chief ContenderがGIを勝っています。SaddexはSpinning Worldのいとこにあたる。ニアルコス家が持つ牝系という事情もあるのだろうが、とにかくNureyevとの相性がよく、Spinning World、Good JourneyがNureyev産駒。となればSadler's Wellsに対する相性も期待できるわけで、実際Chief ContenderがSadler's Wells産駒ですし、GIを勝っていないとはいえ、この牝系からはSagaraなどが出ています。
Spinning WorldがNureyev X Riverman X Avienceであるのに対して、SaddexがSadler's Wells X Irish River X Avience。Saddexでそれぞれ一代ずつ進んでいるというところです。Sadler's Wellsになることで、Bold Reasonを通じてLalunを入れて、Lalunのクロスを作ることが出来ってそれはSadler's Wellsの得意の構成ではあるわけです。またIrish Riverも種牡馬として十分な活躍もありますが、母Irish Starの洗練された血の力か母父として能力の高い種牡馬です。
Saddexは時計がというか、硬い馬場でどうかというあたりが疑問ではあります。これはある程度は走りなれているかどうかではあるんで、イタリアあたりの経験があればなぁとも思いますが。来年遠征経験を積んで再挑戦してくれればと、今年のレースが始まる前から思ってしまったり。
Halicarnassus: Cape Cross - Launch Time by Relaunch
3歳馬。今年はRose of LancasterとArc Trialと2つのGIIIを勝った程度。2歳の頃も含めてGIには3度出走しているが、まるで勝負にならなかった。今年の夏からGIIIで立て直してきたとは言えるだろう。リステッドで一度だけ13Fを走ったが、活躍距離は9Fから11Fの中距離馬といったところ。Yorkの9Fでそこそこ速い決着をしたStrensall SでEcho of Lightの2着がある。配合も中距離向きとは思われる。
Papal Bull: Montjeu - Mialuna by Zafonic
今年Princess of Wales's SとGeoffery Freer Sを勝っています。去年は上がり馬的にDerbyで注目を集めた他、King Edward VII SでRed Rocksを下しています。ただその後が崩れて、今年になって持ち直したというべきか。本格派の血統ですし、Zafonicを入れて重くしすぎていないというのは高ポイントなんだが、どうにももうちょっと足りないという馬でもあるかな。
Nad Al Shebaの常連◆Kandidate: Kabool - Valleyrose by Royal Academy
欧州馬なんですが向こうのオールウェザーを舞台に走っている馬ではなく、Nad Al Shebaでのダート実績を持つ馬です。それはJack Sullivanも同じで、これまでのようにオールウェザーの馬が来るよりはマシなんだろうとは思われますが、相手が弱いMaktoum Challenge Roundを勝った程度ではとも思われるところ。ドバイ以外にもシンガポールにも遠征していますし、そういった部分の慣れはあるのだろう。ただ、最近のBrittain師はちょっと節操ないかなという印象があって、レースに使いまくるのですよね。Kandidateは9月以来のレースになるからマシかなと思うけど、それまでは遠征しながらほぼ月に1走のペースで出走していますし。
こちらも常連◆Jack Sullivan: Belong to Me - Provisions by Devil's Bag
ダート実績はあるけど距離経験が無いわけで、どうせ走ってもという馬ではあります。それでも来るなら去年かさらにその前かだよなぁ。
結局今年も欧州調教馬はお客さんというのは変わらないかと。ただ、オールウェザーの馬ではなく、ダートでの勝ちがある馬を連れてきたあたりは、そろそろ向こうの調教師もそういうタイプはダメってことに気づいたのは気づいたのかなと。

November 24, 2007

11/24 Japan Cup Dirt GI Tokyo JPN Dirt 2100m

サラブレだったかの特集記事にざっと目を通したんですが、いつの間にHawthorneは人工馬場を導入したんですかね。
PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1Sunrise BacchusHennessyReal SapphireReal ShadaiK. AndoH. Otonashi
2Student CouncilKingmamboClass KrisKris S.R. MiglioreV. Cerin
3KandidateKaboolValleyroseRoyal AcademyR. MooreC. Brittain
4FuriosoBrian's TimeFursaMr. ProspectorH. UchidaM. Kawashima
5Cafe OlympusGrand SlamCognac LadyOlympioH. GotoY. Matsuyama
6Wild WonderBrian's TimeWaltz DancerSunday SilenceY. IwataT. Kubota
7VermilionEl Condor PasaScarlet LadySunday SilenceY. TakeSei Ishizaka
8Meisho TokonMayano Top GunLunar SphereJade RobberyK. TakeI. Yasuda
9Eishin LombardVictory GallopPacific CityCarson CityY. FukunagaK. Kozaki
10Wonder SpeedKing GloriousWonder HeritagePleasant TapF. KomakiT. Hatsuki
11Field RougeCroco RougeMejiro RomerLindo ShaverN. YokoyamaM. Nishizono
12Dragon FireBrian's TimeMagical WomanParadise CreekK. TanakaT. Kubota
13Blue ConcordeFusaichi ConcordeEbisu FamilyBrian's TimeH. MiyukiT. Hattori
14Fusaichi Ho OJungle PocketAdmire SundaySunday SilenceO. PeslierK. Matsuda
15Juck SullivanBelong to MeProvisionsDevil's BagE. AhernG. Butler
16Bonneville RecordAssatisDaiwa StanMaruzenskyY. ShibataM. Horii
それはさて置き、Student Councilに触れられるときにはその出走メンバー、レースの格などもあってかPacific Classicが…と言うのを多く見受けるのですが、どっちかと言えばHawthorne Gold Cupの方がこの馬を評価するうえでは重視されるべきなのではないかとは思ったり。Pacific Classic以降Lava Manはずっと不調ですので、あのLava Manを倒したと言われてもピンと来ないし。というかHawthorneを勝った事で、あれはフロックじゃなかったと言われたのは事実。先行して、早めに動いてくるタイプなので良い枠を貰ったようには思います。その辺はMiglioreがうまくやるだろう。Miglioreは通算4000勝を超えるベテランで、ニューヨークを主戦場にしていましたが、去年の秋から西海岸をメインにするようになっています。このレースに照準を合わせていただけあって、陣営のコメントを見ても状態は良さそうで、Cerin師のコメントだと日本に着いてから体重は増えているとのこと。KingmamboにKris S.と得体の知れた種牡馬を使っているも含めてどの程度の人気になるのだろうかってのも注目したいところと思ってたら、結構人気してるな。
で、日本馬のエースは誰かということになると、Kingmamboの孫であるヴァーミリアンということになるかな。JBCクラシックなども見るにフリオーソ以下が簡単に逆転できるとも思えないし、やはりここは前を行くStudent Councilを直線でヴァーミリアンが追い詰めに掛かるというKingmamboフリークにとっては堪らない展開を妄想するのです。
一方アロンダイト的な上がり馬として人気を集め、Cerin師も警戒しているとコメントしたのがドラゴンファイアー。まーでも、勝春ですぜ?くらいに思ったりもしますが。アロンダイトは連勝中に東京のダート2100mを2勝していたのがポイントだっただけにそういう裏づけのない部分でどう出るかとは思います。反面シリウスSを勝ってきたんだから良いんじゃねえかとも思いますが。
武蔵野Sを勝ったエイシンロンバードはやや血統が煩すぎるか。母の段階で組んだクロスをしっかりと承継させているということにはなりますが、やはり最前面にMr. Prospectorというのが微妙。レースを引っ張ってどこまで持つかだろう。早めに来られたらどうしようもないと思えるが。

Result

よりによって日本のダート向きということでStudent Councilみたいな馬が来日した時に限ってこんな典型的な北米ダート風味のレースをやってくれるとは…
1.Vermilion: El Condor Pasa - Scarlet Lady by Sunday Silence
2.Field Rouge: Croco Rouge - Mejiro Romer by Lindo Shaver
3.Sunrise Bacchus: Hennessy - Real Sapphire by Real Shadai
4.Meisho Tokon: Mayano Top Gun - Lunar Sphere by Jade Robbery
5.Wild Wonder: Brian's Time - Waltz Dancer by Sunday Silence
6.Dragon Fire: Brian's Time - Magical Woman by Paradise Creek
7.Blue Concorde: Fusaichi Concorde - Ebisu Family by Brian's Time
8.Student Council: Kingmambo - Class Kris by Kris S.
9.Wonder Speed: King Glorious - Wonder Heritage by Pleasant Tap
10.Furioso: Brian's Time - Fursa by Mr. Prospector
11.Fusaichi Ho O: Jungle Pocket - Admire Sunday by Sunday Silence
12.Juck Sullivan: Belong to Me - Provisions by Devil's Bag
13.Eishin Lombard: Victory Gallop - Pacific City by Carson City
14.Bonneville Record: Assatis - Daiwa Stan by Maruzensky
15.Kandidate: Kabool - Valleyrose by Royal Academy
16.Cafe Olympus: Grand Slam - Cognac Lady by Olympio
7.1 - 10.7 - 11.9 - 11.7 - 11.5 - 11.9 - 12.6 - 12.3 - 12.5 - 12.0 - 12.5
そらエイシンロンバードに2,3頭が絡みに行くようなレースになったらということで、前傾ラップ。
ヴァーミリアンは道中やや後ろ過ぎるのではないかと思える位置取りをしていたのだけれども、前が潰れ始めたあたりで位置を上げていたし、結果的にそれで正解というレースではあったのかな。でも、このメンバーで走るにあたってヴァーミリアンの能力がやや抜けていたという意味の方が強いようにも思えた。フィールドルージュはよく考えたら去年の3着馬だし、今年も去年と遜色の無い結果を残してきていたわけではあって、そういう風に見れば、4着ヴァーミリアン、5着サンライズバッカスでもあったわけで、去年上位に来ていた馬がそのまま来たというレースではあったか。
さて、Student Councilですが、一応、雨で水が軽く浮くくらいの馬場になっていたとはいえChurchill DownsのGIII Alysheba Sではそこそこの時計で入線しているはずなので全くスピードが無いということでもないのでしょうが、今回のような形でスピードを問われるとちょっとこなしきれなかったとは見るべきか。実際4コーナーを回って直線に向くあたりまではStundent Councilにとっては絶好の展開であって、その先伸びなかったのが限界を示したと言えるのだろう。これはR. Miglioreがコメントしている通りではある。この馬の走破時計が2:08.6で、例えば去年のアロンダイトが2:08.5で勝っているわけだから、陣営の狙いそのものは実に妥当なものだったくらいの擁護はして良いのかなと。一発勝負の遠征の難しさではあったか。
ブルーコンコルドが前で勝負をかけたのは意外だったけれど、エイシンロンバード、Kandidateらが完全に潰れていたのに対して、7着に残ったのは能力の証明と見ても良いのではないだろうか。逆にフリオーソあたりはもうちょっとがんばって欲しいところであった。
ヴァーミリアン自身のこのレースでの2000m通過は2分1秒を切っているのだし、これを北米の主要なダート10F戦の時計と比べても、十分勝負出来るレベルの時計ではあるように思える。馬場の状態や展開への対応といった問題もあるだろうが、来年のドバイにこの能力を維持したまま、最高の状態で出走できればということを思わされる内容だったかなと。

11/25 Japan Cup GI Tokyo JPN Turf 2400m

栗東12、美浦1、ビッグレッド1、西海岸1、ドイツ1、イギリス2…外国馬云々の前に今年も1頭しか出せない美浦をどうにかすべきでは、とか…
Tales from the Twilight World
一つの時代の終わりを告げるか
PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1Erimo HarrierGenerousErimo HustlerBravest RomanK. TakeH. Tadokoro
2Pop RockHelissioPopsSunday SilenceO. PeslierK. Sumii
3Cosmo BulkZagrebIseno ToshoTosho BoyM. MatsuokaK. Tabe
4Admire MoonEnd SweepMy KatiesSunday SilenceY. IwataH. Matsuda
5ChosanDance in the DarkStay YoungSoccer BoyN. YokoyamaT. Shimizu
6VictoryBrian's TimeGrace AdmireTony BinC. LemaireH. Otonashi
7Papal BullMontjeuMialunaZafonicR. MooreM. Stoute
8Artiste RoyalDanehillAgatheManilaJ. TalamoN. Drysdale
9Inti RaimiSpecial WeekAndes LadyNorthern TasteT. SatoS. Sasaki
10Meisho SamsonOpera HouseMy VivienDancing BraveY. TakeS. Takahashi
11VodkaTanino GimletTanino SisterRousillonH. ShiiK. Sumii
12Fusaichi PandoraSunday SilenceLotta LaceNureyevS. FujitaT. Shirai
13Hiraboku RoyalTanino GimletMars VioletMr. ProspectorH. GotoR. Okubo
14Dream PassportFuji KisekiGrace LandTony BinK. AndoH. Matsuda
15RosenkreuzSunday SilenceRose ColourShirley HeightsY. FujiokaK. Hashiguchi
16SaddexSadler's WellsRemote RomanceIrish RiverT. MundryP. Rau
17HalicarnassusCape CrossLaunch TimeRelaunchD.P. HollandM.R. Channon
18Delta BluesDance in the DarkDixie SplashDixieland BandY. KawadaK. Sumii
日本においてサンデーサイレンスの時代が終わろうとしている。そのラストクロップは現在の4歳馬であり、その世代を代表しては唯一のGI馬であるフサイチパンドラが去年と同じくエリザベス女王杯からの中1週での出走に踏み切った。しかし出走メンバー中サンデーサイレンス産駒(そもそも去年は出走馬中の過半を占めていたのが今年は2頭しかいないのだ)のGI馬はフサイチパンドラのみであり、事実上サンデーサイレンスの時代というものはディープインパクトの引退とともに幕を引き、今はその残照の時代と言えるかも知れない。今年GIを勝っているダイワメジャーはディープインパクトの上の世代に属するし、スズカフェニックスはディープインパクトと同世代である。
さて、欧州においても偉大なる2頭の種牡馬の時代が終わりつつある。既に亡くなっているDanehillは今年の3歳がラストクロップにあたり、この世代でも尋常でない活躍を見せるPeeping Fawnなどを出しているが、今年のDylan Thomasの活躍についてはもっと評価されて良いし、彼がDanehillにとってのディープインパクト的な役割を果たしたということになる可能性はあるのではないか。存命のSadler's WellsもMontjeuのファーストクロップが3歳で衝撃を与え、同時に長く守った英愛リーディングの座をDanehillに渡してしまったあの時にある種の終わりを迎えたとは言えるのではないか。その後GalileoがMontjeuに続いてこの状況は確定した。DanehillはArtiste Royalを、Sadler's WellsはSaddexを送り込んできた。また、Montjeu産駒としてPapal Bullが参戦する。
フサイチパンドラは幾度となくサンデーサイレンスを相手にするものの失敗を繰り返していた良血繁殖ロッタレースがその最後になってサンデーサイレンスに贈った娘である。このフサイチパンドラによってサンデーサイレンスは全ての年次の産駒がJRAのGIを勝つという未曾有の記録を手に入れた。現在までの状況を考えると、繰り上がりによるものだったとはいえあの勝利が如何に大きなものであったかと思わざるを得ない。去年と同じくエリザベス女王杯からの中1週での出走であり、そのエリザベス女王杯のレースを見る限り、去年と同じ程度のレースはして見せるだろう。
皮肉なことにDylan Thomasが出走できなくなったことでより一層、次の時代への過渡的なメンバー構成であることがはっきりとしたようには思われる。
サンデーサイレンスの後継者としての地位を争う種牡馬からはフジキセキ、ダンスインザダーク、スペシャルウィークが産駒を送り込んできたし、サンデーサイレンスに対抗したブライアンズタイムも直仔とタニノギムレットの産駒がこの舞台を踏む。その観点ならばトニービンもジャングルポケットがここに産駒を出走させられていればと思う。フサイチホウオーが不調に陥り、ついにはダート挑戦となったのは残念なことだ。アドマイヤムーンはサンデーサイレンスの次という問題に対する一つの解になるべき血統だったが、残念なことにエンドスウィープは既に世を去ってしまった。
また、その一方でサンデーサイレンスに返り討ちにされ、ついには日本を去った種牡馬の産駒も走る。エリモハリアー、ポップロック、コスモバルクと内から3頭並んだのがそれだ。メイショウサムソンの父オペラハウスもジェネラス、エリシオ、ザグレブと同じように日本にやって来て、彼は踏みとどまった。とはいえ彼もあの時代に属する種牡馬ではある。
レースとしては、前走の天皇賞ではっきりさせたメイショウサムソンの利点が活きるレースになるかどうかではあって、瞬発力勝負に持ち込まれてしまうと厳しかろうが、自力でその状況を作らせない競馬は出来ると思われる。コスモバルクがどう出てくるかということにはなるのだろうが、ヴィクトリーもルメールでどういうレースになるかというあたりも含めて、積極的に逃げる馬がいなくてペースが落ち着くというのはあるかもしれない。
アドマイヤムーンの天皇賞は不利があったとしても負けすぎているようには思える。どうにも宝塚記念で一世一代をやってしまったのではないかと思えるし、そこから更に距離を延ばしてというのではどうやっても疑問の方が多く出てくる。
ウオッカについては結局あのエリザベス女王杯の直前取り消しは何だったのかという話だろう。実際ダービー馬でもあるわけだし、朝にちょっとした異常を見つけた陣営がこれ幸いといったあたりなのだろうけど、それでもその時点までレースを走ることを前提として調整されていた事実は残るわけで、レースに出る消耗こそ無いとはいえ、レースに向けて仕上げていかれる過程でのある程度の消耗は考えておかなければならないかと思う。
外国馬の中ではArtiste Royalに期待が掛かる。とにかくこの血統だ。AquarellisteがJC走るんだぜなんて言うと流石にデンパ扱いされそうだが、実際それくらいの感じでは見ている。ただ、鞍上は不安だ。Artiste RoyalにGIを勝たせた騎手ではあるし、Nashoba's Keyの主戦でもあるが、やはり若くて特に大レースでの経験が足りないというところが目に付く。BC FMTでのNashoba's Keyにはそれが顕著に出ていたし。何というかこの秋のDrysdaleの騎手選択には疑問。確かに今週はThanksgiving開催があるので連れてこれる騎手に制限があっただろうが。Saddexも魅力的な血統ではあるが、やはり日本向きではないか。無論Spinning Worldのいとこであるわけだし、血統ならばかなり近しいものを持っているだけに、スピードそのものはあるんだろうけど。メイショウサムソンがある程度レースを作ってくれれば機を得ることが出来るかもしれない程度で。

Result

1.Admire Moon: End Sweep - My Katies by Sunday Silence
2.Pop Rock: Helissio - Pops by Sunday Silence
3.Meisho Samson: Opera House - My Vivien by Dancing Brave
4.Vodka: Tanino Gimlet - Tanino Sister by Rousillon
5.Delta Blues: Dance in the Dark - Dixie Splash by Dixieland Band
6.Chosan: Dance in the Dark - Stay Young by Soccer Boy
7.Papal Bull: Montjeu - Mialuna by Zafonic
8.Artiste Royal: Danehill - Agathe by Manila
9.Fusaichi Pandora: Sunday Silence - Lotta Lace by Nureyev
10.Inti Raimi: Special Week - Andes Lady by Northern Taste
11.Saddex: Sadler's Wells - Remote Romance by Irish River
12.Erimo Harrier: Generous - Erimo Hustler by Bravest Roman
13.Cosmo Bulk: Zagreb - Iseno Tosho by Tosho Boy
14.Dream Passport: Fuji Kiseki - Grace Land by Tony Bin
15.Rosenkreuz: Sunday Silence - Rose Colour by Shirley Heights
16.Hiraboku Royal: Tanino Gimlet - Mars Violet by Mr. Prospector
17.Halicarnassus: Cape Cross - Launch Time by Relaunch
18.Victory: Brian's Time - Grace Admire by Tony Bin
12.9 - 10.7 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 12.7 - 12.8 - 12.6 - 12.2 - 11.3 - 11.1 - 11.9
1000mの通過が1:00.1なら良いペースでチョウサンが引っ張っているなと思ったのですが、その後ペースが落ち着いて前が残るようなレースになったようには思える。チョウサン自身6着に入っているし、ポップロックやアドマイヤムーンも前にはつけていた。アドマイヤムーンは最後にポップロックに追い詰められたわけだし、ギリギリのところを凌ぎきったというところか。中盤で落ち着いたペースになったのが最後に効いたのはあるでしょう。ポップロックはフサイチパンドラを内から交わすかという位置から結局外に出したあたりが勝負の綾っぽいところではあったけど、コスモバルクが下がってくるフェイズでもあっただけにフサイチパンドラの内を突いてスムーズに抜けられたかは微妙。残り200m過ぎて力尽きたとはいえ、そこまではフサイチパンドラも勝負に加わっていただけに。で、やはりフサイチパンドラも良い馬だったなぁと思えて、今年で引退してしまうのは惜しいようにも。逆にいつもならふら付きながらも喰らいついて粘るコスモバルクがあっさり後退してしまったのは、前半で行きたがっていた影響もあるんだろうけど、コスモバルクらしくないレースだったなぁとも。メイショウサムソンは中盤以降ペースが落ち着いていたのに対応して、3コーナーではアドマイヤムーンの外のあたりにまで出てきてはいますが、そうすると結局走った距離の差が出てしまったという話になるのではなかろうかな。まぁ、アドマイヤムーンがこの距離だともっとバテるくらいの読みがあったのかもしれないけど。ウオッカは最後方に控えた時点で、この鞍上のことだから4コーナーで大外に持ち出してしまうのではないかと恐れたけれども、そうはならずきっちりと上がり最速で追い込んでは来ていた。それは良かったのだし、ダービー馬の能力を見せるという点では合格として良いんだろうけど、ちょっと馬群を捌くときに手間取っているという感は拭えず、着差を考えるともったいないことをしたとも言えるかな。
アドマイヤムーンが有馬記念を走らずに引退となるのは残念なことではあるのだが、この馬が有馬記念を走るメリットは無いだろうし、已む無しといったところではあるか。ただ、そのあたりで空気を読むということを今後ダーレーがしてくれるようになればいいのだがなぁと。

February 24, 2008

2/24 February S GI Tokyo JPN Dirt 1600m

PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1Fujino WaveBlack Tie AffairIncurable RomanticStop the MusicN. MikamotoSaburo Takahashi
2Nobo TrueBroad BrushNastiqueNaskraK. TanakaH. Mori
3AmpersandFigaroA BientotWarningK. TosakiT. Ikeda
4Field RougeCroco RougeMejiro RomerLindo ShaverN. YokoyamaM. Nishizono
5Quiet DaySunday SilenceAly's DelightAlydarK. TsunodaShoichi Matsumoto
6Meisho BattlerMeisho HomuraMeisho HaoromoDyna GulliverY. FukunagaShigetada Takahashi
7Dragon FireBrian's TimeMagical WomanParadise CreekK. AndoDoug F. O'Neill
8Long PrideSakura LaurelMugenAdjudicatingO. PeslierY. Ono
9Meisho TokonMayano Top GunLunar SphereJade RobberyK. TakeI. Yasuda
10Blue ConcordeFusaichi ConcordeEbisu FamilyBrian's TimeH. MiyukiT. Hattori
11VictoryBrian's TimeGrace AdmireTony BinH. GotoH. Otonashi
12Limitless BidSunday SilenceElizabeth RoseNorthern TasteM. EbinaT. Kayo
13Big GrassEl Condor PasaDragon LilyIbn BeyT. KonnoSaburo Takahashi
14Daring HeartSunday SilenceDaring DanzigDanzigS. FujitaH. Fujiwara
15VermilionEl Condor PasaScarlet LadySunday SilenceY. TakeS. Ishizaka
16Wild WonderBrian's TimeWaltz DancerSunday SilenceY. IwataT. Kubota
ヴァーミリアンどうなのよというレースではあるだろう。東京ダート1600mという条件もそうだし、結局川崎記念を回避してこちらに回って来ざるを得なかった事情もそう。去年のジャパンカップダートを見て、今ならドバイでも勝負に絡めるのではないかと思った馬なので、無事にドバイに行って万全の状態でその日を迎えてくれるならば、このレースはそのための調整に使っても文句は言わない。そもそもこの馬はダートどころか芝まで含めても1600mは2年前のフェブラリーSの1回のみという経歴なので、マイル戦で過大な期待は持てないかとは思われる。ただ、このマイル戦に対応できる程度のスピードが無ければドバイワールドカップなど望めないとは思われるし、その能力ならば持ち合わせているのではなかろうか。
一方現状この距離でトップとみなされているのがワイルドワンダーか。この馬の母はサンデーXミスプロ故に大成できなかったが、ブライアンズタイムがその両者を上手く使っているという印象はあり、東京のダートマイルなら文句の出ない条件かとは思われる。
去年の後半に成績を落としたブルーコンコルド。得意とは思えないコースという事情もあるのかもしれないが、ちょっとなめられすぎてはいないかと。
ついにこのレースを最後に引退を決めたらしいノボトゥルー。勝ったの何年前だよとか思わんでもないし、最近だともうレースをただ走っているだけという状況だけに。まぁ、ドバイにはState Shintoという馬がいてだなとかそういうことも思ったりする。

May 4, 2008

天皇賞春 GI 京都 芝3200m

PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1San ValentinSpecial WeekAndes LadyNorthern TasteT. SatoS. Sasaki
2Admire FujiAdmire VegaAdmire LapisBe My GuestY. KawataM. Hashida
3Admire MonarchDream WellSplit the NightTony BinK. AndoH. Matsuda
4Hokuto SultanMejiro McQueenDaiichi AppealSunday SilenceN. YokoyamaY. Shono
5Tokai EliteSunday SilenceTokai NaturalNice DancerH. UemuraK. Nonaka
6Admire MainSunday SilencePromotionHector ProtectorY. FukunagaM. Hashida
7Dream PassportFuji KisekiGrace LandTony BinM. MatsuokaR. Inaba
8Meisho SamsonOpera HouseMy VivienDancing BraveY. TakeS. Takahashi
9Dream PartnerHelissioDance PartnerSunday SilenceR. WadaY. Okubo
10Pop RockHelissioPopsSunday SilenceH. UchidaK. Sumii
11Tokai TrickEl Condor PasaZoonaquaSilver HawkH. MiyukiK. Nonaka
12Eye PopperSoccer BoySunday I.Sunday SilenceS. FujitaI. Shimizu
13Asakusa KingsWhite MuzzleCroupier StarSunday SilenceH. ShiiR. Okubo
14Admire JupiterFrench DeputyJ's JewelryReal ShadaiY. IwataY. Tomomichi
出馬表を見てある意味感激したのはドリームパートナーが8歳にしてついにGIの舞台を踏むということです。出ただけに終わる可能性が極めて高いですけど。
14頭が出走しますが、近藤オーナー4頭、内村オーナー2頭、吉田勝己オーナー2頭という片寄りっぷり。生産者名義だとノーザンファームが5頭に社台ファーム2頭、その他の社台系が2頭とこちらも極端。
4歳馬が2頭。アサクサキングスとホクトスルタン。アサクサキングスはこのまま行けば一番人気という感じではあるが、同時にどこか軽んじられるような部分もあって、それはこの馬が重厚感を持っていないからなのかなとも。皐月賞からダービーの間にNHKマイルを挟んだり、宝塚記念に出走して大きく負けるようなところが嫌われる原因にはなっているかと。個人的にはそういう使い方は好きなんですが、戦績を並べたときに二桁の着順が見えてしまうのがマイナスというのも理解できなくはありません。大阪杯の結果は評価して良いと思われ、今年はこの馬に古馬戦を引っ張ってもらうという期待を掛けても良いのではないかと。ホクトスルタンはかなりの部分でロマンを語られるのは仕方ないとは思う。そうした中でこの馬の実力がそのロマンに追いつくかどうかではあるのだろうけど、菊花賞ではもう少し足りてないようには見え、半年でどこまでといったところかと。逃げてレースを作りに行ける分で、今の段階でもチャンスはあるとは見て良いのではないかな。
メイショウサムソンは不振なのだろうか。大阪杯の負け方はどことなく競走馬としての旬が過ぎたのではとすら思ってしまう。
4頭が雁首を並べたアドマイヤではジュピタは阪神大賞典で楽をしたのが気になるが、最速で上がっているのは評価して良いのだろう。モナークは少し展開に左右される気がするし、天皇賞まででちょっとレースを走りすぎている感もあるが、ステイヤーとしては一番なのではないかな。メインがいきなりこの舞台でどうにかなるとも思えないし、フジも阪神大賞典がアレでは期待できない。
トウカイはトリックががんばれるかどうかだろう。去年の惜しいレースが頭に焼き付いている。

May 31, 2008

東京優駿 GI 東京 芝2400m

何気なくRacing Postの記事を読んでいたら、"Tokyo Yushun (Japanese Derby) (G1)"とか"the Group 1 NHK Mile Cup"とかいう記述に遭遇したことをお伝えします。ま、あまり細かい事情を知らずに書いちゃったんでしょうけど、奴らw。
つーことでダービーです。今年は迷うことなくクリスタルウイングの一点勝負なので、問題はいくら突っ込むかだけですよ。
PostHorseSireDamBroodmare SireJockeyTrainer
1Deep SkyAgnes TachyonAbiChief's CrownH. ShiiM. Kon
2Success BrockenSymboli Kris SSuccess BeautySunday SilenceN.YokoyamaH. Fujiwara
3Black ShellKurofuneOyster TicketWinning TicketY. TakeK. Matsuda
4Take MikazuchiGold AllureKazumi HarukomaMaruzenskyY. ShibataS. Oehara
5Agnes StarchBubble Gum FellowAgnes RivRivliaK. AkagiH. Oneda
6Monte Kris S.Symboli Kris SKei WomanLast TycoonY. FukunagaK. Matsuda
7Smile JackTanino GimletShe C'est MoiSunday SilenceF. KomakiS. Kobiyama
8Admire CommandoAgnes TachyonToccoaCarnegieY. KawadaM. Hashida
9Meiner CharlesBrian's TimeMeine PretenderZabeelM. MatsuokaR. Inaba
10Rainbow PegasusAgnes TachyonGamble RoseDanehillK. AndoI. Sameshima
11Let's Go KirishimaMejiro RyanMarushin AmonBaillamontH. MiyukiY. Umeda
12SubjectFuji KisekiArantheraDixieland BandY. YoshidaYasuo Ikee
13Venture NineEishin SandyGlad HandCommander in ChiefT. BushizawaS. Kobiyama
14A Shin ForwardForest WildcatWake Up KissCure the BluesR. WadaM. Nishizono
15FlotationSpecial WeekDaiichi FloneReal ShadaiY. FujiokaK. Hashiguchi
16Meisho QualiaManhattan CafeUnknown WatersRahyY. IwataT. Nishihashi
17Shonan AlbaWar EmblemXianlangGreat CommotionM. EbinaY. Ninomiya
18Crystal WingAdmire VegaFairy DollNureyevH. UchidaK. Fujisawa
ディープスカイ。NHKマイル馬。とにかくこの馬の血統のポイントは母のアビにあります。整った血統をフルに活かして名牝系を築き上げたMiss CarmieのラインブリードをBold RulerとPrincequilloのサポートの元に組み上げた綺麗な血統。アグネスタキオンの配合を考えるに当たってはロイヤルスキー則ちBold Rulerの処置というところに注目するのですが、この母の血統ならば十分です。ただ、ちょっと嫌なのが1番枠を引いてしまったというところで、そこを巧くこなせるかどうかということになるのではないかなと。
サクセスブロッケン。ダートで4戦全勝の戦績を引っ提げてダービー。レコードで大差、3馬身半、4馬身、5馬身なのですから恐ろしいものがありますね。芝で走ったらどうかってのは結局レースで他の馬と一緒に走ってみないとわかんないよとも思うわけです。血統を見て判断しようにもシンボリクリスエスの初年度産駒というあたりでこちらも分からない部分が大きいですしね。道中のペースと最後の上がりに対応出来るかどうかなんだと思いますけど。
ブラックシェル。結局脚を溜めて直線勝負して届くのかどうかってことになるのではないかなと。NHKマイルとか見てると、距離はマイルくらいの方が合ってそうですし、ちょっと条件が厳しいか。
タケミカヅチ。基本的に善戦屋のようには思われ、そういうタイプはダービーだとちょっとね。
アドマイヤコマンド。青葉賞馬。この馬もアグネスタキオン産駒で、更には牝系も23-bであるとなると深いところではディープスカイと同じです。1823年産のGallopadeまで行かないと繋がりませんがw。アドマイヤコマンドの牝系はDominoの全妹Mannie Himyarを通ってくる流れで、近親にはリンドシェーバー、後はEstrapade、Criminal Typeの姉弟もいます。ただ、血統の組み方としてはディープスカイが長じているので、その比較で強く推す気になれないなぁ。
マイネルチャールズ。弥生賞馬。マイネプリテンダーは良い繁殖ですねとは思う。器用なレースをするけど、結局のところ差し脚があるというのではないのかなとも。弥生賞みたいに二番手くらいのところからレースを出来ればと言うことになるのではないかな。
サブジェクト。フジキセキ産駒。母父がDixieland Bandなら悪くないんだけど、この馬の場合はどうも母系のアメリカ色が強すぎるようには見える。ラジオNIKKEI杯で重馬場を勝ってるので馬場次第で夢見たって良いじゃないかくらいに。
ショウナンアルバ。皐月賞で控えて大失敗だったので、覚悟完了して行ってくれんかなとは思うんだがなぁ。
クリスタルウイング。青葉賞見てても思ったけど、藤沢厩舎ということもあってか、完成するのはまだ先という印象はあるんですよ。それでもここに出てきたからには応援せざるを得ない。Hyperionが12種14本というある種極まった感はあり、まずはダービーを頂いておこうかということでよろしいかと。大外枠についてはBig Brownを見ても明らかなように、馬の力が抜けている場合問題ではありません。むしろ不利を受けずに自分のレースを進められるという点では有利になります。そしてクリスタルウイングの力は抜けています。これはもうそういう風になっているから仕方ありません。これまでが混戦だったのは皐月賞までのレースにクリスタルウイングが出走していなかったからです。クリスタルウイングが間に合ってたら余裕だったのは自明ですが、それは古馬になってからの更なる活躍のために控えたのだとしておきましょう。以下妄想につき自粛w

June 3, 2008

東京と巴里

まず東京。
レース前に、外から馬群をぶち抜いていったら強い勝ち方でしょうなどと、クリスタルウイングが勝つ事を前提として某チャットで吹いていたんですけど、実際そういう光景が見られるとは思っていませんでした。しかし残念ながら馬が違いました。
その馬の性質がそうであったとはいえ、1番枠にいた馬にあの進路を取らせたことを率直に賞賛するしかないですし、馬の方もそれに応えたという会心のレースだったのではないかな。ディープスカイは血統の、配合の整い方では18頭の中でも最上級だったと思う。騎手の方が2年連続でダービージョッキーという形がという話も勝つときは勝つだろうってのはあったんで、特に気にしてませんでした。どこかに勝つべき馬が勝ったという感想を持った。ちょっと最初のコーナー進入でふさがれる形になったとはいえ、掛かり気味のブラックシェルとその後ろで落ち着いてレースを進めるディープスカイという絵を見てしまったわけでもあるし。ブラックシェルはよりにもよってモンテクリスエスにカットされて、何やってんだよ福永とか思ったけど。
クリスタルウイングについてはデビューがまず2月に入ってからだったし、よく間に合ったよなというのが正直なところ。無論勝って欲しかったし、そのつもりで応援していましたが、一言で言ってしまえばまだ若いよねと。アドマイヤコマンドを逆転して青葉賞からの馬では最先着だったというところはほっとした。
インタビューについては正直感心しないんだけれど、あれで責められるべきはそういう言葉を発してしまった四位騎手よりむしろ四位騎手にそう言わせてしまう状況を放置したJRAではないかと。実際、単なる平場のレースあるいはローカルの重賞とかじゃなくGI、それも東京優駿なんだから言っちゃダメだろとも思うのだけれど、だからこそ勝負に敬意を払えないような輩は速やかに排除してやれよとも思うのですよね。JRAの広報部がいけしゃあしゃあと説明とやらをしているようですが、それはお前らの仕事だって事分かってんのか。一番悪いのはその客、次はその客を放置したJRAの現場担当、その後が抑えた感じはあってもそういう言葉を発した四位だろうに。
そして巴里。
Natagoraは3番手、それも前の2頭が飛ばしているレースで後続馬群を引っ張る位置にいたんですよね。それで直線でその前の2頭がばてると、先頭に立ってあと少しというところで4戦無敗のVision d'Etatに交わされてしまいました。そして更にHigh RockとFamous Nameが並んで差してくるのだけど、High RockはNatagoraを交わす前に脚が止まり、Famous NameはVision d'Etatに併せられて粘りきられるという見所満載の直線の攻防でした。
勝ったVision d'Etatの血統はフランスのローカルな土着血統といったところであり、一方Famous Nameは大オーナーであるK. Abdulla殿下の良血という対比も面白く、そこでVision d'Etatが意地を見せるような勝ち方をしたってのは楽しいですよね。Famous Nameの方も9-f族で遡ればSaint Astraでフランスにかなり縁のある牝系ではあるんですが、五代血統程度ではまったくその片鱗がなく、むしろMakybe Divaの近親ってとこに目は行くわけで。
はてなにも書いたけどNatagoraとしてはDettoriに導かれての真っ向勝負でこの結果であれば、実りある挑戦だったと言えるし、いずれまた牡馬相手にこうしたチャンスを掴んで欲しいと思えるレースでした。その前にZarkavaと決着を付けるかって話にもなりそうですけど。強い牝馬は大好きです。
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MARIUS / MARL
mail: marius@fairydoll.net
メールはspam判定で巻き込まれる可能性があるので、メールフォームの方が確実です。
メッセンジャーにもいますのでそっちの方がより確実でしょう。
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IRCやmixiにもいますが、そっちは適当に探してください。
ここしか見ない人もいるので一応。

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