何とか、年度内に完成してみた。
rmb2005.csv
前年度版でもやったわけですが、
Jockey Clubが発表している
Reports of Mares Bredの集計から、種付け頭数10頭以上の種牡馬を抜き出して血統情報を付加してみたものです。例によってTypoとか結構ありそうですが、その辺は適宜読み解いていただければというところ。Pedigree Queryとかで検索して出てこないのは諦めた。で、全体で種牡馬数3097頭で、種付け総数が58,739頭ということらしいですが、条件に該当した種牡馬は1335頭となり、その種付け総数は51,847頭となります。2004年版では該当種牡馬1351頭、種付け総数51,892頭とある程度近い数字にはなるだろうと思ってましたが、予想以上に近かったなと。
さて、適当に決めた父系単位で見ていくと、まずA.P. Indy直系は御大こみで42頭。種付け頭数が3桁に乗る人気種牡馬が多く、ケンタッキー供用の種牡馬も多く、やはり勢いのある父系という印象です。La Torienneの1-x族を筆頭に、2-f、9-fのような良牝系出身の種牡馬が多いのも特徴か。A.P. Indy三世種牡馬としては今のところPulpit産駒だけ。
Blushing Groomは42頭。そのうち最も勢いがあるのはRunaway GroomからCherokee Runという流れで、Mt. Livermoreが随分へたってるという印象。
Seattle SlewとSecretariatを除くBold Rulerのマイナーな直系が41頭。供用地は全体的にマイナー相当というところではありますが、そういう文脈に特化した感もあるBold Ruckusなんて特にしぶといといえばしぶといよなと。
Buckpasserは15頭。ニュースなのはリーズナブルな種付け料で人気を集め222頭という頭数をこなしたChapel Royalでしょう。これに限らずMontbrookの仔らがまずまず人気という印象も。
Caroは22頭だが、Siberian Express - In Excessのラインが強く、CozzeneがAlphabet Soupを除いてさっぱりというところ。
Damascusが32頭。ケンタッキーだとGilded TimeとSkip Awayということになろうか。カリフォルニアで人気というのはまだましな方ではあるかと思いますけど。
Danzigはトータル62頭。そのうちDanehillは2頭のみでともにマイナー産地と北米ではさっぱりダメなところを見せてますね。北米でのDanzigは未だに直仔種牡馬が大人気という段階で、代を経たところとなるとChief's Crownということになりますが、まだまだ弱いです。
Deputy Ministerも65頭と多く、人気種牡馬を多く抱えます。ここも直仔種牡馬の時代であり、その先となるとSilver Deputy、Dehere、Salt Lakeといった初期の産駒が目立つ程度です。Awesome Againも後継はこれからというところです。
Dixieland Bandは21頭で、御大とDixie Unionが人気と言えるレベル。いまいち後継に恵まれていないという感じではあるかな。
Fappianoは直系で70頭を誇り、ケンタッキーやフロリダで100頭を超えたのが11頭とStorm Catに次ぐ大勢力といえます。UnbridledからUnbridled's Songへと順当に代を経ているほか、Cryptoclearanceとかも人気を保っています。
Forty Ninerは40頭。初期産駒の不振であっさり日本に輸入されたという事情のわりにForty Niner直系の多さというのは目立つ感じではありますねえ。ただ、Forty Ninerはマイナー産地に多くケンタッキー供用が少ないという印象もありましたが。
Gone Westで55頭。Gone West自身のこのところの産駒成績は不振極まるといった風でもあるのですが、種牡馬としては全体的に人気。去年なんかだと後継陣もまとめて期待を外してたようなところもあるだけに微妙ではあるのだが。
一方でGulchはわずか11頭。まあでもそれなりに人気の種牡馬も揃っているので、問題無いとは思うがなあ。Thunder Gulch、Point Given、The Cliff's Edge、Scrimshawと並べてみればそこそこ。
Stop the MusicはCure the Bluesの後継が気を吐くものの随分追い詰められたという印象。
その一方Haloは39頭。とにかくSaint Balladoというところではあるのだが、Devil's BagのDevil His DueとかSouthern HaloのMore Than Readyとかそれ以外も頑張ってはいる。
His Majesty系は過去の栄光と言う部分も間違いなくあるのだろうが、Pleasant Colonyが何とかしたというところもあり、トータル18頭。なんと言ってもPleasantly Perfectに期待ではある。
RelaunchとかValid AppealのIn Reality系は44頭。さすがは本場ではあるな。あっちこっちにばらけているという印象。ここはやっぱTiznowか。初年度産駒デビュー前という事情もあって数は減らしているものの2004年には123頭を記録している事もあるし、今年は3桁に乗せてくるのではなかろうかな。
有名どころを差っぴいたその他Mr. Prospectorで167頭。当然のようにまだまだ直仔が若手の種牡馬をやれるわけでそういうところと、Carson CityとかCrafty Prospectorを合わせた数字。Carson Cityあたりは後から別にすりゃ良かったと思ったものだが。KingmamboとかMiswakiも含有。分けときゃ良かった…。
マイナーNasrullahは適宜南米から補充されるNashuaを筆頭にFleet Nasrullahも数頭おり、それ以外だとNasramとかNaskra、T.V. Larkも生き延びているというところ。キングカメハメハの兄として知られるようになったThe Deputyはそれすらぶっちぎったマイナー度のJaipur。
Northern Dancerに行かないNearcticが44頭。まあ、Icecapadeという良血がいたわけだし。IcecapadeからClever TrickとWild Againに分かれて一定の人気を保っている感じ。マイナーどころだとBriarticとかExploidentなんかも見えております。
Never BendはMill Reef直系とかいたりもするが、やはりRiverman、Irish River親仔ということになりましょう。と言ってもRiverman系全体で10頭であり、Never Bendとしても14頭。
Nijinsky系はだいぶ減っているのか23頭。それもほとんどRoyal Academyに任せたというのが北米のNijinsky系の現状ではありますかね。
マイナーなNorthern Dancer直系はLypahrd込みで33頭。Lypahrdは北米だとさっぱり。その他もLouis Quatrozeが目立つ程度ではありますか。
Nureyevは17頭。Theatricalが落ち目であり、ケンタッキーで数を集められる種牡馬はいなくなっているようではありますが、それでもSkimmingとかAtticusを筆頭にカリフォルニアで人気の種牡馬が多く、Nijinskyよりましではあろうかと。
PrincequilloはRound Tableを加えて18頭。そのほとんどがMeadowlakeと言う事になりますかね。
Alydarとかを含むMr. Prospector以外のRaise a Nativeで23頭。とはいえMaria's Mon、MonarchosというMajestic Princeの分枝の方が人気という感じもあったり。
Robertoで25頭。とにかく稼動中の種牡馬ではDynaformerの実績が抜けているというRoberto系ですが、今年から種牡馬入りのRock Hard Tenの評判は高いですし、Kris S.の後継は一応粒揃いというところ。
北米だと13頭に過ぎないSadler's Wells系ですが、Horse Chestnut、Medaglia d'Oro、El Prado、Perfect Soulが100頭を超えるという人気は圧巻ではないかと。
A.P. Indyを除いたSeattle Slewとしては67頭で、さすがにSeattle Slewの人気の高さと言ったところはあるかな。マイナー化している部分も結構ありますが、Vindicationとかもいますし。
逆にSecretariatの方は父系直系はもう厳しいかなというところ。
Storm Catは132頭。北米最多のLion Heartの233頭を筆頭に21頭が100を超える種付けをこなすのが凄いです。A.P. Indy以上の当たり前さで良血種牡馬が揃っていますが、母父にA.P. Indyを持つ種牡馬はまだ出てきていない模様。しばらくしたら母父A.P. Indyも溢れてきそうではありますけどね。今のところは母父にMr. Prospector系というパターンが多くはあります。
Seeking the Goldは24頭。孫世代はまだ1頭も引っ掛かりません。
Storm CatではないStorm Birdは14頭いて、Summer Squallが頑張りましたという形。しかし、ケンタッキー供用がいないのがつらいところか。
主にBest Turnに由来する異系なTurn-toも13頭。Cox's Ridgeの後継が目立ちます。
ざっとやっての印象としてはMr. Prospectorの多さですかねえ。その中でもFappianoとForty Ninerが目立つというところで。特にForty Ninerですよ。結局北米供用ってのは6年に止まるわけですが、その間に出した後継種牡馬がここで出てきただけで30頭。これに南米のRoarとかRich Man's Gold、日本輸入のEnd Sweep、Twining、Coronado's Questとかもいるわけで、大した種牡馬ですねというところは実際あるんですけど、もう日本に行ってしまったという事情から北米で後継種牡馬が多く出たというところはあるんではないかなと。確かに間違いなく北米が手放した事をもっとも後悔している種牡馬ではあるでしょう。ただ、Forty Ninerは結構波のある種牡馬のようにも見えるので、北米にずっと残った或いはある時点で北米に帰ったとなってどこまで活躍馬を出したかというのはまた別な話であるとは思います。とりあえずSunday Breakという形で帰してるんだから文句言うなとw。